投資信託の手数料で損しないために知っておくべき5つのこと

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投資信託を選ぶ際に注目したいポイントはいくつかありますが、その一つとして挙げられるのはやはり「手数料」でしょう。

株式投資の場合も同様売買に手数料がかかりますが、投資信託は「自分の代わりにプロに運用を任せる」という特性上、株式投資よりかかる手数料の種類や額が多いことが一般的です。

資産運用をする人なら誰もが「出来るだけリターンは大きく、そしてかかる手数料(コスト)は小さく」と考えると思います。

そこで今回は、投資信託にかかわる手数料の種類をチェックしていくとともに、手数料という視点からどういった投資信託を選べばよいのか、ということについて見ていきましょう。

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1、手数料は投資信託それぞれ違う?その理由とは?

先ほど「株式購入と投資信託購入では手数料が異なる」と述べました。

株の購入は○万円以上で○○円と、どんな銘柄を買っても金額の大きさによって手数料が決定します。

それに対して投資信託の場合はそれぞれの商品・ファンドによって運用方針や投資対象が異なるため、投資信託ごとに手数料が異なります。

(1)インデックスファンド

インデックスファンド(パッシブファンド)は、日経平均株価やTOPIXなどの指数をベンチマークとしその指数と似通った動きをする運用を目指したファンドです。

そのため、保有銘柄は、自動的に決まるため、次にご紹介するアクティブファンドより

運用コストが掛かりませんので手数料は割安です。

(2)アクティブファンド

アクティブファンドは個別銘柄などをポートフォリオに組み込み、指数を上回った成績を出すのを目的としています

そのため、アクティブファンドは銘柄調査や市場調査をより詳細に行う必要があり手数料が割高になりやすいというわけです。

(3)運用対象

「運用対象」に関する手数料はあくまでも比較的にですが「国内債券<国内株式<国債債券<国際株式」の順に高くなっていきます

日本の投資信託(ファンド)においては日本株や日本国債よりも、海外の債券や株式の方が手数料が高いというイメージですね。

このように投資信託の手数料には運用方針、投資対象商品が大きく関係しています。

「運用側の手間が省けるほど手数料は安くなる」といった捉え方でよいと思いますが、そういった理由で対面証券よりもネット証券の方が売買の際の手数料が安くなっているものが多いです。

手数料が安くなればなるほど良い、とその一つの側面だけを見て言えることではありませんが、ファンドを選ぶ際の重要なポイントの一つとなることは間違いないでしょう。

2、投資信託の手数料の種類は?

さて、投資信託を購入・保有・売却するにあたって私たちはどのような手数料を負担する必要があるのでしょうか?

いつどのタイミングで手数料がかかるのかと、主な手数料の種類を以下に列挙してみました。

(1)投資信託購入時

①購入時手数料(販売手数料・買付手数料)

「購入時手数料」は株と同じく、投資信託を買うときに購入価格プラスでかかる消費税のようなものですね。

基本的には1%〜3%のものが多いですが、購入時手数料がかからない「ノーロード投資信託」というものもあります

ノーロードは一見コストが安く思えますが、他の手数料や投資対象とも比較して投資信託を決定すべきでしょう。

(2)投資信託保有中

①信託報酬(運用管理費用)

投資信託は株と違い購入時のみでなく、保有期間中も手数料を払う必要があります。

投資信託を運用するファンドマネージャーは、日々マーケットをチェックし、必要に応じてファンドに組み込んでいる銘柄を入れ替えていくなどの手間がかかりますから、そこにかかるコストになりますね。

インデックスファンドは指数と同じような、なだらかなパフォーマンスを目指せばよいのですが、アクティブファンドの場合はそれを上回る利益を目的としているので銘柄選択・収益を上げるため繰り返す売買手数料のコストがかかります。

したがって信託報酬に関して、アクティブファンドは比較的割高になっているということになります

しかし信託報酬の高さをカバーする利益を出せていればよいわけですので、アクティブファンドを選ぶ場合には「長期にわたって安定した利益を出せているか」ということはもちろん、「信託報酬をカバーする程のリターンを出せているか」を見るようにしたいですね。

先にあげた特徴などから、ファンドによって違いはありますが信託報酬は基本的に年率約0.5%〜3%のものが多くなっています。

(3)投資信託売却(解約)時

①信託財産保留額

信託財産保留額は、投資信託を売却・換金するときにかかる手数料です

その構造としては、株や債券を購入しているファンドから顧客にお金を渡すために、ポートフォリオの一部を売却して現金を確保するというというかたちになります。

そこにかかる手数料を投資信託の解約者が負担をする、というのが信託財産保留額の仕組みになります。

信託財産保留額は0%〜0.5%あたりがアベレージとなっています。

②解約手数料

解約手数料は読んで字のごとく、投資信託を解約する際に別途かかる手数料です。

こちらに関してはほとんどかかるものはなく、そこまで注視すべきポイントではありませんが、一部設定されているものもあり目論見書をチェックしておくことが必要になるでしょう。

3、投資信託購入時に知っておきたい!手数料の調べ方

上の項目で見てきたように、投資信託を運用するにあたって主にかかる手数料は

「購入時手数料」(購入時に支払う手数料)

「信託報酬」(投資信託保有中に支払う手数料)

「信託財産保留額」(投資信託解約時に支払う手数料)

の3つです。

中でも購入時手数料、信託報酬は2%を越えるものもあり、必ず気にしておきたいコストだと言えます。

また信託報酬は投資信託を保有している限り負担し続けるコストになるので、一番ウエイトが大きいところですね

では手数料はどのように調べればよいのでしょうか?

こういった疑問を解決してくれるのが各投資信託の「目論見書」です。かかるコストのみでなく過去の投資リターンや価格変動リスクの要因など、購入前・購入後に思い浮かべる悩みを解決してくれるものです。

目論見書をチェックすればそのファンドについてほとんどの内容を知ることが出来ますが、実際に購入する際には各証券会社のスクリーニング機能を使い、手数料を調べることをオススメします。

「手数料」という視点からある程度買いたい投資信託を絞り込み、そのうえで目論見書を眺めていくというのが時間も短縮できて良いと思います。

SBI証券の条件スクリーニング機能を例に見てみましょう。

他にも色々な条件がありますが、「買付手数料」「信託報酬」から絞り込みをすることが出来ますね。

4、手数料に注意しないと投資信託を買っても儲からない?

ここまで見てきたように、投資信託では「購入時手数料」「信託報酬」という大きなコストが存在しています。

それを上回るリターンを買い付ける投資信託が出していればいいということになりますので、「期待リターンがコストを上回っているかどうか」という視点は大事にしたいですね

【主なリスクやコスト】 

  • 購入時手数料
  • 信託報酬
  • 信託財産保留額
  • 値下がりリスク

【主な期待リターン】

  • 基準価額の値上がり
  • 分配金

期待リターンの高いものを考えると「アクティブファンド」が選択肢の候補に挙がりますが、高いパフォーマンスを長期にわたって維持できているか、ということは必ずチェックしておきたいポイントです

これも目論見書をチェックし、過去の投資成績をチェックしてみるとよいでしょう。

またその際にインデックスファンドや日経平均などの指数はどのような動きをしていたかもあわせて比較してみるとよいと思います。

上昇相場においては殆どのファンドがプラスの利益になりますが、下落局面ではそのアクティブファンドはどのような投資成績だったか、動きをチェックしておくとよいでしょう。

手数料に注意することはもちろん、選ぶファンドが長きにわたって安定した運用収益を挙げられているかを確認しないとプロに運用を任せたとしても儲けが出ない可能性は十分にあります。完全にプロの運用者任せにすることなく、あなたも投資成績を意識していることも重要です。

5、手数料を踏まえた投資信託の正しい選び方

では、今までに見てきたような点を踏まえてどのように投資信託を選べばよいのでしょうか?

「人に好みによってそれぞれ」と言ってしまえばそれまでなのですが、まずはリスクの低いもの」「安定したパフォーマンスをあげているものを軸に選ぶとよいでしょう。

また、手数料という観点からは「絶対に安いものを!」とそこで条件を絞りすぎるのではなく、上記二点を踏まえたうえで比較的安いものを選べばよいと思います。

(1)目論見書のチェック

「4、手数料に注意しないと投資信託を買っても儲からない?」でも書いたように、コストをより上回るリターンを出しているファンドを選べばよいので、損益という観点からみると手数料というのは相対的なコストでしかないためですね。

極端な例ですが、手数料が1%かかってリターンが5%なのと、手数料が3%かかってリターンが10%の場合であれば後者の方が我々にとってはありがたいわけです。

もちろん、アクティブファンドの中にはリスクをとりに行って年間の損益に大きく値幅があるものもありますので、そこも目論見書をチェックして「数年分の年間収益率推移」をチェックしてみることが重要です

(2)低リスクの条件

「リスクの低いもの」に関しては、「そのファンドが投資対象としているのがどのような金融商品か?」を見ることが大事です。

「リスクが低いもの」に定義づけられる要素には「値動きが激しくないこと」「信用力が高いこと」などが挙げられますが、こういった点からリスク度合いを比較すると

  • 債券 < 株式
  • 先進国(日本・アメリカなど) < 新興国(アジア、南米など)

というのが一般的です。

そこからいうと「債券・先進国」という組み合わせが一番低リスクになりますが、当然リスクが低ければ見込みリターンも低くなるということは頭に置いておいてください

初心者の方であれば「株式・先進国」という組み合わせのものが種類も多く、はじめの選択肢として良いのではないかと思います。

更に手数料の観点からしぼりこむのであれば、インデックスファンドの方が比較的手数料は安いということになりますね。

(3)アクティブファンドの条件

繰り返しになりますが、アクティブファンドを選ぶ際には「安定したパフォーマンスをあげているか」ということが重要になります

インデックスファンドであればベンチマークにしている指数があるわけですから、それにほぼ連動した動きをします。アクティブファンドはそれぞれ組み込んでいる商品によって値動きが異なるためです。

高い利回りや基準価額が大きく上がっているのを見ると思わず買いたくなりますが、そういったファンドは手数料が高かったり、値下がりリスクが高かったりということもあります。先に述べた「リスクが比較的低いかどうか」という点をあわせて見ることが大事だと言えるでしょう。

(4)手数料の条件

「手数料を絶対に低くしたい!」という方には、購入時手数料がかからないノーロードの投資信託をオススメします

ノーロードを買う場合も目論見書は必ずチェックし、信託報酬やここであげた4つのポイントはしっかり押さえておくようにしましょう。

また購入時手数料無料、という言葉に踊らされず、長年保有した場合に信託報酬はどのように影響してくるか、というケースも考慮しておきたいですね。

まとめ

ここまで投資信託を手数料という観点から重点的に見てきましたがいかがだったでしょうか。

投資信託を購入する際に必ず注意したいのはこういったコストやリスクという点です。

セールストークに乗ってよく分からないままを買ってしまったという例も後をたちません。

購入前には必ず目論見書をチェックし、あなたの目的にあった商品であるか間違えのないよう選びましょう。

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株式投資、FXの経験が4年~の個人投資家です。
「金融・ファイナンス・経済・時事ニュース・投資」の記事を中心に執筆しております。

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