【体験談】株で大損すると悲惨!大損した人が教える共通点と回避方法

  • 2020年9月26日
  • 2021年11月26日

株式投資で大損をしないためには、どんなことに注意すれば良いでしょうか?筆者も大損したことがあり、たくさんの苦い思い出があります。

この記事では、筆者が経験した大損の実例を紹介し、どうすれば損失を防げるのか解説していきます。株で利益が出ず悩んでいる方のヒントにしてみてください。

【体験談】株で大損した筆者の経験・実例

筆者も投資をしており、株では美味しい経験も苦い経験もしてきています。その経験を踏まえて大損しないための対策を解説していきたいと思います。

まずはプロフィールを簡単に解説し、デイトレードと優待狙いの長期投資で損失を出した経験をお伝えしていきます。

筆者プロフィール

金融機関に3年務めたあと、フリーのライターとして独立。サラリーマン時代はプロの運用を間近で見てきた個人投資家です。

FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を持ち、ライフプランや投資の相談を受けることもあります。自分が投資で痛い目を見た経験があるので、お客様には長期投資などリスクを抑えた運用をおすすめしています。

個人としては、デイトレードから長期投資までさまざまなスタイルの株式投資を経験してきました。次の章では、デイトレードと優待狙いの投資で大損した経験をご紹介します。

実例1:デイトレードで大損

株式投資にはさまざまなスタイルがありますが、筆者はデイトレードから始めました。銘柄を買ってから売るまで(または売ってから買い戻すまで)を1日で終わらせる投資方法です。1日の値動きが大きい銘柄であれば、1日で数万円、数十万円の利益が狙えます。

値動きが大きい銘柄は、予想が外れて逆方向に株価が動いたとき、大きな損失が出るリスクがあります。たとえば、上がると思って買った銘柄の株価が下がったら損失が出るという仕組みです。

 

デイトレードを初めてから数日間はうまくいっており、1日で1万円以上の利益が出ていました。1日で数万円も稼げれば、大手企業のサラリーマンにも負けない収入になります。

しかし、うまくいったのは偶然で、たまたま良い相場に恵まれたから利益が出ていただけでした。実際、次の日には買いでエントリーしたのに相場が下がってしまいました。

 

当時の筆者は損失を抱えたときにどうすれば良いのかわかっていませんでした。すぐに損切りするべき場面ですが、今までうまくいっていたので自分を過信し、「すぐに株価が戻ってくるから大丈夫」と思い込んでいたのです。損失はどんどん膨らみ、マイナス3万円、5万円、10万円……と大きくなっていきました

結局、私が損切りをしたのは、それまでに稼いだ利益と相殺し、マイナス分のほうが大きくなってからでした。特に理論もなくデイトレードに手を出し、お金を失っただけなので本当に滑稽です。

 

失敗した原因は、素早く損切りできなかったことです。プロのトレーダーほど損切りが早いので、相場はどんどん下がっていきます。それなのにしがみついていたら、損失が大きくなるのも当然です。

デイトレードで月収50万円や100万円を稼いでいる人は、本当に存在します。しかし、多くのトレーダーは負けており、勝ち続けるのは難しい世界です。筆者が株で大損した最大の原因は、一部の稼げる人に自分が含まれると思っていたことです。

実例2:株主優待狙いの長期投資で大損

長期投資に切り替えてからは、値動きが小さい銘柄を買っているので、目立った損失は出なくなりました。しかし、自分が決めたルールを外れた銘柄を購入したとき、大きな損失を出してしまいました。

筆者は放置で手に入る不労所得を期待して投資しているため、配当利回りが高く、業績が拡大している企業の株式を買っています。さらに、株主優待の内容が充実していると嬉しいという選び方です。

 

しかし、そのときは銘柄選びの軸がブレてしまい、株主優待が魅力的という理由だけで購入してしまいました。後から調べたら配当利回りは低かったのです。業績は良好でしたが、株価が上昇しきっており、今後さらに上がるかは疑問という状態です。

そこですぐに損切りすれば良かったのですが、資金に余裕があったので、保有したまま放置していました。その後、コロナショックを経験して株価が下がり、まだ元の株価まで戻っておらず、筆者が保有している銘柄の中で最大の含み損を抱えています。

 

その銘柄は悪いわけではなく、むしろ優良企業の株式です。ただ、購入したタイミングが悪かったのです。高値で購入してコロナショックを経験したため、大損を抱えた状態になってしまいました。

自分の銘柄選びのルールに照らせば、購入しなかった銘柄でした。こうした銘柄を買ってしまったのは、「余剰資金があると投資したくて仕方なくなり、魅力的でない銘柄でも買ってしまう」という精神状態が原因です。

いわゆる「ポジポジ病」といわれる状態で、筆者だけでなく、経験の浅い投資家は誰でも陥る可能性があります。ポジポジ病にかからず冷静に銘柄を選ぶことが、株で大損しないためのポイントです。

株で大損してしまう人に共通する理由

株で大損してしまう人には、共通する理由があります。主な5つの理由を解説するので、ご自身に当てはまるものがないか照らし合わせてみましょう。

原因を知れば対策できるので、利益を出すことにつながります。

  • 売買タイミングが悪い
  • 手法が自分に合っていない
  • 目的に合っていない銘柄を買っている
  • 割高な銘柄を買っている
  • 損切りができない

売買タイミングが悪い

株で最も多い失敗が、「高い価格で買って値下がりしてから売ってしまう」ということです。株は「安く買って高く売る」ことで儲けなければなりませんが、売買タイミングが悪いので、逆の売買になってしまっています。

自分が株を買うと株価が下がり、やばいと思って損切りしたらすぐに株価が上がると感じている方は、売買タイミングが悪いのが設けられない大きな原因と言えます。

 

ただし、このような失敗をしている方は逆にチャンスに恵まれているとも言えます。なぜなら、自分が買いだと思ったときが本当の「売り時」で、売りだと思ったときが本当の「買い時」だからです。売りと買いを逆にしてエントリーすれば、利益が出ていたはずなのです。

売買タイミングを失敗してしまう方は、これまでの取引を振り返ってみましょう。どんなシグナルでエントリーしたのか振り返るとともに、そのシグナルは自分が思ったのと逆でエントリーするべきサインだったのではないかと疑う気持ちで復習すると良いでしょう。

手法が自分に合っていない

トレードの手法が自分に合っていない場合も、株で大損を出しやすいです。トレードに集中できる環境や時間帯を見極め、自分に合った手法を探すことが重要です。

例えば、相場を見る時間すらない人がデイトレードをやろうと思っても、上手く行かないのは当然と言えます。平日の日中は仕事があって忙しい会社員の方が、デイトレードで稼ごうとしても、仕事にもトレードにも集中できず、どっちつかずな結果になってしまうでしょう。

近頃は新型コロナウイルスの感染拡大にともなってテレワークが普及しているため、上司にバレずにデイトレと仕事ができると言っている方もいますが、二兎を追う者は一兎をも得ず状態になっていることも多いです。

 

デイトレードも長期投資もそうですが、参加しているすべての投資家が利益を出すために頑張っているため、怠けて適当にトレードして利益が出るなんて甘い場所ではないのです。デイトレードがしたいなら有休が取れた日だけにするなど、集中できる環境を作ってやると良いでしょう。

また、期待できる利益の大きさは小さくなりますが、スイングトレードや長期投資など、長いスパンでの投資に切り替えて臨むこともおすすめです。

目的に合っていない銘柄を買っている

株式には、デイトレ向きの銘柄や長期投資向きの銘柄など、銘柄ごとに特性があります。目的に合った銘柄を選べていない人も、株で大損しやすいです。

特に大損しやすくて危険なのが、デイトレ向きの銘柄を長期投資のために買ってしまうことです。デイトレ向きの銘柄は値動きが荒いため、高値掴みをしやすいのです。

その上、価格が下がるのも早いので、1時間の間に5パーセントも損してしまったという大損もあり得ます。

 

また、長期投資向きの銘柄をデイトレ用に買ってしまうこともあまりおすすめはできません。短い時間だと小さな値動きしかしないため大損はしにくいのですが、大した利益にもつながりません。

 

デイトレで長期投資向きの銘柄を売買していると、利益は小さいのに手数料だけ積み上がっていくことになりかねないので、デイトレはデイトレ向きの値動きが激しい銘柄を探しましょう。

このように、自分の投資手法とその目的に合った銘柄を買えていない場合も、大損しやすくなります。デイトレなら短期で値動きがある銘柄を、長期投資なら長期の上昇トレンドにある銘柄を狙いましょう。

割高な銘柄を買っている

長期投資で大損しやすいのが、すでに割高な状態にある銘柄を購入しているケースです。特に、株式が割高な状態で金融ショックが起こると、割高から割安に下落するので損失の幅も大きくなります。

2020年のコロナショックを例に、どういうことか解説していきましょう。

 

コロナショックで日本を含む世界中の株価が暴落したのは記憶に新しいですが、その直前の2019年までは比較的好調な相場が続いていました。2017年頃から2019年までは、多くの銘柄の株価が右肩上がりで、上場来最高値更新やバブル崩壊以降の最高値を更新した企業も多くありました。

 

この時点で既にどの銘柄も割高になっていたのですが、好景気で株価がどんどん上がっていくので、今買わなければ損だという風潮になって多くの投資家が割高な株式を買っていました。

そこに誰も予期しなかった新型コロナウイルスが発生し、世界的なパンデミック状態となり株価が一気に暴落しました。リーマンショック級の大暴落となったのは、元々の株価が割高に評価されていたことも一因と考えられます。

 

実は、投資の神様と呼ばれているウォーレン・バフェット氏(投資会社バークシャー・ハサウェイの会長兼CEO)は、2019年の時点で「株式が割高になっており、買いたいと思える銘柄がない」と発言していました。新たに株式を買うのではなく、様子見をしたり必要があれば売却したりする方向に動いていたのですね。

バフェット氏でも2020年のコロナショックを事前に予測することはできなかったはずですが、行き過ぎた株式市場の過熱感に危機感を持っていたことは事実です。個人の投資家も、割高な株式を買うと値下がりしたときに大損するかもしれないことを理解した上で、投資を行いたいものです。

損切りができない

どんな投資方法でも、利益にならない銘柄は早めに見切りをつける「損切り」が重要です。株で大損している人は損切りが苦手という特徴があります。

大きな含み損を抱える銘柄を塩漬けにし、ずっと保有している投資家が多いのです。

特に、長期投資の場合は少しのマイナスを放置していたらどんどん含み損が膨らんでいき、株価が半分になってしまったといった失敗事例が多いです。デイトレードと違って素早く判断する必要が無いので、少しのマイナスを放置しがちなのです。

 

もちろん、少し含み損を抱えるくらいなら全く問題はないでしょう。しかし、決算で悪い材料が出たり、長期のトレンドが明らかに右肩下がりになったりするなど、投資する魅力に欠ける要因が出てきたら損切りした方が良いでしょう。

デイトレードでも長期投資でも、買ったときに想像したシナリオが崩れたら損切りというのが鉄則です。業績に期待して投資をしたなら、悪い決算が出た時点で損切りするべきということです。

株で大損しないための方法

ここまで、株で大損する原因やちょっとした解決方法について解説してきました。ここからは、具体的なテクニックとして株で大損しない方法を紹介していきます。

次の7つの方法ができているか確認しながら読み進めてみてください。

  • 半値に下がっても保有できる株を買う
  • 銘柄の分散投資をする
  • 損切りを行う
  • ナンピン買いをする
  • 信用取引をやめる
  • 長期投資に切り替える
  • 時間を分散させる

半値に下がっても保有できる株を買う

そもそも、どんな株式にも価格が下がるリスクはあるので、長期投資の銘柄を選ぶときは、半値に下がっても保有できる株を厳選することが重要です。投資で大成功しているバフェット氏も常に語っている投資哲学です。

リーマンショックやコロナショックのような暴落に巻き込まれれば、どんな優良株でも半値になってしまう可能性があります。それでも、どん底から回復できる力があると信じられる銘柄に投資を行いましょう。

 

どのように信じられる銘柄を探すのかというと、企業のビジネスモデルに注目します。今後10年、20年と長期的に利益を出し続けられるか、変化が激しい社会で安定して事業を営めるかといった側面から企業のビジネスを考えましょう。

ちなみに、一般的に言われるのは、インフラや食品・生活用品メーカーのように人間の暮らしと切っても切り離せない企業は長期で存続できる確率が高いです。とはいえ、急激な成長も見込みにくいため保守的という意味で「ディフェンシブ銘柄」と呼ばれています。

長期投資する銘柄の選び方が分からず困っている方は、通信インフラや食料・飲料のメーカー、トイレットペーパーや洗剤のメーカーなどの株から選ぶと良いでしょう。

銘柄の分散投資をする

一つの銘柄に集中投資するのではなく、複数の銘柄に分散投資しましょう。複数の企業の株式を少しずつ持っていれば、ある企業の業績が悪化して損失を出しても、他の銘柄の利益が補ってくれるからです。

一つに集中投資していると、その企業が莫大な利益を出して株価が上がればラッキーですが業績が悪化して株価が下がったら大損することになってしまいます。

 

「複数」とは具体的に何銘柄かとよく聞かれますが、8銘柄から20銘柄くらいが良いでしょう。投資理論における計算だと、分散投資の効果が効いてくるのがだいたい8銘柄以上だからです。

理論的には、分散する銘柄の数は多ければ多いほど良いため、20銘柄より多く保有しても構いません。しかし、銘柄数が多くなるほど各社の決算資料を読み込んだり管理したりする手間がかかって大変になるので、無理してたくさん保有する必要はありません。

損切りを行う

どんな優良株でも自分が買ったときの株価を下回ることはあるので、大損する前に決済して損切りすることを心がけましょう。デイトレードでも長期投資でも、「マイナス○%になったら損切りする」と機械的なルールを決めて取引することをおすすめします。

損切りは早い段階で行わないと、どんどん損切りしにくくなっていきます。例えば、10万円を投資した場合、マイナス1,000円で損切りするのと、マイナス1万円で損切りするのとではかなり違いますよね。

 

前者はまだ「仕方ないや」という気持ちで損切りできますが、後者になると損切りすること自体に迷いが生じる方が多いでしょう。損切りできずに放置している間にさらに含み損が膨らみ、マイナス5万円と半分になってしまったという事態を招く可能性があります。

このように、感情が入ると損切りしにくくなってしまいます。「マイナス○%になったら損切りする」といったルールを決めておくことで、含み損が拡大するのを防ぎましょう。

ナンピン買いをする

資金が潤沢な方は、あえて損切りをせず「ナンピン買い」をすることも考えられます。ナンピン買いとは、ある株を買った後に価格が下がったら、同じ銘柄を買いまして平均購入単価を下げることを指します。

平均購入単価が下がれば、株価の下落が止まって反発したときに、早くプラスに転じさせることができるメリットがあります。

 

例えば、2,000円の株式を100株買ったとしましょう。株価が1,000円に下がったときにナンピン買いして100株買い増しすると、平均購入単価は1500円になります。

株価が1,000円から1,700円に戻ったとき200円のプラスに転じるので、ナンピン買いによって早くプラスに戻すことができます。ナンピン買いをしなかったら買値は2,000円なので、まだマイナス300円です。

 

ナンピン買いには単価を下げるメリットがあるのですが、株数が増えるデメリットがあります。そのため、資金が潤沢でないと難しいでしょう。

また、資金に余裕があってナンピン買いしても、そのまま株価が下落を続ける可能性もあります。その場合は、株数を増やしたぶん損失も大きくなることを理解しておきましょう。

そのため、含み損が出たら基本的には損切りがおすすめです。含み損を拡大するリスクを背負ってでも購入したい特別な場合のみ、ナンピン買いをすると良いでしょう。

信用取引をやめる

信用取引とは、自分が持っている現金や株式を担保として、証券会社からお金を借りて株式を買ったり、株券を借りて売ったりする取引のことです。自分が持っている現金や株式を超える金額を動かすことができるので、投資に使える資金が少ない人に人気があります。

信用取引は利益を大きくできる反面、損失も大きくなる特徴があります。そのため、損失を出しやすい初心者トレーダーにはおすすめできません。

 

利益も損失も大きくなる仕組みを解説しましょう。

信用取引では証券会社からお金を借りて自分の現金と合わせて株式の売買を行うので、大きな利益を狙うことができます。しかも、証券会社に返すのは借りたお金だけなので、利益はすべて自分のものになります。

 

一方で、借りたお金と自分のお金を合わせた信用取引で失敗すると、大きな損失が出ます。通常の取引(現物取引)なら自分のお金に対する損失だけで済むのですが、信用取引だと証券会社にお金を返さなければならないので、大きな損失を自分が負担しなければなりません。

このように、信用取引とは大きな利益を狙える反面、損失も大きくなりやすいのです。

 

したがって、大損を防ぐなら信用取引はやめておいた方が良いでしょう。特に、トレードが身についていない初心者の方は損失が膨らみやすいので、慣れてから必要な場合だけチャレンジすることをおすすめします。

長期投資に切り替える

難易度を比べると、デイトレードの方が長期投資よりも難しいです。そのため、デイトレードで損失が出ている方は、長期投資に切り替えてみることをおすすめします。

デイトレードで狙う株価の動きは、企業の業績とは無関係の値動きで、トレーダーの需給の変化によって生じる値動きです。そのため、他のトレーダーの心理を読むなどのスキルが必要になり、相場への慣れや経験を必要として難しいのです。

デイトレードで得をしているトレーダーは全体の5パーセント程度で、95パーセントは損をしているとも言われているほどです。

 

一方の長期投資は、基本的には企業の成長とともに株価が上がるという自然な流れで利益を出します。そのため、将来性のある銘柄に投資できれば、初心者でも利益を出すことができます。

長期投資の方が難易度が低いので、デイトレードで大損してしまった人は長期投資に切り替えてみてはいかがでしょうか?

時間を分散させる

長期投資の場合、投資するタイミングを分散させるのも、大損を防ぐために有効です。投資できる資金を1回ですべて投じるのではなく、「毎月〇円」と決めて分割して投資するのです。

時間の分散は、高値掴みを防ぐために有効です。1回目で高値掴みしてしまっても、2回目、3回目の投資ではそれより安い価格で株を買えるので、平均購入単価を下げることができます。

 

このような買い方を「ドルコスト平均法」と呼び、投資信託の積立投資でも推奨されています。株を買うタイミングに自信が無い方は、1回ではなく複数回に分けて投資を行いましょう。

株に向かない人におすすめの投資方法

上記のような対策をすれば、大損するリスクは低くできますが、失敗した体験から「もう二度と株はやらない」と決めている人もいるはずです。しかし、お金を増やせる投資を諦めるのはもったいないです。

では、自分は株に向いていないと感じる人にもできる投資方法には、どのような種類があるのでしょうか?ここでは、株に向かない人にもおすすめの投資方法を紹介していきます。

投資信託

投資信託は、運用会社に資金を預け、代わりに運用してもらう商品です。プロの投資家に運用を任せられるので、初心者でも失敗しにくいです。

投資信託にはインデックス型とアクティブ型の2種類があります。

 

インデックス型は市場平均なみのパフォーマンスを目指す商品のため、市場平均に比べて大きな利益は期待できない一方、大きな損失もしにくい設計です。リスクを低く抑えられるメリットがあるので、大損したくない人におすすめです。

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アクティブ型は、インデックス型よりも高いパフォーマンスを目指す投資信託です。プロのアナリストたちが銘柄を分析し、値上がりが期待できる銘柄に絞って投資を行います。予想どおり、株価が上昇すれば大きな利益を得られますが、予想が外れれば利益が出ないか、損失が出る恐れもあります

アクティブ型の商品は、確実にインデックス型のパフォーマンスを上回ると保証されているわけではありません。大損したくない人には、インデックス型投資信託のほうがおすすめです。

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投資信託はプロに運用を任せる商品なので、手数料がかかるデメリットがあります。各種手数料の中でも、特に確認したいのが信託報酬です。信託報酬は、投資信託を保有している間はずっと支払い続けるランニングコストだからです。

インデックス型投資信託の場合、信託報酬は1パーセントを下回ることが一般的です。1パーセントを超える信託報酬の商品は手数料が高く利益が出にくいため、信託報酬の低さにもこだわって商品を選びましょう。

個人向け国債

国債とは、国が資金調達のために発行する債券です。半年ごとに利息が得られ、満期が来たら元本が返済されます。個人投資家が購入できる国債を「個人向け国債」といいます。

国債のメリットは、元本保証であると財務省が公言していることです。満期が来たら元本が確実に返済されるという意味なので、利息の分だけ利益が得られます。損失が出るリスクがないので、株が向かない人や投資で大損するのが怖い人にもおすすめです。

 

元本保証というメリットがある反面、利回りが低いデメリットがあります。2021年8月現在、固定金利で3年もの、5年もの、変動金利で10年ものの国債がありますが、いずれも表面利率は0.05%です。

株式投資なら3%から5%程度の配当金利回りが期待できるので、比較すると国債の0.05%という利回りは非常に低く感じられます。国債は、利益よりもリスクの低さにこだわる人におすすめです。

定期預金

定期預金は、銀行に預けたお金を決まった期間引き出せない預金です。自由に引き出せる普通預金よりも金利が高いという魅力があります。

定期預金の大きなメリットは、元本保証であることです。損失が出るリスクがないので、安心して運用できます。

 

ただし、ペイオフには注意する必要があります。ペイオフ(預金保険制度)とは、金融機関が破綻した場合、1人の預金者に対して1,000万円までの元本とその利息が保証される制度のことです。1,000万円を超える預金をしており、その銀行が破綻した場合、その部分は返ってこないリスクがあります。

銀行が倒産するわけないと思う方もいるかもしれませんが、バブル崩壊後に兵庫銀行が破綻した事例などもあるので、万が一のときに備えておきましょう。1,000万円を超える金額を預けたい方は、複数の銀行に分けて預金し、1つの金融機関への預け入れが1,000万円を超えないようにしましょう。

 

ペイオフに注意すれば、定期預金は元本保証なので大損する不安なく運用できます。ただし、金利は0.02%程度など非常に低いです。6月・12月のボーナスのシーズンにキャンペーンが行われ、高金利での預け入れができる場合があるので、ボーナス時期に定期預金を始めるのがおすすめです。

まとめ

株で大損しないための対策を解説してきました。基本的には、分散投資やドルコスト平均法でリスクを下げて投資をし、マイナスが出たら損切りするのがおすすめです。

ご紹介した方法を駆使して、大損を抜け出して利益につなげていきましょう。

株式で大損をしてしまい、投資手法で迷っている方はプロにすべておまかせしてしまうこともよいかもしれません。手数料分の利益が減っても大損からは免れ、自由な時間も確保することができます。

次の記事では、「門戸が広く安定的なインデックスファンド」や「門戸は狭いですが高利回りなヘッジファンド」をご紹介しています。

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