2018年がスタートし、日経平均株価もバブル期以来の高値を更新するなど株高の一年になることが予想されています。
これを機に株式投資を始めようと思っている方も多いのではないでしょうか。
初心者の方には、少ない資金から始めることができる低位株投資がおすすめです。
今回の記事では低位株銘柄の探し方から投資手法までをわかりやすくご紹介します。
メディア「BIGTRADERS」がまとめた内容ですのできっと参考にしていただけることでしょう。
1、低位株(=ボロ株)とは?
低位株とは、株価が低く低資金で単位株を買うことができる銘柄のことです。
明確な決まりはありませんが、株価が500円以下で、投資額が5万円以下のものを低位株と呼ぶことが多くなっています。
また、低位株はよりさらに株価が低いものをボロ株と呼ぶこともあります。
低位株の多くは東証二部やジャスダックに上場しており、人気が高く頻繁に売買されている銘柄から投資家が注目しないような銘柄までさまざまです。
2、低位株(大バケ株)のテンバガーの歴史をみる
低位株の中には大バケ株になるものも少なくありません。
大バケ株とは、株価が元の値段の数倍にもなり投資家に大きな利益をもたらす株のことです。
その中でも、株価が10倍以上になった大バケ株は、テンバガー銘柄と呼ばれ、まさに現代の一攫千金を体現しています。
例えば、スマートフォン向けゲーム「パズドラ」が大ヒットしたガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>は、最も有名な大バケ株のひとつです。
2012年の夏頃には株価は200円にも満たない低位株でしたが、半年後にはなんと13000円を記録しています。
株価がおよそ60倍にも跳ね上がったのです。
2017年にはペッパーランチやいきなりステーキでおなじみのペッパーフードサービス<3053>がテンバガーを達成しました。
年初には600円程度だった株価が、10月には一時7250円まで上昇しました。
このように、決してマイナーな銘柄だけではなく我々のよく知る企業にもテンバガーの可能性が存在していると言えます。
3、低位株投資のメリット・デメリット
ここからは、低位株のメリットとデメリットを解説します。
(1)低位株のメリット
①小資金でも株数をたくさん買うことができる
株価が低いので同じ銘柄を大量に買い込むことができます。
集中投資をすることにより、株価が上がったときの利益を大きくできるうえに、配当金もより多くもらうことができます。
②分散投資も可能
様々な銘柄の株を買うことも容易です。
通常、株にはリスクを下げるために分散投資が必要な局面が発生します。
一般的な株だと、単位株を購入するには多くの資金が必要なので、どうしても集中投資になってしまいがちです。
例えば、ソフトバンクは株価が約9000円ですので、最低投資額が90万円になります。
低位株ならば、自分の経済状況や市場動向に合わせて複数の銘柄を組み合わせて購入することができるため、リスクを抑えることができます。
(2)低位株のデメリット
①プロの投資家が取引に参加している
個人投資家や機関投資家でも低資金で大量の株式を保有できることから、プロの投資家にも低位株は人気です。
プロの投資家たちは、資金力を持ってして低位株を「仕手株」にすることにより利益を狙います。
仕手株になってしまうと値動きが全く読めなくなるので、初心者には不利です。
②短期売買ゆえに手数料がかかる
低位株を取引する場合、短期売買が基本戦術となります。
値動きが激しいため、利確をこまめにしないと暴落のリスクがあるからです。
短期売買だと証券会社への注文数も増えるので、必然的に手数料が多くかかってしまいます。
4、優良な低位株の選び方の7つの方法(スクリーニング方法)
低位株で利益を出すためにスクリーニングをしましょう。
スクリーニングとは、複数の銘柄を様々な条件で絞り込むことです
条件を複数組み合わせて、自分なりのスクリーニングを編み出すことが成功への第一歩です。
(1)PBRに注目する
PBRとは「株価純資産倍率」と呼ばれるもので、株価÷(純利益÷発行済株数)で計算されます。
銘柄の割安度を知ることができる指標のひとつで、株価が1株あたりの純資産額の何倍になっているかを表します。
1倍ならば定価通りで、1倍未満ならば割安と言えます。
(2)PERに注目する
PERとは「株価収益率」と呼ばれるもので、株価÷1株あたりの当期純利益で計算されます。
PERが低いほど利益に比べて株価が割安と言えます。
一般的に、PERが10倍以下ならば割安とする投資家が多いです。
(3)ROEに注目する
ROEとは、「株主資本利益率」と呼ばれるもので、純利益÷株主資本(=自己資本)×100 で計算されます。
ROEが高いほど効率の良い経営ができていると言えます。
一般的にROEが10%を上回ると優良と判断できます。
(4)配当利回りに注目する
株式の所有数に応じて投資家は配当金を受け取ることができます。
1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100 で計算されます。
配当利回りが高い銘柄は株価が下がりにくいと言われています。
東証一部の配当利回りの平均が1.5%〜2.0%なので、3%以上ならば高配当利回りと言えるでしょう。
(5)自己資本比率に注目する
自己資本÷(自己資本+他人資本)×100 で計算されます。
自己資本比率が高いほど借金が少なく、倒産のリスクも低いので安定した経営が期待できます。
できれば自己資本比率が30%以上の銘柄が投資対象として望ましいです。
(6)PCFRに注目する
PCFRとは「株価キャッシュフロー倍率」と呼ばれるもので、株価÷1株あたりのキャッシュフローで計算されます。
1株あたりのキャッシュフローの何倍まで株価が買われているかということを示しており、PCFRが低いほど株価は割安であると言えます。
一般的には10倍以下が狙い目とされています。
(7)チャートに注目する
チャートとは、一定期間の値動きを表したグラフです。
大きく分けると、株価が上昇傾向にある時に買い、下落傾向になったら売る「順張り」と、株価が急騰したら空売りをするなど、逆の値動きで売買する「逆張り」があります。
初心者は素直な順張りを狙うのがおすすめです。
5、低位株で儲ける投資法
低位株で利益を狙うならばデイトレードやスイングトレードを習得しましょう。
デイトレードとは、買った株をその日に売ってしまうことです。
値動きの激しい低位株の場合は、上手に利食いをしていくことが重要です。
また、数日間〜数週間で株の売買を行うことは、スイングトレードと呼ばれ、こちらも合わせて習得したいところです。
低位株の中には、じわじわと上がり続けていく場合もあります。
銘柄の動きをよく観察していきましょう。
基本的には以下の戦術で低位株を買っていくことになります。
(1)安く買って高く売る
投資の鉄則は、安い時に買って高い時に売り抜けることです。
逆に、購入価格より下がった値段で売りさえしなければ損をすることはありません。
世界一の投資家、バフェット氏のルールにもあります。
「ルール1:絶対に損をしないこと」
「ルール2:ルール1を絶対に忘れないこと」
(2)権利落ち日を狙う
権利落ち日とは、配当金の権利が確定した翌日です。
一般的に、配当金を手にした投資家は売ってしまう場合も多く株価は下がる傾向にあります。
底値で買い、価格が戻ってきたところで売り抜けを狙うことができます。
(3)市場が注目していない、グロース株を狙う
グロース株は成長率が高く株価の値上がりが期待できる銘柄です。
市場が注目していない段階で買うことができれば、非常に有利に取引をすることができます。
4章のスクリーニングテクニックを駆使すれば難しくはありません。
(4)暴落時を狙う
投資の世界に暴落はつきものです。
投資家なら誰でも暴落を恐れますが、資産家は恐慌時に生まれるとも言われています。
確かに、リーマンショックや東日本大震災などで株価は大きく崩れますが、必ず株価は戻ります。
暴落時を狙って投資することも勇気が必要ですが有効な戦術です。
ここで紹介した他にも低位株で儲ける方法はたくさんあります。
自分だけの投資方法をいかに確立できるかが投資成功のカギですので、まずは色々と試してみて、研究することが大切でしょう。
6、低位株投資についてもっと詳しくなりたいなら!おすすめ書籍3選
インターネットでも低位株の情報を集めることはできますが、体系的に学ぶには本で勉強することも有効です。
ここでは3冊ご紹介していきます。
(1)個人投資家が勝てる 低位株投資
今から約1年前に発売したばかりの本で、当時のトランプ政権誕生から今まで続く株高時代の指南書とも呼べる内容です。
特筆すべきは、低位株投資には珍しくNISAを使う戦術です。
株価上昇による売却益(キャピタルゲイン)を狙いつつ、配当金(インカムゲイン)をもらう二重の構えは上昇相場では非常に有効です。
(2)低位株 待ち伏せ投資
こちらも約1年前に発売したばかりの新書です。
短期売買ではなく、待ち伏せ投資(中長期投資)で利益を狙う戦術を紹介しています。
また、読者だけの特典として厳選12銘柄が紹介されており銘柄選びに困っている人は買う価値アリの一冊です。
(3)初心者でもがっぽり儲かる低位株大化け投資法
初心者向けの王道の投資方法がまとめられています。
スクリーニング方法からロスカットルールまで、これ一冊で投資の基本を押さえることができるでしょう。
まとめ
低位株投資はハイリスクですが、その分成功したときのリターンは莫大です。
低資金から買うことができるので、初心者が株の世界を学ぶ教材としてもうってつけです。
ぜひ、低位株投資に挑戦してみましょう!