コロナショックの注目企業一覧!短期的・中長期的投資先のおすすめは?

コロナショックは株価にも多大なインパクトを与えました。3月下旬には日経平均株価は16,000円台まで落ち込み、その後2ヶ月で20,000円台に持ち直すなど、激しい変動を繰り返しています。

株価が大きく動くときは投資のチャンスです。コロナショックで注目が集まっている企業、そして、それらの企業がアフターコロナでどう変化すると予測できるのかについてまとめました。

コロナショックで注目が集まる企業一覧

コロナショックで注目が集まる企業一覧

コロナショックにより、私たちの生活は大きく変わりました。

マスクや消毒、リモートワークといった新しい生活習慣によって注目を集めている企業が多数あります。反対に、全面休業やキャンセルといった大打撃などから注目を集めている企業も多数あります。

コロナショックの注目企業と注目の理由、実際の株価の動きについて見ていきましょう。

freee株式会社<4478>

freee株式会社

出典:Yahooファイナンス

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新型コロナウイルスの流行により、三密を避けるためオフィスのクラウド化は大きく進みました。クラウド会計ソフトを提供するfreeeも大きくニーズを伸ばし、2019年12月の上場後3,000~4,000円の間でほぼ固定していた株価が急激に上昇しています。

また、持続化給付金の申請のため、フリーランスとして働く方や自宅で副業をしている方は確定申告書や売上表などを提出する機会も増えました。いずれも自分で作成できないわけではありませんが、やはりfreeeなどで提供しているソフトを使うほうが手早くきれいに作成できます。

今後も在宅ワークは増えていくと予測されます。コロナショックが終わった後も、安定的な成長を期待できる注目企業の1つといえるでしょう。

アセンテック<3565>

アセンテック

出典:Yahooファイナンス

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アセンテックは、仮想デスクトップを中核事業とする企業。

仮想デスクトップとは、外部からデスクトップのリモート操作を可能にする機能です。導入すれば、家庭のパソコンをオフィスと同等のセキュリティにしたり、会社で利用しているアプリケーションを家庭で利用したりすることが可能になります。

3月初旬に日本の株価が大きく下落したときにはアセンテックの株価も引きずられるように下がりましたが、その後は順調に上昇しています。在宅ワークが普及する中、今後もニーズが衰えないサービスを提供している企業といえるでしょう。

テラスカイ<3915>

テラスカイ

出典:Yahooファイナンス

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テラスカイは、クラウドサービスの導入支援が主力業務の企業です。

コロナ禍により、在宅勤務や外出先などでテレワークをおこなう機会が増えてきました。しかし、事務作業は家庭用パソコンで滞りなく対応できても、部署内でやり取りをする際に手間取るなら作業効率は落ちてしまいます。

テラスカイではコミュニケーションプラットフォーム「mitoco(ミトコ)」を通して、社外でも出勤時と変わらない業務効率の実現を目指しています。今後もニーズの高まる分野なので、長期的保有にも適している銘柄といえるでしょう。

丸和運輸機関<9090>

丸和運輸機関

出典:Yahooファイナンス

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輸配送サービス「桃太郎便」を展開している企業。

不要不急の外出を控えるようになり、自宅で食事を作る機会が増えました。食材を買い出しに行く回数も増え、家事の負担も増えています。そのため、生協などの食材を定期的に配達するサービスの利用を検討する方も多く、実際に配達を請け負う桃太郎便のニーズも増えました。

桃太郎便は低温食品物流を手掛けており、保管や輸送に関して厳しい条件が求められる医療物流にも対応しています。しかも、コロナ禍で世界的に大きく飛躍した企業・Amazonの配送も請け負っているため、今後も継続的な成長が期待できるでしょう。

VIR BIOTECHNOLOGY INC <NASDAQ:VIR>

VIR BIOTECHNOLOGY INC <NASDAQ:VIR>

出典:Yahooファイナンス

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新型コロナウイルスの特効薬をどの製薬会社が製造するのかに注目が集まっています。

一時、富士フィルムが製造する「アビガン」に注目が集まりましたが、催奇形性などの副作用もあるうえ、新型コロナウイルスに対する有効性が証明できないため、2020年6月19日時点ではCOVID-19用の治療薬とは承認されていません。

アメリカでは重篤な患者用の新薬候補として、ヴィア・バイオテクノロジー社が開発した「VIR-7831」「VIR-7832」の臨床試験が進んでいます。承認後には株価上昇は必至と推測できるため、注目しておきましょう。

チエル<3933>

チエル

出典:Yahooファイナンス

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クラウド型教材配信サービス 「CHIeru.net」を展開する企業。

コロナ禍により、オンライン型の学習が一気に普及しました。チエルでは、教育機関向けのクラウドシステム「CaLabo MX」を通して、タブレットやスマートフォンなどのモバイル端末を利用した語学学習環境を提供しています。

学校や塾のオンライン化が迫られる中、今後も継続的なニーズ獲得を期待できる企業といえるでしょう。

ジャストシステム<4686>

ジャストシステム

出典:Yahooファイナンス

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タブレットを使った小中学生向け通信教育「スマイルゼミ」を運営。

低額で利用でき、家庭学習を楽しくできる工夫をしているため、利用者が増加しています。なお、スマイルゼミは幼児・小学生・中学生向けに分かれており、それぞれの過程に必要な教科や漢検用のドリルなど多彩なメニューがあります。

日々の学習から受験対策までに対応しているため、塾に通わずに学べるのがポイント。また、ジャストシステムではスマイルゼミのほかにも、翻訳や辞典などのソフトも扱っています。オンライン学習が注目を浴びる中、今後も継続的な成長を期待できる企業の1つです。

日本KFCホールディングス<9873>

日本KFCホールディングス

出典:Yahooファイナンス

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外出自粛期間中、外食産業は大きく落ち込みましたが、テイクアウトのニーズは高まりました。ファストフードの中でもKFCは、かつてから持ち帰り用のボックスセットを多数展開していたため、自粛期間中も利用する方は少なくありませんでした。

なお、緊急事態宣言は終了しましたが、外食産業の冷え込みはすぐには解消されていません。営業を再開している店舗も多いですが、ソーシャルディスタンスを保つためには席数を減らさなくてはならないなどの柔軟な対応が求められています。

新型コロナウイルスの第二波、第三波も予測されるため、長期的に見るならば、テイクアウトにも外食にも対応できる企業が強いと言えるでしょう。

いすゞ自動車<7202>

いすゞ自動車

出典:Yahooファイナンス

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トラックやバスを主に製造・販売する企業。

EC(インターネット通販)が活発になることで、物流のニーズが高まり、トラックも増えると考えられます。また、原油安によりタイヤの原価が安くなるため、タイヤも製造しているいすゞ自動車によっては利益増大のチャンスといえるでしょう。

3月初旬の未曽有の株安時にはコロナ禍以前の半値程度まで株価が下落しましたが、順調に回復し、今後も成長していくと予想できます。長期的な投資先をお考えの方にも、EC関連企業は要注目です。

ブロードバンドセキュリティ<4398>

ブロードバンドセキュリティ

出典:Yahooファイナンス

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テレワークが進むことで、サイバーセキュリティ対策も進むはず。ネット関連のセキュリティを請け負う企業にも注目必至です。

ブロードバンドセキュリティは、テレワークに特化したセキュリティサービスを提供しています。実際、自粛期間中にコロナ禍以前よりも株価を伸ばし、急成長を見せています。

また、セキュリティを含めたオンライン化のコンサルティング業務も展開しているため、導入時のニーズだけでなく、日々アップデートするセキュリティ対策に対応するための継続的なニーズも期待できます。

パーク24<4666>

パーク24

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パーク24は日本全国に展開する時間貸し駐車場サービス「タイムズ」を運営する企業。

人と接触しないように公共交通機関を回避する人も増えてきたため、駐車場ビジネスが伸びる可能性を期待できます。

また、現在はレンタカーのニーズが一時的に落ちていますが、長期的に見るとシェアリングエコノミー化は進むと予想されます。タイムズでは駐車場を活用したレンタカーサービスも提供しているので、長期的な成長を期待できるでしょう。株価が下がった今こそ、買い時とみても良いのではないでしょうか。

KNT-CTホールディングス<9726>

KNT-CTホールディングス

出典:Yahooファイナンス

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KNT-CTホールディングスは、全国に営業所を展開する日本旅行を傘下に収める企業。

旅行業はコロナショックで大打撃を受けましたが、旅行代金の約半額が還元される政府主導のGoToトラベルキャンペーンが実施されれば、大きく挽回できる可能性があります。

株価が下がった今こそ、旅行業関係の企業の買い時です。ただし、長期的な保有向きかの予測は困難です。

ANAホールディングス<9202>

ANAホールディングス

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新型コロナウイルスの流行で国内外の移動が制限され、空輸業も大打撃を受けました。とりわけ海外への渡航が減少し、売り上げは大幅に下落しています。

コロナ禍以前は株価が安定していたANAホールディングスも、日を追うごとに下落し、6月中旬でもあまり回復していません。GoToトラベルキャンペーンが始まると一時的にでも上昇する可能性があるため、今が買い時といえるでしょう。

アフターコロナにどうなる?

アフターコロナにどうなる?

緊急事態宣言は終了し、国民の生活も徐々に日常に戻っています。しかし、密な状態を避けることやマスクの着用、オンライン化など、新しい生活様式が広まることで、日常そのものが大きく変わりました。

コロナ禍が過ぎた後も、新型コロナウイルスの流行によって変化した社会構造や生活様式は痕跡を残すと考えられます。アフターコロナに大きな変化を迎えると予想される業界について見ていきましょう。

自動車関連産業は中長期的に買い

近年、自動車を所有しないライフスタイルが人気を集めていましたが、三密を避けるためにも、今後は自動車のニーズが高まると予想されます。駐車場や自動車製造、部品製造などの自動車関連産業は、アフターコロナも中長期的に買いと見ることができるでしょう。

自動車のニーズの高まりは、日本だけでなく海外でも見られています。中国やインドといった人口の多い国々でも、自動車だけでなくバイクやスクーターなどの二輪車のニーズが高くなっているので、是非注目してみてください。

物流も中長期的に買い

自粛期間中、ECの便利さを再発見した方も多いのではないでしょうか。ECの利用は今後も拡大するので、通販事業や運送業も中長期的に買いだと言えるでしょう。

また、ECで取り扱っている商品の生産者にも注目してみてください。移動自粛のため、観光農園では売り上げが激減しています。しかし、通販を手掛けることで、消費者とつながるルートを確保している生産者も少なくありません。たとえば山形では旬のフルーツを美味しいうちに消費者に届けるサービスを開始しています。

参考:PR TIMES「「フルーツ食べて やっつけろ! コロナ!」山形初!生産者直営の新たなフルーツ頒布会「ワケあり倶楽部」本格始動」

外食産業はテイクアウトのニーズがどの程度あるかをチェック

緊急事態宣言が撤回されたとはいえ、すぐさま飲食店に従来通りの客数が戻るわけではありません。とりわけ換気システムが充分とはいえない店舗や、隣席との距離を調整しにくい店舗では、売り上げ回復までの道のりは長いと予想されます。

ただし、KFCのようにテイクアウトのニーズが高く、上手に対応できているなら買い時かもしれません。個々の銘柄の動向をチェックしてください。

医療機器はリモート対応かどうかがカギ、製薬は予想困難

体温計や医療用消耗品のニーズには限りがあります。だが、今後、家庭用医療機器やリモート診察のニーズが高まると予想されるため、対応している企業なら中長期的な投資もおすすめです。

なお、製薬は新型コロナウイルスの治療薬が作れるか、また、そのときにどの程度の流行なのかが予想しがたいため、長期的な投資には向かない可能性があります。

IT関連・セキュリティ関連は引き続き買い

アフターコロナもオンライン化は進むとの見方が自然です。IT関連やセキュリティ関連の企業は、ますます需要が高まると予想できるでしょう。

元々IT関連企業やサイバーセキュリティ企業は、コロナ禍以前から注目度は高かった業界です。アフターコロナでも引き続き買いなので、中長期的な投資としてもおすすめです。

旅行業や空輸業は買い控え

コロナ禍が過ぎていない2020年6月時点では、株価が下がっている旅行業・空輸業は買い時と判断できます。今はほぼ底値なので、短期的に買って値戻りを期待してみてはいかがでしょうか。

しかし、今後どの程度まで回復できるかは予想しづらいため、中長期的な投資としてはおすすめできません。長期にわたって放置できる銘柄を探している方は、IT関連などの他業種を検討してみましょう。

ほとんどの業界が大きく動いたコロナショック!投資のチャンス到来

ほとんどの業界が大きく動いたコロナショック!投資のチャンス到来

コロナショックで多くの業界の株価が動きました。投資家にとってはまたとないチャンスであるのは事実です。

ただし、短期的に保有するか中長期的に保有するかで、おすすめの業界は変わってきます。ご自身の投資スタイルに合わせた企業を探し、賢く投資をしていきましょう。

まとめ

  • 中長期的に保有するなら、IT関連・サイバーセキュリティ関連・自動車関連・物流関連企業がおすすめ
  • 旅行業や空輸業は短期的に保有するほうが良いだろう
  • EC対応の生産者など、オンライン化の流れに沿う関連企業にも要注目