「投資信託をやってみたいけれど、利益はどのくらい期待できるのだろう?どれくらい利益を出せるのか知りたい!」もしかしたらあなたは今そうお考えではないでしょうか?
資産運用の方法は多種多様です。老後のことなどを考えれば、低リスクで資産を増やしたいと考えている人も少なくないでしょう。
それにマッチする資産運用方法の一つが投資信託ですが、一体どれだけの利益を確保できるのでしょうか?
今回は、資産運用における利回りの最大化をゴールとして、投資信託のノウハウを解説します。
現在投資信託への投資を検討中の方のご参考になれば幸いです。
投資信託の利益の特徴
まずは、投資信託の利益の特徴について解説してきましょう。次の3つの特徴があります。
- 株式投資やFXより安全
- 時間を味方につけられる
- 4%~5%が平均的な利回り
特徴1:株式投資やFXより安全
投資信託は運用のプロに投資を任せる商品なので、比較的安全な運用で利益を得ることができます。比較として、株式投資やFXは個人投資家が自分の力で運用しなければならないので、経験の浅い投資家の場合、利益が不安定になりやすいです。
特徴2:時間を味方につけられる
投資信託は長期で利益を出していく商品なので、長く投資するほど資産が大きく成長します。特別なスキルは入らず、時間をかけて放置するだけで利益を手に入れられるので、誰にでもできる簡単な投資と言えます。
特徴3:4%~5%が平均的な利回り
投資信託の利回りは4パーセントから5パーセントほどが平均です。これは、投資の中では標準的な利回りです。
株式投資やFXのプロなら、20パーセントという高利回りを出せる人もいますが、多くの個人投資家にこのような成果は不可能です。また、安全な運用先の代表である銀行預金は、高くても0.02パーセントほどの低利回りです。
これらの中間で、誰でも無理なく実現できるのが4パーセントから5パーセントの投資信託の利回りです
投資信託への投資で得られる利益の種類
投資信託で利益となるものには「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つがあります。
種類1:インカムゲイン
銀行預金の利息や株式の配当など、資産を継続して所有することで入ってくる収入をインカムゲインと呼びます。
種類2:キャピタルゲイン
株式の売却益など、価格の上昇による差額で得られる利益のことをキャピタルゲインと呼びます。
投資信託ではインカムゲインとキャピタルゲイン両方を狙える
投資信託は、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の両方が狙える商品です。この2つを投資信託では、次のように言うことができます。
- インカムゲイン:投資信託の運用が順調にいったときに得られる「分配金」
- キャピタルゲイン:投資信託を買ったときよりも高く売ることができる「値上がり益」
投資信託で利益が出る仕組み
投資信託の利益には、次の2種類があります。それぞれの仕組みについて解説していきます。
- 基準価額が値上がりする
- 分配金が出る
基準価額が値上がりする理由
投資している株式などの値段が上がると、投資信託の基準価額が値上がりします。逆に、株式などの値段が下がれば基準価額も値下がりします。基準価額とは、簡単に言えば投資信託の値段を意味しています。
基準価額の値上がりによって得られる利益は、前述した「キャピタルゲイン」です。売買することで利益を確定します。
分配金が出る仕組み
投資信託が投資している株式などから配当金や分配金が出ると、その一部が投資信託の分配金として投資家に還元されます。これは前述した「インカムゲイン」です。
より大きな利益を出すための投資信託の選び方
投資信託は少額で分散投資ができるため、個人の資産運用にとって便利な商品です。
しかしながら、投資信託の選び方をしっかりと身につけている人はごく少数です。
そこで、より多くの利益を出すために失敗しにくい投資信託の選び方を解説しましょう。
- 販売手数料が低いものを選ぶ
- 信託報酬が低いものを選ぶ
- 純資産残高が大きいものを選ぶ
- 毎月分配型でないものを選ぶ
- 分配金を再投資できるものを選ぶ
選び方1:販売手数料が低いものを選ぶ
投資信託を購入する際には販売手数料が発生します。
また、投資信託を購入する販売会社によって手数料は異なります。
例えば、販売手数料が3パーセントだったとしましょう。仮に、100万円の投資信託を購入すれば3万円の手数料が発生する計算になります。
つまり、いきなりマイナスからのスタートになるのです。これは明らかに損をしています。
中には、「ノーロード」と呼ばれる販売手数料がかからない投資信託があります。特に、初めて投資信託を行う場合はノーロードの商品の選択をおすすめします。
選び方2:信託報酬が低いものを選ぶ
信託報酬とは、投資信託を管理・運用してくれている企業に支払う手数料のことを指します。
繰り返しますが、手数料は投資家にとって確実にマイナスのリターンです。どのカテゴリーであっても、信託報酬が年1パーセント以上の投資信託は、選択肢から除外した方が良いでしょう。
投資信託のいわば値段である基準価額は、信託報酬を引いた上で決定するため、信託報酬が低ければ低いほど基準価額が高くなります。
選び方3:純資産残高が大きいものを選ぶ
投資信託を選ぶ際は、「純資産残高」にも注目しましょう。
純資産残高が大きい投資信託は、投資家から多くの資金を集めていることを示します。そのため、投資家の信頼も厚い商品ということです。
過去のパフォーマンスが良く、また将来的にも多くの投資家が期待している商品である証です。
選び方4:毎月分配型でないものを選ぶ
資産を増やしたいなら、毎月分配型でない投資信託がおすすめです。利益を自動的に再投資する投資信託の方が、複利効果で資産を増やすことができます。
一見、分配金がある投資信託の方がお得に感じられるかもしれませんが、実はそうではないのです
選び方5:分配金を再投資できるものを選ぶ
解約しないで続ける場合、分配金は再投資することがおすすめです。分配金を再投資することで元手を増やすことができるので、投資信託で得られる利益も大きくなるからです。
投資信託で利益を上げるために知っておきたいリスク
投資信託にはリスクも伴います。投資信託を始める前に次の3つのリスクを押さえておきましょう。
- 元本保証ではない
- 分配金は必ず出るとは限らない
- 投資信託が廃止になる可能性がある
リスク1:元本保証でない
投資信託は預金と異なり、元本保証ではありません。元本割れする可能性があります。
例えば、100万円を投資しても、運用に失敗して80万円に価値が下がってしまう、といったケースがあるのです。
ただし、投資信託は投資のプロに運用を任せられる商品なので、比較的安定した成績を上げることができます。個人投資家が自力で運用しなければならない株式投資などと比べ、投資信託は元本保証ではないものの、低リスクだと言えます。
リスク2:分配金は必ず出るとは限らない
投資信託には「分配金あり」と「分配金なし」の2種類の商品があります。分配金が欲しい場合は、商品名に「分配型」または「分配金あり」と書かれている投資信託に投資しましょう。
なお、分配金ありの投資信託でも、分配金が必ず出るとは限りません。分配金は基本的には運用で得られた利益から出るものなので、運用で利益が出せなかったら分配金もありません。
「分配金あり」と商品名に入っていても、運用がうまくいかなれば分配金をもらえないということは覚えておきましょう。
リスク3:投資信託が廃止になる可能性がある
投資信託が運用を続けられなくなると、廃止になることがあります。廃止になるのは、主に運用できる資産が著しく減ってしまった場合です。
投資信託が廃止になりそうかどうか見極めるには、まず純資産総額の推移を確認しましょう。純資産総額が減っている場合、運用資金も減っているということなので、将来的には投資信託が続けられなくなり廃止になるかもしれません。
反対に、純資産総額が一定に増加している場合は、廃止になるリスクは低いと考えられます。
投資信託でのリスク回避方法
投資信託には先ほどお伝えしたようなリスクがあります。リスクを回避するためには、次の5つのポイントを押さえておきましょう。
- 分配金利回りだけで選ばない
- 投資先を分散する
- 投資のタイミングを分散する(ドルコスト平均法)
- 基準価額を確認する
- 短期売買はしない
リスク回避方法1:分配金利回りだけで選ばない
投資信託を選ぶとき、分配金利回りが高い商品を選びたくなるかもしれません。それだけでなく、他の要素も加味して選びましょう。
分配金利回りは過去の成績であって、今後の利回りを保証するものではないからです。
特に、他の投資信託に比べて異様に分配金利回りが高い投資信託は、リスクの高い投資を行っている可能性があります。ある年は運用が上手く行って分配金利回りが高くても、次の年は運用に失敗して分配金もゼロというケースも考えられます。
リスク回避方法2:投資先を分散する
投資先が1つに集中すると、その投資先が破綻したときに全財産を失ってしまいます。そのため、投資先を分散させることが大前提です。
投資信託を購入する場合も、できるだけ投資先を分散させましょう。例えば、株式に投資する投資信託なら、全世界の株式を対象としている商品を選ぶと良いでしょう。
リスク回避方法3:投資のタイミングを分散する(ドルコスト平均法)
初心者でも安定した利益を出すための1つの方法が「ドルコスト平均法」です。これは、例えば「毎月1日に1万円を決まった商品に投資する」といったルールを定め、その通りに淡々と積立投資していく方法です。
ドルコスト平均法を使うと、投資信託が安いときにたくさん買うことができ、高いときには少なく買うことができます。毎月決まった金額を積み立てるだけなので、簡単なのに安いときに多く買えて利益を出しやすいのです。
リスク回避方法4:基準価額を確認する
投資信託を買う前に、基準価額の推移を確認しましょう。基準価額が下がっている投資信託は運用がうまく行っていないので、積極的には購入しない方が良いでしょう。
基本的には、基準価額が上がっている投資信託から選ぶことをおすすめします。
リスク回避方法5:短期売買はしない
投資信託は長期的に利益を出していく商品です。数年から10年といった期間で、プラスの成果を狙うものです。
そのため、数日・数ヶ月といった短期での利益は出しにくく、短期売買には向きません。じっくりと資産を育てていくものだと覚えておきましょう
投資信託で利益を確保するための解約のタイミング
投資信託はプロに運用を任せているため、購入後に放置しておく人は多いです。そのまま放っておいても良いかもしれませんが、予想よりも運用状態が悪化して損失を出していることも考えられます。
そういった事態を避けるためにも、定期的に持っている投資信託の状況は確認することが大切です。
投資信託の状況を確認している中で、どういったタイミングで解約すれば良いのかについて解説していきましょう。
損失を最小限にする解約のタイミング
あらかじめ許容できるリスクの範囲(許容度)を決めておいて、それを超えてしまうようであれば解約しましょう。「このまま持ち続けていれば持ち直すかもしれない」とダラダラと続けてしまっては、さらに損失が膨らんでしまう可能性があります。
利益を確保する解約のタイミング
「目標金額」を設定しておくと、冷静に解約のタイミングをはかることができます。資金を減らすことなく、資産運用することはとても大事です。
値上がりの途中で解約することをもったいないと感じる方は多いと思いますが、その後下落する可能性もあります。
あらゆる場面の想定が必要なのです。
まとめ
投資信託の利益についてあらゆる側面から解説しました。
投資信託は少ない金額から購入することができ、プロに運用を任せられるなどのメリットが挙げられます。また、ローリスクの点からも投資の初心者向けでもあります。
しかし、銀行の預金などとは違い、投資信託は元本は保証されていません。プロが運用しているからと言って、購入後そのまま放置していれば大きな損失を抱え込むことになる可能性もあります
そのため、定期的に投資信託の状況を確認するだけでなく、目標を設定するなど賢い運用を行っていきましょう。