エリオット波動をトレードに活かす!8つの波動のポイント

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チャートから値動きを予測するテクニカル分析のなかでも、エリオット波動は多くの投資家に利用されています。

なぜ、エリオット波動が多くの投資家に利用されるのでしょうか?

それは、その有効性が高いからにほかなりません。

エリオット波動とはどのようなものなので、トレードにどう活かしていけばいいのでしょうか。

投資をする上で知っておきたい、エリオット波動のポイントを解説します。

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1、エリオット波動とは?「上昇5波・下降3波」が基本形

エリオット波動は、米国のアナリストであったラルフ・ネルソン・エリオット(1871-1947)が考案した分析手法です。

エリオットは、NYダウ平均株価の値動きを緻密に分析する中から値動きの中に上昇と下降の波が、一定の規則性を持って繰り返されていることに気付きます。

その規則性とは「上昇5波・下降3波」であり、上昇トレンドは「上昇→下落→上昇→下落→上昇」の5つの波で上昇し「下落→上昇→下落」の3つの波で終焉を迎えるというもので、このサイクルがエリオット波動の基本となる形です。

2、エリオット波動を時間的な規模で考えるポイント

エリオット波動のそれぞれの山(例えば、上昇5波の①波と②波)は、より短い時間軸で見れば「上昇5波・下降3波」のサイクルが含まれます。

逆により長い時間軸でみれば、サイクル全体が1つの山を形成しています。

このように、あるエリオット波動の1つのサイクルは、より短い複数のサイクルの集合によってできており、同時により長い時間軸のサイクルの一部となっているのです。

エリオット波動の理論には、1000年周期という、もはや投資という枠を超えた長期のサイクルまであります。

このサイクルには、周期の長さによって以下のような分類があります。

周期の定義については明確に決まっているわけではないため、ここではおおよその目安を記載しています。

分類 およその周期
ミレニアルサイクル 1000年
グランドスーパーサイクル 数十年以上
スーパーサイクル 50年程度
サイクル 1〜10年
プライマリー 数か月〜2年
インターミディエイト 数週〜数ヶ月
マイナー 数週間
ミニュット 数日
ミニユエット 数時間
サブミニユエット 数分

3、エリオット波動上昇5波 3つの原則

 

エリオット波動の理論では、値動きは「上昇5波・下降3波」のサイクルを繰り返すとされ、上昇波に乗ることができれば値上がりによって利益を狙えます。

ただ、値動きは連続しているため上昇波が始まるポイントを見誤り、下降波の途中で買ってしまうリスクもあります。

そこで今は、エリオット波動のどの波にあたるのかを正しく判断することが大切になります。

その際の目安となるのが上昇5波で成り立つ、次のような原則です。

  1. 3つの上昇波のうち第3波の上昇は一番短く(小さく)ならない
  2. 1波の始点を第2波の安値が下回らない
  3. 1波の高値を第4波の安値が下回らない

波をカウントしていて、上記の原則と異なる値動きをした場合には、そのカウントが間違っている可能性が高いと言えます。

すでにポジションを取っている場合には一旦、手仕舞ったり、あらかじめ第1波の始点や高値にロスカット注文を入れておくなど、カウントが間違っていた場合の対策を講じるようにします。

4、8波動の特性を知って相場の流れに乗って売買する方法

ここでは、エリオット波動のそれぞれの波の特徴から売買する際のポイントについてみていきます。

(1)第1波(上昇5波:1波)

直前のサイクルの下降波が終わり、上昇に転じるのが第1波です。

直前の下降波の余韻が残っており、投資家の迷いなどから値動きが鈍いことも多く、場合によっては再び下落に転じ、下降波が継続する可能性もあります。

この段階では、明確なトレンドの転換が見られるまで無理にポジションを取らず、様子見が無難と言えるでしょう。

(2)第2波(上昇5波:2波)

第1波での上昇分をほぼ打ち消すように下落するのが第2波です。

もし第1波の始点を第2波が下回るようであれば、下降トレンドが終了しておらず、下落が続く可能性が高くなります。

(3)第3波(上昇5波:3波)

第2波で一旦下落したものの、第1波の始点を下回らず反転した上昇波が第3波です。

上昇トレンドへの明確な転換を確認されたことで、値幅を伴った上昇となり、上昇波の中で最も大きな波となりやすいのが第3波です。

反転したタイミングがエントリーポイントになります。

(4)第4波(上昇5波:4波)

第3波の上昇の勢いが落ち着き、利益確定の売りなどで下落するのが第4波です。

上昇に乗り遅れた投資家の買いなどもあり、大きな下落とはならず、持ち合いとなることが多いと言えます。

第5波の上昇を狙う場合には、エントリーポイントとなります。

(5)第5波(上昇5波:5波)

第4波の下落、持ち合いから上昇に転じたものが第5波です。

乗り遅れた投資家などの買いによって急騰し、大きな値幅が狙える場合もあります。

ただし、急落や高値掴みのリスクも伴うため、利益確定のタイミングが重要になります。

第5波をより細かな波に分解し、下値は切り上げながらも上値の伸びが衰えてくる「ダイアゴナル・トライアングル」が現れていれば、上昇波の終了・急落のリスクが高まっているサインです。

(6)第6波(下降3波:a波)

第5波の上昇から反落し、下降トレンドに転じるのが第6波です。

出来高を伴う下落であれば、トレンド転換の可能性が高いため手仕舞い・利益確定します。

出来高を伴わない場合には第5波の押し目のようにも見えるため、この時点でトレンドが転換したと判断するのは難しいと言えます。

もし買いポジションを持っていれば、一旦全部または半分程度を手仕舞いし、ポジションがなければ様子見が無難です。

(7)第7波(下降3波:b波)

直前の下落を押し目と見た買いなどが入り、反発をみせるのが第7波です。

反発したものの直前の高値を超えることができず、高値が切り下がれば、上昇トレンドが終了し、下降トレンドへ転換した可能性が高いです。

高値を切り下げたタイミングは、買いポジションを持っていれば、手仕舞いを検討するポイントとなります。

(8)第8波(下降3波:c波)

第7波で高値を更新できず、再び下落に転じるのが第8波です。

手仕舞いの売りや空売りのエントリーなどで下げが加速しやすくなります。

ただダウ理論では、高値切下げ後も押して安値(第4波の安値)を割るまで上昇トレンドが継続しているとみます。

このラインも割り込めば、上昇トレンドの終了が明確になるため手仕舞いましょう。

 

5、エリオット波動で読み解く!相場の流れはどっち?

昨年まで長きにわたり続いていた株価の上昇が、今年に入りその勢いを失っています。

この状況は一時的な調整なのか、それとも上昇トレンドが終わってしまったのか。

現在の相場はエリオット波動ではどの位置にあると考えられるのか、日経平均株価のチャートに当てはめて見ると以下のようになります。

昨年までの株価上昇は、2016年2月を第1波の始点とする上昇波とみることができ、そのピークとなる第5波の終点は、2018年1月の高値とみることができます。

その後株価は下落に転じ(a波)、一旦反発した後(b波)に高値を切下げ、現在に至っています(2018年7月時点)。

(チャート:SBI証券)

現在はエリオット波動の最終、第8波(c波)にあるとみることができます。

押し安値(第4波安値・19239.52円)は割り込んでいないものの、1月の高値でピークアウトし、下降トレンド入りする(した)可能性が高まっています。

そのため今後の相場に対しては、下方向へ向かうリスクを意識しておくべきだと言えるでしょう。

株高期待に沸き、2018年末の日経平均株価3万円との予想もあった年初ですが、ニトリの似鳥昭雄社長は、アメリカは2018年中に下降局面に入ると予想しました(週刊現代)。

似鳥社長の日経平均株価の2018年末予想は、2万円を割り込む19500円。

その予想が現実味を帯びてきています。

あわせて読みたい!

 

6、エリオット波動についての本オススメ2選

(1)エリオット波動入門

エリオット波動入門

アメリカの大学では教科書としても使われる、エリオット波動理論に関する、まさに教科書的な一冊です。

(2)エリオット波動研究

エリオット波動研究

エリオット波動理論に関する本格的なテキストは、アメリカ発祥であることから基本的に英語で書かれています。

翻訳本もあるが正しく翻訳されず、真逆の説明となっているようなものまであります。

この本では英語の原書をもとに、エリオット波動に関する情報を正確に解説されています。

日本のエリオット波動研究者が日本株やドル円といった事例を使い、日本人投資家のために書いた、エリオット波動に関する本格的テキストです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

一見ランダムに見える値動きにみられる規則性を、エリオット波動は見事に説明しています。

個別銘柄や突発的な事象に対する値動きなど、必ずしも理論通りならないケースもあります。

しかし、その有効性は多くの投資家が認めています。

エリオット波動について理解を深め、今後のトレードに活かしていただければ幸いです。

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もの言う株主とも言われるアクティビストの

証券会社、生損保代理店での勤務を経てファイナンシャルプランナーとして独立。

(保有資格)1級FP技能士・証券外務員一種
(試験合格)宅建士・行政書士

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