【体験談】株式投資で大損!借金を返済した私が伝えたい大損しないための方法

  • 2020年11月5日
  • 2021年10月15日

「株式投資で大損した話を聞いたことあるけど、具体的にどんなときに大損するのかな?」そんな疑問を抱いている方もいることでしょう。投資をする限り、大損するリスクとは常に隣り合わせです。

 

損するリスクを軽くみて痛い目にあう投資家は少なくありません。一方で、リスクを気にしすぎるあまり、投資を始められない方がいることもまた事実です。

株式投資のやり方に、正解はありません。しかし、投資の長い歴史の中で損をしにくい考え方や方法が生み出されてきました。

 

本記事では、株式投資で大損した筆者の体験談を紹介し、大損する要因や大損しないための方法を深掘りしていきます。

【体験談】株式投資で大損した失敗談

【体験談】株式投資で大損した失敗談

株式を購入している投資家は、多かれ少なかれ損失を出した経験があるはずです。とはいえ、大損して投資を続けられなくなる投資家もいれば、小さな損で済み、その後に運用成果をあげる方もいます。

大損を避けるには、大損するパターンを知っておくことが大切です。そうすれば、自分の投資が損しやすいのかどうかを客観的に判断できるはずです。

 

まずは、筆者が株式投資で大損したエピソードを紹介し、大損する原因を解説していきましょう。紹介するのは次の5のエピソードです。

  • 集中投資で大幅な値下げにあう
  • ナンピン買いで損失が膨らむ
  • 経済ショックに慌てて売る
  • 信用取引で赤字を出す
  • 短期トレードで負け続ける

体験談1:集中投資で大幅な値下げにあう

筆者は数年間、一つ銘柄にこだわって株式を購入し続けていました。投資先は大手企業で、業界的にも安定しており損しにくいと考えられていました。

筆者の周りにも、その株式を購入していた人が多くいました。

 

しかし、ある日突然その会社の業績が悪化し、その数週間後には実質的に破綻してしまいました。そして、筆者のもっていた株式は価格が暴落し、投資していた資金の大半を失ってしまいました。

筆者が大損した原因は、集中投資にあります。集中投資とは、限られた銘柄に投資する手法のことです。

もし、他の株式も合わせて購入していたら、損失を少なくできたかもしれません。

体験談2:ナンピン買いで損失が膨らむ

筆者が株式投資をはじめたころ、ゲーム会社の株式を購入していました。発売されたゲームがヒットしていて、業績がよく株価も上昇していたので購入したのです。

しかし、いつの間にか値上げが止まり、値下げし始め筆者にも損失が出てきました。当時の筆者は、値上げしていたときの記憶があり、また値上げするだろうとその銘柄を買い増し続けます。

ところが値下げはとまらず、投資資金の30パーセントくらいに損失が膨らんだところで売りました。

 

このように、価格が下落している株式を買い増しして将来的な値上がりで大きな利益をあげようとする投資手法をナンピン買いとは呼びます。ナンピン買いは大きな利益を生む手法ですが、筆者には値上がりする根拠がまったくありませんでした。

その根拠のないナンピン買いが、大損した原因です。

体験談3:経済ショックに慌てて売る

筆者の体験談ではありませんが、親戚に経済ショックから株式投資を続けられなくなった人がいます。その人は長年株式投資をしており、資産の多くを株式で保有していました。

しかし、リーマンショックで保有している株価が短期間で大幅下落してしまいました。その親戚は、保有しているほとんどの株式を慌てて売りに出しました。

 

保有していた株式の半分くらいは売れましたが、残り半分は買い手がつかず、損失が膨らむばかりだったそうです。その後しばらくたって、親戚はようやくすべての株価を手放すことができました。

 

ここで大損した原因の一つは、余裕資金よりも多くのお金で投資して精神的に追い込まれたことでしょう。そして、もう一つの理由が対局を見極められなかったことです。

多くの方がご存知のように、リーマンショックから株価は明らかに回復しています。もちろん、親戚が保有していた銘柄が回復したとも限りませんし、現在の回復を予測するのも難しいことでしょう。

とはいえ、経済ショックによる暴落は長期的な視野では一時的なものだとわかれば、当時の親戚の行動は変わっていたかもしれません。

体験談4:信用取引で赤字を出す

余裕資金が少ない中、筆者には短期間で大きな利益を得るために、信用取引で株式投資を行っていた時期があります。信用取引とは、証券会社から借りた資金や株券を元手に、株式の売買取引を行うことです。

筆者は自分の投資資金の30万円と借りた70万円、合わせて約100万円で株式を購入していました。しかし、結果的にその投資資金の10パーセントほどの損失を出してしまったのです。

 

そのため、借りた70万円の支払いをしなければならなくなってしまいました。信用取引ではこのようにお金を借りているため、損失を出すと赤字になってしまう可能性があるのです。

体験談5:短期トレードで負け続ける

筆者には、株式投資の短期トレードをしていた友人がいました。短期トレードで、副業的に稼げるという情報を得て始めたそうです。

その友人は、株価の値動きを表すチャートをみて、1日に何度も売買をしていました。しかし、ほとんど利益を出せないまま、負け続けていたようです。

20パーセントくらいの損失を出したところで、友人は短期トレードから手を引きました。

 

短期トレードは値動きが激しく、予測がつきにくい投資手法です。値動きは運の要素が強く、継続的に利益を得るには、経験と資金力が求められます。

株式投資で大損する株価変動要因

株式投資で大損する株価変動要因

株式投資で、損しやすいパターンについてお伝えしました。株式投資の損失は、株価の下落が原因で起こっています。

では、なぜ株価は変動するのでしょうか?ここでは、株価を変動させる次の4つの要因について解説します。

  • 需要と供給
  • 企業の業績
  • 経済動向
  • 社会情勢・自然災害

要因1:需要と供給

株価は、需要と供給のバランスによって変動します。たとえば、スーパーで売られている野菜は収穫量が多ければ安くなって、少なければ高くなりますよね。

株価の変動は、その仕組みと同じ原理で動くのです。

 

株式にも、人気のあるものとないものがあります。人気なものは、多くの投資家が購入しようとするため、需要に対して供給が少なくなり価格が上がっていきます。

人気のないものは、購入しようとする投資家が少なく、手放す投資家が増える可能性があります。すると、需要に対して供給が多くなるため、価格が下がるのです。

要因2:企業の業績

需要と供給のバランスの変化は、さまざまな理由によって引き起こります。その中で、最も強く影響しているのが企業の業績です。

株式を購入した投資家は、投資先企業から配当金を受け取れます。配当金は企業の業績によって多くなったり少なくなったりします。

 

投資家は、できるだけ多くの配当金を受け取りたいと考えるものです。配当金は企業の業績が良いと増え、悪いと減る傾向にあります。

つまり、業績の良い企業に人気が集まるためその株価は上がり、業績の悪い企業は人気がなくなって株価は下がりやすいのです。

要因3:経済動向

企業の業績は、企業努力によって改善されたり、悪化したりすることがあります。そして、経済動向によっても左右されます。

経済動向とは、金利や為替、景気などです。

 

不況になると、ほとんどの消費者の給料が減り、消費が冷え込みますね。すると、企業の売上が減り、業績が悪化します。

逆に、好景気になると多くの人が仕事につけて給料が上がります。すると、消費活動が活発になって企業の売上が増え、業績が良くなります。

 

つまり、景気が良いと企業の業績が良くなり株価が上がりやすく、逆に悪くなると業績が落ち、株価が下がりやすくなるのです。

他にも金融業を営んでいる企業なら金利に左右されやすいですし、貿易で収益を得ている企業は、為替の影響を受けやすいという特徴があります。

要因4:社会情勢・自然災害

社会情勢とは、テロや戦争、政変、金融危機、経済ショックなどに社会的変化のことです。たとえば、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大も、社会情勢の一つです。

新型コロナウイルス感染症の流行によって、人の行動が制限され消費活動が冷え込み、企業の売り上げが減少して景気が悪くなったことは周知の事実ですよね。多くの企業が経営難に陥り、実際に破綻してしまったものも少なくありません。

そのような一連の経済悪化は、コロナショックと呼ばれています。

 

また2011年の東日本大震災でも、災害によって会社の経営が窮地に立たされ、業績を悪化させた企業はたくさんあります。このように社会情勢の変化や自然災害が原因で、業績が悪化してしまった企業の株価は下落していくのです。

株式投資で大損しないための方法

株式投資で大損しないための方法

1人の投資家が社会情勢や企業の業績、需要と供給のバランスなどを変えることはできませんよね。株価の変化は防ぎようがなく、株式投資で損失を出してしまうことは当然と言えるでしょう。

しかし、それでも個人の努力によって大損をなるべくしないように努力や工夫をすることはできます。ここでは、大損しないための次の5つの方法を紹介します。

  • 損切りルールを決める
  • 複数銘柄に投資する
  • 余裕資金だけで投資する
  • 信用取引をしない
  • 他人のおすすめに安易に飛びつかない

方法1:損切りルールを決める

損切りとは、損失を出しているときに、損失が膨らむことを防ぐために株式を売ることです。どこまで損失が出たら売るかという損切ラインをあらかじめ決めておくことが大損しないための大切な工夫です。

なぜなら、損をしているときは冷静ではなく、不合理な投資判断をして損を拡大させやすくなるからです。

 

投資をしたことがある方なら、損失を出しているときに、願望的に値上がりすると予測して、さらに価格が下がってしまったという経験があるはずです。感情に流された投資判断は失敗するので、ルールで行動するのがセオリーです。

損切りルールは、パーセンテージで決めるのが主流です。たとえば、損失が投資資金の10パーセント以上に膨らんだら売るといったルールを決めます。

方法2:複数銘柄に投資する

株式は、一つの銘柄だけではなく複数を購入すると大損する可能性を減らせます。複数の銘柄を購入する投資手法を「分散投資」と呼びます。

たとえば、AとBという2つの銘柄をそれぞれ1万円で購入したとしましょう。

Aは価格の下落が大きく、投資資金の10パーセントである1,000円の損失を出しているとします。一方のBは、企業の業績が良く5パーセントの500円の利益を得ていると仮定すると、全体の損失は500円で済みますよね。

 

もし投資資金のすべてをAの購入に充てていたなら、2,000円の損失になっていたかもしれません。このように、複数の銘柄を購入することは大損するリスクを下げてくれるのです。

方法3:余裕資金だけで投資する

株式投資で大損を避けたいなら、必ず余裕資金で行いましょう。損失を出しても慌てずに冷静さを保つためです。

たとえば、総資産が100万円しかないのに、80万円分も株式を購入したと想像してみてください。多くの人が損することを恐れて、ヒヤヒヤする気持ちになることでしょう。

そのような状態では、まともな投資判断ができません。

 

最も怖いのが、損失を出したときにその損失を取り返そうと無茶な投資をしてしまうことです。よくあるのが、さらに投資資金を増やして購入し、損を出すことです。

株式投資では、損を前提として最悪ゼロ円になっても精神的ダメージが少ない金額で行うことをおすすめします。

たとえば、筆者は収入の1割を投資資金と決めており、それ以上の投資はしていません。

方法4:信用取引をしない

信用取引は、借金を使った投資手法です。損失を出したらすぐに赤字になるため、大損しないためには避けるようにしてください。

投資を始める前に、「株式投資で借金するのではないか」「大損して生活できなくなるのではないか」と不安に感じている方の多くは、信用取引のことを想像しているでしょう。信用取引をしない限り、株式投資で借金をすることはありません。

一般的な株式投資であれば、株式の価値がゼロ円になることはあっても、それ以上の損を出すことはありません。

方法5:他人のおすすめに安易に飛びつかない

他人、特に金融機関の営業マンのおすすめする銘柄を安易に購入することはやめましょう。なぜなら、営業マンのいる会社にとって都合の良い銘柄をすすめられている可能性があるからです。

たとえば、提携先企業だったり、手数料が高かったりなどです。

 

もちろん、営業されたすべての銘柄が損を出すわけではありません。しかし、セールスするのにはそれなりの事情があることは認識しておきましょう。

うまい話や儲け話は、自分のもとへは来ないことを理解する必要があります。もしうまい話が本当にあるのなら、他人には伝えず自分だけで独占するのが人の性です。

大損しやすいのは本当に短期投資なのか?

大損しやすいのは本当に短期投資なのか?

多くの本やメディアでは、株式の長期投資は損をしにくく利益が安定しているけれども、短期投資はリスクが高く大損しやすいと解説されています。しかし、本当に短期投資の方が長期投資よりも損しやすいのでしょうか?

そこで、ここでは短期投資と長期投資のメリット・デメリットを比較することで、どちらの方が大損しにくいかを確認していきましょう。

短期投資のメリット・デメリット

短期投資とは、1日から数週間の間に売買を繰り返す投資スタイルのことです。短期投資のメリットは、次のとおりです。

  • 短期間で収益が得られる
  • 少ない資金ではじめられる

短期投資では、売買回数を増やして小さな利益を積み上げていきます。うまくいけば短期間で利益を出せて、資産を増やせるでしょう。

また、投資資金も少額でできるため、気軽に始められるでしょう。一方で、短期投資のデメリットは、次のとおりです。

  • 頻繁に価格変動して予測しにくい
  • 誰かの利益はその他大勢の損失
  • 売買手数料がかさむ

株価は短期間に大きく動くため、そもそも予測できません。短期では、価格の変動による差額でしか利益を出せません。

企業の成長によって、株式の価値自体が上がったわけではないため、短期投資では限られた価値を多くの投資家で取り合うことになるのです。

価値を享受できるのは、資金力があって投資の経験がある人だけとなることがほとんどです。短期投資は、初心者では勝ちにくいと言われています。

また、売買をしていると手数料がかさみ、支出が増えてしまいます。

長期投資のメリット・デメリット

長期投資とは、購入した銘柄を1年以上保有することを前提として投資することです。長期投資のメリットは次のとおりです。

  • 株式の価値が上がる可能性がある
  • リスクコントロールがしやすい

投資先企業の規模が拡大し、株式の価値が上がれば投資家全員で価値を分け合うことができます。

 

ただし、投資先企業の規模拡大には、時間がかかるものです。急拡大するにしても1ヶ月や2ヶ月ほどの短期間ではなく、少なくとも1年以上の期間が必要なことが一般的です。

だからこそ、1年以上の長期投資をすることで、企業の規模拡大による株式の価値上昇から利益を得やすくなります。1日から数週間で売買を繰り返す短期投資では、企業規模が拡大する前に株式を手放すことになり株式の価値上昇による利益を得られません。

 

また、購入タイミングを長期間に分散することでリスクコントロールがしやすくなります。株価は常に変動しており、購入タイミングをずらして何度も購入すれば、購入価格は平均化していくことになります。

たとえば、株価が1,000円、500円、2,500円、200円、300円、1,500円だったときに購入したとしましょう。つまり、6回購入したことになりますね。

すると、購入した平均株価は次のように計算できます。

  • (1,000+500+2,500+200+300+1,500)÷6=1,000円

購入タイミングを分けることで、価格変動の影響が小さくなっていくのです。

長期投資のデメリットは、次のとおりです。

  • 利益を得るのに時間がかかる
  • 銘柄選びで失敗すると時間と資金の無駄になる

銘柄選びを間違えて成長の見込めない銘柄を購入すると、利益が得られないのに時間と資金をつぎ込むことになります。そのため、企業の他の会社にない優位性や、その企業が位置する業界の今後の成長など、分析をきちんと行う必要があります。

結論:短期投資は稼ぎやすいがリスクも高く大損しやすい

短期間の利益を得やすいのは圧倒的に短期投資ですが、予測の難しさや勝てる人の少なさ、手数料を考えると損する危険性が高いことも事実です。

一方の長期投資はすぐに利益を得られないものの、リスクコントロールがしやすく長期的な成長を期待できるため損をしにくいと言えます。そのため、大損を避けるのであれば短期投資よりも長期投資がおすすめです。

まとめ

まとめ

株式投資で大損するのには、集中投資や損切りルールの未設定、信用取引などの原因があります。本記事でお伝えした「複数銘柄に投資する」や「余裕資金だけで投資する」「短期投資ではなく長期投資を行う」といったことを実践すれば、大損するリスクは大きく下げられるはずです。

ただし、投資に絶対はありません。損することはときに避けられないでしょう。

それでも、セオリーを守って継続してくことが株式投資の成功につながっていきますよ。

長期投資を行う上で、銘柄選びは重要な要素ですが面倒・分からないという方はプロに任せてしまうのもおすすめです。

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