MRFとは?証券会社が自動買付するMRFの特徴とメリットのわかりやすい解説

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証券会社に口座を持っている人は、自動的に「MRF」という商品が買い付けされていて驚いた経験はありませんか?実は、低リスクなのに銀行の定期預金より利回りが良いと人気の商品だったことがあります。

名前がよく似た商品に「MMF」というものがあり、MRFとMMFを混同している方もいるのではないでしょうか。確かに商品性にも共通点はありますが、この2つの商品は別物です。この記事ではMRFについて詳しく紹介していきましょう。

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MRFの特徴

MRFは「マネー・リザーブド・ファンド(Money Reserved Fund)」の略で、短期公社債などで運用をする投資信託です。

銀行預金とは異なり、元本保証の商品ではなく元本割れする可能性はありますが、信用度が極めて高い債券を中心に投資するため元本の安全性にも配慮された商品です。また、MRFはいつでも出し入れできるため、預金と同じような感覚で証券会社にお金を預けることができます。

まずは、似た金融商品である「MMF」との違いや運用先、利回りといったMRFの基礎知識について解説していきます。

MMFとの違い

MMFは「マネー・マネージメント・ファンド(Money Management Fund)」の略で、単語がよく似ているためMRFと混同されやすいです。MMFも債券中心の運用で安全性に十分留意した投資信託ですので、MRFとよく似ています。

大きく異なるのは、運用期間に期限があるかないかです。MRFは「いつでも出し入れできる」と説明しましたが、MMFは一定の期間を決めて運用します。途中で解約する場合は、解約手数料がかかる場合があります。

 

解約期間の制限の他、MRFとMMFとでは利回りも異なります。いつでも出し入れできるMRFの方が利回りが低く、解約に制限のあるMMFの方が利回りは高いです。

このような特徴のため、銀行預金に例えて「MRFは銀行で言う普通預金、MMFは銀行で言う定期預金」と説明されることがあります。ただし、これは利回りを説明するためのたとえで、MRFもMMFも投資信託であり預金とは異なることは理解しておきましょう。

証券会社によっては自動的に売買される

証券口座にお金を預けていると、利息をもらうことができお金が増えていることがあります。証券会社の口座にお金を置いているだけでは預金ではないため利息はつきませんが、預金と同じように「利息がついていた」という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?証券会社によっては、MRFの自動買い付けによって利益の一部が顧客に還元されているからです。

 

会社によって顧客の現金の運用方法は異なるため一概には言えませんが、一部の会社ではMRFを自動的に買い付けしています。

証券会社が顧客から預かった現金は「預かり金」となり、万が一証券会社が倒産した場合は、1人あたり1,000万円までしか保証されません。そのため、安全性の高い金融商品であるMRFを買い付けしているのです。

 

MRFの運用で得られた利益は顧客にも還元されるため、「知らないうちに証券口座のお金に利息がついていた」ということが起こります。2019年現在MRFの金利はゼロに近い状態が続いているため大きな恩恵を感じにくくはなっていますが、株式などを買うために準備している「預かり金」ではなく、MRFに変えておけば証券会社の倒産リスクからお金を守ることができるのです。

MRFの運用先

MRFは、格付の高い公社債やコマーシャルペーパーで運用する投資信託です。元本保証はありませんが、限りなく元本割れのリスクを排除した商品です。

公社債とは、国や地方公共団体が発行する債券(公共債)や民間企業が発行する債券(民間債)のことで、償還日には額面が払い戻されることから低リスクな運用先として知られています。コマーシャルペーパーも社債と似たような性格がありますが、企業の信用力で資金調達をするため、優良企業しか発行できないという特徴があります。

利回り

MRFは、2016年までは銀行預金に比べて利回りが高く人気の商品でした。実際に、2016年3月ごろまでは0.02%ほどの利回りであったため、銀行の普通預金に比べて高水準であったことがわかります。

しかし、2016年にマイナス金利政策が導入され、債券の運用で高利回りを維持することができなくなりました。2016年以降、MRFの利回りは徐々に低下していき、2019年現在ではほとんどの金融機関で0%となっています。

岡三証券の「日本MRF」という商品は他のMRFに比べて高利回りとなっていますが、それでも0.0003%とほとんどゼロの状態です。

購入単価

MRFは、1円以上、1円単位で購入することができます。売却も同様に、1円以上、1円単位で売却することができ売買手数料はかかりません。

こういった性質を持っているため、MRFは預金と同じような感覚で資金を出し入れすることができるのです。

MRFと銀行預金の共通点

「MRFは証券会社に預ける銀行預金のようなイメージ」と説明されることが多いです。では、実際にMRFと銀行預金を比較していきましょう。

まずは、MRFと銀行預金との共通点について紹介します。

共通点1:手数料が無料

MRFを売買するときに手数料はかかりません。銀行預金は時間帯によっては引き出し時の手数料がかかることがありますが、手数料無料で取引できる商品です。

MRFは投資信託の一種ですが、手数料は無料です。一般的な投資信託では、購入時・売却時に手数料がかかるケースが多いです。そのため、手数料に関しては銀行預金に近い性質があると言えるでしょう。

共通点2:1円単位で利用できる

MRFの特色は、1円単位で入出金できることです。ATMでは硬貨非対応のことも多いですが、銀行預金も窓口では1円単位で入出金できるため共通点だと言えます。

MRFは1円単位で入出金できるので、証券会社に預けている現金の運用先として適しています。普段はMRFでお金を運用しておいても、株式や投資信託を買うタイミングで1円単位で取り崩すことができます。

共通点3:自由に出し入れできる

MRFはいつでも入出金できるので、お金が必要になったときに取り崩すことができます。この性質は銀行の普通預金と非常によく似ています。

急にお金が必要になったときに取り崩せるだけでなく、「長期間お金を安全に保管しておきたい」と思ったときにも使える点でも、MRFと預金は似ています。運用期間が決まっていないため、「万が一お金が必要になったときのため」といった目的で資産を保管しておくことができます。

MRFと銀行預金の違い

ここまでは、MRFと銀行預金の共通点についてみてきました。続いては、両者の違いについて解説しましょう。

違い1:元本割れのリスク

銀行預金はペイオフの範囲内であれば元本が保証された商品ですが、MRFは投資信託で元本保証ではありません。元本割れのリスクがゼロとは言えない点は、覚えておきましょう。

ただし、MRFは極めてリスクの低い公社債やコマーシャルペーパーで運用しています。株式への投資は制限されており、投資信託の中でも元本割れのリスクは非常に低い商品だと言えます。

違い2:会社が破綻したときの保証

MRFの場合、証券会社が倒産しても信託財産は保証されます。

つまり、MRFは元本保証ではないものの、証券会社に万が一のことがあったとしても運用中の資産は全額保全されます。MRFという投資信託を通じて安全性の高い公社債やコマーシャルペーパーに投資しているため、その資産は保全されるという意味です。

一方、銀行預金の場合「ペイオフ制度」があり、銀行が倒産した場合に保証されるのは1人あたり元本1,000万円と利息のみです。それ以上のお金を銀行に預けていた場合、返ってこない可能性があります。

MRFは全額保証、銀行預金は1,000万円までの保証となり、保証の上限が異なります。

違い3:利息が異なる

かつてはMRFの方が銀行預金より高利回りでしたが、2019年現在は逆転して、MRFの方が銀行預金より低利回りです。いずれも低利回りの水準ではありますが、インターネット銀行の定期預金の場合、最大0.20%ほどのものがあります。

一方で、MRFの金利は基本的にゼロの状態が続いています。

MRFの使い道とは?

MRFの「銀行の定期預金よりも利回りが小さい」という特徴を知ると、何のためにMRFがあるのかわからないと思う方もいるでしょう。

微々たる差はありますが、MRFも預金も低利回りの商品です。投資で儲けを出したい人なら、リスクを取って株式などに投資することをおすすめします。

ただ、MRFはその安全性や仕組みに魅力がある商品です。MRFの特徴を生かした使い道を2つ紹介しましょう。

預金に似たサービスで保管する

銀行が倒産した場合、1人あたり元本1,000万円とその利息まで保証されるペイオフ制度は、一般的にも有名です。ですが、裏を返せば1,000万円より多くのお金を一つの銀行に預けていた場合、倒産したらお金が返って来ない可能性があるのです。

一方、MRFの資産の管理は証券会社とは別に行われているため、証券会社が倒産しても資産は保全されます。1,000万円より多くのお金を持っている人は、MRFを活用することで銀行や証券会社が倒産しても自分の資産が守られるように工夫すると良いでしょう。

 

「1,000万円以上もお金があるなら株式や投資信託で運用した方が良い」と考える方もいるかもしれません。逆に、「老後の生活費や子供の教育費などのように用途が決まっているお金を絶対にリスクに晒したくない」という方も多くいます。

MRFは、「利息は要らないので、とにかくお金を減らさずに取っておきたい」という人がお金を保管することを目的として利用する場合におすすめです。

証券口座のお金を安全に保管する

証券会社が破産したとき、「預かり金」は1人1,000万円まで投資者保護基金から保護を受けられます。しかし、証券会社の管理方法によっては、これ以上の預かり金は投資家に戻って来ない可能性があります。

MRFは投資信託であり、資産を管理するのは証券会社とは別会社です。元本保証ではないものの、証券会社が破産しても全額保証されるので、証券口座のお金を安全に保管するならMRFが最適です。

MRFとMMFの買い方

MRFは、基本的に証券口座のお金で自動買い付けされる商品なので、投資家が「自分で投資した」という感覚のない商品です。一方、MMFは投資家が申し込んで購入するものなので、一般的な投資信託に近い感覚です。

MRFの場合

MRFを取り扱っている証券会社の場合、証券会社の口座にお金を預け入れると自動でMRFやMMFを買い付けしてくれることが多いです。先ほどお伝えしたように、「預り金」ではなく「投資信託」で顧客の資産を保全するためです。

一つの証券会社が1種類しかMRFを取り扱っていないことも多く、このような場合は投資するMRFを選ぶことはできません。こだわりがあって投資したいMRFが決まっている人は、証券会社を選ぶ段階でMRFの取扱について調べておきましょう。

MMFの場合

MMFは、証券会社を通じて購入します。一般的には「投資信託」というカテゴリに入っていることが多いので、MMFに投資したい方は探してみてください。

MRFと同様に低利回りのため、国内のMMFは取り扱っていない証券会社も多いです。「外貨建てMMF」という海外の債券に投資するMMFはまだ広く取り扱われているので、検討してみても良いでしょう。

まとめ

MRF(マネー・リザーブド・ファンド)について解説してきました。国内の公社債やコマーシャルペーパーを中心に低リスクな運用をしている投資信託で、お金を大切に保管しておきたい人に向いている金融商品です。

証券会社が自動的に買い付けしてくれるため、投資をしている実感がない商品でもあります。証券口座を持っている人なら誰しも無関係ではない投資信託なので、MRFについてもしっかりと知識を持っておきましょう。

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資産運用の一つとして、アクティビストファ

3年間の金融機関への勤務を通じて投資を学ぶ。1ヶ月で20万円を副業デイトレードで稼いだものの、放っておける長期投資にシフト。20代だが600万円以上を株式、投資信託、ETFで運用し、高配当銘柄で毎月万単位の不労所得を獲得している。iDeCo、NISAも最大限活用中。

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