【検証】ボーナスが高い企業は株価も比例して上昇するのか?

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好調な企業業績や政府の3%の賃上げ要請などを背景に、2018年夏のボーナスは上昇した企業が多かったようです。

経団連の集計(*)によると、大企業の2018年夏のボーナス平均支給額は95万3905円(昨年比8.62%増加)と調査開始以来過去最高を更新しています(*2018年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結結果(加重平均))。

業種別では、東京オリンピックなどで需要の高まる「建設」の161万7761円がトップ、「商業」「自動車」と続いています。

ボーナスが上がった企業ほど業績も上がっているはず、それなら株価も上がっているのではないか?

この記事では、ボーナスが高い企業は株価も比例して上昇しているのかを検証します。

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1、2018年夏のボーナス支給額ランキング トップ10

日本経済新聞社の調査では、2018年夏のボーナスの平均支給額のトップは、ディスコ(6146)で、驚きの270万4990円!2018年夏の平均支給額上位10社と2017年夏の支給額とを比較した増加率は、以下のとおりです。

住宅関連企業や世界的なメーカーが多く、そのほとんどが最高益を更新する業績は好調な企業が並び、そのボーナス額もうなずけます。

(1)ディスコ

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
ディスコ機械2,704,9902,576,6494.98%
半導体・電子部品などの切断・研削・研磨装置の世界トップメーカー。増益基調が続く。
 

(2)東京エレクトロン

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
東京エレクトロンエレクトロニクス2,655,4481,730,42553.46%
半導体製造装置世界4位のメーカー。連続最高益更新中、ROE35.2%(来期予想)の高収益体質。
 

(3)積水ハウス

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
積水ハウス住宅・建設・不動産1,717,5001,705,8000.69%
鉄骨住宅を主力とする国内トップの住宅メーカー。8期連続営業増益を達成し、来期以降も増益が続く見込み。
 

(4)ソニー

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
ソニーエレクトロニクス1,668,5001,313,50027.03%
世界的なブランド力を誇るAV機器大手メーカー。イメージセンサー・ゲーム・映画・音楽、子会社(ソニーFHD・8729)により金融事業も展開。業績が低迷した時期もあったが、事業再編などにより18年3月期で最高益を更新するまでに回復。
 

(5)スター精密

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
スター精密機械1,555,1731,072,00545.07%
工作機械やプリンタ、時計部品など多様な製品を扱う機械メーカー。直近四半期決算(18年3〜5月)では実績、および業績予想を上方修正している。
 

(6)ジャストシステム

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
ジャストシステム情報・通信1,410,0001,360,0003.68%
文章ソフト『一太郎』や法人向け業務システムなどを展開する。小・中学生向け通信教育サービス『スマイルゼミ』などが好調で、連続最高益を更新。キーエンス(6861)と資本提携。
 

(7)エー・ディー・ワークス

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
エー・ディー・ワークス住宅・建設・不動産1,387,5061,250,55210.95%
中古マンションやビルを1棟買いし、富裕層向けに販売するビジネスを展開。18年3月期最高益更新。
 

(8)トヨタ自動車

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
トヨタ自動車自動車1,330,0001,210,0009.92%
世界的自動車メーカー、国内シェアは4割を超える。傘下には日野自動車・ダイハツ工業。18年3月期最高益更新。
 

(9)大和ハウス工業

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
大和ハウス工業住宅・建設・不動産1,304,0001,266,0003.00%
戸建・賃貸住宅から商業・事業施設まで幅広く展開。連続最高益更新、9期連続増配。
 

(10)オープンハウス

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
オープンハウス住宅・建設・不動産1,293,0001,235,5004.65%
東京区部など狭小住宅の建築・販売に強みを持つ。業績は堅調で7期連続営業増益。
 

*オープンハウスの2017年夏支給額はデータがなく2016年夏の支給額
(参考:日本経済新聞社 2018年7月12日現在)

2、ボーナス支給額上位企業の株価騰落率

ボーナス支給額上位企業には、業績好調な企業が並んでいますが、やはり株価も好調に推移しているのでしょうか。

ボーナス支給額上位企業の昨年7月末から1年の株価騰落率をみてみましょう。

(1)ディスコ

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
ディスコ4.98%19,570円18,970円-3.07%
 

(2)東京エレクトロン

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
東京エレクトロン53.46%15,575円19,155円22.99%

(3)積水ハウス

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
積水ハウス0.69%1,911.5円1,901.5円-0.52%

(4)ソニー

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
ソニー27.03%4,540円5,828円28.37%

(5)スター精密

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
スター精密45.07%1,829円2,004円9.57%

(6)ジャストシステム

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
ジャストシステム3.68%1,702円2,264円33.02%

(7)エー・ディー・ワークス

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
エー・ディー・ワークス10.95%48.49円38.円-21.63%

(8)トヨタ自動車

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
トヨタ自動車9.92%6,234円7,305円17.18%

(9)大和ハウス工業

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
大和ハウス工業3.00%3,849円4,068円5.69%

(10)オープンハウス

企業名業種2018年夏
支給額2017年夏
支給額増加率
オープンハウス4.65%3,650円6,110円67.40%

(チャート:SBI証券)

3、ボーナス支給額増加率と株価騰落率の相関

ボーナスが大きく増えた企業はそれだけ株価も上がるのか、ボーナス支給額増加率と株価騰落率を並べたのが以下のグラフです。

両者の間に関係があるのか相関係数を計算してみた結果は、0.048

相関係数は「-1〜1」の間の値をとり、1に近いほど強い比例関係を、-1に近いほど強い反比例関係を、0に近いほど2つの値に関係(相関)がないことを示します。

今回の相関係数0.048はかなり0に近い値であり、ボーナス支給額増加率と株価騰落率には関係性はみられないという結果となりました。

株価が下がった銘柄もあり、ボーナス支給額の増加に比例して株価が上がるほど単純ではないようです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ボーナス支給額の上位には、世界的な企業や最高益を更新している企業が並びます。

しかし、ボーナスの上昇が株価にそのまま反映されるわけではないようです。

【検証結果】ボーナスの上昇率と株価には関係がない。

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