防衛・安全保障関連株おすすめ5選|注目の日本株・米国株

重要なのは、防衛銘柄に絞らず防衛・エネルギー安全保障・金の3層で分散投資することです。

この記事では、防衛予算の拡大、エネルギー供給の脆弱性、金需要の高まりを背景に、三菱商事・INPEX(日本株)とロッキード・マーチン・エクソンモービル・ニューモント(米国株)の5銘柄を具体的に比較し、防衛関連株と資源・金の役割の違いを明確にします。

防衛銘柄の選び方と3つの重要テーマ

地政学リスクが高まる中で、投資先を選ぶ際には「防衛」というキーワードだけでなく、「エネルギー安全保障」と「安全資産としての金」まで含めた3つのテーマで考えることが重要です。

なぜなら、これらのテーマは、有事の際に連動して注目される傾向があるからです。

この3つの視点を持つことで、単一のテーマに依存するリスクを避け、よりバランスの取れたポートフォリオを構築できます。

世界的な防衛需要の拡大と日本の防衛予算

世界中で地政学的な緊張が高まり、各国の安全保障への意識が向上しています。

その結果、世界的に防衛関連の需要が大きく拡大しているのが現状です。

日本も例外ではなく、2026年度の防衛力整備計画の対象経費は約8.9兆円規模に達し、防衛産業の基盤を強化する動きが加速しています。

この流れは世界的なもので、例えば米国の防衛最大手ロッキード・マーチンの売上は、2026年に売上予想は750億ドルに達する見込み。

このように、国内外で防衛予算が増加している事実は、防衛関連株にとって力強い追い風となります。

再評価されるエネルギー安全保障の重要性

エネルギー安全保障とは、エネルギーを安定的に、かつ手頃な価格で確保することです。

地政学リスクが高まると、原油や天然ガスの供給が滞る懸念から、この重要性が一気に高まります。

国際エネルギー機関(IEA)は、2025年の世界エネルギー見通しにおいて、エネルギー安全保障と供給網の脆弱性を主要テーマとして挙げています。

これは、エネルギーの安定供給が国家の安全保障そのものであるという認識が、世界的に広がっていることを示しています。

そのため、有事に強いポートフォリオを考える上では、エネルギーの安定供給を担う企業の価値も再評価する必要があるのです。

有事の安全資産としての金の需要増加

安全資産とは、経済や社会が不安定な状況になった際に、価値が下がりにくい、あるいは価値が上がると期待される資産のことです。

その代表格が「金(ゴールド)」です。

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の報告によると、2025年の世界の金需要は過去最高の5,002トンに達しました。

その背景には、地政学的な不確実性の高まりやインフレへの懸念があり、投資家がリスクを避けるために金を求めている状況がうかがえます。

防衛やエネルギーとは異なる値動きをする金をポートフォリオに組み込むことで、市場が混乱した際の備えとして機能します。

【厳選】防衛・安全保障関連のおすすめ銘柄5選

地政学リスクが高まる局面では、投資対象を「防衛」「エネルギー安全保障」「金(ゴールド)」という3つの視点で捉えることが大切です。

特に、それぞれのテーマを代表する銘柄を組み合わせて分散投資することで、中長期的な安定を目指せます。

これら5銘柄はそれぞれ異なる強みと役割を持っています。

ひとつのテーマに集中するのではなく、性質の違う銘柄を組み合わせることが、リスクを管理しながら資産を育てるための鍵となります。

ロッキード・マーチン 王道の防衛本命米国株

ロッキード・マーチンは、戦闘機F-35やミサイル防衛システムなどを手掛ける世界最大の防衛企業であり、「純防衛株」の代表格です。

世界的な防衛予算の拡大という追い風を最も直接的に受けやすい銘柄といえます。

世界的な需要の力強さを持っており、防衛テーマでポートフォリオを組む際の中心的な存在になり得る企業です。

結論として、ロッキード・マーチンは防衛関連株の中核を担う銘柄です。

ただし、米国の政治動向や特定の大型案件に業績が左右されるリスクがあることも理解しておく必要があります。

三菱商事 日本の安全保障を多角的に担う総合商社

三菱商事は、純粋な防衛専門企業ではなく、日本の安全保障を多角的に支える広義の安全保障関連株と位置づけられます。

防衛・航空宇宙部門を持つ一方で、資源やインフラといった事業も手掛けています。

この事業の多角性こそが、三菱商事の大きな魅力です。

防衛一本足の企業と比較して、特定の業界の動向に業績が左右されにくく、景気や資源価格の変動に対する耐性があります。

日本の株式市場で安全保障関連の銘柄を探すなら、事業分散によって安定性を確保している三菱商事は有力な選択肢のひとつです。

INPEX 日本のエネルギー安全保障を支える資源開発企業

INPEXは、原油・天然ガスの探鉱・開発・生産・販売を手掛ける企業です。

同社は「防衛銘柄」ではありませんが、日本のエネルギー安定供給を担う「エネルギー安全保障銘柄」として欠かせない存在です。

国際エネルギー機関(IEA)が2025年の見通しでエネルギー安全保障の重要性を指摘している通り、地政学リスクが高まる局面では、エネルギーの安定確保が国家の重要課題となります。

INPEXはまさにその中核を担う役割を果たしています。

有事を想定したポートフォリオを構築する上で、エネルギーの安定供給を担うINPEXは、防衛株と並べて検討する価値のある銘柄です。

エクソンモービル 資源安全保障の世界的代表格

エクソンモービルは、世界有数の総合エネルギー企業です。

防衛専門企業ではありませんが、有事の際に原油や天然ガスの安定供給という観点から注目される「資源安全保障の代表格」です。

地政学的な緊張が高まると、エネルギーの供給網に対する不安が広がり、同社のようなグローバルに事業を展開するエネルギー企業の価値が見直される傾向にあります。

同社の2025年通期のエネルギー製品部門の利益は増加すると見込まれています。

純粋な防衛関連株とは異なる値動きをすることが期待できるため、ロッキード・マーチンのような銘柄と組み合わせることで、ポートフォリオのリスク分散に貢献します。

ニューモント 有事への備えとなる金関連株

ニューモントは、世界有数の金鉱山会社です。

この銘柄は防衛株やエネルギー株とは異なり、地政学的な不確実性やインフレ懸念が高まる局面で価値が見直される「安全資産」としての役割を担います。

ワールド・ゴールド・カウンシルによると、2025年の世界の金需要は過去最高の5,002トンに達しました。

その背景には地政学リスクの高まりがあり、ニューモントのような金鉱株は金価格上昇の恩恵を受けやすい立場にいます。

防衛株やエネルギー株とは値動きの性質が異なるため、ニューモントをポートフォリオに加えることは、予測不能な事態に対する有効な備え(ヘッジ)となります。

おすすめ5銘柄の役割と特徴の比較

今回ご紹介する5銘柄は、それぞれ異なる強みと役割を持っています。

そのため、どの銘柄が優れているかではなく、ポートフォリオ全体の中で各銘柄がどのような役割を担うのかを理解することが大切です。

ここでは、各銘柄の性質を比較し、その位置づけを明らかにします。

このように、5銘柄はそれぞれ「純防衛」「広義の安全保障」「エネルギー・資源」「安全資産」と、異なるテーマを代表しています。

この違いを理解した上で組み合わせることで、地政学リスクに対してよりバランスの取れたポートフォリオを構築することが可能になります。

王道の防衛本命株としての位置づけ

純防衛株とは、売上の大半が戦闘機やミサイル、防衛システムといった防衛装備品で構成される企業を指します。

これらの企業は、各国の防衛予算の動向から直接的な影響を受けやすいという特徴があります。

今回取り上げる銘柄の中では、ロッキード・マーチンがこの役割を担います。

同社は世界最大の防衛企業であり、2026年の売上予測は750億ドルに達するなど、世界的な防衛需要の高まりを真っ直ぐに追い風として受ける存在です。

ポートフォリオに組み込むことで、防衛予算拡大というテーマの恩恵を最も受けやすくなります。

一方で、米国の国防政策や特定の大型プロジェクトへの依存度が高いというリスクも併せ持ちます。

日本株における広義の安全保障本命株

広義の安全保障本命株とは、防衛装備品の製造だけでなく、エネルギー、資源、インフラなど、国家の基盤を支える事業を手掛ける企業のことです。

有事の際には、これらの社会基盤を維持する役割が重要視されます。

三菱商事やINPEXは、この分類に該当します。

三菱商事は防衛・航空宇宙部門を持つ総合商社でありながら、資源やインフラ事業も展開しています。

また、INPEXは日本の原油・天然ガス生産量の約4割を占めることで、エネルギーの安定供給という側面から国の安全保障に貢献しています。

これらの銘柄は、事業が多角化しているため、純防衛株とは異なり景気全体の動向にも影響を受けます。

しかし、その特性がポートフォリオ全体のリスク分散につながるという利点にもなります。

資源安全保障を代表する米国株

資源安全保障株とは、地政学リスクが高まる際に、原油や天然ガスなどエネルギー資源の安定供給を担うことで重要性が増す企業を指します。

有事においては、エネルギーの確保が国家運営の生命線となります。

エクソンモービルは、この分野における世界的な代表格です。

世界最大級の総合エネルギー企業として、そのグローバルな供給網は各国のエネルギー安全保障に深く関わっています。

このようなエネルギー株は、原油価格の変動に業績が左右されやすいですが、防衛株とは異なる値動きが期待できます。

そのため、ポートフォリオに加えることで分散効果を高める役割を果たします。

有事ヘッジを担う安全資産の補完役

有事ヘッジとは、地政学的な不確実性や金融不安が高まる局面で、価値が下がりにくい、あるいは上昇しやすい資産へ投資することを意味します。

その代表格が、古くから「有事の金」と言われる金(ゴールド)です。

ニューモントは世界有数の金鉱山会社であり、金価格上昇の恩恵を受けやすい銘柄です。

金関連銘柄は、防衛株やエネルギー株とは全く異なる要因で価格が変動します。

したがって、不確実性の高い相場に対する「保険」のような役割としてポートフォリオに組み込むことで、全体のリスクを抑制する効果が期待できるのです。

地政学リスクに備える分散投資とリスク管理法

これまで紹介した銘柄は、地政学リスクが高まる局面で注目されるものですが、ただ闇雲に投資するだけでは資産を守れません。

長期的な視点で資産を築いていくためには、攻めの銘柄選びと同じくらい、守りのリスク管理が重要になります。

この章では、有事の際にも慌てずに対応できるよう、具体的な分散投資の考え方とリスク管理法を解説します。

単一テーマへの集中投資の危険性

「単一テーマへの集中投資」とは、特定のテーマに関連する銘柄群に資金を集中させる投資手法です。

「防衛」というテーマがどれだけ有望に思えても、関連銘柄だけに投資するのは避けるべきです。

これは「すべての卵を一つのカゴに盛るな」という投資の格言そのものです。

例えば、ある紛争をきっかけに防衛関連株が大きく上昇したとしても、たった一度の和平交渉のニュースで市場の雰囲気は一変し、株価が急落することがあります。

テーマが注目されている時ほど、その裏にある危険性を冷静に分析する必要があります。

どれほど魅力的なテーマであっても、一つのシナリオに過度に依存する投資は大きな損失を招く可能性があります。

各銘柄が持つ固有のリスク要因の理解

ポートフォリオ全体のリスクを考える上では、構成する個々の銘柄が抱えている固有のリスク要因を深く理解することが不可欠です。

同じ安全保障という大きな括りの中でも、各企業が直面するリスクはまったく異なります。

この記事で紹介した5銘柄も例外ではありません。

例えば、ロッキード・マーチンの業績は米国の国防予算に大きく左右され、INPEXの収益は原油や天然ガスの価格変動と直結しています。

それぞれの銘柄がどのような外部要因によって業績が動くのかを知っておくことで、リスクを分散させるヒントが見えてきます。

これらの固有リスクを把握し、異なるリスクを持つ銘柄を組み合わせることが、安定したポートフォリオを築く第一歩となるのです。

防衛・資源・金を組み合わせたポートフォリオ構築

リスクを管理するためには、「防衛」「エネルギー安全保障」「安全資産(金)」という3つの異なる値動きをする資産を組み合わせることが有効です。

これらは地政学リスクという共通のテーマを持ちながらも、それぞれが異なる強みを発揮する場面を持っています。

例えば、世界情勢の緊迫化で防衛関連株が買われる一方で、景気後退懸念からエネルギー株が売られることがあります。

しかし、そのような不確実性が高まる局面では、安全資産である金が買われるというように、お互いの弱点を補い合う関係性が期待できます。

このように役割の異なる銘柄を組み合わせることで、特定の市場環境に左右されない、バランスの取れた資産構成を目指せます。

また、分散投資の手段は個別株の組み合わせだけではありません。自分で銘柄選定や売買タイミングを細かく判断するのが難しい場合は、国内ヘッジファンドや投資信託を活用するのも選択肢の一つです。

特に、相場環境に応じて柔軟に資産配分を見直す運用商品は、個別株だけでは取りにくい分散効果を補いやすいという特徴があります。

防衛・エネルギー安全保障・金といったテーマに関心がある投資家でも、資産全体の一部をプロの運用に振り分けることで、値動きの偏りを和らげやすくなります。

国内ヘッジファンドや投資信託も含めて比較したい方は、以下の記事を参考にしてください。

管理人厳選!注目の国内ヘッジファンド&投資信託ベスト3

日本株と米国株を組み合わせる際の為替リスク

ポートフォリオに米国株を組み入れる際に、見落としがちなのが為替リスクです。

日本円で生活する投資家にとって、米ドルをはじめとする外貨建て資産への投資は、常に為替レートの変動リスクにさらされます。

例えば、1ドル150円の時に1,000ドルの米国株(日本円で15万円)を購入したとします。

その後、株価が1,100ドルに10%上昇しても、為替レートが1ドル130円へと円高に進むと、円換算の資産価値は14万3,000円です。

この場合、株価の上昇による利益が為替の変動によって打ち消されてしまいます。

このリスクを完全に無くすことはできませんが、日本株(円建て資産)と米国株(ドル建て資産)を適切に組み合わせることで、為替変動がポートフォリオ全体に与える影響を和らげることが可能です。

まとめ

この記事では、三菱商事、INPEX、ロッキード・マーチン、エクソンモービル、ニューモントの5銘柄を日本株・米国株の両面で比較し、特に防衛・エネルギー安全保障・金の3層で分散投資が最も重要だと結論付けます。

まずは各社の決算や受注状況、金価格と為替の動きを確認して、分散比率を決めた上で時間分散で少しずつ買い進めてください。