投資信託のインデックス投資とは?メリット・デメリットとおすすめ主要ファンド一覧

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投資信託のインデックス投資の基本、メリット・デメリット、活用方法まで投資家が解説。これからインデックス投資を始める初心者の方向けに主要なインデックスファンドの一覧も記載。

ここ数年、投資信託の運用方法である「インデックス投資」が注目されています。金融庁が指定する「つみたてNISA」の対象ファンドも、ほとんどがインデックス型の投資信託なので、気になっている人も多いのではないでしょうか?

しかし、その一方で、日本国内で販売されている投資信託6,000本超のうち、インデックス型の投資信託は1,000本もありません。注目度が高まってきているとはいえ、投資信託におけるインデックス投資はまだまだマイナーな存在なのです。

今回は、投資信託のインデックス投資の基本からメリット・デメリット、賢い活用方法まで徹底的に解説していきます。主要なインデックスファンドの一覧も記載していますので、これからインデックス投資を始める方はぜひ参考にしてください。

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目次

投資信託におけるインデックス投資とは

「インデックス投資」とは、投資信託の運用手法のひとつで、「指標(ベンチマーク)とする市場の平均値(=指数、インデックス)に連動した値動きになることを目指す」方法です。

インデックスに連動するため、インデックス投資のファンドをインデックス型、インデックスファンドなどとも呼びます。

日本国内の投資信託は多種多様ですが、運用手法という点で分類すると「インデックス投資」か「アクティブ投資」のいずれかに分類されます。

  • インデックス投資:市場の平均値に連動した値動きを目指す
  • アクティブ投資:市場の平均値以上の収益を目指す

インデックス型のファンド種類や、アクティブ投資との違いを細かくみていきましょう。

インデックスファンドとETFがある

投資信託で、インデックス型のファンドは

  • インデックスファンド
  • ETF(上場投資信託)

の2つに分けられます。

インデックスファンドとは名前のとおり、インデックス投資の手法で運用されるファンド全般のことです。

ETF(上場投資信託)とは、インデックス投資の手法で運用されるファンドのうち、東京証券取引所などの金融商品取引所に上場されているものだけを指します。

インデックスファンドもETFも、市場平均にあわせた値動きを目指すという運用手法自体は同じものです。しかし、ETFは上場しているため株と同じ取引体系になるなど、次のような違いがあります。

インデックスファンドとETFの違い

  • 投資家が実際に購入する際の取引体系が違う(ETFは株取引と同じ)
  • ETFには元本払戻金(特別分配金)や分配金を自動で再投資できる仕組みがない
  • 投資信託の保有コスト(信託報酬)はETFの方が低め※

※最近はインデックスファンドでもETF並みに低コストのものがあるので一概には言えない

 

ETFは、コストが低めで株取引と同じようにリアルタイム取引できる点が魅力ですが、分配金が出るうえに自動で再投資できる仕組みがないというデメリットがあります。「投資のしやすさ」でいえば、インデックスファンドに軍配が上がります。

どちらも商品性は同じなので、初心者は手間がかからないインデックスファンドから始め、慣れてきたらETFに挑戦すると良いでしょう。

アクティブ投資との違い

投資信託には、「インデックス投資」と「アクティブ投資」の2つの運用手法があります。それぞれの運用手法の違いを知ることは、投資信託のファンド選びにおいてとても重要です。

インデックス投資とアクティブ投資との違い

インデックス投資 アクティブ投資
運用手法・目的 市場の平均値に連動した値動きを目指す ファンドごとに独自の運用方針を立て、方針に基づいて選定した銘柄に投資し、市場の平均値以上の収益を出すことを目指す
保有コスト
(信託報酬)
アクティブファンドと比べて銘柄選定などの手間が少ない(指標とする指数の動きに近い銘柄を選ぶだけなので)ため、保有コストは低めになる ファンドに組み込む銘柄選定、企業調査などに手間がかかるため、必然的に保有コストは高めになる
特徴 ・ファンド数が少ない
・市場全体に手軽に投資できる
・シンプルでわかりやすい運用手法なので初心者向き
・目指す指標がはっきりしているので、ファンドマネージャーのテクニックに運用成果が左右されることが少ない
・ファンド数が多い
・独自の理念やテーマに沿った投資ができる
・運用成績が良ければ市場平均以上のリターンが得られるが、運用成績はファンドマネージャーの手腕次第と言える

 

インデックス投資は低コストで、目指す指標がはっきりしているため、運用手法が理解しやすいという特徴があります。

対して、アクティブ投資は大きな利益を追求できる一方、ファンドごとのテーマや方針が独自に設定されているため、運用手法を理解しにくいと感じる人もいるでしょう。

インデックス投資とアクティブ投資はこのように運用手法が大きく異なるため、どちらか悩んだときはそれぞれの特徴をふまえたうえで、自分に適した手法を選びましょう。

連動するインデックスの種類

投資信託におけるインデックス投資は、「指標(ベンチマーク)となる市場の平均値=インデックス」に連動することを目指して運用されます。そのため、インデックス投資においては、このインデックス選びが非常に重要です。

世界にはさまざまな市場が存在しており、どの国のどんな資産に投資したいのかによって、選ぶインデックスが変わるのです。

 

インデックス投資で指標になっているインデックスは、主に次の4つに分類されます。

  1. 株価指数
  2. 債券指数
  3. REIT
  4. コモディティ

それぞれ分類ごとにどんなインデックスがあるのか、見ていきましょう。

1.株価指数

株価指数とは、株式市場の相場を数値化したもので、投資信託の対象でもっとも多いインデックスと言えます。株価指数の種類は非常に多く、日本国内、海外、新興国など各国を対象にしたものから、何ヶ国かを合わせて対象にしたものまでさまざまなインデックスがあります。

おもな株価指数

対象国 インデックスの名称 インデックスを構成する銘柄
日本国内 東証株価指数(TOPIX) 東証1部上場企業の全銘柄(約1800社)
日経平均株価(日経225) 東証1部上場企業の銘柄のうち、取引が活発で流動的な企業の225銘柄
JPX日経インデックス400 東京証券取引所上場企業のうち、財務や経営が安定している企業の400銘柄
海外 アメリカ S&P 500種指数 NY証券取引所上場企業のうち、時価総額の高い大型企業の500銘柄
NYダウ(ダウ工業株30種平均) アメリカで代表的な優良企業の30銘柄
新興国と日本以外の先進国 MSCI-KOKUSAI指数(除く日本、円ベース) 先進国(日本を除く)・新興国22ヶ国の大型株・中型株約1300銘柄
新興国 MSCI エマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース) 新興国21ヶ国の大型・中型株約800銘柄

※各インデックスの情報は2019年5月末時点のものです。

2.債券指数

債券指数とは、債券市場の相場を数値化したものです。株価指数ほど数は多くありませんが、日本国内、海外など各国対象のものから、何ヶ国かを組み合わせたものまであります。

債券市場は株式市場ほど値動きが激しくないため、安定的な投資をしたい人に好まれるインデックスです。

おもな債券指数

対象国 インデックスの名称 インデックスを構成する銘柄
日本国内 NOMURA-BPI 日本の公募利付債券のうち一定の基準を満たした約1000銘柄
※銘柄は毎月入れ替えがある
海外 日本以外の主要先進国 FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース) 日本以外の主要国23ヶ国の国債のみ

※各インデックスの情報は2019年5月時点のものです。

3.REIT

REIT(リート)とは不動産を投資対象とする投資信託のことで、REITのインデックスは不動産投資信託市場の相場を数値化したものです。

現物で不動産投資をしようとすると、さまざまな手間がかかります。しかし、間接的に不動産に投資できるREITであれば手間をかけずに不動産投資できるため、投資家から一定の人気があるインデックスです。

おもなREIT指数

対象国 インデックスの名称 インデックスを構成する銘柄
日本国内 東証REIT指数 東京証券取引所上場のREIT(不動産投資信託)全銘柄
海外 日本以外の主要先進国 S&P 先進国REIT指数 (除く日本) 日本を除く先進国25ヶ国の主要なREIT(不動産投資)銘柄約200

※各インデックスの情報は2019年5月時点のものです。

4.コモディティ

コモディティ(商品)指数とは、商品先物市場で取引されている原油や金などのコモディティ(商品)市場の相場を数値化したものです。

コモディティ市場は金融市場全体の中ではマイナーな存在です。株式市場や債券市場との相関関係がなく、まったく違う値動きをすることから、株式指数や債券指数のインデックスと組み合わせることでリスク分散することができます。

おもなコモディティ指数

対象国 インデックスの名称 インデックスを構成する銘柄
日本を含む世界全体 ロジャーズ国際コモディティ指数(RICI) エネルギー、貴金属など世界の商品先物市場において取引されている約38種類の先物価格によって構成される

※各インデックスの情報は2019年5月時点のものです。

インデックス投資のメリット・デメリット

続いて、投資信託のインデックス投資におけるメリット・デメリットについて解説していきましょう。

投資のメリット・デメリットは、投資する人の投資方針や価値観によって異なります。メリットとお伝えすることがデメリットに感じる人もいるでしょうし、その逆もあるでしょう。

その前提をふまえたうえで、自分にとってのメリット・デメリットは何かを考えるようにしてください。

インデックス投資のメリット

投資信託におけるインデックス投資のメリットには、次のようなことが挙げられます。

  • 市場全体への投資が簡単にできる
  • 少額から投資できる
  • 運用手法がシンプルでわかりやすい
  • 投資に手間がかからない
  • かかるコストが少ない
  • ファンドマネージャーのテクニックで運用成果が左右されることがない
  • アクティブ投資に比べるとリスクが低い

投資信託でのインデックス投資は、指標とするインデックスの動きと同じ動きを目指して運用される投資手法です。投資の対象銘柄や商品がはっきりしており、運用手法も相場に連動するシンプルでわかりやすいものなので、ファンドマネージャーのテクニックに依存することなく、安定的な投資成果を得られるという特徴があります。

最近では、ネット証券会社を中心にコストを徹底的に抑えたインデックスファンドやETFが数多く販売されています。投資金額は100円ほどからできるファンドが多く、少額で気軽に投資ができることが大きな魅力です。

 

自分で世界の主要国へ投資しようとすると、各主要国企業の銘柄を選定し、それぞれ個別に投資していかなければならないため、金額も手間もかかります。しかし、投資信託でインデックスファンドやETFを選べば、少額から世界全体へのグローバル投資が可能になるのです。

インデックス投資のメリットは、こうした手軽さ・わかりやすさ・リスクの低さにあると言えるでしょう。

インデックス投資のデメリット

インデックス投資のデメリットには、次のようなことが挙げられます。

  • 大きなリターンは見込めない
  • アクティブ投資に比べるとファンド数が少ない
  • 手間暇がかからないためやることが少ない(おもしろみに欠ける)
  • 自分の好きな銘柄に投資できない(投資対象が限られている)
  • リスクが低いといっても元本割れする可能性はある

運用方針が市場全体のインデックスと同じ値動きを目指すことなので、株式投資や仮想通貨のように資産が何倍も膨らむほどの大きなリターンは期待できません。また、ある程度投資に慣れてきて、「ここの企業(銘柄)に投資したい」「もっと工夫して収益を伸ばしたい」という融通が利かず、やることがほとんどありません。

投資信託自体が「運用を専門家に託す」金融商品です。その中でも、インデックス投資は特に手間がかからないため、慣れてくると退屈で味気ない投資だと感じる人もいるでしょう。

 

また、インデックス投資はファンドマネージャーの手腕などテクニックに依存しないため、インデックスとなる市場の相場変動リスクしか大きなリスク要因はありません。それゆえ低リスクと言われるのですが、投資である以上市場の動きによっては元本割れする可能性があります。

元本割れしたときでも、対処は「市場の相場が回復すること」くらいしか方法がないため、損失が出たときすらやることがほとんどない投資なのです。

 

インデックス投資のデメリットはこうした「やることのなさ」、つまり投資家自らの経験や知識、スキルを活用して収益を上げるという柔軟性がないことと言えます。

投資初心者や、投資に手間をかけたくない忙しい人にとってはメリットばかりに思えるインデックス投資ですが、ある程度投資に慣れてきた人にとっては、自分の経験値を活かせないことをデメリットに感じることもあるでしょう。

インデックス投資の活用方法

投資信託でインデックス投資を上手に活用するための基本は、次の2点です。

  • 長期運用
  • 分散投資

インデックス投資で安定的な利益を得るためには、この2つが欠かせません。それぞれ重要なポイントなので、詳しく説明していきましょう。

長期運用が基本

インデックス投資は市場平均と同じ値動きを目指しているため、元々大きな値動き、大きなリターンを想定していない投資手法です。

株式市場全体の値動きを見ていればわかると思いますが、リーマンショックのような大暴落を除けば、市場全体の値動きが短期間で何倍・何十倍にも上昇したり、下降したりすることはめったにありません。

短期間で何倍・何十倍もの値動きがあるのは、市場全体ではなく市場のひとつを構成する個別銘柄の方です。だからこそ、銘柄選びと選定タイミングが肝になる株式投資はハイリスク・ハイリターンと言われるのです。

 

投資信託によるインデックス投資は、個別銘柄に投資するわけではなく市場全体に投資をするものです。つまり、インデックス投資は、短期間での値上がりを期待するものではなく、長期間かけて市場全体が成長していく可能性にかける投資なのです。

短期間では大きなリターンは見込めませんが、インデックス投資ができるファンドを長期間コツコツと購入して積み立てていけば、市場全体の上昇率に見合ったリターンを得ることができます。長期間コツコツ積み立てするのは、時間をかけてリスクを分散する「ドル・コスト平均法」と呼ばれるメジャーな投資法です。

 

インデックス投資では、長期間かけてコツコツこまめにファンドを購入していくことが、リターンを大きくするために必要なのです。

分散投資の方法

どんな投資であっても、分散投資でリスクを抑えることが大切です。インデックス投資においては、投資対象となる市場リスク(マーケット・リスク)があるため、複数のインデックスを組み合わせてリスクを抑えましょう。

インデックス投資の投資対象となるインデックスには、日本国内外の株式指数、債券指数などさまざまなものがあります。インデックスの組み合わせについては後述しますが、分散投資の基本は「値動きが違う資産を組み合わせること」です。

インデックス投資においては、国内と海外、株式と債券という、異なる値動きをするインデックスを組み合わせ、値動きの振れ幅を抑えることがリスク分散になるのです。

インデックス投資の運用方法

投資信託でインデックス投資は「長期の分散投資」が重要だということをお伝えしました。
長期の分散投資といっても、ただ複数のファンドを組み合わせて長期間持っているだけでは上手に運用できません。

インデックス投資でファンドを上手に運用していく具体的な方法は、
・複数のインデックスファンドを組み合わせる方法
・バランスファンドを活用する方法
・国内もしくは海外のETFを活用する方法
のいずれかです。それぞれ詳しく解説していきましょう。

王道はインデックスファンドを組み合わせる方法

インデックス投資の運用で王道かつ基本の方法は、複数のインデックスファンドを組み合わせて国際分散投資をする方法です。国際分散投資の基本は、国内、海外、株式、債券という4つの資産に投資をすることです。

インデックスファンドで言えば、次のものを組み合わせることです。

  • 国内株式市場に連動するインデックス
  • 海外株式市場(先進国、新興国)に連動するインデックス
  • 国内債券市場に連動するインデックス
  • 海外債券市場(先進国、新興国)に連動するインデックス

株式をどれくらい入れるのか、新興国と先進国の比率はどうするのかなど、各インデックスの組み合わせ比率は投資家のリスク許容度によって異なるため、正解はありません。REITやコモディティなどのインデックスを組み合せてより細かいポートフォリオにする人もいれば、債券は組み入れず株式のみで構成する人もいます。

 

一般的には、株式市場、特に新興国はリスクが高く、債券市場、特に国内はリスクが低くなると言われています。そのため、多少リスクを取ってもリターンを追求したい場合は株式多め、安定志向の人は債券を多めにすると良いでしょう。

ポートフォリオで悩んだときは、各インデックスの比率を4等分にするのもひとつの方法です。

各インデックスを4等分にする

  • 国内株式市場に連動するインデックス:25パーセント
  • 海外株式市場(先進国、新興国)に連動するインデックス:25パーセント
  • 国内債券市場に連動するインデックス:25パーセント
  • 海外債券市場(先進国、新興国)に連動するインデックス:25パーセント

実際に、各資産クラスを4等分の比率で構成してひとつのファンドとして販売しているバランスファンドもあります。慣れてきたら構成比率を簡単に変えることもできますし、まずは基本の4資産に等分して投資してみても良いでしょう。

初心者向け:バランスファンドを活用する方法

投資初心者やできる限り手間を省きたい人は、バランスファンドを活用する方法がおすすめです。

バランスファンドとは、ひとつのファンドの中に複数の資産を組み入れたものです。通常、インデックス型の投資信託の指標になるインデックスはひとつなので、国際分散投資をしようと思ったら、複数のファンドを購入して組み合わせなければなりません。

しかし、バランスファンドはファンド内に複数の資産(株式や債券など)がセットになって入っているため、1本購入するだけで簡単に分散投資ができるのです。

代表的なバランスファンド、「eMAXIS バランス(8資産均等型)」のポートフォリオを例に見てみましょう。

eMAXIS バランス(8資産均等型)の資産構成

画像出典:三菱UFJ国際投信株式会社「eMAXIS バランス(8資産均等型) 交付目論見書」

株式や債券だけでなく、REITも含めて先進国・新興国・国内への資産にバランスよく投資できる配分になっていることがわかります。これと同じポートフォリオをインデックスファンドで実現しようとすると、8本ものファンドを組み合わせて購入しなければなりません。手間がかかることは容易に想像できるでしょう。

ただ、バランスファンドには手軽に分散投資できるというメリットがある反面、複数の資産に投資することでファンドの保有コスト(信託報酬)が割高になることや、自分の好きな資産割合に変えることができないというデメリットがあります。

また、バランスファンドには、次の2つの方式があります。

マザーファンド方式(ファミリーファンド方式とも言う)

ひとつのファンドで複数のマザーファンドに投資している

ファンドオブファンズ方式

ひとつのファンドで複数のファンドに投資している

 

一般的に、コストが割高になるのは構造が二重になっているファンドオブファンズ方式のため、バランスファンドを購入するときは比較的コストが低めのマザーファンド方式のファンドを選ぶと良いでしょう。なお、先ほどご紹介した「eMAXIS バランス(8資産均等型)は、マザーファンド方式です。

上級者向け:国内や海外ETFを活用する方法

上級者向けの運用方法として、国内や海外のETFを活用する方法があります。ETFとインデックスファンドの違いについては先ほど説明したとおりで、ずばりETFの運用は「コストは低いけど面倒くさいし手間がかかる」ものです。

特に、海外ETFは海外株と同じ扱いなので、外国株式口座の開設が必要ですし、年に数回出る分配金を自動で再投資する仕組みもありません。米ドルでこまめに分配金が出ても、うまく使えないので正直なところ困ってしまいます。

 

投資に手間をかけたくない人には、インデックスファンドを組み合わせるか、バランスファンドを持つ方がおすすめです。

しかし、それでもある程度投資に慣れてくると、「もっと自分で色々工夫してやりたい」という意欲が出てくる人もいます。そんな人は、低コストで購入できるETFにチャレンジすることも投資のモチベーションを上げるひとつの方法になるでしょう。

インデックス投資できるファンドを選ぶポイント

投資信託でインデックス投資をするとき、どのようにファンドを選べば良いのでしょうか?TOPIXという株式指数を指標にしようと決めたものの、TOPIXの動きを目指すインデックスファンドは複数存在するため、何を基準に選べば良いのか悩むことでしょう。

インデックス投資における、ファンドの賢い選び方について解説していきましょう。

ポイント1:コストは徹底的に抑える

投資信託は運用を人に任せる金融商品であるため、信託するためのコストが諸々とかかります。投資にかかるコストは、投資のトータルリターンに大きく関わってくるため、できるだけ抑えるようにましょう。

投資信託のおもなコスト

  • 購入時手数料:ファンド購入時に発生する。無料(ノーロード)のものもある。
  • 信託報酬:ファンドを保有する限り永続的に発生するため、もっともリターンに影響するコスト。
  • 信託財産留保額:ファンド解約時に発生する。かからないものもある。

購入時手数料は、できるだけ無料(ノーロード)で購入すること、信託報酬は投資信託を保有する限り永続的にかかってくるため徹底的に低いファンドを選ぶことが大切です。インデックス型の場合は、年率0.5パーセント以内を目安にファンドを探しましょう。

信託財産留保額は解約時にしかかからないコストです。そのため、ファンドを保有し続けている限りは発生しませんが、できるだけ無料のファンドを選びたいところです。

ポイント2:純資産総額は右肩上がりか確認する

純資産総額は、ファンドの資産状況を表す物差しとして重要です。投資家からの信頼や人気が厚く、順調に資金を集めているファンドは純資産総額が右肩上がりで増えているものです。

一方、ファンドの資金流出(解約)が続いたり、運用成果が良くなかったりすれば、純資産総額は逆に右肩下がりになっていきます。

純資産総額がファンドの運用成果を示すわけではありませんが、円滑な運用のために、できれば資産は20億円以上、設立以来右肩上がりで資産が増えている状況が望ましいでしょう。

ポイント3:ファンドの設立年数や実績を確認する

ファンドの設立年数や実績を確認することも大切です。ファンドの実績を見るとき、実績が良くても設立年数が浅ければ実績はあてになりません。

インデックス投資は、長期運用が前提の投資です。過去半年など非常に短い期間の運用成果だけ見ても意味がありません。

ファンドの実績を見るときは、設立以来のトータルリターンを見ることです。また、設立年数は浅くても、運用会社の別のインデックスファンドで良い実績があれば、ファンドへの期待値は変わります。

 

たとえば、先ほど紹介した三菱UFJ国際投資信託会社のeMAXISシリーズでは、コストを徹底的に追求した「eMAXIS Slim」シリーズを発売しています。「eMAXIS Slim」シリーズは、元々eMAXISシリーズでの大きな実績があるため、同じ運用会社が作る新ファンド+低コストということで急速に人気が出ました。

設立年数自体は浅くても、元々好調だった「eMAXISシリーズ」の実績があってこそ、新発売された「eMAXIS Slimシリーズ」にここまで大きな人気が出たのです。

 

ファンドの情報を見るときは、その運用会社で過去どのようなファンドを運営しているのか、他のファンド状況はどうか、ということもふまえて確認することが大切です。

ポイント4:分配金なし・再投資可能のファンドを選ぶ

運用成果が順調であることを示す分配金が出るのは、投資のモチベーションもあがるしうれしいという人も多いと思います。

しかし、分配金は受け取れば受け取るぶん、投資効率は悪くなるものです。個別元本の払い戻しにすぎない特別分配金も、利益の配当である普通分配金も、受け取るほど将来に回せる投資資金が減ってしまうからです。

 

分配金を一切受け取らずに投資した人と比べると、投資した額が少なくなるぶんリターンが少なくなるのは当然です。そのため、インデックス投資の長期運用でリターンを高くするためには、できるだけ分配金なしの無分配ファンドか、分配金が出ても自動で再投資できるファンドを選ぶことをおすすめします。

主要なインデックスファンド一覧

先ほどご紹介したインデックス投資の賢いファンド選びを元に、主要なインデックスファンドを一覧で記載しました。
記載しているファンドはすべて、
・購入手数料無料(ノーロード)
・信託報酬0.5%(税抜)以下
・分配金なし、再投資可能
・純資産総額20億円以上
・バランスファンドはマザーファンド方式

のものです。これからインデックス投資を始めるうえで、おすすめのファンドばかりです。
ぜひ、参考にしてください。

投資対象資産:国内株式

ファンド名(連動するインデックス名) 運用会社 信託報酬
(年率)
ニッセイTOPIXインデックスファンド
(TOPIX)
ニッセイアセットマネジメント 0.17172%
ニッセイ日経225インデックスファンド
(日経225)
ニッセイアセットマネジメント 0.27%

※記載している信託報酬は税込です(2019年5月末時点)。

投資対象資産:先進国株式

ファンド名(連動するインデックス名) 運用会社 信託報酬
(年率)
ニッセイ外国株式インデックスファンド
(MSCIコクサイ・インデックス)
ニッセイアセットマネジメント 0.11772%
たわらノーロード先進国株式
(MSCIコクサイ・インデックス)
アセットマネジメントOne 0.216%
楽天・全米株式インデックス・ファンド
(CRSP USトータル・マーケット)
楽天投信投資顧問 0.1296%

※記載している信託報酬は税込です(2019年5月末時点)。

投資対象資産:新興国株式

ファンド名(連動するインデックス名) 運用会社 信託報酬
(年率)
たわらノーロード 新興国株式
(MSCIエマージング・マーケット・インデックス)
アセットマネジメントOne 0.3672%
eMAXIS Slim新興国株式インデックス
(MSCIエマージング・マーケット・インデックス)
三菱UFJ国際投信 0.20412%

※記載している信託報酬は税込です(2019年5月末時点)。

投資対象資産:国内債券

ファンド名(連動するインデックス名) 運用会社 信託報酬
(年率)
eMAXIS Slim国内債券インデックス
(NOMURA-BPI総合)
三菱UFJ国際投信 0.1296%
SMT 国内債券インデックス・オープン
(NOMURA-BPI総合)
三井住友トラスト・アセットマネジメント 0.3996%

 

※記載している信託報酬は税込です(2019年5月末時点)。

投資対象資産:先進国債券

ファンド名(連動するインデックス名) 運用会社 信託報酬
(年率)
eMAXIS Slim先進国債券インデックス
(FTSE世界国債インデックス)
三菱UFJ国際投信 0.1512%
ニッセイ外国債券インデックスファンド
(FTSE世界国債インデックス)
ニッセイアセットマネジメント 0.1836%

※記載している信託報酬は税込です(2019年5月末時点)。

投資対象資産:新興国債券

ファンド名(連動するインデックス名) 運用会社 信託報酬
(年率)
iFree 新興国債券インデックス
(JPモルガン ガバメント・ボンド・インデックス―エマージング・マーケッツ グローバル ダイバーシファイド)
大和投資信託 0.2376%

※記載している信託報酬は税込です(2019年5月末時点)。

投資対象資産:バランス型

ファンド名(連動するインデックス名) 運用会社 信託報酬
(年率)
世界経済インデックスファンド 三井住友トラスト・アセットマネジメント 0.54%
eMAXISバランス(8資産均等型) 三菱UFJ国際投信 0.54%
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) 三菱UFJ国際投信 0.1512%
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) ニッセイアセットマネジメント 0.17172%
野村6資産均等バランス 野村アセットマネジメント 0.2376%

※記載している信託報酬は税込です(2019年5月末時点)。

投資会社の利用もおすすめ

投資信託という投資スタイルに興味はあるけど

  • リターンをもっと追求したい
  • まとまった資産をすぐ運用したい
  • 社会貢献など魅力を感じる投資をしたい
  • ファンド選びが面倒

という人もいると思います。

インデックス投資は初心者におすすめですが、リターンを追求するためにはある程度時間がかかります。まとまった資産があり、ある程度リターンを追求しながら投資の魅力も感じたい。そんな人は、独立系の投資会社を利用するのもひとつの方法です。

投資会社の利用も投資信託の利用も、根本は同じ「人に投資を任せる」ことなので、忙しい人でも試しやすい方法ではないでしょうか?

 

独立系投資会社のおすすめは、アクティビスト投資専門の独立系投資会社Japan Actです。アクティビスト投資とは、「割安の株式を一定程度取得保有し、その保有株式を裏付けに投資先企業の経営陣に積極的な提言を行うことでリターンの最大化を図る」投資手法です。

Japan Act(ジャパンアクト)合同会社

Japan Actは『投資先企業の価値を向上させ、投資家にも、企業にも、日本経済全体に対して利益をもたらすこと』を企業理念に掲げており、『中長期的に資産を増やし、社会貢献もできる』投資スタイルが大きな魅力です。

Japan Actはまだ新しい投資会社ですが、すでに投資先の株式を『1.1パーセント』保有し、株主提案を行うなど積極的に活動しています。せっかくの資産を預けるのであれば、顔が見える投資専門会社に資産を託すのもひとつの方法として考えてみましょう。

まとめ

投資信託のインデックス投資は、手軽に世界中のさまざまな市場に投資できることが大きな魅力です。時間をかけてコツコツとリターンを大きくしていく投資法であるため、短期間で大きく収益を上げる投資ではありませんが、時間をかけてリスク分散さえしっかりしておけば、誰でもある程度結果を出すことができます。
インデックス投資が気になっている人は、ご紹介した方法でまずインデックスファンドの購入から始めてみてはいかがでしょうか?

インデックスファンドである程度資産を増やすことに慣れてきたら、次は上級者向けのETFにチャレンジしても良いですし、アクティブ投資や投資専門会社の利用を検討しても良いでしょう。投資の可能性を広げる第一歩として、インデックス投資を始めてみるのはいかがでしょうか?

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元マネー系メディアの編集者。ライターとして独立後は、家計や投資などマネー系記事の執筆をメインに活動している。前職在職中から投資に目覚め、株やFXなど幅広く経験。投資信託歴は6年以上で、年平均利回り5%~7%を目標に長期投資中。2級FP技能士を保有。

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