年収500万円でもコツコツ2000万円貯蓄する具体的な方法15選

30代の平均年収は455万円(男性487万円・女性386万円*2017年DODA調査)となっており、年収500万円以上であれば、平均以上の収入を得ていると言えます。

平均以上の収入を得ているのだから、平均以上の貯蓄ができているはずです。

1世帯当たり貯蓄現在高(平均値)1820万円(2016年・二人以上の世帯・総務省)となっていますが、いかがでしょうか。

そんなにないよ!という方も多いのではないでしょうか。

それもそのはず、平均(1820万円)を下回る世帯が約3分の2(67.7%)を占めており、富は一部の人に偏っているのです。

しかし年収が500万円あれば、平均貯蓄額の約2000万円は決して不可能な数字ではありません。

しかし、なにもしないで貯まるような金額ではありませんので、貯蓄を成功させるためには、テクニックとちょっとした我慢も必要になります。

では年収500万円で2000万円を貯蓄するためには、どうすればいいのでしょうか。

一緒に考えていきましょう。

目次

1、年収500万円の手取り額と理想の支出・貯蓄の割合

まずは年収500万円の方の手取り額と、理想的な支出と貯蓄の割合はどのようなものなのかを確認しておきましょう。

(1)年収500万円の手取り額

年収500万円といっても、全額を自由に使えるわけではなく税金や社会保険料などを差し引いた手取り額の中からやりくりしていかなければなりません。

年収500万円の方の手取り年収・月収はおよそ以下のようになります。

年収500万円の方の手取り収入
年収 独身(扶養控除なし) 配偶者あり(扶養控除あり)
手取り年収 手取り月収 手取り年収 手取り月収
500万円 397万円 24万円 413万円 25万円

(ボーナス額は2017年国家公務員ボーナスをもとに月収の4.3ヶ月分として計算)

実際には生命保険料控除など各種控除の有無、加入する社会保険の種類、労働組合・共済への加入などによって変動はありますが、年収500万円の場合、手取り年収は400万円前後、手取り月収では24〜25万円程度となります。

(2)年収500万円の理想の支出・貯蓄の割合

同じ年収500万円でも、独身なのか結婚しているのか、子供の有無、家賃負担の度合い(賃貸・社宅/寮・実家)などによって理想となる支出・貯蓄の割合は大きく変わります。

普段の生活費は基本的に月給でまかない、ボーナスには手をつけない前提で考えてみます。

① 独身の場合

まずは独身で、賃貸住宅に住んでいる方の理想の支出・貯蓄の割合について考えてみたいと思います。

賃貸住宅の家賃は、手取り収入の2〜3割以内に抑えるのが理想とされています。

手取り24万円とすれば、4.8〜7.2万円ということになります。

独身の一人暮らしでワンルームの場合、地方なら余裕ですが、都心の場合には立地によってはオーバーしてしまうかもしれません(東京23区ワンルーム家賃相場・中央区8.2万円〜江戸川区5.6万円)。

その他の支出費目についても理想の割合をあてはめると、以下のようになります。

独身世帯(住宅費負担あり)の理想の支出割合
支出費目 理想の割合 手取り24万円に対しての金額
住居費 28% 6.72万円
食費 15% 3.60万円
水道光熱費 6% 1.44万円
通信費 6% 1.44万円
被服・理美容費 3% 0.72万円
日用品費 3% 0.72万円
交際費 5% 1.20万円
趣味娯楽費 4% 0.96万円
保険料 4% 0.96万円
小遣い 0% 0.00万円
その他 6% 1.44万円
貯蓄 20% 4.80万円
支出合計 100% 24.00万円

社宅や独身寮に住んでいる場合には、家賃が1〜3万円程度と格安であることも多く、その分だけ余裕が生まれます。

それを趣味などに使うのも生活を豊かにするという意味ではいいかもしれませんが、将来に向けて貯蓄を増やすこともしっかり考えていくことが大切です。

また実家に住んでいるのであれば家賃や光熱費がかからない分、家に20%程度はお金を入れるようにし、残りを貯蓄に回すのが理想です。

独身であれば、手取り月給の20%(約5万円)を貯蓄に回せるのが理想です。

さらにボーナス(約100万円)を加えて、年間約150万円の貯蓄ができれば理想的です。

②既婚・子どもなし

結婚して子どものいない夫婦だけの世帯の理想の支出・貯蓄の割合は、以下のようになります。

既婚・子どもなし世帯(住宅費負担あり)の理想の支出割合
支出費目 理想の割合 手取り25万円に対しての金額
住居費 25% 6.25万円
食費 15% 3.75万円
水道光熱費 5% 1.25万円
通信費 6% 1.50万円
被服・理美容費 3% 0.75万円
日用品費 2% 0.50万円
交際費 3% 0.75万円
趣味娯楽費 3% 0.75万円
保険料 5% 1.25万円
小遣い 10% 2.50万円
その他 3% 0.75万円
貯蓄 20% 5.00万円
支出合計 100% 25.00万円

子どものいない夫婦だけの世帯でも、手取り月給の20%(約5万円)を貯蓄に回せるのが理想です。

これにボーナス(約100万円)を加えて、年間約150万円程度の貯蓄ができれば理想的です。

また妻も働くことができるのであれば、妻の収入はすべて貯蓄に回すことが可能であり、貯蓄額を大きく増やすことができます。

③既婚・子ども(小学生以下)あり

同様に、小学生以下の子どものいる世帯の理想の支出・貯蓄の割合は、以下のようになります。

既婚・子ども(小学生以下)あり世帯(住宅費負担あり)の理想の支出割合
支出費目 理想の割合 手取り25万円に対しての金額
住居費 25% 6.25万円
食費 14% 3.50万円
水道光熱費 6% 1.50万円
通信費 5% 1.25万円
被服・理美容費 3% 0.75万円
日用品費 2% 0.50万円
交際費 2% 0.50万円
趣味娯楽費 2% 0.50万円
保険料 8% 2.00万円
小遣い 8% 2.00万円
教育費 10% 2.50万円
その他 3% 0.75万円
貯蓄 12% 3.00万円
支出合計 100% 25.00万円

子供が生まれると、教育費にお金がかかるようになります。

そのため、月給から貯蓄に回す金額は3万円を目標にするとよいでしょう。

これにボーナスを加えて、年間120万円程度の貯蓄ができれば理想的です。

3、まずは貯蓄を成功させる心構えを持ちましょう

(1)貯蓄する「目的」を明確に持つ

小さい頃、欲しいおもちゃなどを買うために、お小遣いを貯金箱に貯めていたという経験がある方もいるのではないでしょうか。

10円、100円ずつでも貯めていけば、いずれは数千円のおもちゃだって買えるようになります。

このような地道な貯金を続けることができる理由は、「あのおもちゃが欲しい」という目的があるからです。

もし貯金する目的がなかったら、もらったお小遣いはすぐにお菓子に変わっているかもしれません。

これは大人になっても同じです。

貯蓄する目的が明確になっていれば、ちょっと欲しいなというものがあっても、目的のためなら我慢することができます。

無駄遣いせず着実に貯蓄を増やしていくことができる可能性は、格段に高くなるはずです。

将来のための貯蓄は、「おもちゃ」のように具体的な形の見えないことも多いため、途中で使い込んで挫折してしまいがちです。

具体的な「もの」がないのであれば、2000万円貯めるというように、「金額」自体を目的としてしまうのもひとつの方法です。

通帳の残高が増えていくのを見るうちに、それが楽しみになり、貯蓄を続けるモチベーションとなっていくはずです。

(2)3つのお金の使い方

お金には、消費・浪費・投資という3つの使い方があります。

消費 生活していくために必要なものを買うためにお金を使うこと
例えば、衣食住(住居費・食費・衣服費)・医療費など
浪費 必ずしも必要ではない、”無駄遣い”
例えば、嗜好品(酒・タバコ・ブランド品など)・ギャンブルなど
投資 将来見返り(リターン)の期待できるお金の使い方
例えば、証券投資・不動産投資・自己研鑽(資格取得)など

自分がお金を使うとき、このうちのどの使い方をしているかを意識することで、浪費を減らし、投資や貯蓄にお金を回していくことができるようになります。

ただ、同じものを買ったとしても、人間関係を良好にするために一緒にお酒を飲みに行くというのであれば「投資」となりますし、一攫千金を狙ったリスクの大きすぎる投資は「投機(ギャンブル)」であり、「浪費」となってしまうこともあります。

また食費や衣服費なども、あまりに高級な食材やブランド品などは「浪費」です。

このように3つのお金の使い方の線引きは曖昧な部分もありますが、普段からこの違いを意識するということが大切なのです。

(3)銀行口座は3つ使う

貯蓄を成功させるためには、銀行口座を目的別に3つ使うのがポイントです。

その目的とは、1.給与振込用2.貯蓄用3.固定支出用の3つです。

給料日に給料が1.給与振込用口座に振り込まれたら、「その日のうち」に、「毎月貯蓄すると決めた金額」を2.貯蓄用口座に振り込みます。

そのあと住居費や水道光熱費、保険料といった毎月ほぼ固定された費用を3.固定支出用口座へ振り込みます。

食費や娯楽費といった費用は、最後に1.給与振込用口座に残ったお金でやりくりを考えます。

これはいわゆる「先取り貯蓄」といわれる方法です。

順番は1.給与振込用口座→2.貯蓄用口座→3.固定支出用口座→(生活費)です。

この順番で「その日のうち」に「毎月貯蓄すると決めた金額」を振り込むのがポイントです。

せっかく口座を分けても、1.給与振込用口座→(生活費)→3.固定支出用口座→2.貯蓄用口座としてしまうと意味がありません。

生活費をやりくりして残ったお金を貯蓄に回そうとしても、結局最後の2.貯蓄用口座にたどり着く頃には、資金はほとんど残っていないケースがほとんどだからです。

そうならないためにも、まず貯蓄する部分を差し引き、ないものとしてやりくりすることがポイントとなります。

4、コツコツ積立貯蓄におすすめ方法

無事にお金を貯蓄に回すことができたとしても、ただ銀行に預けておくというのでは効率が良いとは言えません。

より効率的に積立を行うためには、積み立てたお金を運用していくことが大切です。

その方法として、まずはコツコツ堅実に運用していくのにオススメの方法をご紹介します。

(1)つみたてNISA

つみたてNISAとは、つみたてNISA口座で購入した、金融庁が定めた一定の基準を満たす投資信託やETF(上場投資信託)について、年間購入額40万円を上限に最長20年間に渡って運用益(売却益・配当金)にかかる税金(通常20.315%)が非課税となる制度です。

通常10万円の利益が出ても税金が差し引かれ、約8万円しか受け取れないところ、つみたてNISA口座で購入した商品については10万円の利益を丸々受け取ることができます。

これは実質利益2割増しと同じ効果であり、非常に有利な運用ができると言えます。

購入した商品はいつでも売却して換金することができますが、その後は同じ非課税枠で非課税措置を受けることはできません。

対象となるのは、長期投資・分散投資に向いており取引コストが低いなどの条件を満たした商品ですが、投資信託であるため価格は変動し、元本割れのリスクもあります。

(2)iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoは公的年金に上乗せされる「私的年金」のひとつで、毎月の掛金で定期的に運用商品を購入し、自ら運用方法などを決定して運用を行なう仕組みです。

iDeCoに拠出した掛金は全額所得控除の対象であり、運用益も非課税となります。このような税金面での大きな優遇があるため、かなり有利な条件で積立・運用することができます。

ただし積み立てたお金を受け取れるのは原則60歳以降であり、基本的には老後資金準備の方法であり、それ以外の資金の運用には使うことができません。

また投資商品は元本保証型商品(定期預金)または投資信託であり、投資信託には元本割れリスクもあります。

(3)財形貯蓄制度

財形貯蓄は、会社員が金融機関と契約し給与天引きで積立貯蓄を行う仕組みです。

使い道の限定されない「一般財形貯蓄」、使い道が持家取得に限定される「財形住宅貯蓄」、60歳以降の年金支払を目的に積み立てを行う「財形年金貯蓄」があります。

財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄については、元利合計で550万円(財形年金貯蓄のうち、郵便貯金・保険料・共済掛金・簡保掛金などについては払込ベースで385万円まで)から生ずる利子等が非課税となるメリットがあります。

基本的には銀行預金であり元本保証であり、いつでも資金の引き出しは可能です。

ただし財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄をその目的以外で引き出すと、それまで非課税となった利子等に課税されることになります。

(4)積立投資信託

積立投資信託とは、投資信託を定期的に一定金額ずつ購入し積み立てしていく方法です。

購入時期を分散することによって、取得単価が平均化され(ドル・コスト平均法)リスクを抑えながら投資信託への投資を行うことができます。

高値掴みのリスクを軽減する効果がありますが、投資信託への投資であり、元本割れのリスクはあります。

(5)るいとう(株式累積投資)

るいとう(株式累積投資)は、自分で選んだ株を一定額ずつ購入し積み立てていく方法です。

通常1単元(100株、1,000株など)ごとでしか売買できない株を、金額を指定して少額から購入することができるため、時間分散(ドル・コスト平均法)によるリスク軽減効果が期待できます。

ただしるいとうを取り扱う証券会社は限られており、すべての株式が対象とはなっていない点と手数料が割高といったデメリットもあります。

1単元未満の保有でも、保有株数に応じた配当金を受け取ることはできますが、株式投資の楽しみのひとつとなっている株主優待は受けることができません。

(6)外貨預金の積立購入

外貨は日本円に比べて金利の高いものが多く、より多くの金利を受け取ることができます。

ただ為替は変動するため、為替差益が出ることもあれば、逆に為替差損が出てしまい金利による利益が吹き飛んでしまうリスクもあります。

外貨を一定額ずつ定期的に購入し積み立ていく方法では、ドル・コスト平均法によって為替リスクが軽減される効果があります。

(7)純金積立

純金積立は、金(GOLD)を一定額ずつ定期的に購入し積み立ていく方法です。

1,000円程度の少額から購入することができ、ドル・コスト平均法によって取得単価を平均化することができます。

安全資産とされる金ですが、戦争やテロといった有事などの際には株式などリスク資産のリスクヘッジ商品となります。

ただ、保有していているだけでは定期預金のように金利がついたり、株式や投資信託のように配当を受け取ることはできません。

また購入時には手数料がかかり、取扱金融機関によっては純金積立口座に年会費が必要な場合もあります。

(8)積立定期預金

積立定期預金は、毎月決まった積立日に決まった金額を自動で積み立てていく預金商品です。

積立期間は任意に決めることができ、毎月一定の積立金のほかに、ボーナスなどを臨時で上乗せして預金することもできます。

通常の定期預金はやむを得ない場合にしか途中解約できませんが、自動積立定期預金の場合は、いつでも解約や一部積立金の引出しができるという特徴があります。

(9)養老保険

養老保険は、死亡保険金と満期保険金が同額の生命保険です。

一定期間の死亡保障を確保することができ、無事に満期を迎えれば満期保険金を受け取ることができます。

満期保険金が払込保険料総額を上回る商品もあり、保障だけでなく運用益を得ることもできます。

ただし保障部分にかかるコストや途中解約によって元本割れするリスクもあります。

(10)学資保険・こども保険

学資保険は子どもの教育資金に備えるための保険です。

保険料を積み立てていき、子どもの進学のタイミングにあわせて、祝金や満期学資金として給付金を受け取ることができます。

契約者(親)に万一のことがあった場合には保険料の払い込みが免除された上で、契約通りの給付金を受け取ることができるという保障機能が備わっているのが一般的です。

この保険料払込免除という保障に加え、育英年金として学資金とは別に保険金が支払われます。

また、子どもの入院やけがに備えるための医療保障がついているなど、保障機能が手厚い保険を特に「こども保険」と呼びます。

保障の手厚いこども保険では、払い込む保険料から保障のために使われる割合が高くなり、学資金が払込保険料総額を下回る(元本割れする)ため、貯蓄性を重視するのであれば学資保険を選択するべきです。

また学資保険であっても、途中解約により元本割れするリスクがあります。

(11)ジュニアNISA

ジュニアNISAは、19歳未満の子どもや孫の名義で口座を開設し、親や祖父母が代理で株式や投資信託などを購入できます。

年間購入額80万円を上限として、その商品の利益(売却益・配当金)が5年間に渡って非課税となる制度です。

20歳未満は対象とならない一般NISAの対象者を拡張する制度と言えます。

ただしジュニアNISAには、原則口座名義人である子ども(孫)が18歳になるまで資金を引き出すことができない、口座開設金融機関を変更できないなどの制限があります。

子ども(孫)の教育資金(大学進学資金等)準備としての活用が念頭にあるため、18歳未満で引き出してしまうと、それまで非課税となっていた利益すべてに課税されてしまうので注意が必要です。

5、高いリターンを狙うのにおすすめの方法

ここまでは比較的リスクの小さい堅実な貯蓄・運用方法をご紹介してきましたが、リスクが小さい分リターンも小さくなってしまいます。

ここからは、多少リスクをとっても高いリターンを狙っていきたいという方にオススメの方法をご紹介していきます。

(1)外貨預金

円預金に比べて高い金利を期待できるのが外貨預金です。

外貨預金金利・為替コスト(住信SBIネット銀行・2018/4/13時点)
通貨 普通預金金利 定期預金金利 為替
コスト
(片道)
1ヵ月 2ヵ月 3ヵ月 6ヵ月 1年
日本円 0.001% 0.020% 0.020% 0.020% 0.020% 0.020%
米ドル 0.450% 1.400% 1.400% 1.800% 1.900% 2.000% 4銭
ユーロ 0.001% 0.001% 0.001% 0.001% 0.001% 0.001% 13銭
英ポンド 0.001% 0.150% 0.150% 0.200% 0.200% 0.300% 28銭
豪ドル 1.000% 1.300% 1.600% 1.700% 1.800% 2.000% 25銭
NZドル 1.100% 1.500% 1.800% 1.800% 1.800% 2.000% 25銭
カナダドル 0.450% 0.600% 0.600% 0.700% 1.000% 1.300% 25銭
スイスフラン 0.001% 0.001% 0.001% 0.001% 0.001% 0.001% 28銭
香港ドル 0.001% 0.400% 0.400% 0.800% 1.000% 5銭
南アランド 3.600% 5.000% 5.600% 5.700% 6.100% 6.200% 14銭

(預入1万通貨未満の金利*香港ドル・南アランドは10万通貨単位未満、円預金は100万円未満)

ただ外貨であれば全ての通貨が高金利というわけではなく、日本同様ゼロ金利政策を行っている欧州通貨は、現状日本よりも金利が低くなっています。

また外貨預金をする場合には円を外貨に交換するとき、外貨を円に交換するときそれぞれで為替コストを負担する必要があります。

住信SBIネット銀行は為替手数料が非常に安いのでそれほど負担に感じにくいかもしれませんが、メガバンクの窓口では、米ドルでも片道1円、往復で2円かかってしまいます。

1ドル100円のときに1万米ドル(100万円)交換するとすれば、為替コストが1円なら10,000円かかります。

1年定期に預けると年1.9%(税引前)の金利がつくので、1万ドルなら190ドル、1ドル100円のままだったとすれば19,000円(税引前)、税引後では約15,000円の金利を受け取ることができます。

差し引き5,000円のプラスならまだいいかと思ってはいけません。まだ米ドルを円に交換する作業が残ったままです。ここからあと10,000円かかります。

差し引きマイナス5,000円

このように、為替コスト次第ではせっかくの高金利が台無しになることもあるのです。

金利そのものの高さより為替コストの安さが大切になることもあるため、外貨預金を含め、外貨建て商品を購入する際には為替コストのなるべく安い金融機関を選ぶことがポイントです。

(2)外貨MMF・外国債券

そのほか金利の高い外貨建て商品には、外貨建てMMFや外国債券などがあります。

(3)投資信託

投資信託(ファンド)は、投資家から集めたお金を運用のプロであるファンドマネージャーが運用し、その投資した金額に応じて運用成果が分配される商品です。

どのような投資対象として、どのような方法で運用するかは、投資信託ごとに定められている運用方針に基づいてファンドマネージャーが決定します。

そのため投資初心者であっても、プロによる運用成果を享受することができるというメリットがあります。

ただし市場環境によって運用成果変動し、大きな利益が得られることもあれば、逆に損失が出ることもあります。

高いリターンが期待できる反面、元本保証はされません。

運用自体はファンドマネージャーに任せることになりますが、運用の結果は投資家が負うことになるということを理解した上で投資することが大切です。

(4)株式投資

株式市場に上場している株式を購入し、株価の値上がりによる利益(キャピタルゲイン)や配当金(インカムゲイン)を得る方法です。

株価が大きく値上がりすれば短期間で資産が倍になるということもありますが、逆に値下がりし資産が半分以下になってしまう、あるいは会社が倒産し株が紙切れになってしまうというリスクもあります。

株式投資で利益を得るには、様々な要因で変化する株価をみながら、タイミングを見極めて売買しなければなりません。

百戦錬磨のプロと同じ市場に戦うことになるのであり、安定して利益を上げるためには高いスキルが要求される投資手法です。

6、資産2000万円を達成する方法

資産2000万円を達成するためには、まずは仕事を頑張って収入をあげることを目指しましょう。

しかし収入が多くても貯蓄ができず資産が増えない人もいれば、収入はそれほど多くないのにしっかり貯蓄して資産を増やすことができる人もいます。

この貯蓄できる人とできない人の違いには、収入額だけでなくその人自身の性格も大きく影響しています。

(1)貯蓄できる人の性格・特徴

  • 貯蓄できる人に多い性格 → 細かい・マメ・ケチ
  • 貯蓄できない人に多い性格 → 大雑把・面倒くさがり・気前がいい

どちらが人に好かれるかは別として、貯蓄できるかできないかという点ではこのような傾向があります。

性格を変えることはなかなか難しいかもしれませんが、変えることができるのはあなたしかいません。

少なくとも行動を変えることはできると言えますので、まずは自分自身に対してだけでも前者のような行動をとるように心がけることが、資産2000万円を達成するための近道となります。

(2)コツコツ積み立てることが、2000万円の資産を築く

年間100万円の貯蓄ができれば、運用を考えない場合でも20年間で2000万円の資産を築くことができます。

貯蓄額を増やしそれを運用していくことで、この期間はさらに短縮することができます。

いきなり宝くじでも当たらない限り、いきなり資産が2000万円となることはありません。

毎月・毎年コツコツ積み立てていくことで十分実現可能な金額です。

貯蓄のためだけにすべての楽しみを我慢する必要はありませんが、ランチを外食やコンビニ弁当から手作り弁当に変えたり、同じものを買うにしてもコンビニではなくスーパーで買ったりするだけでも、お金を浮かせることができます。

また貯蓄を「我慢」ではなく「楽しみ」にかえることができれば、貯蓄や節約を続けるモチベーションにもなり、無意識のうちに貯蓄を「習慣」にすることもできます。

まずは2000万円の資産が実現した自分を具体的にイメージし、ワクワクしましょう。

そして2000万円という「目標額」と、いつまでに実現するのかという「期限」について、具体的な目標を設定します。

その上で、目標額を期限までに実現するためには今年、今月、今日何をすればいいのか、より細かく具体的な行動に落とし込んでいきます。

そんなの面倒くさい、だいたいで良いのではないかと思った方は、貯蓄ができない人の特徴に当てはまります。注意しましょう。

それまで具体的に目標を意識してこなかった人がいきなり、こと細かく目標を決めるのはハードルが高すぎて、挫折してしまっては元も子もありません。

そのような人は最低でも月いくら貯蓄するのかを決め、それを今月から実践しましょう。

貯蓄することに慣れてくれば、より具体的に目標・行動を明確にすることができるようになります。

7、貯蓄を実践している人のブログもチェックしてみよう

では実際にどうやって貯蓄していけばいいのか、実際に貯蓄を実践している人のブログも参考にしてみましょう。

(1)コツコツお金持ちになる♪OLのブログ

30代のOLさんが投資・節約・引き寄せの法則を実践して貯蓄を成功させているブログです。

常に、お金を意識した生活を心がけて、女性らしい細やかな節約術が勉強になります。

コツコツお金持ちになる♪OLのブログ

(2)ズボラ主婦 コツコツ働いて貯蓄2000万越え

仕事もする、子育てもしながらコツコツ貯蓄に励むスーパー主婦の貯蓄法が満載です。

貯蓄をする知恵が詰まっていて参考になります。

ズボラ主婦 コツコツ働いて貯蓄2000万越え

(3)夫婦でコツコツ貯蓄と投資をしてみる

ご夫婦で貯蓄と投資を実践されているブログです。

年頭には、しっかりとした目標を立てていて、貯蓄の基本も勉強できるブログです。

夫婦でコツコツ貯蓄と投資をしてみる

8、資産運用で2000万円をさらに増やす方法

最後に、少し気は早いですが資産2000万円を達成した後、さらに資産を増やしていくための方法について簡単に触れておきます。

2000万円程度のまとまった資金があれば投資額が大きくなる分、リスクを大きく取らなくても得られる利益額は大きくなります。

そのため複数の商品への分散投資を基本とした、ミドルリスク・ミドルリターンの運用をおすすめします。

具体的には投資信託や不動産投資信託(REIT)、国内外株式などがミドルリスク・ミドルリターンの運用商品に該当します。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

貯蓄ができるかどうかは、収入額とともに、その人の行動が大きく影響してきます。

自分だけで収入をすぐに増やすのは難しくても、行動や考え方を変えることは今すぐにでも始めることができます。

この記事が資産2000万円に向けてスタートをきるきっかけとなれば幸いです。