順張りと逆張りに関して知っておくべき6つのこと

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株式投資には「順張り(じゅんばり)」「逆張り(ぎゃくばり)」という用語があります。

読んで字のごとく、「流れにそって上昇しているときに買い、下がっているときに売る」というのが順張りです。

それに対して「上昇しているときに売り、下がっているときに買う」というのが逆張りです。

売買の基本は、安いところで買って、高くなったら売却して利食うということに変わりはありません。

今回のこの順張り・逆張りも投資方法の一つとして是非知っておいていただきたいと思います。

これから詳しく見ていきますが、投資戦略を考えていくうえでどんな状況でどちらを使うか、投資タイミングを計れるように学んでいきましょう。

1、順張り・逆張りとは?

最初にも述べたように、順張りは株価の勢いがそのまま続くと見込み、上がっている銘柄を買っていく手法です。

逆張りは上がっている銘柄は「ここからは下がる」と予測して売りを入れ、下がっている銘柄は「ここが底で、これからは上がる」とみて買いを入れる手法です。

どちらが良いのか、というのは銘柄やそのときの市場の地合いによって異なるため、一概には言えませんが、「これから株価の調整を挟みながらも、上がり続けていくことが予想される相場」においては、順張りが圧倒的に有効と考えられるでしょう。

例えばここ10年間のNYダウの月足チャートを見てみると、きれいな右肩上がりとなっています。

米株に関してはNYダウを構成している銘柄はもちろん、アマゾンやフェイスブックといった有名企業も数年前と比べて大きく値を伸ばしており、こういった銘柄・市場においては順張りが向いている、ということがチャートからも分かります。

「これからも伸びていく企業を探す」といったことが順張りにおいては重要だと言えます。

対して、同期間における日本企業の例としてトヨタ <7203>の月足チャートを見てみましょう。

トヨタのチャートは3000円~4000円台で横ばいだった後上昇、(アベノミクス相場)その後はやや頭打ちとなり下落、調整を挟んだあと再び上昇していることが見てとれます。

一辺倒に上がっているわけではないため、上手いトレーダーであれば「上がっているところでいったん利益確定、その後下がってきたタイミングで買い直し」といった逆張り戦略も一つのやり方としてとっていたのではないでしょうか。

このように、順張り・逆張りをどう使うか、ということに関しては「銘柄・市場によって異なる」ということを頭に置いておいてください。

逆に言えばそのリサーチの点をしっかりと行えれば、あとはその調査結果にあった手法を使えばよいということになります。

売買タイミング、というのは株式取引において最も重要な点の一つといっても過言ではなく、そのため順張り・逆張りをどう行うか、というのも非常に気を遣う必要のあるポイントだと言えるでしょう。

2、順張りのメリット・デメリット

先ほども書いたように、順張り・逆張りは端的にどちらが良い、と言えるものではなく、それぞれ一長一短だと言えます。

ここからはまず、順張りのメリット・デメリットについて確認していきましょう。

(1)メリット

順張りの良い点は、「上がったら買う」というところなので買い参入がしやすいというところにあります。

株式売買をする際には「どのくらいの株価まで上がりそうか、どれくらいの期間上がりそうか」という予想を組み立てる必要がありますが、銘柄選択・その認識が合っていれば、上昇期間中の値上がり益をうまく享受できるということになります。

(2)デメリット

順張りのデメリットは、「買いタイミングによっては薄利、もしくは高値掴みとなってしまう可能性がある」という点です。

先に挙げたNYダウのようなチャートを描いている銘柄であれば、ほぼほぼどこで買っても利益が出るような結果となっていますが、逆にトヨタのような上昇・下落を繰り返す価格推移の場合は「上がったときに買う」と、それが目先天井となってしまうことも考えられます。

このようなことを踏まえたうえで、「順張り」は「上がっているときに買う」という手法ではありますが、「更に株価は伸びる見込みがあるか」「冷静に投資判断が出来ているか」ということを踏まえたうえで買いタイミングは十分に考慮する必要があると言えるでしょう。

3、逆張りのメリット・デメリット

(1)メリット

逆張りのメリットの一つは「売買タイミングによっては大きな利益を得られる場合がある」ということです。

例えば過去2009年のリーマンショック、2015年のチャイナショックは大きな暴落相場となったものの、数年スパンで見れば格好の押し目でした。

こういった暴落時は多くの銘柄が地合いの悪さに連れて大きく下がりますが、上手く買いタイミングを見図ることが出来れば暴落分の戻しを利益として狙えることができた、ということになります。

また日本企業の個別銘柄によくあることですが、「極端に上昇した銘柄は、その後極端に下落する」というパターンが多いです。

(中でも材料が出た銘柄や、新興企業に多く見られます)

例えばこれはある銘柄の週足チャートですが、暴騰した後株価が暴落、非常に短いスパンで株価が大きく動いていることが分かります。

こういった銘柄で上手く天井空売り(ショート)を決めることができると大きな利益を生める、ということがチャートから確認できます。

(2)デメリット

逆張りのデメリットと言えるのは、「その売買タイミング」が順張りに比べて難しいという点にあります。

証券用語の一つに「落ちるナイフはつかむな」という、株価が下がっている銘柄を逆張りしてはいけない、という格言がありますが、この言葉が表すように、安易に逆張りに手を出すとそのまま下落に付き合い簡単に損失を出してしまう、ということが往々にして発生します。

例えば、先ほど個別銘柄の例を出して「天井でショートできれば大きな利益」と述べましたが、途中でショートをして株価が逆に上がっていってしまうと莫大な損になってしまいます。

とはいえ、こういったリスクを知ったうえで「危ないときには手を出さない」としっかりと認識したうえでの逆張りは有効に働く場合もあります。

売買金額(売買枚数)を抑える、利益確定・損切りの判断を的確に行う、といったことでリスクをケアする、というのが逆張りには必要になってくると言えそうです。

4、順張りと逆張り、勝率が高いのはどっち?

株式投資を行っていくうえで大事になることの一つが「勝率」「リスクとリターン比(リスクレワード)」「期待値」といった統計値です。

勝率が高くても一回の負けで大きな損失を出してしまえば意味がありませんし、すべてのトレードを総合して期待値がプラスとなっていなければ利益は生まれません。

「勝率を高く」「リスクに対するリターン比を高く」「期待値を高く」というのが理想的ではありますが、この項目では「勝率」という点に関して順張り・逆張りを考察していきます。

まず、前提として考えなければならないのは、何度も述べているように「銘柄・市場・市況によって順張り・逆張りの有効性は異なる」という点です。

「どの銘柄を選ぶか」というのが勝率に大きく影響してくることを知っておかなければなりません。

そのため結論から先に言ってしまえば、「勝率をうらなうのは順張り・逆張りといった手法にあわせ、銘柄選択と適格な株価予測」ということになります。

「どのような銘柄で・どのような場面で」順張り・逆張りを適切に行えるか、が高い勝率をキープするうえで重要となると言えるでしょう。

とは言え順張り・逆張りのそれぞれの性質を考えると、基本的に長期スパンで考えれば、順張りの方が勝率が高くなるパターンが多いです。

日本のような少子化が進みマーケットが縮小傾向にある国においては、そういった例が当てはまらないこともありますが、アメリカの例を見れば分かるように企業というものは基本的には成長が必然とされているものであるためです。

対して逆張りの場合は、短期スパンで考えた場合に有効となることが多いと言えるでしょう。

どんな上昇相場においても必ず「頭打ち」となるような場面は存在し、相場の値幅を上手く捉えられれば逆張りがはたらくケースも多いと言えます。

5、順張りと逆張り、買いのタイミングと注意のポイント

順張りにおいても逆張りにおいても重要だと言えるのが、「売買タイミング」です。

順張りの場合においても、「ここよりさらに株価が伸びる見込みがあるか」ということをしっかりと判断したうえで購入する必要がありますが、株価がテクニカル指標などから見て加熱圏を示している場合もありますので、「既に大きく値上がりをしてしまったものは買わない」という判断も必要になってくるでしょう。

よく言われるのが「上昇の初動で銘柄を購入する」ということですが、上昇トレンドにおいてはそれが形成された初期に入れれば入れたほど有利ということになります。

逆張りに関しては、先にも書いたように非常に売買タイミング・売買判断がシビアになってきます。

買うにしても自分のプランと違ったらすぐに損切りする必要がありますし、また空売りに関してはかなり難易度が高くリスクも上がってくるため、安易な逆張りは資金を減らす原因となるため要注意です。

そのためローソク足を判断材料にし、大きな下ヒゲをつけたら買い、底値圏で大きな出来高をこなして売られたらセリングクライマックスとして買い、といったように明確な判断指標をおいておくことが重要だと言えるでしょう。

(なんとなく安い、なんとなく高い、で手を出すのはあまりよい戦略とは言えません)

6、順張りと逆張り、投資の格言

ここからは順張りと逆張り、それぞれに関する投資の格言を見ていきましょう。

「3、逆張りのメリット・デメリット」で前述した「落ちるナイフはつかむな」もその一つですが、こういった格言は短文ながら本質を突いているものが多く、それを理解して相場に臨むだけでもだいぶ結果が違ってくることは間違いありません。

(1)「素直人の順張りへそ曲がり人の逆張り」

「素直人の順張りへそ曲がり人の逆張り」は、文字の通り株価の上昇についていく順張りは素直な投資法、たいして逆張りは下がっている株、低迷している株を購入するためへそ曲がり的な投資法だということを示す格言です。

とは言え、投資格言には「人の行く裏に道あり花の山」というものもあるように、多くの人が注目していない低迷株を適切な判断で購入できれば、その後マーケットからの評価により株価が上昇する、というパターンもあるため、やはり「適切な銘柄選択」というのは重要だと言えるでしょう。

(2)「上げ百日、下げ三日」

「上げ百日、下げ三日」は、長い期間をかけて作られた上昇トレンドが悪材料により短期間で暴落することがある、ということを表した格言です。

このような暴落相場が来ることはあまり多くありませんが、こういった局面においては売りが売りを呼ぶ展開となりマーケット心理が悪化、それによって数日で株価が大きく値を下げる展開が見られます。

(3)「買いは家まで、売りは命まで」

この格言における「売り」は、信用取引を使った空売りのことを指します。

信用取引は現物取引と比べてリスクが高めであると言えますが、信用買いの場合も元本割れ→追証となるのが最悪のケースであるのに対し、信用売り(空売り)の場合はその損失が最悪の場合どこまで膨らむか分からない、という特徴があります。

安易な空売りによる逆張りは大きな資金減少、ひいては借金にまで繋がるようなケースもあるため、初心者の方は行わないことが無難です。

まとめ

さて、ここまで順張り・逆張りについて見てきましたがいかがでしたでしょうか。

この記事を一言でまとめると、「投資戦略において順張り・逆張りを行う上では銘柄選定・株価予測が重要」ということになります。

「株価予測なんて分からないし出来ない」という方もいると思われますが、その場合まずは「過去のチャート」から既に起こった事例をケーススタディとして学習してみるとよいでしょう。

日足、週足、月足を観察しながら、これからどのような値動きが起きそうか、ということを自分なりに予想してみるのです。

予想が外れたらそれを修正していけばよいですし、合っていたらその感覚を更に磨き、精度を上げていけばよいのです。

あくまでも順張り・逆張りはひとつの投資手法の考え方にすぎません。

多くの視点から株式投資を学ぶことで、複眼的な思考を身に着けていきましょう。

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