東証REIT指数とは?今さら聞けない指数の意味と特徴・将来性をわかりやすく解説

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複数の不動産に分散投資ができることで人気の高いREIT(不動産投資信託)。これからREITでの運用を検討している人も多いことでしょう。

しかし、初心者の方にとっては、「東証REIT指数って何?」「REITの特徴は?」「将来性は大丈夫?」など、疑問や心配な点も多々あることでしょう。

そこで、今回は東証REIT指数の内容や推移、REITの特徴、将来性などについて紹介しています。この記事をご覧いただくことで、REITへの理解が深まり、安心して投資しやすくなります。

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東証REIT指数は何を指す数字?

まず、「東証REIT指数」とは、どんな指数のことなのでしょうか?指数が指すもの、これまでの推移などを知ることで、より具体的に投資を検討することができます。

ここでは、東証REIT指数の内容やこれまでの推移について見ていきましょう。

不動産投資信託の推移を表す数字

東証REIT指数とは、東京証券取引所に上場しているREIT(不動産投資信託:Real Estate Investment Trust)の全体の動向を示す指数のことで、指数は全銘柄を対象とした浮動株ベースの時価総額加重型です。東京証券取引所に上場している不動産投資信託市場全体の動きを把握することができます。

国内のREIT市場の状況を把握するために、東京証券取引所が毎日算出・公表している指数です。東証REIT用途別指数シリーズは、東証REITオフィス指数、東証REIT住宅指数、東証REIT商業・物流等指数の3つの指数で構成されています。

REITの数の推移

東京証券取引所にREITのファンドがはじめて上場したのは2001年です。それから市場規模は拡大しており、2005年には20本超、2007年には40本超、2015年に50本超、そして2019年6月時点で63本のREITが東京証券取引所に上場しています。

そのため、2019年現在の東証REIT指数は、60本超あるREIT全体の動向を示す指数です。REITの上場銘柄数が増えるのと比例し、J-REIT時価総額も次のように大きく伸びています。

  • 2006年:5兆円超
  • 2013年:7兆円超
  • 2014年:9兆円超
  • 2016年:11兆円超
  • 2017年:12兆円超
  • 2019年:14兆円超(7月時点)

J-REITは銘柄数・時価総額ともに非常に大きなものへ成長を続けています。

東証REIT指数の推移

2019年7月13日時点の東証REIT指数は1,996です。

出典:一般社団法人不動産証券化協会

東証REIT指数の基準日2003年3月31日=1,000ですが、2004年には1,200から1,400台、2005年には1,300から1,600台、2006年には1,600から2,000台まで上昇します。そして、2007年5月には2,612まで上昇しました。

しかし、それ以降はサブプライムローン問題、リーマンショックにより東証REIT指数は急落します。2007年10月には1,900台、2008年1月には1,500台、7月には1,300台、9月には1,100台、そして2009年2月には770まで下落しました。その後、800から1,100前後を推移し、2012年より再び上昇に転じます。

2013年3月には1,600台、2015年1月には1,800台をつけます。その後、1,600から1,800台を前後し、2019年現在は1,900から2,000前後で変動しています。

REITの特徴

続いては、REITの主な特徴についてみていきましょう。

どのような特徴があるか把握しておくことで、他の投資商品と比較できたり、REITの特徴を活かした運用・リスク管理がしやすくなります。

特徴1:利回りが高め

REITの特徴の一つが、利回りが高いことです。

REITは保有するビルやマンションなどの不動産から得られる賃料収入が主な収入源です。REITが高利回りなのは、投資法人の減税制度に理由があります。

それは、利益の90パーセント超を分配する場合、法人税がかからないためです。そのため、多くの投資法人が利益の90パーセント超を配当するため、利回りが高くなる傾向にあるのです。

J-REITの分配金利回り上位15銘柄を次に示します(2019年7月12日時点)。

  1. タカラレーベン不動産投資法人:5.76%
  2. トーセイ・リート投資法人:5.70%
  3. マリモ地方創生リート投資法人:5.65%
  4. エスコンジャパンリート投資法人:5.63%
  5. インヴィンシブル投資法人:5.59%
  6. 投資法人みらい:5.55%
  7. 大江戸温泉リート投資法人:5.50%
  8. サムティ・レジデンシャル投資法人:5.37%
  9. スターアジア不動産投資法人:5.25%
  10. さくら総合リート投資法人:5.15%
  11. ヘルスケア&メディカル投資法人:5.09%
  12. スターツプロシード投資法人:4.92%
  13. いちごホテルリート投資法人:4.88%
  14. ラサールロジポート投資法人:4.82%
  15. 星野リゾート・リート投資法人:4.77%

また、J-REIT 63本の分配金利回りの平均は3.76パーセントです。一般の株式と比べても、利回りの水準は高めです。

特徴2:安定性があり長期投資向き

REITは安定性があるため、長期投資向きとだと言われています。理由は、利回りが高く資産の目減りも少ないためです。

これまでの推移を見ても、価格が下がったとしても早い段階で回復し、高値を更新しています。毎年利回りの平均が3パーセントを超えるため、価格が下がれば多くの買いが入り下支えするためです。

不動産投資自体がインフレやデフレの影響を受けづらく利回りが高いため、価格が下がりにくく安定性があるため長期投資に向いています。

REITの将来性

ここからは、REITの将来性についてもみていきましょう。高利回りの理由や注目されている環境へ配慮された物件など、今後のREITを考えるうえで知っておきたい情報について解説します。

高い利回り

REITが高利回りの主な要因となるのが、法人税免除となる仕組みです。通常、株式会社などであれば、利益に対して法人税がかかり、そこから内部留保が差し引かれ、残った資金の中から配当金が支払われます。

しかし、J-REITの投資法人に関しては、得た利益の90パーセント超を配当に充てるなど、一定の条件を満たすことで法人税が免除されます。投資法人としてもたくさんの資金を分配するメリットがあるため、配当金が高くなるのです。

 

また、株式会社のように内部留保がないため、得た利益のほぼそのままを分配金として出すことができます。

このように、

  • 収益の90パーセント以上を分配する(法人税免除)
  • 内部留保がなく収益がそのまま分配金へまわせる

という理由から、高利回りを実現できているのです。実際、平均利回りは約3.7パーセントもありますし、5パーセント超の銘柄も複数見られます。

環境に配慮したREITは資金調達の面で有利

昨今、環境に配慮したESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))が、投資市場、またREIT市場において注目されています。

ESGが注目を集めるきっかけとなったのが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がESGの視点を反映させる国連責任投資原則に署名したことや、ESG指数をベンチマークして運用を始めたことなどです。

ESGへ取り組むREITの具体的な内容には、物件の照明をLEDにしたり、太陽光発電システムを導入したり、温室効果ガス排出量の削減に力を入れたりすることがあります。

 

このように、環境に配慮してコストも安い物件に入りたいと考える企業は少なくありません。そのため、物件の稼働率や賃料が上昇し、安定した収益が期待できます。

2015年のザイマックス不動産総合研究所の資料によると、環境に配慮して環境認証を得ている物件は、そうでない物件よりも4パーセント以上も新規制約賃料が高いということがわかっています。

 

日銀の金融緩和もあり、現在はほとんどのJ-REITが資金調達しづらい状況ですが、金融緩和が終わったときに各金融機関の認証(SMBCサステイナブルビルディング認証など)を得ていた方が、借り入れの際に有利に働くと考えられます。

そのため、今後を見据えて環境に配慮した運用をすることで、ポジティブに捉えられ、資金調達の際に困らないで済む可能性もあります。また、競争力を高める要因にもなりますので、ESGを取り入れたポートフォリオの構築をすると良いでしょう。

投資主の利益を最大化することがガバナンス

REITは投資主の利益を最大化させることが重要なことであり、REITのガバナンスとも言えるでしょう。投資主がREITに対して出資するからこそ、REITは物件を取得して保有することができます。

そのため、投資主が利益を得られない状況を作ってはいけませんし、そのようなREITは市場から淘汰されていくでしょう。

 

REITには多くの個人投資家が投資をしており、資産形成において重要な投資対象です。ガバナンスが欠如するようなことがあれば、一気に信頼を落とし、REIT自体も資金調達等が難しくなってしまいます。

REITとしてはそのような状況に陥ることはできないため、投資主の利益の最大化を図るべく運用していくでしょう。

まとめ

東証REIT指数の内容や推移、REITの特徴、将来性について解説しました。

最後にもう一度重要なポイントをまとめると、次の4点が挙げられます。

  1. 東証REIT指数は東京証券取引所のREIT全体の動向を示すもので現在は2,000前後である
  2. 投資法人は法人税が免除となるように利益の大半を配当にまわす
  3. 需要があり価格が下がりにくいため長期投資に向いている
  4. 多くの銘柄から選べるため初心者でも安心に投資できる

これからREITでの運用を検討している方は、今回紹介した内容を参考にして運用を始めてみましょう。

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投資信託以外にもFX、日経先物225、不動産、ソーシャルレンディングなど様々な投資に取り組んでいるアラフォー投資家。サラリーマンから3年前に個人事業主として独立。毎月の不労所得100万円を目指している。

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