「仕事を頑張っているのにお金が増えない」「お金を増やしたいけど、そもそも増やし方がわからない」
という方は多いでしょう。
基本給は上がっているのに手取り収入は増えず、手元のお金も一向に増えない。それは、基本給の昇給以上に、税金などの支出が増えているからです。つまり、ただ仕事を頑張るだけでは、お金は簡単に増えません。
お金を増やすためにはただ収入を増やすだけではなく支出を減らし、さらに投資によって加速をつける必要があります。当記事ではお金を増やす方法を3つ解説しながら、最も労力が少ない投資でお金を増やす仕組みについて詳しくお伝えしていきます。
「お金を増やしたいけど、増やし方がわからない」と悩んでいる方は、参考になさってください。
お金を増やす3つの方法
お金を増やすには、次の3つの方法があります。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 投資で増やす
お金を増やす最もわかりやすい方法は、「入ってくるお金を増やす」か「出ていくお金を減らす」のいずれかです。つまり1の「収入を増やす」か2の「支出を減らす」です。多くの人はこの2つばかり頑張っていて、3つめの「投資で増やす」に気づいていません。
あるいは、気づいていても「投資には抵抗がある」と言って拒否しています。お金を増やす方法はたった3つしかないのに、そのうちの1つを使っていないのです。
しかし、収入アップや支出ダウンで増やせるお金には限りがあります。だからこそ、3つめの投資もあわせて効率的にお金を増やしていかなければなりません。
ここからは、上記のお金を増やす3つの方法を詳しく紹介していきます。ご自身ができている方法とできていない方法について、見極めていきましょう。
1. 収入を増やす
収入とは、労働や事業活動などの対価で得られるお金や相続・保険金などでもらえるお金を指します。多くの人は、自分が働いて得るお金が日々の収入の柱になっているのではないでしょうか。
そのため「お金を増やすためには、働いて収入を増やさなければならない」と考える人が多いのです。
たしかに、本業を頑張って給与をあげたり副業で収入源を増やしたりすれば、全体の収入は増えるでしょう。しかし、働けば当然ながら労働量は増えるため、心身ともに疲弊してしまう可能性もあります。
労働量を増やした結果疲れてしまい、外食が増えて逆に支出が上がるのは本末転倒です。働いて収入を増やすときは同時に「支出を減らす」・「投資で増やす」ことも組み合わせて、バランスよくお金を増やしていきましょう。
2. 支出を減らす
支出を減らす方法の代表例は、家計の「節約」か適切な「節税」です。多くの人は「支出を減らす」=「節約」と考えています。
しかし、基本給は上がっても手取り収入はたいして増えないのは、税金や社会値上げが原因です。
給与から毎月引かれている税金は、合法で適切な金額に減らせる節税対策がたくさんあります。適切な節税対策も、生活費の節約と同様に大切な支出削減方法なのです。
また、公務員など副業・兼業ができず、そもそも収入を増やすのが難しい人はたくさんいると思います。
収入を増やせない場合でも、支出を減らせばそのぶんお金は増やせます。
このように節約や節税で支出を減らすのも、お金を増やすために有効な手段です。覚えておきましょう。
3. 投資で増やす
成長が見込める企業やサービスに投資をして、お金を増やす方法が投資です。適切な投資対象資産にお金をかければ、最低限の労力でお金を増やせるのが投資の魅力と言えます。
収入を増やしたり、支出を減らしたりする方法は、すでに実践している方もいるでしょう。
しかし、投資で増やす方法まで実践できている人は、少ないと思います。投資を実践している人が少ない理由は、ためたお金が減るかもしれないという「リスク」が怖いからではないでしょうか?
たしかに、投資にはリスクがあります。しかし、適切なリスク対策を取れば、少ない労力で効率良くお金を増やせるのが投資です。
ぜひ、投資にも挑戦してお金を増やしていきましょう。
どの増やし方が一番ラク?
お金を増やす3つの方法のうち、楽に・効率良くお金を増やしやすいのは投資です。3つの方法の特徴を比較してまとめましたので、まずは下記表をご覧ください。
項目 | 労力の低さ | ストレスの少なさ | リスクの低さ | 収益の高さ |
---|---|---|---|---|
収入を増やす | × | × | 〇 | 〇 |
支出を減らす | × | × | ◎ | △ |
投資で増やす | ◎ | 〇 | △ | ◎ |
収入を増やすために労働量を増やしたり、支出を減らすために節約に励んだりするのは、確実にお金を増やせる点でリスクが低い方法です。しかし、いずれの方法もふだんの生活に密接に結びついているため、労力やストレスを感じやすくなっています。
その点、投資はふだんの生活に影響しない範囲でおこなえるため、ストレスや労力を感じにくいです。
できる限り労力をかけずに、効率的に・かつ加速度的にお金を増やしたいのなら、投資もうまく組み合わせてお金を増やしていきましょう。
1.収入を増やす方法
ここでは、収入を増やす具体的な方法を解説していきます。
上述のとおり、収入を増やすためには今の仕事で昇給したり副業したりなど、労働収入を増やす方法が一般的です。ただし、最近では不用品を売却できるフリマサイトの利用など労働以外で収入を得る方法もあります。
さまざまな方法があるので、取り組みやすい方法から始めてみてください。
方法1:昇任して給与を上げる
現在の仕事で給与を上げ、収入アップにつなげる最も基本的な方法です。
日本の会社の多くは昇給制度を導入しているため、基本給自体は年々上がっている人が多いでしょう。しかし、大幅に収入を増やしたいのであれば、スキルを磨き資格を取得するなど自己研鑽に励み、仕事で成果を出す必要があります。
実力主義の会社であれば、仕事を頑張って結果を出すほど給与にも反映されるはずです。ただし、昇給制度や給与の上がり幅は会社によって異なるため、会社の給与体系を深く知っておく必要があります。
役職が付いた先輩や順調に出世している上司の話を聞くなどして、どうすれば給与を上げて収入を増やせるのか、よく考えるようにしてください。
方法2:好条件の職場に転職する
現在勤めている会社で給与を上げるのが難しい場合、より良い条件の会社への転職で収入を増やしましょう。
実は、会社員の給与を上げる最も楽な方法は、より高い給与体系の会社や業界に身をおくことです。
同じような能力・経歴の人でも、身をおく環境次第で給与は大きく変えられますよ。
実際、転職サイトに登録している人はみなさんが思っているより多いです。職場で「転職したい」と話す人はほとんどいないでしょう。しかし、「良い条件の会社があれば転職したい」と思っている人は多いのです。
転職サイトに登録するだけなら無料ですし、職場にバレることもありません。今の会社より条件が良い会社や業界はないか、調べてみてはいかがでしょうか?
方法3:副業・アルバイトをする
給与アップや転職が難しい場合は、アルバイトなどの副業・兼業で収入を増やす方法もあります。
働き方改革や副業解禁の影響によって、フルタイムのサラリーマンでも、副業やアルバイトで兼業する人が増えてきました。副業がうまくいって脱サラし、独立する人もいるほどです。
サラリーマンの副業で多いのは、本業の仕事が終わってから、1時間から2時間ほどアルバイトに費やすパターンです。コンビニやガソリンスタンドなど、時給とシフトが決まっているアルバイトだと予定が立てやすいので、サラリーマンにもおすすめです。
ただし、会社によっては就業規則で副業を禁止されている場合があります。会社ごとに副業の定義や禁止内容は違うため、よく確認してから始めてください。
本業あっての副業・兼業ですので、本業の会社の就業規則は必ず守るようにしましょう。
方法4:不用品を売る
労働以外に手軽に収入を得る方法として、不用品の売買があります。本業が忙しくて副業できない人や、転職先を探す余裕のない人にもおすすめの方法です。
自宅に置きっ放しになっている不要な電化製品やブランド品などは、自身が思っているよりも高く売れる可能性があります。最近では、フリマアプリやネットオークションで不用品を売り、臨時収入を得る人が増えています。
フリマアプリもネットオークションも、自分で写真を撮ったり説明を書いたりするため、多少の手間はかかります。しかし、インターネットを通じて商品を欲しい人と直接売買できるため、買取業者に依頼するより高く売れる傾向があります。
手間がかかるのが面倒なら、買取業者に査定をおまかせしてみましょう。査定結果によっては収入になるのでおすすめです。
2. 支出を減らす方法
続いては、支出を減らす方法について紹介していきます。「支出を減らす」と言うと節約をイメージする人が多いでしょう。
しかし、支出を減らす方法は節約だけではありません。人によっては所得控除やふるさと納税の活用などで、節約よりも大幅に支出を減らせる可能性があります。
節約と節税について、それぞれわかりやすくご紹介していきましょう。
方法1:固定費を見直す
固定費を見直すのは、節約の中でも基本中の基本です。
例えば、スマホ・携帯電話の料金は、毎月いくら支払っていますか?格安スマホや格安SIMを使っている人は、1,000円から3,000円台の費用に抑えることも可能です。
スマホ代に毎月1万円近く支払っている人は料金プランを見直し、格安SIMへの移行を考えてみましょう。
スマホや携帯電話以外にも、家賃やネットの通信費、電気やガスの基本料金部分など、さまざまな固定費があります。固定費は毎月定額でかかる費用なので、少し減らすだけでも節約効果が長く続きます。
まさに「塵も積もれば山となる」で、少しの見直しでも年単位で大きくお金を増やしていけるでしょう。
方法2:保険やiDeCoで節税する
支出を減らすには、節約だけでなく「節税」も重要です。取り組みやすい節税は「生命保険料控除」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」でしょう。
生命保険料控除は民間の保険会社で加入している保険の種類と支払っている保険料に応じて、一定の所得控除を受けられる仕組みです。
iDeCo(個人確定拠出年金)は個人で用意する私的年金制度で、投資信託や保険商品・定期預金などを運用して老後資金を用意する仕組みです。生命保険料控除は支払った保険料の一部を、iDeCoは支払った掛金の全額を所得控除できます。
いずれも個人の所得税や住民税を安くできる可能性があるため、積極的に活用しましょう。
方法3:ふるさと納税を利用する
ノーリスクで簡単に取り組める節税と言えば、ふるさと納税です。自分が応援したい自治体に寄付をすれば各自治体の返戻品を受け取れて、所得税や住民税を軽減できるのです。
ふるさと納税のメリットは、寄付金のうち2,000円を除いた全額を所得税や住民税から控除できる節税額の大きさにあります。
2,000円以外の負担額は全額(※上限あり)所得税や住民税から差し引けるため、所得が高く納税額が高い人ほど、お得感を感じるでしょう。
ただふるさと納税の節税額には、上限があります。また住宅ローン控除を利用していてすでに大きな節税ができている場合は、差し引ける税金がなく節税にならないという可能性もあるのです。
ふるさと納税も他の節税対策も、あくまで差し引ける税金がある人に適用されるものです。覚えておいてください。
方法4:所得控除をフル活用する
方法2と方法3でご紹介した方法以外にも、節税対策で所得税や住民税を軽減する方法はあります。多くの人が忘れがちな対策は、「医療費控除」や「扶養控除」といった所得控除をフル活用する節税対策です。
医療費控除とは年間の医療費が10万円を超えた場合、一定の所得控除を受けて所得税・住民税を軽減できる制度です。「年間の医療費」には病院へ行くとき利用した公共交通機関の交通費や、不妊治療にかかった費用、医薬品扱いの漢方薬なども含まれます。
対象になる医療費は多く、世帯すべての医療費を含められるのが特徴です。家族全員の医療費をまとめてメモしておけば、少しでも税金を軽減できる可能性がありますよ。
また、年金暮らしの親に仕送りなど援助をしている場合は、その親を「扶養している」とみなされ、扶養控除を受けられる可能性があります。もし75歳以上の親を扶養していて「特定扶養親族」に該当する場合は、48万円の扶養控除を受けられます。
扶養控除を受けられれば所得税・住民税を軽減できるので、必ず扶養家族として申告しておきましょう。
3. 投資でお金を増やす方法
ここでは、投資でお金を増やす具体的な方法を解説していきます。
上述のとおり、投資は比較的楽に・効率良くお金を増やせる方法です。とはいえ、投資には「元本割れするかもしれない」リスクがあるため、敬遠している人もいると思います。
しかし確実にお金を増やすためには積み立て投資・分散投資・長期投資という3つの方法で、リスクを抑えた投資をしなければなりません。わかりやすく解説していきましょう。
積み立て投資する
積み立て投資とは、毎月・毎週など決まった間隔で一定の資金を投資し、リスクを軽減する「時間分散」の手法です。多くの投資手法は安いときに買って高いときに売り、価格が上昇したときの売買差益を利益とします。
しかし「投資対象の価格が安いとき」を見極めるのはプロでも難しく、一般の投資家が適切なタイミングを予測し続けるのは現実的ではありません。
積み立て投資には、投資タイミングを細かく分けることで投資対象の購入価格を低くできるという効果があります。最近は多くの証券会社で投資信託などの積み立て投資サービスを導入しているので、うまく活用すれば積み立て投資を自動化できるでしょう。
分散投資する
分散投資とは、投資対象をできる限り分けて資産が変動するリスクを抑える手法です。一つの株式に集中して投資をすると、その株式の資産価値が大きく下落したとき、大きな含み損を抱える可能性があります。
しかし、投資対象を株式だけではなく、債券など値動きが違う資産に分散させていれば、株式の下落幅を他の資産がカバーしてくれるのです。このように、値動きが異なる資産に複数投資をしてリスクを抑える方法が、分散投資なのです。
投資信託のバランス型ファンドであれば、一つのファンド内に国内外の株式や債券、REIT(不動産投資信託)が含まれています。ファンド一つへ投資するだけで分散投資できるので、「投資対象を分けるのが難しい」という方は活用してみてください。
長期投資する
長期投資とは名前のとおり、長期の視点で投資をする手法です。先に紹介した積み立て・分散の手法を使って長期で投資を続ければ、時間をかけてリスクを抑えられます。
株式投資にしても投資信託にしても不動産にしても、投資対象資産が何であれ相場は変動します。そうした相場の変動に左右されず、長期の視点で投資対象が成長していくのを見守る手法が、長期投資なのです。
投資対象は細かく分け、手元のお金を少しずつ積み立てていくこと。長期でコツコツ投資を続けていく「長期積立分散投資」であれば、投資に付きまとうあらゆるリスクを最大限抑えられるのです。
ローリスクの投資方法
ここでは、ローリスクでお金を増やすための、具体的な投資方法をご案内していきます。リスクが低い投資はリターンも低いため、ご紹介する方法だけでは大きくお金を増やせません。
お金を増やしたいのであれば、必ずミドルリスク~ハイリスク投資と組み合わせ、投資対象をバランスよく分散させるようにしてください。
個人向け国債
個人向け国債は、国が個人向けに発行している債券です。投資家は国に3年~10年のあいだお金を貸し出し、利子収入を得られる仕組みになっています。
投資資金は1万円からで、発行後1年すればいつでも中途換金可能です。しかも、国が発行元で元本も保証されているため、安全性の高い投資法として人気があります。
安定性が高い反面、利子収入は年1パーセント未満で利益率は低いことが特徴です。
個人向け社債
個人向け社債は、企業が個人向けに発行している債券です。個人向け国債と同じように、企業に一定期間お金を貸し出して利子収入を得る仕組みになっています。
国債と違うのは、発行企業によって利子収入や貸し出し期間が異なり、最低購入金額は100万円からが多い点です。また社債発行元の企業が倒産した際には、元本が返ってこない可能性があります。
国が発行する国債と比べると、リスクはやや高いです。しかし社債は国債よりも比較的利回りが高いため、安全性と利回りの両方を重視したい方にはおすすめですよ。
ミドルリスクの投資方法
ここではミドルリスクでお金を増やすための、具体的な投資方法をご案内していきます。ミドルリスク・ミドルリターンの投資は、短期間で資産が倍になるほど大きなリターンは見込めません。
逆に、短期間で資産が半分になる可能性も低いため、時間をかければ年利回り5パーセント程度の安定した利益を見込めるのが特徴です。そのため、適度にリスクを取りつつ、ある程度お金を増やしていきたい人におすすめの投資方法です。
投資信託
投資信託とは、株式や債券・不動産などの多様な資産を一つのファンドにつめ、販売されている金融商品です。ファンド内に入る資産の選定や運用は、運用会社がおこないます。
そのため、投資家は投資信託を買うだけで幅広い資産に分散投資でき、運用の手間もかかりません。投資したファンドの資産価値が上がったときに売却すれば、その売買差益がリターンになるので、手軽に利益を得られるのが特徴です。
投資信託は税制上の優遇措置があるNISAやiDeCoの対象商品になっているため、節税しながら投資できることが魅力です。また証券会社やファンドによっては100円から積み立て購入できるため、初心者でも手軽に始められます。
ロボ・アドバイザー
ロボ・アドバイザーとは、IT時代の新しい投資方法で、AIが投資を自動化してくれるサービスです。ご紹介した投資の中で、最も手間をかけずに投資できる方法と言えるでしょう。
ロボ・アドバイザーサービスの多くは、低コストの海外ETF(上場投資信託)を中心に、世界中に分散投資する手法が取られています。投資家は最初に投資のリスクをどれだけ取るのか決めて、投資資金を引き落とす口座を指定するだけで投資を始められるのです。
初期設定さえできればAIが長期・積み立て・分散投資を自動でしてくれる、まさに「投資に無駄な労力をかけたくない方」「忙しい方」にぴったりの投資なのです。
ハイリスクの投資方法
ここでは、ある程度リスクを取って大きくお金を増やせるハイリスク・ハイリターン投資をご案内します。ハイリスク・ハイリターンと言うと、投資になれた人が実践しているイメージがあるかもしれません。
しかし、ハイリスクとはいえ、ローリスクで値動きが異なる投資対象も含めて分散投資をすれば、リスクは抑えられます。ハイリスクな投資=ギャンブルではありません。
リスクを抑える方法を取りつつ、リターンも狙いながら投資してお金を増やしましょう。
株式投資
株式投資とは上場企業が発行している株式銘柄へ投資し、利益を得る投資法です。株式はリアルタイムで価格が変動するため値動きが激しく、ハイリスク・ハイリターン投資の代表格と言われています。
たしかに、株式は安いときに買って高いときに売れば、その価格差で大きなリターンを得られます。そのため大きな利益を狙いたい投資家は、デイトレードなどで投機的な取引をする特徴があります。
しかし、株式投資のスタイルは、デイトレードだけではありません。コツコツ株式を買い続け、保有金額に応じて得られる配当収入や株主優待を目的に長期投資する投資スタイルもあります。
このように、投資スタイルによってはミドルリスクでの運用もできるので、多様な投資方法を選択できるのが株式投資の魅力です。
FX
FXは外国為替証拠金取引と呼ばれ、外貨の為替に投資して利益を得る投資法です。手軽に投資を始められる半面、少ない資金にレバレッジをかけて取引するためリスクもリターンも高くなっています。
FXは長年、デイトレードのように短期売買をして、大きな利益を狙う投資スタイルが主流でした。しかし、近年では積み立て購入や自動売買など新しい投資スタイルでFXに取り組む投資家も増えています。
リスクの高さが気になる方は積み立てタイプのFXも利用できるので、ローリスクの投資と組み合わせて挑戦するのも良いでしょう。
お金を増やすために利用したい制度
さて、さきほど節税の項目でiDeCoについて触れました。投資と節税は相性が良く、iDeCoの他にNISAやつみたてNISAなどの税優遇制度があります。これらの制度について詳しくみていきましょう。
節税メリットが最も大きい「iDeCo」
iDeCoは老後の年金を準備するための私的年金で、積み立てた金額が全額所得控除の対象になるのが特徴です。iDeCoで積み立てできる対象商品は定期預金や保険商品のほか、投資信託もあります。
そのため、iDeCoで投資信託を購入すれば、投資で所得税や住民税を大きく節税できるのです。
iDeCoで積み立てできる金額は5,000円から6万8,000円の範囲で、1,000円単位で金額を設定できます。会社員であるか自営業であるかなど、加入している年金種別や企業年金の有無によって上限額は異なるので、気をつけましょう。
また、投資によって得られる利益には通常約20パーセントの税金がかかりますが、iDeCoであれば非課税となります。次に説明するつみたてNISAやNISAよりも節税効果が高いので、最初に取り組むことをおすすめします。
ただし、老後の資金を作るための投資なので、原則として60歳までは引き出すことができません。「つみたてNISA」や「NISA」は引き出す年齢に制限はないため、バランス良く制度を利用しましょう。
毎月1〜3万円なら「つみたてNISA」
一般的に投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、つみたてNISAを使った投資なら税金はかかりません。
つみたてNISAは年間40万円まで投資でき、最大20年間非課税で運用できる制度です。毎月3万3,000円までで少額の積立投資をしたい人におすすめです。投資したお金はいつでも引き出せるため、iDeCoより気軽に始められます。
つみたてNISAで買える金融商品は、金融庁が厳選した投資信託とETFです。株式やREITへの直接投資はできませんが、投資信託を通じて株式やREITへ投資する方法なら可能です。
なお、残念ながらiDeCoと違って投資した金額に対する所得控除はありません。つみたてNISAで節税できるのは投資の利益にかかる税金なので、節税効果を比べるとiDeCoの方がメリットは大きいです。
株式の配当や優待狙いなら「NISA」
NISAは一般NISAとも呼ばれ、つみたてNISAと同様に投資で得た利益にかかる税金が非課税になる制度。NISAでも、投資した金額は所得控除できませんので、節税効果はiDeCoのほうが大きくなっています。
ただし、NISAの場合は年間120万円までの投資で利用でき、最長5年間(ロールオーバーすれば最長10年)の非課税運用が可能です。つみたてNISAで買えるのは投資信託とETFのみですが、NISAなら株式やREITも投資対象です。
株主優待や配当金が目的の方には、NISAをおすすめします。
まとめ
お金を増やす方法は大きく分けると、「収入を増やす」「支出を減らす」「投資で増やす」の3つに分けられます。中でも、投資は労力が低くて取り組みやすいお金の増やし方です。
国が投資の普及を積極的に促進している背景もあり、最近は投資を始めやすい環境が整っています。iDeCoやNISAなどの税優遇制度を利用して投資すれば、投資と節税の効果でお金をより加速度的に増やしていけるでしょう。
お金を増やすのは、仕事や節約に励むだけではないのです。ご紹介した長期・分散・積み立て投資でリスクを抑えながら、効率的にお金を増やしていってください。
最後にリスク別投資方法をまとめます。
商品名 | リスク | 特徴 | 利用場面 |
---|---|---|---|
個人向け国債 | ローリスク |
|
安全性を最も重視する場合 |
個人向け社債 | ローリスク |
|
安全性と利回りの両方を重視する場合 |
投資信託 | ミドルリスク |
|
安全性と利回りの両方を重視する場合 |
ロボ・アドバイザー | ミドルリスク |
|
投資に労力をかけたくない場合 |
株式投資 | ハイリスク |
|
多様な投資方法で大きな利益を狙いたい場合 |
FX | ハイリスク |
|
ローリスクの投資と組み合わせてハイリターンを狙いたい場合 |