株式市場に上場しているETF(上場投資信託)の中で、投資対象を不動産としているREIT(上場不動産投資信託)を「REIT ETF」と呼ぶことがあります。
REIT ETFは利回りが高く、注目すべき投資商品の1つとして人気を集めています。
今回は「REIT ETFとは何?そもそもETFって?」という投資初心者から、すでにREITやETFに投資している投資上級者まで、知っておきたい情報をまとめました。
ETFとREITの違い、また、実際に株式市場で取引されているREIT ETFファンドの選び方、そして最後には銘柄の傾向分析で高利回りな銘柄もわかるようにしていますので、ぜひご覧ください。
REITとETFの違いがわかる方は飛ばしながら読み進めてください。
REITとETFの違いを比較
REIT ETFとは、簡単に言えば、「REITとETFの性質・特徴を併せ持つ投資商品」です。
REIT ETFを理解する前に、まずはREITとETFがそれぞれどのような特徴を持つのかについて把握しておきましょう。
なお、REITの中でも、日本の国内法に則ったものをJ-REITと呼ぶことがあります。Jリートや単にリート、REITと表記することもあります。
REIT | ETF | |
---|---|---|
投資対象 | 不動産 | 株式、債券、不動産など |
上場/非上場 | 上場 | 上場 |
指数連動型か | 指数連動型ではない | 指数連動型 |
運用方針 |
| パッシブファンド |
投資対象が違う
REITはReal Estate Investment Trustの頭文字を合わせた言葉で、日本語では「上場不動産投資信託」と呼んでいます。その名の通り、投資対象は不動産に限定されています。
一方、ETFはExchange Traded Fundの頭文字を合わせた言葉で、日本語では「上場投資信託」と訳します。
REITとは異なり、投資対象は特定のものに限定されていません。
一般的な投資信託のように、株式や債券、場合によっては一部不動産などを投資対象としています。
どちらも上場ファンド
REITもETFも、いずれも市場に上場している投資信託ファンドです。
そのため、一般的な投資信託のように1日1回決まる基準価額で取引されるのではなく、取引時間中、常に変動している市場価格で取引されることになります。
なお、「海外REIT」や「海外ETF」のように海外であることを明記する場合を除いて、一般的にREITやETFと呼ぶときは、日本の株式市場に上場しているファンドのことを指します。
指数連動するのはETF
ETFは、特定の指数に連動しています。
日経平均や日経225などの指数に連動しているため、価格が急激に上昇・下落しにくいという特徴があります。
また、市場の値動きに連動するように運用していますので、ファンドの維持や管理、運用にかかる信託報酬(REITでは委託報酬と呼ぶことがある)が低めに設定されている点もETFの特徴です。
アクティブに利益追求をするのはREIT
一方、REITは特定の指数には連動せずに、アクティブに利益を追求します。
積極的な運用をおこなうため、指数連動型のファンドと比べると信託報酬が高めになることが多いです。
ただし、積極的な運用をおこなうということは、価格急落のリスクも抱えます。
そのため、ETFと比べるとハイリスクハイリターン型の投資商品と言えます。
(※従来の運用方法において。近年は世界的にREITも指数連動型のパッシブ運用への流れとなっている)
投資コストと利回りは?お金についてREITとETFを比較
投資は利益を得るための手段です。
どの程度の利回り(元金に対する利益の割合)があるのかは、投資をおこなう前にかならずチェックしておく必要があります。
また、利回りが高くてもコストがかさむ投資商品はおすすめできません。
たとえばREITやETFなどの投資信託は、ファンドの維持・管理に信託報酬が請求されますが、信託報酬は収益が上がるかどうかにかかわらず毎日発生していますので、ファンドの保有期間が長引くと高額になってしまいます。
REITとETFの利回り、そして、コストについて見ていきましょう。
利回りはREITのほうが高め
指数に連動せずに積極的な運用をおこなうREITのほうが、指数連動型のETFよりも利回りは高めのことが多いです。
ETFの利回りは2~5%であることが多いですが、REITは3~6%と少々高めで、ハイリターンを期待できます。
しかしながら、ファンドによってはETFのほうがREITよりも高利回りのことがあります。
次の記事を参考に、ファンドごとの特性をチェックしてから取引を開始するようにしましょう。
投資コストはほぼ同じ
REITとETFにかかるコストは、以下の通りです。
REIT | ETF |
---|---|
|
|
REITもETFも購入時と売却時に証券会社に支払う手数料がかかります。
どちらも株式市場に上場しているファンドのため、株式を取引するときと同様の手数料が1取引あたり発生します。
証券会社によっては「取引あたり」ではなく「1ヶ月あたり」で計算されることもありますが、通常、計算方法にかかわらず取引額が高くなると手数料も高額になることが多いです。
なお、一般的に、店舗型証券より、SBI証券や楽天証券などのネット証券のほうが取引手数料は低く設定されています。
また、楽天証券のようにすべてのETFの購入手数料が無料などのお得な証券会社もありますので、証券会社を選ぶ際には購入手数料にも着目しましょう。
信託報酬・委託報酬とは運用管理費のこと
信託報酬(REITでは委託報酬と呼ぶことがある)は、ファンドの運用管理費のことです。
ファンドを保有している限り、1日ごとに発生します。
ETFもREITも信託報酬は1%未満のことが多いため、投資信託ファンドの中でも低めに設定されていると言えます。
アクティブな運用をおこなうREITではETFよりやや高めに信託報酬が設定されていますが、ほかの投資信託と比べると低めの設定です。
そのため、一般的な投資信託よりは維持費がかかりにくく、長期保有に向いていることが多いです。
REIT指数連動型ETF(REIT ETF)とは?REIT・ETFと比べたメリットは?
REITとETFの違いを把握したうえで、次はREIT指数連動型ETF(REIT ETF)について探っていきましょう。
REIT指数連動型ETFとは、REIT指数に連動するETFのことです。
REIT自体は指数に連動しないファンドですが、REIT全体の値動きからREIT指数という指数が設定されています。
そのREIT指数に連動するファンドを「REIT指数連動型ETF」と呼び、簡単に「REIT ETF」と呼ぶこともあります。
REIT ETFは、このREIT指数に連動した値動きをするファンドですので、ETFではあるけれどもREITの動向が反映されるのです。
なお、REIT、ETF、REIT ETFの各銘柄数は以下の通りです。
REIT | ETF | REIT ETF |
---|---|---|
64本 | 218本 | 18本 |
※2019年12月末時点
通常のREITやETFではなく「REIT ETF」を選ぶメリットとしては、次の3点を挙げられます。
- 1つのファンドで複数のREITに分散投資できる
- ETFよりも低価格で購入できることが一般的
- 決算期ごとに分配金が支払われる
メリット1:1つのファンドで複数のREITに分散投資できる
REIT自体が複数の不動産物件などに分散投資するファンドです。
しかし、それぞれの不動産物件の運営会社が同じであることが多いため、完全にリスク分散できているとは言い難いです。
REIT ETFは複数のREITに投資するファンドですから、REITによるリスク分散と、それをさらに組み合わせることによるリスク分散を二重におこなっており、価格の急激な変化を押さえやすくなっています。
メリット2:ETFよりも低価格で購入できることが一般的
ETFも株式投資よりは最低購入価格が低く抑えられていますが、REIT ETFはさらに低く抑えられています。
2万円台から買える銘柄が大半で、中には1万円台で購入できる銘柄もあります。
投資に慣れていない方や余剰資金が少ない方などは、まずは低額で取り組めるREIT ETFに着目してみてはいかがでしょうか。
メリット3:決算期ごとに分配金が支払われる
基本的にETFは、利益は自動的に再投資資金として組み込まれません。
そのため、配当がある場合は決算期ごとに分配金として投資家に支払われます。
なお、分配金を受け取るときには、特別な手続きは不要です。
自動的に証券口座に入金されますので、各証券会社のマイページなどで確認しておきましょう。
REIT ETFはどう選ぶ?全18銘柄の特徴ガイド
リスク分散に優れたREIT ETFは、投資初心者や少額投資家におすすめの投資商品です。
また、信託報酬が低く設定されているため、中長期にわたって保有しやすい点も魅力です。
東京証券取引所で取引されているREIT ETFの全18銘柄(2020年1月23日時点)の基本スペックや投資傾向を解説しますので、ぜひファンド選びにお役立てください。
東証REIT指数連動型10銘柄
REIT ETF全18銘柄中10銘柄は、東京証券取引所に上場しているREITの全銘柄を対象とした指数「東証REIT指数」に連動しています。
2020年1月23日15時時点での東証REIT指数は2185.35のため、東証REIT指数連動型のREIT ETFも1口あたり同程度の価格で取引されています。
なお、REIT ETFは通常10口単位で購入します。
つまり、22,000円ほどあれば、ほとんどの東証REIT指数連動型のREIT ETFを購入することが可能です。
名称 | 管理会社 | 信託報酬(税抜き | 純資産総額 | 配当回数(年) | おすすめの投資期間 |
---|---|---|---|---|---|
NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信 | 野村アセットマネジメント | 0.32% | 3,699.6億円 | 4回 | 中長期 |
上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型 | 日興アセットマネジメント | 0.3% | 2,686.1億円 | 6回 | 中長期 |
MAXIS Jリート上場投信 | 三菱UFJ国際投信 | 0.25% | 1,645.6億円 | 4回 | 中長期 |
NZAM 上場投信 東証REIT指数 | 農林中金全共連アセットマネジメント | 0.248% | 2,262.9億円 | 4回 | 中長期 |
SMDAM 東証REIT指数上場投信 | 三井住友アセットマネジメント | 0.22% | 999.6億円 | 4回 | 中長期 |
iシェアーズ・コアJリートETF | ブラックロック・ジャパン | 0.16% | 2,658.6億円 | 4回 | 中長期 |
ダイワ上場投信-東証REIT指数 | 大和証券投資信託委託 | 0.155% | 1,197.9億円 | 4回 | 中長期 |
上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(ミニ) | 日興アセットマネジメント | 0.245% | 59.1億円 | 6回 | 中長期 |
東証REIT ETF | シンプレクス・アセット・マネジメント | 0.245% | 121.2億円 | 4回 | 中長期 |
One ETF東証REIT指数 | アセットマネジメントOne | 0.155% | 257.5億円 | 4回 | 中長期 |
※純資産総額は2019年12月末時点のデータです
それでは1つずつ説明していきますね。
NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信
純資産総額が大きく、配当回数も多いので、安定した利益を長期にわたって期待する方にもおすすめのREIT ETFです。
なお、2019年の実績による分配金利回りは2.94%で、信託報酬を大きく上回っていますので、コストがかさみすぎて利益が得にくいという状態にはなりづらいです。
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上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型
隔月に配当金が分配されるため、定期的な利益を得たい方に適したREIT ETFです。
2019年の実績による分配金利回りは3.10%で、信託報酬を差し引いても充分な利益を期待できます。
ただし、こちらのファンドは最低購入口数が100口のため、ほかのREIT ETFと比べると初期投資資金が多額(2020年1月23日時点で22万円程度)になります。
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MAXIS Jリート上場投信
年4回の分配金による利回りは3.03%で、安定した利益を長期的に見込みやすいファンドです。
信託報酬も0.25%と低く、コストがかかりにくい点もメリットです。
ただし、REIT ETFとしてはやや純資産総額が少ない点が気がかりです。
今後、どの程度のニーズを呼び込めるかに注目していきましょう。
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NZAM 上場投信 東証REIT指数
2019年の実績による分配金利回りは2.97%で、REIT ETFの中でも平均的な利回りを期待できるファンドです。
スプレッド(売値の最安値と買値の最高値の価格差)が0.08%と小さいため、注文確定のタイミングと買付タイミングがずれにくく、予定していた価格から乖離した価格で取引することがあまりない点もメリットです。
また、2017年以降の長期スパンで見ると右肩上がりに価格が伸びてきていますので、今後も成長を見込みやすいと言えるでしょう。
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SMDAM 東証REIT指数上場投信
信託報酬が低く、なおかつ分配金利回りは2.91%(2019年実績)ありますので、ローコストで資産運用したい方にもおすすめのファンドです。
ただし、純資産総額が少なめで、組み入れるREITによっては今後の運用が不安定になる可能性がないわけではありません。
管理会社は大手ですのですぐに不安定になるとは予想しづらいですが、純資産総額の動きにも少し注意を払うようにしましょう。
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iシェアーズ・コアJリートETF
分配金利回りは2019年実績で2.93%と平均的ですが、信託報酬が非常に低いため、ローコストで収益を上げられるファンドです。
毎回の配当金もばらつきが少なく、定期預金感覚で安定した利益を見込みたい方にも適しています。
また、スプレッドが0.08%と低く、乖離率も低いため、ほぼ予想した価格で取引できる点もメリットと言えるでしょう。
その他の特筆すべき特徴として、1口単位で購入できることを挙げられます。
REIT ETFは10口単位で購入できるものがほとんどのため、価格が2,200円のときは最低でも22,000円の資金が必要となります。
しかし、こちらのiシェアーズ・コアJリートETFは1口から購入でき、2020年1月23日時点では2,245円(購入手数料を除く)から取引が可能です。
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ダイワ上場投信-東証REIT指数
REIT ETFの中でももっとも信託報酬が低いファンドで、ローコストで長期運用を目指したい方に適しています。
また、信託報酬が低いにも関わらず分配金利回りは2.97%(2019年実績)もあるため、利回り3%台のファンドと遜色のない利益を期待できます。
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上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(ミニ)
「上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型」のミニ版で、最低購入口数は1口となります。
少額から投資を始めたい方には、おすすめのファンドです。
なお、ミニ版ですので、組み込んでいるREITの種類と割合は「上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型」とまったく同じです。
東証REIT ETF
2019年7月に上場した比較的新しいREIT ETFです。
運用実績があまりなく、なおかつ、純資産総額が少ないため、安定した利益を上げられるかどうかは未知数と言えます。
また、過去5年間のREIT ETF全体の運用実績から見ると価格が高め(2,021円)のときに上場したため、長期間保有して信託報酬を差し引いても充分な利益が残るのかという点にも不安が残ります。
One ETF東証REIT指数
「One ETF東証REIT指数」も2019年8月上場と、新しいREIT ETFです。
ただ、このファンドも過去5年間のREIT ETF全体の価格の中では高め(2,101円)のときに上場したため、短期間では大幅な価格上昇は見込みにくいです。
とはいえ、信託報酬はREIT ETF界の中でももっとも低いですので、長期保有によるコスト増大のリスクは少ないと言えるでしょう。
東証REIT Core指数連動型3銘柄
東証REIT Core指数とは、東京証券取引所に上場しているREITのすべての銘柄から、不動投資口ベースの時価総額と取引高が大きい銘柄を選定して計算された指数です。
東証REIT指数よりも配当利回りが高くなることが期待されますので、東証REIT指数連動型よりはややアクティブな投資がおこなえます。
次の東証REIT Core指数に連動している3つのREIT ETFをご紹介していきます。
名称 | 管理会社 | 信託報酬(税抜き | 純資産総額 | 配当回数(年) | おすすめの投資期間 |
---|---|---|---|---|---|
MAXIS Jリート・コア上場投信 | 三菱UFJ国際投信 | 0.25% | 416.6億円 | 4回 | 中長期 |
NZAM 上場投信 東証REIT Core指数 | 農林中金全共連アセットマネジメント | 0.24% | 354億円 | 2回 | 中長期 |
ダイワ上場投信-東証REIT Core指数 | 大和証券投資信託委託 | 0.2% | 79.3億円 | 4回 | 中長期 |
※純資産総額は2019年12月末時点のデータです
MAXIS Jリート・コア上場投信
東証REIT指数連動型のREIT ETFすべてが1口2,000円台(2020年1月23日15時時点)のなかで、東証REIT Core指数に連動するMAXIS Jリート・コア上場投信は1口1,276円と、最低購入価格も1万円台の手軽さです。
なお、信託報酬も配当利回り(2019年実績は2.82%)も平均的ですが、2018年4月に上場してから順調に価格は右肩上がりに推移していますので、今後が期待できるファンドの1つと言えます。
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NZAM 上場投信 東証REIT Core指数
REIT ETFとしては珍しく、配当回数が年に2回のみのファンドです。
信託報酬は平均的ですが、配当利回りが少なめ(2019年実績は2.05%)のため、しばらくは様子見するほうが良いでしょう。
なお、こちらもMAXIS Jリート・コア上場投信と同様、1口が東証REIT指数連動型ファンドの半値ほどです。
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ダイワ上場投信-東証REIT Core指数
2019年2月に上場した比較的新しいファンドで、分配金の額は1口25.5円(2019年実績)と多くはありませんが、価格が鮮やかな右肩上がりで伸びており、今後の成長が楽しみといえます。
ただ、価格変動が穏やかではないためにスプレッドが大きく、注文確定のタイミングによっては希望価格とは乖離してしまうケースもあります。
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その他の指数連動型5銘柄
東証REIT指数と東証REIT Core指数以外の指数に連動したファンドが5つあります。
いずれも特殊な指数ですので、指数の算定基準を理解してから取引をおこなうようにしましょう。
名称 | 対象指数 | 管理会社 | 信託報酬(税抜き | 純資産総額 | 配当回数(年) | おすすめの投資期間 |
---|---|---|---|---|---|---|
上場インデックスファンド豪州リート | S&P/ASX200 A-REIT指数 | 日興アセットマネジメント | 0.45%程度 | 86億円 | 6回 | 中長期 |
上場インデックスファンドアジアリート | FTSE EPRA/Nareitアジア(除く日本)リート10%キャップ指数 | 日興アセットマネジメント | 0.7%程度 | 17.5億円 | 4回 | 中長期 |
iシェアーズ 米国リート ETF | FTSE Nareit Equity REITs インデックス(TTM 円建て) | ブラックロック・ジャパン | 0.20%以内 | 107.6億円 | 4回 | 中長期 |
MAXIS高利回りJリート上場投信 | 野村高利回りJリート指数 | 三菱UFJ国際投信 | 0.25% | 135.8億円 | 4回 | 中長期 |
NEXT FUNDS外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信 | S&P先進国REIT指数 | 野村アセットマネジメント | 0.17%以内 | 20億円 | 4回 | 中長期 |
※純資産総額は2019年12月末時点のデータです(ただしNEXT FUNDSのみ2019年10月末)
上場インデックスファンド豪州リート
オーストラリアの証券取引所に上場しているREITの値動きを示す代表的な指数「S&P/ASX200 A-REIT指数」に連動するREIT ETFです。
浮動株を調整した後に時価総額批准で加重平均して算出するため、オーストラリアのREIT相場を強く反映しています。
また、S&P/ASX200 A-REIT指数そのものではなく円換算値と連動するように調整されていますので、為替の影響を受けにくく、比較的価格が安定しやすいです。
ただし、信託報酬が高めのため、利益は反映されにくいというデメリットがあります。
2019年実績で3.25%の配当利回りを上げていますが、信託報酬が高いため、実質利益は2.8%程度に抑えられてしまいます。
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上場インデックスファンドアジアリート
ロンドン証券取引所との合弁会社FTSEが公表している指数「FTSE EPRA/Nareitアジア(除く日本)リート10%キャップ指数」は、日本以外のアジアのREITやそれに類する有価証券の収益を時価総額で加重平均して算出する指数です。
組み込まれる銘柄は10%を超えないように調整されているため、比較的価格変動が穏やかになるという特徴があります。
ただ、こちらのREIT ETFも信託報酬が高く、2019年実績で3.46%の配当利回りを上げてはいますが、実際に受け取れる利益は2.75%程度に下がってしまいます。
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iシェアーズ 米国リート ETF
「FTSE Nareit Equity REITs インデックス」もロンドンに本拠地を置くFTSEが算出する指数で、アメリカの代表的なREIT指数です。
「iシェアーズ 米国リート ETF」は、この指数を日本円に換算して連動するように運用していますので、為替変動の影響を受けにくく価格の変動も比較的穏やかです。
なお、1口から購入できますので、投資資金が潤沢でない方や初心者の方にもおすすめのファンドです。
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MAXIS高利回りJリート上場投信
「野村高利回りJリート指数」は、J-REITの中でも分配金利回りが高い銘柄を各銘柄のウェイトが5%以下になるようにして算出した指数です。
そのため、利回りが高く、2019年実績も3.40%(信託報酬を除いても3.15%)と高利益を見込めます。
なお、「MAXIS高利回りJリート上場投信」は1口から購入できます。
2020年1月23日15時時点で11,490円ですので、比較的少額で投資をおこないたい方にもおすすめです。
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NEXT FUNDS外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信
「S&P先進国REIT指数(除く日本)」は、S&Pグローバル株価指数から、REITとREIT関連銘柄を抽出して算出した指標です。
実際の指標は米ドルベースですが、「NEXT FUNDS外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信」では日本円に換算されていますので、為替の影響を受けにくいようになっています。
また、急激な価格上昇・下落はないものの利回りは3%ほどをキープしていますので、コンスタントに利益を上げたい方も検討してみることができます。
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まとめ:REIT ETFで資産運用を始めよう
REIT指数に連動した値動きで運用するREIT ETF。
ETFならではの指数に連動した慎重な運用をベースに、REITの積極性を掛け合わせた投資商品です。
日本の市場で取引されている18銘柄中17銘柄までが2万円台以下で取引できます(2020年1月23日15時時点)ので、投資初心者や余剰資金があまりない方でも取り組みやすいというメリットがあります。
しかし、投資にはリスクがつきものです。次の2つに注意して、REIT ETFを運用していきましょう。
- 信託報酬が高いときは長期保有をできるだけ回避する
- 価格推移をこまめにチェックして、上昇が見込めないときは早めに解約する