運用方法の決まっていない大金

貯金3000万円はどう運用すべき?セミリタイア可能?おすすめの運用方法

「3,000万円の貯金ができたけど、老後は大丈夫だろうか」
「節約と仕事で苦労したから、もっと効率の良いお金の貯め方を知りたい」

そう感じているなら、資産運用を始める良い機会です。3,000万円を元手に資産運用を始め、ゆとりのある老後のために資産を形成しましょう。

この記事では、3,000万円を運用する方法や注意点を解説していきます。実際に運用した場合、どのようにお金を増やすことができるのか、シミュレーションを行って詳しく解説していきます。

3,000万円を資産運用すべき理由は?

収入源を確保するため、あるいは貯蓄を増やしていくためにはどうしたら良いのでしょうか。その方法の一つが資産運用です。

先ほどもお伝えした通り、3,000万円のキャッシュを何もせず使っていけば、いずれなくなってしまいます。

 

では、かなりハイリターンですが、仮に年10%で運用できたらどうでしょうか?3,000万円は1年後には3,300万円になります。ここから300万円使ったとしても、3,000万円はそのまま手元に残ります。

何もせず300万円を使えば、残りは2,700万円です。これを10年続けると、資産運用を続けた方は3,000万円がそのまま残りますが、何もしなかった方には何も残りません。

 

では、退職まで10年ある方が、上記のように毎年300万円使わず、10年間複利で資産運用を続けた場合はどうでしょうか?まず、1年後には3,300万円に増えます。

それをまた年10%で運用して1年後には3,630万円、これを10年間続けると約7,781万円になります。3,000万円が2.5倍以上に増えました。このように資産運用をするとしないでは、大きな違いが生まれます。

3,000万円を資産運用する目的は?

資産運用する目的は、利益を得て資産を増やすことです。そして、どのくらい利益(=リターン)が得られるかは、どのくらいリスクを取るかによって左右されます。

このリスクという言葉は「危険」という意味でも使われますが、投資においては「結果のばらつき」を意味します

リスクの高い投資をすると、大きな利益を得られる可能性がある一方、損失が生じたとき、損失額が大きくなる可能性があります。リスクの小さい投資を行えば、期待できる利益は控えめですが、大きな損失を被る可能性は低いのです。

そのため運用を行う際には、大きなリスクを覚悟して大きな利益を求めるのか(ハイリスク・ハイリターン)、リスクを抑えて少しずつでも確実に増やしていきたいのか(ローリスク・ローリターン)、目的と目標を明確にしなければなりません。

 

ローリスク・ローリターンとハイリスク・ハイリターンの中間に位置する投資方法は、ミドルリスク・ミドルリターンと呼ばれます。「大きなリスクは取りたくないけど、リターンも捨てがたい」と感じる方は、ミドルリスク・ミドルリターンの投資を選択しに入れると良いでしょう。

それぞれのリスクとリターンに対応する投資対象としては、次のようなものがあります。

投資方法リターンリスク商品
無リスク極めて小元本保証
  • 普通預金
  • 定期預金
  • 個人向け国債
ローリスク・ローリターン元本割れのリスクあり
  • 投資信託
  • 社債
ミドルリスク・ミドルリターン元本割れのリスクあり
  • 株式
  • 不動産
  • ヘッジファンド
ハイリスク・ハイリターン元本割れのリスクあり
  • FX
  • 仮想通貨(暗号資産)
  • 先物取引

 

新たに資産運用を始めるとき、魅力的な利回りに目がいってしまい、ハイリスク・ハイリターンの商品に手を出してしまう人がいます。しかし、目的に見合ったリスクになっているかよく考えなければなりません

例えば、50代の方が退職後の資産形成のために資産運用を始めるなら、お金を大きく増やすことよりも、できる限り元本を減らさずに運用することが重要です。リスクを取ってお金がすっからかんになってしまったら、50代から再起するのは難しいからです。ローリスク・ローリターンの投資方法を選び、できる限りお金をリスクにさらさず、少額の利益をコツコツ貯めていきましょう。

 

一方で、20代の若者が将来のために資産運用をするなら、本人が納得できる範囲でリスクを取っても良いでしょう。万が一、投資で失敗しても、若い人ならその後の仕事の給料でお金を貯めることができるからです。失敗しても再起しやすいのです。

このように、同じ3,000万円を運用するとしても、人によってどのようなリスクを取り、どれくらいのリターンを目指すのが最適なのかは異なります

3,000万円の運用でセミリタイアは可能?

3,000万円の貯金があればセミリタイアできるのか、シミュレーションして確認していきましょう。50歳でセミリタイアして、年金受給年齢の65歳まで月20万円または10万円ずつ取り崩していく場合、貯金の減り方は以下の表のようになります。

3,000万円を取り崩していく場合のシミュレーション

3000万円の運用でセミリタイアするシミュレーション
年齢月20万円月10万円
50歳3,000万円3,000万円
51歳2,760万円2,880万円
52歳2,520万円2,760万円
53歳2,280万円2,640万円
54歳2,040万円2,520万円
55歳1,800万円2,400万円
56歳1,560万円2,280万円
57歳1,320万円2,160万円
58歳1,080万円2,040万円
59歳840万円1,920万円
60歳600万円1,800万円
61歳360万円1,680万円
62歳120万円1,560万円
63歳-120万円1,440万円
64歳-360万円1,320万円
65歳-600万円1,200万円

1ヶ月あたり20万円ずつ取り崩していると、63歳までに3,000万円を使い切ってマイナスに突入してしまいます。そもそも65歳以降には突発的な医療費などの支出が考えられるため、年金を当てにして貯金を使い切る計画は適切とは言えません。

1ヶ月あたり10万円ずつの取り崩しであれば、65歳を迎えた年で1,200万円の貯金が残ります。しかし、家賃や保険料、年金などの支払いもあるため、1ヶ月10万円で生活するのは不可能な方が多いでしょう。

つまり、3,000万円の貯金だけでセミリタイア後の生計を立てることは難しいです。しかも、このシミュレーションでは50歳でのセミリタイアを想定しましたが、より若い方であればもっと大きな貯金が必要になります。

したがって、3,000万円の貯金を取り崩すのは最小限にして、他に収入を得なければ生活できません。ストレスや負担が少ない仕事にも少し取り組んだり、3,000万円を元手に資産運用したりして、お金を増やす努力が必要です。

3,000万円を運用する際の注意点

投資のポートフォリオ3,000万円の貯金があるなら、資産運用で資産をより大きく増やすのがおすすめです。しかし、投資は元本が保証されておらず、失敗して損失が生じるリスクもあります。よって、資産運用を始める前に注意点を理解しておきましょう。

ここでご紹介する注意点を押さえておけば、大きな失敗はしにくくなります。失敗するリスクを下げて成功する確率を高めるためにも、3,000万円を運用する際の注意点を学んでいきましょう。

コアサテライト戦略でリスクをコントロールする

投資におけるリスクとリターンは比例するため、利回りを追求すれば大きなリスクを取ることになり、リスクを下げることを優先すれば利回りは諦めなければならなくなります。リスクを抑えつつ、利回りを高めるためには、ローリスク・ミドルリスク・ハイリスクの商品にバランス良く投資をします。

「コアサテライト戦略」はこうした考え方を理論化したものです。コアサテライト戦略とは、リスクを低く抑えた守りの運用をコア(基礎)として、ハイリスク・ハイリターンで高い利回りを狙う運用をサテライトとして付け加える運用方法です。

3,000万円をコアサテライト戦略で運用すると、コアの部分は大きなリスクを取らないので、3,000万円が大きく減ってしまう可能性は下げられます。コア部分だけだと利回りが物足りないので、サテライト部分ではリスクを取り、利回りも追求できるのです。

コアとサテライトをどのような割合にするのが最適かは人によって異なりますが、コアを8~9割、サテライトを1~2割とすることが多いです。この記事ではリスクの大きさごとに投資商品を紹介するので、コアとサテライトの運用をどの商品で行うのかイメージしていきましょう。

投資先を分散させる

投資する商品を幅広く分散させることで、低リスクの運用が可能になります。ある投資先の収益性が悪化しても、他の投資先の利益で補える可能性があるからです。

例えば、一つの投資先に3,000万円を投資した場合、その投資先の業績悪化や破綻などがあって元本が返金されなくなったら、3,000万円は0円になってしまいます。しかし、10個の投資先に3,000万円を300万円ずつ分けて投資した場合、一つの投資先が破綻しても、損失は300万円に留まります。さらに、残った投資先9個の利益で300万円の損失を穴埋めできる可能性もあります。

このように、投資先を分散させると大きな損失を被るリスクが小さくなります。分散させるほど効果が高いですが、あまり銘柄数が多くなると管理が大変なので、10~20個程度の銘柄に分散すると良いでしょう。

購入タイミングを分散させる

購入するタイミングを分散すると、高値掴みのリスクが低くなるので、結果として大きな損をしにくくなります。

株式のように日々価格が変動する商品の場合、できる限り安く買うのが投資で成功するためのポイントです。しかし、未来の相場は誰にもわからないので、安いと思って購入したときが最高値だったということもあり得ます。

3,000万円分の商品を一度に購入したときが最高値で、その後は相場が下がってしまったら、再び最高値に価格が戻ってくるまで損失を抱えることになってしまいます。

このような失敗を避けるには、購入するタイミングを分散させるのが最適です。一度に3,000万円分の商品を買い付けるのではなく、例えば1ヶ月に一度300万円分購入して、10ヶ月に分散させるなど工夫をしましょう。

3,000万円のおすすめ運用方法:ローリスク

コツコツと資産を増やしていく方法ここからは、3,000万円を運用するのにおすすめの投資商品を紹介していきます。ローリスク・ローリターンからハイリスク・ハイリターンまでリスクの大きさ別に分けるので、ローリスク・ローリターンとミドルリスク・ミドルリターンの投資方法でコアを、必要であればハイリスク・ハイリターンでサテライトを固めていきましょう。

まずはローリスク・ローリターンの投資方法として、以下の3つを紹介していきます。

  • 投資信託
  • 個人向け国債
  • 社債

投資信託

投資信託は、投資会社のプロに運用を任せられる商品です。インデックス型の投資信託は市場の平均並みの運用パフォーマンスを目指すため、平均より大きな利益を期待することはできませんが、平均より大きな損失を被るリスクが低いというローリスク・ローリターンの商品です。

投資信託のメリットは、プロに運用を任せられる点です。忙しい人にとっては、投資における銘柄選びや実際の売買などは煩わしい手間になってしまいます。こうした作業をすべてプロに任せられるので、投資に時間を割けない人にもおすすめです。

デメリットとしては、プロに任せるために手数料がかかることが挙げられます。購入時手数料や信託財産留保額(解約時にかかる手数料)のみならず、運用期間中はずっと支払い続ける信託報酬もあります。特に信託報酬が大きいと長期の運用で手数料がかさんでしまうので、信託報酬の大きさに気を付けて商品を選びましょう。

個人向け国債

国債とは、国が資金調達のために発行する債券です。国債は満期が決まっている商品で、満期までの間は利息を得られ、満期が来たら元本が返金されます。個人向け国債は、個人の投資家が購入できる国債のことです。

国債のメリットは、日本国債であれば元本保証であることです。財務省が公表している通り、個人向け国債は元本割れしないので、元本割れするリスクにさらしたくない資産の運用に最適です。

しかし、金利が0.05%程度と非常に低く、わざわざ国債で運用する利点が大きいとまでは言えません。3,000万円のうち、元本割れを避けたい必要資金は国債で運用するのがおすすめですが、余剰資金でリスクを取れる部分は他の方法で運用していくという選択肢があります。

社債

社債とは、企業が資金調達のために発行する債券です。ミドルリスクの項目で解説する株式投資とよく似ていますが、株式投資よりも低リスクであるメリットがあります。

社債は運用期間が決まっており、満期が来たら企業は投資家に元本を返済しなければなりません。返済義務のない出資金である株式投資と比べると、社債は企業の借金で返済義務があるためリスクが低いと言えるのです。

デメリットとしては、株式よりも利回りが低いことが挙げられます。3,000万円すべてを社債に投資するのではなく、株式などよりリスクの高い資産も取り入れて利回りを上げると良いでしょう。

3,000万円のおすすめ運用方法:ミドルリスク

資産を大きく増やしていく方法ローリスク・ローリターンの商品だけだと、リスクは下げられますが、収益性が物足りないと感じる方も多いでしょう。ミドルリスク・ミドルリターンの商品もコアサテライト戦略のコアに取り入れると、収益性を高めることができます

3,000万円を運用するのにおすすめのミドルリスク・ミドルリターンの商品は、以下の3つの商品です。

  • 株式投資
  • 不動産投資
  • ヘッジファンド

株式投資

株式は、企業が資金調達のために発行する証券です。投資家から企業への出資のため、社債と違って満期がありません。保有している間は分配金や株主優待をもらえます。値上がりしたら売却し、利益を得ることもできます。

株式投資のメリットは、一部の企業では分配金に加えて株主優待をもらえることです。企業の自社製品や割引券をもらえるので、生活費の節約にも役立ちます。

億円単位で投資している人の中には、株主優待でもらった食品だけで生活できる人もいるほどです。セミリタイアした人にとっては見逃せないメリットでしょう。

株式投資のデメリットは、社債と違って企業に返済義務がないことです。業績悪化や不祥事によって企業が倒産することがありますが、その場合、株式の購入にかかった元本は返済されない可能性があります。将来有望な企業を見極めて投資しなければならず、初心者には銘柄選びが少し難しいかもしれません。

不動産投資

不動産投資とは、マンションやアパートを購入して他人に貸し出し、家賃を得る投資方法です。購入時よりも不動産の価格が上がれば、売却して利益を得ることもできます。

不動産投資のメリットは、自己資金よりも価値が大きい不動産を手に入れられることです。一般的には数千万円から数億円といった不動産を購入しますが、ローンを組むため自己資金は数百万円など少額で大きな資産を手に入れられます。

デメリットとしては、空室リスクが挙げられます。せっかく不動産を購入しても入居希望者がいなければ家賃収入は得られないので、需要のあるエリア・物件を選ぶ必要があります。

ヘッジファンド

ヘッジファンドは、投資会社のプロに資産運用を任せられる商品です。投資信託と似ていますが、より自由度の高い運用ができるため、高い利回りを狙える商品です。

ヘッジファンドのメリットは利回りの高さで、年利10%や20%を達成するファンドもあります。

各社が工夫して高い利回りを出すのがヘッジファンドのメリットですが、最低投資額が1,000万円以上と高いことがデメリットとして挙げられます。中には相談して、1000万以下でも受け入れしてくれる会社もあるようです。3,000万円以上の資産がある方も、こうした柔軟な対応をしてくれる会社で投資を選び、分散投資をした方が良いでしょう。

3,000万円のおすすめ運用方法:ハイリスク

資産運用方法に関する打ち合わせ最後に、リスクの高い投資方法を解説していきます。大きな損をするリスクもあるので、基本的にはローリスク・ミドルリスクの商品で運用し、どうしても利回りを追求したい人のみ、以下の方法にもチャレンジすると良いでしょう。いずれも投資家の腕前が損益に大きく影響するので、初心者にはおすすめできません。

  • FX
  • 仮想通貨(暗号資産)
  • 先物取引

FX

FXは、為替変動を利用して稼ぐ運用方法です。例えば、1ドル=100円のときにドルを買い、1ドル=110円のときに日本円に戻せば、日本円では利益が出ます。

FXはレバレッジをかけられるため、自分が持っている資金よりも大きなポジションを保有できます。そのため、利益が大きくなるメリットがある一方、損失も大きくなるデメリットがあるのです。大きな損失が生じた場合、自分が持っている資金以上の損失になるリスクがあります。

FXに挑戦するなら、レバレッジは1倍(=レバレッジなし)と低い設定からチャレンジしましょう。最大25倍までかけられますが、いきなり25倍で挑戦すると、初心者には手に負えない損失が生じる可能性があります。

仮想通貨(暗号資産)

仮想通貨(暗号資産)も、通貨のレートの変動を利用して稼ぐ運用方法です。価格が低いコインを買い、価格が上昇してから売却すると、差額が利益となります。

仮想通貨は相場の変動が大きいため、短期間で大きな利益を出せるメリットがあります。ただし、短期間で大きな損失を被るリスクがあるというデメリットもあります。FXよりもスプレッド(取引手数料のようなもの)が大きいので、そもそも利益を出すのが難しいです。仮想通貨バブル崩壊以降、一貫して上昇相場というわけでもなく、誰でも収益を出せる時期は終わりました。

また、FXと同様にレバレッジをかけすぎて失敗する事例もあります。FXよりも価格変動が激しいので、仮想通貨はFXよりハイリスク・ハイリターンであるとお考えください。

先物取引

先物取引とは、ある商品(金や銀、原油など)を将来の決められた日(期日)に、取引の時点で決めた価格で売買することを約束する取引です。

先物を買う人から見ると、約束した価格が期日時点の取引価格より安ければ利益が出ます。よって、「これから商品の価格が上がる」と考えた人は買いで入ります。

先物を売る人から見ると、約束した価格が期日時点の取引価格よりも高ければ利益が出る商品です。よって、「これから商品の価格が下がる」と考えた人は売りで入ります。

このように、あらかじめ価格を約束して売買できるので、先物取引は基本的にはリスクヘッジの手段として使われます。予想をはるかに上回る価格上昇や価格下落に備えられるからです。しかし、リスクヘッジではなく先物をメインにして利益を出すことも可能ではあります。

先物取引がハイリスク・ハイリターンなのも、レバレッジが効かせられるからです。1,000倍のレバレッジを効かせられることもあり、非常に大きな利益を狙えるメリットがある一方、損失が生じたら元本以上の損失になるリスクも大きいデメリットがあります。

非常にリスクが高い運用方法なので、レバレッジをかけすぎないように取引しましょう。

3,000万円の資産運用シミュレーション

ここまでで、リスクとリターン別に投資商品を紹介してきました。紹介した商品で3,000万円を資産運用したら、どれくらいお金を増やすことができるのか、シミュレーションしていきましょう。

簡単にするため、ローリスク、ミドルリスク、ハイリスクそれぞれに3,000万円を投資した場合について解説しますが、全額を一つの商品に投じる必要はありません。ローリスク・ミドルリスクの商品を中心にハイリスクな商品をトッピングする「コアサテライト戦略」を活用したり、幅広い商品に分散投資して全体的なリスクを低く抑えたり、工夫しながら投資していきましょう。

ローリスクの場合

ローリスク・ローリターンの商品として、投資信託、個人向け国債、社債を紹介してきました。それぞれ期待リターンは異なりますが、今回のシミュレーションでは、投資信託への投資を前提にしていきます。投資信託の期待利回りは1パーセントから3%程度なので、3,000万円を利回り3%で運用した場合を想定します。

この前提で運用すると、1年間で3,000万円の3%、つまり90万円の利益が得られます。90万円の利益と年金、給与などの収入で年間の生活費がまかなえるなら、3,000万円を取り崩さずに済みます。元本の3,000万円から、2年目も90万円の利益を得られます。

とはいえ、年間90万円の利益で充分という人は少ないでしょう。そこで、元本の3,000万円自体を増やせるよう、利益を再投資していきます。3,000万円を利回り3%で20年間運用した場合、次のシミュレーションのように資産が増えていきます。

3%のシミュレーション

20年間運用すると、元本の3,000万円は約5,400万円に成長することがわかります。ローリスク・ローリターンな資産運用でも、時間をかければ元本の2倍に迫る金額の資産形成が可能なのです。

「年間90万円の利益では少なすぎる」「20年もかけず、もっと早く3,000万円を2倍に増やしたい」という方は、次の章で解説するミドルリスク・ミドルリターンの投資方法を視野に入れていきましょう。

ミドルリスクの場合

ミドルリスク・ミドルリターンの投資商品として、株式投資、不動産投資、ヘッジファンドを紹介してきました。期待リターンはそれぞれ異なり、株式投資は3パーセントから7パーセント程度、不動産投資は5%から20%程度、ヘッジファンドは10%から30%程度です。

どんな商品に投資するか、また市場の運用環境の良し悪しによって、成果が左右されるので一概には言えませんが、ここでは年間平均利回り5パーセントと仮定してミドルリスク・ミドルリターンの資産運用をシミュレーションしていきます。

3,000万円を利回り5%で資産運用すると、年間で150万円の利益を得られます。1年間の生活費が150万円に収まる方なら、元本の3,000万円を取り崩さずに、生活を送ることができます。2年目も元本の3,000万円から150万円の運用益を得られ、3年目も同様に……と継続して利益を得られます。

もし資産運用による利益を消費に回さず再投資できるなら、元本の3,000万円を増やすことが可能です。利回り5%で20年間運用すると、以下のシミュレーションのように資産が増えていきます。

5%のシミュレーション

運用を始めてから15年で2倍の6,000万円に到達し、20年間運用すると約8,000万円の資産を形成できるのです。利回り5%は決して高望みではなく、株式投資など一般的な投資方法で実現できる水準です。元本割れのリスクがあるので、許容範囲でミドルリスク・ミドルリターンの投資にも挑戦してみましょう。

今回は控えめに利回り5%でシミュレーションをしましたが、不動産投資やヘッジファンドに投資すれば、利回り10%以上の運用も可能です。リスクと利回りは概ね比例するので、納得できるリスクの範囲で、高い利回りの商品を探してみても良いでしょう。

ハイリスクの場合

ハイリスク・ハイリターンの投資方法として、FX、仮想通貨(暗号資産)、先物取引を照会しました。これらはいずれも投資家が自分でトレードして利益を稼ぐタイプの投資なので、期待リターンは投資家のスキルに依存します。

上級者なら資産を1年で2倍に増やすこともできる夢のある資産運用方法ですが、初心者がいきなり莫大な利益を得られる可能性は非常に低いです。9割以上の投資家は利回りがマイナスとも言われる、難しい資産運用方法なのです。

そのため、目安の利回りを決めるのが難しいのですが、ここでは平均利回り20%と仮定します。もし3,000万円を利回り20%で資産運用できれば、年間の利益は600万円になります。

600万円あれば、充分に生活できるという人もいるのではないでしょうか。3,000万円を取り崩さずに生活できれば、2年目以降も同様の利益が期待できます。

利益を消費に回さず、再投資した場合もシミュレーションしてみましょう。3,000万円を利回り20%で運用すると、以下のグラフのように資産が成長します。

20%のシミュレーション

グラフの通り、3,000万円を7年で1億円、11年で2億円と増やしていき、20年で10億円近い資産を形成できることになります。

ただし、これはあくまでも理論的なシミュレーションの話です。運用成績は投資家の腕前と運用環境に左右されるので、毎年20%の利益を20年間にわたって出し続けるのは非常に難しく、誰にでもできることではありません。大きな利益を得られる年もあれば、大損してすっからかんになってしまう年もあり、上記のシミュレーションのようにうまくはいかないことが一般的です。

3,000万円の資産運用を自力でやるか?それともプロに任せるか?

資産運用の方法は、「投資家が自分で取引する方法」と「取引や管理をプロに任せられる方法」の2つに分けることができます。

簡単に解説すると、自分で取引する方法には、知識や経験が必要です。利益の出る投資先を自分で見つけなければならないからです。プロに任せられる方法は、初心者でもできますが、プロに任せるための手数料がかかります。そのため、手数料負けしない商品選びがカギとなります。

3,000万円を運用するとき、自分で取引する方法と、プロに任せる方法のどちらが良いのでしょうか?それぞれ詳しく解説していくので、自分に合った方法を選びましょう。

自力で資産運用する場合

株式投資、不動産投資、FX、仮想通貨(暗号通貨)、先物取引などは、自力で運用する必要がある商品です。

利益が見込める投資先なのか、損失が生じた場合はどれくらいになるのかなど、自分で見極めなければなりません。国内外の経済情勢に影響されて値動きするので、商品の価格が暴落するなどの危機があれば、自力で対処する必要があります。

しかし、プロに任せる方法と異なり、手数料を節約することができます。手数料がもったいない、自力で頑張りたいという方にはおすすめです。

プロに資産運用を任せる場合

投資信託やヘッジファンドは、プロにお金を預け、運用してもらう商品です。

プロに任せられるので、初心者にありがちな失敗は避けることができます。プロの運用とはいえど、市場の変化によって損失が生じることはありますが、そのような難しい相場ではほとんどの人が損失を被っています。市場平均並み以上のパフォーマンスを求めるなら、プロに任せる方法がおすすめです。

ただし、プロに任せるためには手数料がかかります。中には、利益よりも手数料のほうが高く、投資を続けるほど損失が生じる商品もあります。自分が投資したい商品の手数料が妥当かどうか、類似の商品と比べて確認してから投資しましょう。

まとめ

3,000万円の元手があれば、ローリスク・ローリターンの資産運用方法でも、お金を増やすことができます。目標とする利益に応じて、ミドルリスク・ミドルリターンの方法を活用したり、部分的にハイリスク・ハイリターンの方法を取り入れたりすると良いでしょう。

3,000万円の資金があっても、退職後に取り崩しを始めれば、あっという間に尽きてしまいます。すっからかんになってから焦っても遅いので、今のうちから資産運用を始め、老後の暮らしのために資産を形成しましょう。

国内厳選の注目ファンド

【2021年度版】国内ヘッジファンドランキング

投資手法・手数料・最低金額を比較・分析。 注目の国内ファンドをランキング形式で紹介。