「資産運用」の始め方がわからない。具体的に何から手を付ければいいのだろう。
もしかしたらあなたは今そうお考えではないですか?
でももう、あなたは資産運用をしているかもしれません。
なぜなら、お金を何倍にも増やすことだけではなく、銀行預金も資産運用の一つだからです。
しかし、預金だけでは不十分です。
これから資産運用の必要性と具体的な始め方をじっくりお話します。
さらに、おすすめ金融商品7選もご紹介していきます。
この記事があなたがスムーズに資産運用を始めるための参考になれば幸いです。
1、資産運用の始め方:基本の3つをおさえる
実際に資産運用をする前に、これからお話しする3つのことだけ意識してください。
このポイントを意識することで、少しでも資産運用を成功させることができるでしょう。
(1)「資産運用のポイントを理解する」
資産運用を成功させるためにはいくつかのポイントがあります。
投資のポイントを最低限知っておくだけで、将来受け取る金額が大きく変わる可能性があります。
(2)「資産運用の心構えを持つ」
資産運用は投資ですので、得をすることもあれば損をすることもあります。
多少損をしてもトータルで利益が出れば問題ありませんので、そこをまず意識しましょう。
(3)「資産運用の商品を選ぶ」
資産運用は実際に商品を購入しないと始まりません。
先ほどお話したポイントを理解し、また自分の投資の嗜好がわかれば実際に購入してみましょう。
2、資産運用の始め方:成功するための7つポイント
これから紹介するポイントを理解すれば、誰でも資産運用を成功させる可能性が上がりますので、しっかり押さえておきましょう。
(1)資産の投資計画は具体的に立てよう
資産運用で「いくら増やしたいか」というのも重要ですが、その前にまず考えたいのは「運用したお金をいつ使うか」です。
その理由は、例えば老後の資金でしたら中長期的な運用が可能なため、ある程度のリスクは許容できるでしょうし、逆に数年後に利用する住宅ローンの頭金でしたら短期的な運用のため、リスクは低いほうが良いからです。
このように、利用目的を明確にするだけで運用する商品を絞れますので、まずは出口を踏まえた資金計画をするようにしましょう。
(2)リスクはどこまで許容できる?
資産運用のリターンは、許容できるリスクに比例します。
つまり、大きな利益を得るには同程度の損失を覚悟する必要があります。
投資の目的が同じであったとしても、他の資産状況や家族状況によっても許容リスクは異なります。
したがって、自分がどの程度までのリスクなら責任を持てるのかを考えましょう。
(3)投資の初心者は少額の資産から
投資の経験がない人は、まずは少額投資から始めることをおすすめします。
投資資金が少額であるとリターンも少なくなるため、面白みはないかもしれません。
しかし、資産運用で成功するには仕組みを知ることが何よりも重要です。
したがって、まずは少額投資をして仕組みを理解した上で、徐々に投資資金を増やすようにしましょう。
(4)目標収益を立てよう!利回り計算の方法とは?
資産運用をする前に、これくらい儲けられたらいいなという目標収益を立てましょう。
目標収益は○○万円という具体的な数字でも構いませんが、利回りでも把握することをおすすめします。
利回りは、このように計算できます。
(1年間で増えたお金/初めに投資した元金)×100
利回りを把握することで、他の運用商品と比較することが容易になりますので、計算方法は覚えておきましょう。
(5)単利と複利はどっちが有利?
投資商品の多くは「単利」と「複利」という考え方があります。
例えば毎年1.0%の金利が付く商品に100万円を投資したとします。
すると1年後には101万円になりますよね?(分かりやすいように税金は加味していません。)
もし単利であれば、利息は100万円に対してしか付きませんので毎年受け取ることができる金額は1万円です。
ただし、複利であれば2年後は101万円に対して利息が付きますので、受取金額は1万100円
となります。
つまり、複利は増えた利息に対しても利息が付いていくのです。
このように複利は単利に比べて利回りが大きくなりますが、単利のように利息を引き出すことはできず預けっぱなしになるというデメリットもありますので注意しましょう。
(6)自分のタイプと向いている商品を確認!
ここまでお話しした資産運用の目的や目標、また自分が許容できるリスクを把握できれば投資する商品はある程度限られてきます。
商品の選び方は後で詳しく紹介しますが、商品の種類は大きく3つに分かれるということを覚えておきましょう。
①ローリスク・ローリターン
銀行預金や国債といった、元本割れのリスクは少ないけれど期待できる利回りも低い商品です。
②ミドルリスク・ミドルリターン
投資信託や株式投資などです。
比較的中長期的な運用となりますので、すぐに使わないお金を投資しましょう。
③ハイリスク・ハイリターン
FXや先物取引といった、リスクは大きいけれど多くの利益を期待できる商品です。
最悪0円になっても構わないというお金で投資することをおすすめします。
(7)自分独自のポートフォリオを形成しよう!
投資商品は、先ほどお話ししたとおり大きく3つに分かれますが、それぞれを組み合わせることで自分にとって最適な投資資産(ポートフォリオ)を形成することができます。
ポートフォリオの具体的な例は、資金の半分はローリスク・ローリターンの商品に投資し、残りの半分ずつをミドルリスク・ミドルリターン、ハイリスク・ハイリターンに投資するといったものです。
ポートフォリオを形成するのは運用に慣れてからで構いません。
また、投資信託など初めからポートフォリオができている商品もありますので覚えておきましょう。
3、資産運用を始め方:心構え
資産運用にあたっては、まずは投資に対する心構えが必要です。
なぜなら、投資の多くは銀行預金にはないリスクがあるからです。
しかし、そのリスクを許容して初めて高利回りが期待できますので、その心構えについて確認しましょう。
(1)余剰資金を長い目で!
まず、投資は余剰資金で行いましょう。
その理由は、生活費を投資資金に回してしまったら、損失がでたときに立て直しが利かないからです。
したがってまず投資する金額は、多くても銀行預金の3分の1程度までにしておいたほうが無難でしょう。
また、投資の多くは短期間のリターンが期待できるものではありません。
そこで、銀行預金の中でもすぐに使う予定のない定期預金を利用して投資することをおすすめします。
(2)個別投資で一喜一憂しない!資産全体でリスクを考えよう
資産運用で大事なことは、利益や損失が出ても一喜一憂しないことです。
なぜなら、投資した商品の値段は毎日変動しており、それに一喜一憂していたら身がもたないからです。
短期的に損失がでても、将来利用するときに利益が出ていれば構いません。
また、複数の投資をすることでリスクを下げることもできますので、資産全体でプラスになるように意識しましょう。
(3)シンプルイズベスト?初めは単純な商品に投資しよう!
資産運用はまずシンプルな商品から投資することをおすすめします。
それは、例えば複数の海外の国債と株式を組み入れたような商品を購入すると、値段が動いたとしてもその原因が分かりにくいからです。
これでは利益がでたとしても、次にどのような商品に投資して良いか分かりません。
そこで、株や債券など投資先がはっきりしている商品をまず購入し、慣れてきたら複数の商品に投資するようにしましょう。
(4)実際に取引しよう!とにかく実践!すぐに行動!
投資で重要な他のポイントとして、とりあえず実践してみることが重要です。
先ほどお話ししたとおり、最近では少額から投資することができます。
したがって、利回りを期待するのはもちろんのことですが、まずは投資をしてみてその仕組みを知ることが重要と言えるでしょう。
また、日々の値動きや他の商品の動向を知ることで、今後有利な投資ができる可能性があります。
(5)多少失敗しても継続することが大事
資産運用で何より重要なことが、多少損失が出たとしても継続することです。
金融商品は運用結果が良いときもあれば悪いときもあります。
それは株だろうが債券だろうが同じです。
したがって、資産運用は長い目で継続するようにしましょう。
4、資産運用の始め方:金融商品の選び方
先ほど資産運用の種類や特徴についてお話ししました。
しかし、実際に商品の購入をためらっている人もいるでしょう。
そこで、一番最初に購入する商品の選び方についてまとめましたので、参考にしてみてください。
(1)できるだけシンプルな金融商品から始めよう
投資商品はできるだけシンプルなものから購入することをおすすめします。
それは、利益や損失が出たときの原因が分かりやすいからです。
例えば投資信託は債券と株式を組み合わせた商品よりも、日経平均株価と連動した金融商品の方がよりシンプルで分かりやすいと言えるでしょう。
(2)勉強になる商品を選ぼう
投資商品は、なるべく将来の投資につながるような勉強になる商品を選びましょう。
それは、例えばマニアックな発展途上国の株式投資ばかりをしていたら、大きな枠での金融市場を理解しにくいからです。
そこで、日経平均株価に連動した商品や、ドルやユーロといった世界の基軸通貨を扱った商品などをまず選ぶようにしましょう。
(3)人気がある商品を選ぶメリット
初めて投資する商品は、できるだけ人気のある商品を選ぶことをおすすめします。
それは、人気がある商品は資金が集まるので価格が上がるからです。
また、人気商品はブログなどで取り上げられる頻度も多くなりますので知識を共有しやすくなります。
具体的には投資信託のひふみプラスやイオンの株式投資が人気となっています。
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5、資産運用の始め方:始めるまえに知りたい資産運用の重要性
銀行預金は非常に有効な資産運用のひとつです。
それは、預金保護機構によって1,000万円までの元本と利息を保証してくれるからです。
ただ、そうだとしても他の金融商品で資産運用をすることは重要です。
以下、資産運用の重要性やいま資産運用をすべき理由について説明していきます。
(1)物価の上昇と預金金利がアンバランス
私たちが普段から購入する消耗品の物価は、今後上がっていく可能性があります。
それはアベノミクス政策では、物価上昇率の目標を2.0%としているからです。
これに比べ、2017年10月の預金金利は金利の高い銀行でも0.1%前後といった低金利です。
したがって、いくら元本を保証してくれる金融商品でもインフレを考慮すると実質的に元本が割れていることになります。
具体的な例で表すと、一ヶ月に使える食費は変わらないのに食料品がどんどん値上がりしたり、また値段は変わらないけど数量が減ったりしたりというイメージでしょうか。
資産運用は何倍も増やす必要はありません。
ただし、このような物価上昇率以上の利回りを確保することが、まず重要であることを覚えておきましょう。
(2)老後の年金が期待できない可能性も
老後の生活費の要となる国民年金や厚生年金の受取総額は、若い人ほど少なくなる傾向があります。
なぜなら、高齢化社会によって一人当たりの年金負担額が増えるからです。
収入と支出の均衡を保つためには、保険料を上げるか給付額を下げるしか方法はありません。
そうなると今後、給付額が下がる可能性が高まります。
実際に30年前の国民保険料は8,000円でしたが平成30年度の保険料は16,340円です。
現時点の受取額は、平成30年12月に発表された厚生労働省年金局発表の「平成29年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると80歳での厚生年金受取額平均は160,902円(月額)、国民年金では56,634円(月額)でした。
このように、老後の生活費は年金だけでは不十分となる可能性があります。
老後に贅沢しようとは言いませんが、最低限の生活費をまかなうためには少しでも若い年齢から資産運用について意識をするべきでしょう。
(3)自分で運用を決める商品が増えてきた
資産運用は昔に比べて敷居がかなり低くなっています。
例えば預金ひとつにしろ、店舗型の銀行かインターネット型の銀行かを選べますし、金融取引の緩和で誰でも株やFXを始められます。
さらに、投資信託を利用すれば自分個人だけでは投資できないような商品にも少額から投資することが可能です。
また、企業年金はこれまで確定給付年金といって将来もらえる金額が決まっていましたが、最近は受取金額が決まっていない確定拠出年金が主流になり、自分で運用方法を指図しなければなりません。
このような背景により、現代は資産運用を自分で決める必要があると言えるでしょう。
(4)資産運用はプロじゃなくてもできる!
ここまで資産運用の重要性についてお話しましたが、覚えておきたいのは資産運用のプロになる必要はないということです。
それは、資産運用は最低限の知識と資産を移す方法さえ知っていれば、誰でもできるからです。
また、お金を大きく増やしたい人もいれば、最低限の生活ができるお金を確保できれば良いという人もいるでしょう。
このように資産運用のやり方は人それぞれですので、プロじゃなくてもできるということを知っておきましょう。
6、資産運用の始め方:リスク別おすすめ商品7選
ここまで資産運用のポイントをお話しました。
そのポイントを押さえたら、後は具体的な商品を購入しましょう。
運用結果は選ぶ商品次第です。
そこで、各リスクに応じたおすすめできる商品を選別しましたのでご紹介します。
(1)ローリスク・ローリターン(初級者向け商品)
①銀行預金
銀行預金は0.1%以下の低金利ですが、立派な投資商品のひとつです。
政府の預金保護機構によって1,000万円までの元本と利息が保証されている点は、他の商品にはないメリットと言えるでしょう。
②個人向け国債
個人向け国債のメリットは、1万円単位と少額から始められる点と、投資先が政府なので元本割れのリスクが少ない点です。
ただし、2017年11月現在で募集している個人向け国債の利回りは0.05%と銀行預金とあまり変わりません。
また、国債は利回りが決まっている固定型と、半年に1度見直しする変動型があります。
さらに投資期間は3年、5年、10年があり、期間が長いほど利回りは良くなります。
(2)ミドルリスク・ミドルリターン(中級者向け商品)
①投資信託(MMF)
投資信託は、自分が投資したお金をファンドマネージャーというプロがさらに株式や債券へ投資するシステムです。
投資信託のリスクやリターンは商品によってピンからキリまでです。
ただし、MMF(Money Management Fund)は、安全性の高い債券のみに投資する商品ですので、投資信託の中でも最もリスクの少ない商品と言えるでしょう。
例えば、株式に投資する投資信託と比較して債券に投資する投資信託はリスクが低いと言えます。
②株式投資(ETF)
株式投資は、個別の株式銘柄に投資する方法です。
比較的高いリターンが期待できますが、値動きがあるため損失が出る可能性があります。
どの銘柄に投資したら良いか分からないという人は、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)と連動している銘柄もおすすめです。比較的値動きが分かりやすいからです。
③不動産投資(J-REIT)
不動産投資とは、自分が投資したお金を不動産投資家がビルやマンションなどを購入することでお金を増やす方法です。
また、プロが運用するため不動産の特別な知識は必要ありません。
投資信託や株式とはまた違った高配当を期待することもできますが、元本割れする可能性もあります。
(3)ハイリスク・ハイリターン(上級者向け商品)
①FX取引
FX取引とは、日本円やドル、またユーロといった各国の通貨を両替し続けることでその利ざやを狙う運用方法です。
為替相場は値動きが激しい上に、取引するには取引所に手数料を支払う必要があります。
また、レバレッジといって自分が投資したお金の何倍もの金額で取引ができる反面、損失が出たときのお金も大きくなりますので注意しましょう。
②先物取引
先物取引は信用デリバティブとも言われ、ガソリンやお米といった商品に対して将来の売買を現時点で約束する取引です。
商品は絶えず値動きをしていますので、将来安く買えれば得をし、高く買うことになれば損をします。
また、逆に将来売るという信用取引もできますが、損失が出たときは投資資金以上の金額になる可能性もあります。
③仮想通貨(ビットコイン)
仮想通貨とは、貨幣や紙幣のように現物がない通貨のことです。
仮想通貨の中でもビットコインは価値が高騰して最近人気となっています。
取引のイメージはFXと同じですが、現状はFX以上に変動が大きいことも多いので注意しましょう。
(4)資産運用種類のまとめ
ここまで資産運用の種類についてお話ししましたが、なるべく複数の商品に投資するようにしましょう。
それは、例えば株と債券は逆の値動きをするといわれており、両方を持っておくことで損失が出たときの穴埋めができるからです。
また、運用割合についてはローリスク・ローリターンの商品を半分以上にすることでリスクヘッジができますので覚えておきましょう。
7、資産運用の始め方:少額投資ならNISA、つみたてNISA、iDeCoがおすすめ!
資産運用をする際の注意点として税金もあります。
例えば銀行預金は預金利子税が天引きされますし、株やFXで得た利益についても所得税が発生します。
せっかくお金を増やしても税金が引かれたらおもしろくありません。
そこで、節税効果のある投資方法を紹介します。
(1)NISAって何?つみたてNISAは何が違う?
NISAとは、株式投資や投資信託における税金優遇制度です。
NISAを利用することで、毎年120万円までの投資に対する利益は非課税となります。
ただし非課税額の上限は、年間120万円の5年分、つまり600万円です。
また、つみたてNISAは毎年40万円までの投資に対する利益が非課税となります。
年間非課税額は少なくなりますが、非課税額の上限は20年分の800万円と大きくなりますので投資する金額によって使い分けるようにしましょう。
(2)iDeCoの節税効果とは?
iDeCoとは、将来受け取る金額が変動する確定拠出年金のひとつです。
iDeCoのメリットは、掛け金が生命保険料と同じように所得控除の対象となることです。
還付される所得税は年収や扶養状況によってことなりますが、数万円になる可能性もあります。
また、iDeCoは受取時にも節税効果があります。
例えば一時金で受け取る場合は退職所得控除の対象となりますし、年金として受け取る場合は年金控除の対象となりますので覚えておきましょう。
8、資産運用を始めるのに必要なもの
ここまでで資産運用の重要性もご理解頂き、心構えもできたことと思います。
始めるためには、金融機関に口座を開設したり、さまざまなサービスが必要になることでしょう。
その際、スムーズに進められますよう、前もって準備しておくと良いものをご紹介します。
金融機関等により異なるものもあると思いますが、最低限必要なものになります。
ご参考になれば幸いです。
・マイナンバーカードまたは通知カード
・本人確認書類(運転免許証・パスポート・住民票等)
・メールアドレス(ネット上での登録等)
・入出金の銀行口座
・資産運用の資金
まとめ
今回は資産運用のポイントについて紹介しましたがいかがだったでしょうか。
「5、資産運用の始め方を知る前におさえておきたい!資産運用の重要性」で記載したように
資産運用する重要性は年々高まっています。
この記事がスムーズに資産運用を始めるにあたってのご参考になれば幸いです。