注目の集まる次世代高速通信5Gとは?関連銘柄24選

インターネットは、わたしたち生活に欠かせない重要な社会インフラとなっています。

次世代高速通信5Gは、これからのインターネット・情報通信網支える重要技術として注目され、国をあげて推進されている分野となっています。

この記事では5Gとはどのようなものなのか、そして5Gに関連する銘柄にはどのような銘柄があるのか、今注目しておきたい5Gについて解説していきます。

1、次世代通信システム5Gとは?

5Gは「第5世代」の移動通信システムであり、現在スマートフォンなどに搭載されている「LTE」や「LTE-Advanced」など4G(第4世代)の次世代規格として研究が進められている新規格のことです。

2020年のサービス開始を目指し、総務省や通信大手3社などを中心に、研究や実証実験が進められており、データ通信の高速化のほか、様々な技術革新が期待されています。

(4G比)
高速化ピーク速度10倍
大容量化システム容量1,000倍
大量端末の同時接続接続機器数100倍
低遅延化・高信頼性遅延1/10
低コスト化・省電力化消費電力1/3〜1/2

2、5Gのメリット・デメリット

(1)5Gのメリット

①通信高速化

5Gでは、現行の4Gに比べ通信速度は10倍に達するとされます。

これによって高画質な動画配信やインターネット通信を今よりもスムーズに行うことができるようになると予想されています。

②通信の大容量化

5Gでは、現行の4Gに比べシステム容量は1,000倍に達するとされます。

容量増大によって通信遅延やネットワーク障害の減少、通信コストも削減などが期待されます。

③大量端末の同時接続

5Gでは、現行の4Gに比べ同時に接続可能な端末数が100倍に達するとされます。

これによって、人が多く集まる場所でも通信を快適に行えるようになり、すべてのモノがインターネットにつながるIoT(モノのインターネット)の発展に、端末数の急速な増加にも対応できるようになります。

④低遅延化・高信頼性

5Gでは通信遅延が起こりにくくなり、自動運転・遠隔治療・遠隔手術など同時性・信頼性の高い通信が求められる技術の普及に貢献することが期待されます。

(2)5Gのデメリット

①セキュリティ

5Gにより、IoTが進展するなど、より多くの端末がインターネットに接続するようになるでしょう。

そして、通信インフラが私たちの生活に果たす役割はますます大きくなります。

これに伴って、コンピュータウィルスやサイバーテロといったリスクも増大していくことが想定され、その対策は急務だと言えます。

②5Gへの対応

5Gはまだ世界的な標準規格が定まっておらず、予定している2020年のサービス開始に間に合わない可能性があります。

接続する端末との互換性の問題で端末の買い替えなどが必要となれば、5Gの恩恵を受けるためのコスト負担が生じる可能性があります。

3、5Gでこれからの暮らしはどう変わるか?

5Gはわたしたちの生活を大きく変える可能性を秘めた技術と言われます。

5Gが実現することで恩恵を受ける分野としては、自動運転、IoT、VR・AR、ドローンなどがあります。

これ以外にも、多くの分野で変化をもたらすことが期待されています。

自動運転車載センサーや車間通信・路車間通信など、自動運転において必要となる通信の信頼性・同時性・安定性が飛躍的に向上することで、完全自動運転の安全性の向上・普及が期待されます。
IoT同時に接続できる端末数が増加すれば、より多くの情報機器をスムーズにインターネットに接続することができ、IoTの普及の基礎となります。
VR・AR通信の信頼性・同時性(低遅延通信)の向上により、遠隔手術など、高い安全性を求められる分野でもVR・ARの応用がますます進むと期待されます。
ドローン大容量・低遅延通信によって、より多くのドローンを広範囲でコントロールできるようになります。それによりドローンを使った無人宅配サービスの普及などが期待できます。

4、2020年に向けて注目を集める5G関連銘柄15選

「5G」は、今後私たちの生活を変える可能性を秘めた自動運転やIoTといった多くの技術においても重要な役割を担う基幹技術と言えます。

5Gのサービス開始を目指す2020年に向けて、ますますその期待は高まっていくと予想され、関連銘柄への期待も大きくなります。

(1)ネクストジエン(3842)


次世代通信網(NGN)における制御システム開発を行う会社。NGNには、IPネットワークの利便性・経済性と、電話網の信頼性・安全性を兼ね備える通信網として期待されている。5G通信を推進するNTTドコモ(9437)にも通話管理システムを提供するなど、5G関連銘柄として注目。

(2)サイバーコム(3852)


富士ソフトの子会社で、通信分野を中心としたソフトウェア開発をメインとする会社。エンジンの運転制御(ECU)に用いられる組み込みソフト開発推進しており、評価の高い次世代ネットワーク制御・監視システム開発を強みに、5G・自動運転の分野における活躍が期待できる。

(3)JIG-SAW(3914)


クラウドやサーバーを対象にした自動監視システムを展開する会社。イスラエル・アルティア社との間で同社製通信チップセットの技術ライセンス契約を結び、IoT-LTE分野におけるパイオニアとなってきた。LTE(4G)に続く5Gへの転換においても活躍が期待される。

(4)構造計画研究所(4748)


独立系のシステムインテグレータで、独自の防災コンサルなどを展開している会社。通信向けシステム開発にも実績があり、5G実用化にも積極的に取り組んでいる。

(5)NEC(6701)


通信インフラ設備国内トップ。5Gの通信基地局の開発も手がけており、関連銘柄として注目しておきたい銘柄。

(6)アンリツ(6754)


通信系計測器の有力企業であり、携帯電話や基地局に強みを持ち、海外シェアも高い。5G関連の開発にも注力しており、2020年を予定するサービス開始に向け需要が期待できる。国内はもとより海外展開も視野に入れており、5G関連銘柄としての期待は大きい。

(7)アルチザネットワークス(6778)


携帯電話の基地局や交換機向けの計測器をメインに通信計測器の開発を手がける会社。次世代携帯電話計測器で世界をリードしており、LTEAdvancedPro.や5G対応製品の開発を本格化している。現状赤字に転落しているが、19年7月期には5G関連販売拡大による黒字化を見込んでおり、注目しておきたい銘柄。

(8)ヨコオ(6800)


自動車用アンテナ大手。半導体・スマホ用の回路検査機器を主力商品としている。高周波帯の回路検査器に強みがあり、5Gの進展により恩恵が期待される。

(9)多摩川HD(6838)

携帯電話などの無線機器や計測機器製造・販売事業と太陽光など再生可能エネルギー事業の二本柱。現在業績・株価ともに低調に推移しているが、5Gの進展により再び注目を集める可能性もあり、注意してみておきたい銘柄。

(10)アイレックス(6944)


通信系コア技術に強いシステム開発会社。自動車車載関連やIoT向けクラウド基盤システムにも注力している。5G対応を進めており関連銘柄として今後注目していきたい銘柄。

(11)PALTEK(7587)


独立系半導体商社。FPGAなどの外国製半導体の販売をメインに、設計受託や生産、自社製品の開発も推進している。半導体の自社製品は5GやIoTの分野において今後期待される。

(12)理経(8226)


IT機器を輸入販売する技術商社。5Gで規定となっている「8×8MIMO」について、スペイン・EMITE社と無線通信のネットウエル社と共同で「EMITE社8×8MIMOアナライザー」のサービス・メンテナンスの事業化を発表している。5Gの実用化に向け注目しておきたい銘柄。

(13)KDDI(9433)

5Gにより直接的に恩恵を受ける総合通信大手の一角。エリクソンジャパンと共同で4.5GHz帯および28GHz帯を用いて、5Gを活かした様々なユースケースを想定した実証実験を行っている。

(14)NTTドコモ(9437)


5Gにより直接的に恩恵を受ける総合通信大手の一角。人口密集地における4Kや8Kの伝送など、超高速通信の実証実験などを行っている。

(15)ソフトバンクグループ(9984)


5Gにより直接的に恩恵を受ける総合通信大手の一角。ノキアソリューションズ&ネットワークスなどと共同で、高速移動時の通信環境の変化や、高層ビルなど電波が届きにくい場所、人が多い街中での通信速度などの検証実験を行っている。またホンダと共同で5Gを活用したコネクテッドカー(つながる車)技術の共同研究などを行っている。

5、5GでIoT時代が現実に!おさえておきたい注目のIoT関連銘柄9選

5Gの進展によって大きな恩恵を受けるとされるのが、インターネット通信がベースとなるIoT分野です。IoT関連銘柄についても5G関連銘柄の一部としておさえておきましょう。

(1)ディア・ライフ(3245)


首都圏で投資用マンション開発を行う会社。家庭向けIoT製品の開発を行うStrobo社とIoTを活用したセキュリティ対応マンションの開発を共同で行う。マンションにIoT窓センサーleafeeを標準装備することで居住者に安心を提供できるマンションの開発をしている。また、新築限らず、既設賃貸物件や民泊への応用についても検討を進めている。

(2)モバイルクリエイト(3669)


タクシーやバス向けの移動体管理システムを提供している会社。NTTドコモなどと共同で、IoTやAI技術を活用した最適な交通情報を提供するサービスの実証実験を行っている。5G関連・インバウンド関連としても注目しておきたい銘柄。

(3)ロックオン(3690)


ネット広告の効果測定サービスをクラウドで提供する会社。これまでの事業で培った「ビッグデータ」「人工知能(AI)」「IoT」の技術とビジネスモデルを活用して、ネット上に限らずリアル領域でも事業を推進しており、5Gの恩恵が期待される。

(4)アプリックス(3727)


従来のソフト事業、出版事業から撤退し、資源をIoTに集中させ再起を目指している。IoT向け開発案件の引き合いは多く、5G進展によって業績拡大を期待したい銘柄。

(5)sMedio(3913)


ネット接続関連のソフト開発を中心とする会社。2018年末開始予定の4K放送関連開発案件の受注を伸ばしており、IoT・5G進展によるさらなる恩恵が期待できる。

(6)東芝(6502)


総合電機大手。社会インフラや半導体、電子機器といった多様な事業領域で培った豊富なノウハウに、IoTやAI、音声・画像認識などの先進技術を掛け合わせ、課題の解決を図るIoTアーキテクチャー「SPINEX」を推進。
米国原発による巨額損失にも一定の目処がつき、本来持つ技術力を生かした回復に期待。

(7)三菱電機(6503)


大手総合電機メーカーでIoTにも注力している。IoT・5Gに関連する事業として注目は、航空写真から3次元モデルを構築し、電磁界シミュレーションを行う「電波の見える化」。この「電波の見える化」を用いれば専門家による無線機器の配置設計が不要で、導入にかかる時間やコストが削減され、IoT・5Gの発展への貢献が期待できる。

(8)三井物産(8031)


日本を代表する総合商社で、特に資源・エネルギー分野を得意とする。インフラにも強みを持ち、多くのIoT企業と連携・出資を行っている。

(9) NSW(9739)

独立系システムインテグレーターで、システム開発に加え、組み込みソフトや半導体設計に強みを持つ会社。アプリを使ってネット上でIoTを編集できるIoT専用プラットフォーム「Toami」を開発し、IoTサービスの導入推進に貢献している。

6、ツイッターでリアルな5G銘柄情報

5G銘柄には多くの銘柄があり、それらすべての動向を逐一チェックするのは大変です。

そこで株やFXなどのトレーダー向けに、投資家の間で話題になった銘柄やツイート、WEBページなどを速報している「チャートなび」のツイッター(@chartnavicom)を利用してみてはいかがでしょうか。

このツイッターアカウントでは、数千人におよぶトレーダーのツイートやリツイートをプログラムで24時間監視し、一時的に盛り上がっている話題を検知したら自動的にツイートする仕組みとなっており、5G銘柄を含む銘柄の動きをいち早く知るきっかけとなるかもしれません。

ただあくまでもトレーダーのツイートであり、誤った情報や噂なども含まれている可能性もあります。

そのためあくまで参考として、最終的な投資判断は慎重に行うようにしましょう。

チャートなび

7、5G関連銘柄の情報を検索する方法

5G関連銘柄の情報を検索するには、以下のサイトを活用していきましょう。

(1)Kabutan

Kabutan

(2)みんなの株

みんなの株

(3)株ライン

株ライン

まとめ

いかがでしたでしょうか。

5Gは2020年のサービス開始を予定していますが、まだまだ研究・実証実験段階にある部分も多く、今後大きな動きがあることも予想されます。

株価も大きく動く可能性もあるため、気になる関連銘柄はしっかりとおさえ、チャンスを掴んでいただければ幸いです。