資産が3,000万円を達成!次に目指したくなるのは「億り人」ともいわれる資産1億円ではないでしょうか。
しっかりとした目標設定と、達成した時の自分の姿をいつもイメージしながら株式投資に励みましょう。
あなたも「億り人」の仲間入りするまで、そう遠くはないかもしれません。
それでは、これから3,000万円を1億円まで増やすためにはどのような運用をすれば良いのか、基本の見直しから先輩「億り人」のブログまでをご紹介します。
この記事があなたの株式投資のうえでお役に立てましたら幸いです。
1、3,000万円から「億り人」になるまでの目標設定
積立だけで3,000万円を1億円まで増やすためには、毎月約58万円を10年間積立てる必要があります。
これだけの積立はあまり現実的ではなく、効率的に資産を増やしていくためには、やはり運用が大切になります。
しかし運用にはリスクもあり、リスクを取り過ぎれば資産を減らすこともあります。
では、3,000万円を1億円に増やすためには、どのくらいのリターンが必要となるのでしょうか。
運用期間と毎月の積立額を基に計算すると、以下のようになります。
毎月積立額 /運用期間 | 5年 | 7年 | 10年 | 15年 |
0万円 | 27.3% | 18.8% | 12.8% | 8.4% |
5万円 | 25.7% | 17.4% | 11.5% | 7.1% |
10万円 | 24.2% | 16.0% | 10.2% | 6.0% |
短期間で1億円まで達するには、20%以上の高いリターンを毎年続けなければなりませんが、運用期間を長く取れればその分必要となるリターンを下げることができます。
プロの投資家でも年率20%を出し続けることは難しいと言われており、安定的に1億円を目指すのであれば、10年以上の運用を前提とした長期投資を基本とするのがおすすめです。
さらに運用とともに積立を続けることによって、資産額の伸びを加速させ、必要となるリターンを下げることができます。
2、失敗から学ぶ投資成功のコツ
運用期間と毎月の積立額が決まれば、1億円を達成するために必要なリターンの目標が定まり、それに対してどのような投資対象に、どのような手法で投資するかを選択していきます。
ただ、どんな投資対象・投資手法にもリスクがあり、失敗することもあります。
失敗を100%避けることはできませんが、気をつけることで防げる失敗もあります。
そこで投資における代表的な失敗例から学び、失敗しないために気をつけるべきポイントを確認しておきましょう。
(1)損切りのタイミング
投資では、投資対象が必ずしも予想通りの値動きをするとは限りません。
そこで大切になってくるのが「損切り」です。
許容範囲を超える損失が出る前に損失を確定し、投資資金を守るための「損切り」は、投資を続けていくためには欠かせないことであり、ある意味では資産を増やすことよりも大切なことです。
ただ人間は損をしたくないという思いがとても強く、意識していなければ損を確定するのを遅らせ、そのうち価格は戻ってくるだろうという期待を抱くようになります。
その結果、損失をどんどん拡大させ、資産を失うという失敗を多くの投資家がしてきました。
これを防ぐには、どこまで下がれば損切りするのかというルールを定め、そのルールに従って機械的に売買をすることに尽きます。
そのため投資した時点で、逆指値で売り注文(ロスカット)を入れておくというのも有効な方法となります。
ただロスカット注文を入れていたつもりでも、注文期限が切れていたり、注文が入っていなかったことで損失を拡大させてしまったりという失敗もあります。
そのような失敗を避けるには、ポジションを持ったらそのまま放置しておかずに、注文状況を含めてしっかりとポジションを管理することが大切です。
(2)”おすすめ”銘柄をよく考えずに買う
運用成果を決定づけるとも言えるのが、投資対象の選択です。
よくある失敗は、アナリストレポートやマネー雑誌、ブログなどで紹介されている銘柄を、よく考えずそのまま買ってしまうというものです。
レポートやマネー雑誌で紹介されている銘柄には、投資するなんらかの理由があったに違いありません。
しかしそれをあなたが知った時点で、その投資理由がまだ有効なのかはわかりません。
紹介されることで注目が集まり、すでに株価が上がりきっているにも関わらず買ってしまい、高値掴みをするというのはよくある失敗です。
レポートなどは銘柄を選ぶ参考にはなりますが、実際に投資するかどうかは、その銘柄の現状(業績や財務状態)と株価水準などから判断するように心がけることが大切です。
(3)損失を取り戻そうとする
損失が出ると、それを取り戻そうとより大きなリスクをとってしまい、さらに損失を拡げてしまうという失敗もよくあります。
価格が下がったところで再度買いを入れ、平均取得価格を下げることで損失を取り戻しやすくする、いわゆる「ナンピン」という手法があります。
これは価格が戻るという確証があって行えば有効に機能する手法ではありますが、なんとか損失を取り戻そうと感情的に行うと、ナンピンをするため投入した資金まで失うという、傷口に塩を塗る結果となりかねません。
このように、ナンピンで損失を取り戻そうとすることは大きなリスクを伴います。
このような場合には、その銘柄で損失を取り戻そうとせず一旦損切りを行い、回収した投資資金で新たな銘柄に投資する方が投資効率は良くなります。
(4)信用取引
信用取引は投資資金の約3倍の取引を行うことができ、資金効率を高めるためには有効な方法ではあります。
また売りからスタートできるため、上昇局面だけでなく下落局面でも利益を狙えるというメリットもあります。
しかしこれらのメリットの代償として、投資資金を上回る損失が生じてしまうリスクを伴うことになります。
現物取引では最大でも投資資金以上の損失は出ないのに対し、信用取引では投資資金全額を失い、さらには借金までする可能性もあります。
信用取引は、マーケットから退場することになる大きな原因ともなっているため、むやみに信用取引を行わないのが無難だと言えるでしょう。
3、高配当・優待銘柄への長期投資
3,000万円を株式投資で安定的に増やす方法として最初にご紹介するのは、「配当・優待銘柄への長期投資」です。
(1)メリット
株価の値上がりを狙って投資をするためには、売買のタイミングを見極めて行く必要があり、リターンも期待できる反面、値下がりリスクも大きくなります。
それに対し高配当・優待銘柄は短期的な値動きに左右されず、長期保有することで利益を狙うものです。
高配当・優待銘柄に時間分散をしながら長期投資することは、リスクを抑えながら安定的な利益を狙うのに適した投資手法です。
高配当銘柄・優待銘柄では、長期保有の安定株主が多い傾向があり、株価が下がりにくいといった特徴があります。
(2)銘柄選びのポイント
ただ高配当・優待銘柄であっても、景気や為替などで業績や株価が大きく変動する銘柄もあります。
そのような銘柄は減配のリスクも大きくなるため、配当を目的とした投資では避けたいところです。
銘柄の選択では、景気や為替の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄、営業利益率の高い銘柄、連続増配銘柄などの条件を満たす銘柄から選ぶと良いでしょう。
(3)利回りは3〜5%程度
高配当・優待銘柄の配当利回りは3〜5%程度です。
株価変動リスクが小さい銘柄が中心であり、リターンは相対的に低くなりますが、長期的にみれば安定的なリターンを期待することができます。
(4)参考にしたい優待株投資家ブログ
みきまるの優待バリュー株日誌
https://plaza.rakuten.co.jp/mikimaru71/
4、高配当も狙える米国株にチャレンジ
3,000万円を株式投資で安定的に増やす方法として、続いてご紹介するのは「米国株投資」です。
(1)メリット
今なお成長を続け、世界経済の中心であるアメリカ、そのアメリカ企業に直接投資するのが米国株投資です。
①市場規模の大きさ・流動性の高さ
米国にとどまらず世界中で活躍するグローバル企業が多く上場しており、
規模や流動性などの面で米国市場に勝る市場はありません。
②成長性の高さ
成長性の高さでも突出しており、日本株市場が長期低迷している間にも米国株市場は成長を続け、1980年から2018年までの間にNYダウ平均株価は約25倍になっています。
ベンチャー企業から世界的企業に成長する企業も多く誕生しており、その成長に投資できるという大きな魅力があります。
1980年12月終値 | 2017年12月終値 | ||
NYダウ平均株価 | $963.99 | $24719.22 | 約25.6倍 |
日経平均株価 | ¥7116.30 | ¥22764.94 | 約3.2倍 |
③積極的な株主還元
また企業は株主のものであるという考えが浸透しており、株主還元に対し積極的な企業が多いのも特徴です。
株主配当は年4回行われ、これも米国株投資の魅力の一つです。
(2)デメリット
日本の証券会社の口座から気軽に投資できる米国株ですが、デメリットもあります。
①情報が入手しにくい
まず投資判断をする材料となる、企業情報や財務諸表、各種レポート、ニュースなどは現地(米国)で発表されます。
そのため日本株に比べると情報の入手が難しく、タイムラグが生じたり、英語の情報を翻訳しなければならないといったことがあります。
②為替リスク
また米国株は米ドルで購入することになるため、為替リスクがあります。
株価変動リスクに為替リスクが掛け合わされるため、円建てで考えたときのリスクはより大きくなります。
③ボラティリティの高さ
さらに米国株には値幅制限(ストップ高・ストップ安)がありませんので、1日で大きく株価が変動する可能性があり、リスク管理を徹底する必要があります。
④売買手数料は割高
そのほか、日本株に比べ売買手数料は割高です。
約定代金 | 売買手数料(税抜) | |
日本株 (スタンダードプラン) | 5万円 | 50円 |
100万円 | 487円 | |
米国株 | 約定代金の0.45% (最低5米ドル・上限20米ドル) |
(SBI証券 2018年4月時点)
(3)米国株投資におすすめの証券会社
米国株投資には、マネックス証券・SBI証券・楽天証券がおすすめです。
特にマネックス証券では取扱銘柄数の多さに加え、24時間注文可能、「逆指値」注文に対応している点が優れています。
値幅制限のない米国株では、リスクを自己管理することが特に重要であり、ストップロスのために逆指値が利用できるというメリットは大きいと言えます。
約定代金 | 売買手数料(税抜) | |
日本株 (スタンダードプラン) | 5万円 | 50円 |
100万円 | 487円 | |
米国株 | 約定代金の0.45% (最低5米ドル・上限20米ドル) |
(2018年4月27日時点)
(*)住信SBIネット銀行で米ドルを買い付け、外貨入出金サービスを利用した場合
また住信SBIネット銀行を経由して米ドルを買い付けると、為替手数料をおさえることができます。
その際にはSBI証券との連携性が優れていますが、他の証券会社へも手数料はかかるものの外貨送金が可能です。
(4)高配当を狙える米国株
米国株には業績の安定した優良企業であり高配当という、長期保有に適した銘柄が多くあります。
大型高配当米国株の一例 | |
銘柄 | 実績配当利回り |
ゼネラル・エレクトリック(GE) | 6.83% |
フィリップ・モリス・インターナショナル(PM) | 5.12% |
ロイヤル・ダッチ・シェル(RDSB) | 5.12% |
ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ) | 4.64% |
エクソン・モービル(XOM) | 3.85% |
プロクター・アンド・ギャンブル(PG) | 3.73% |
コカ・コーラ(KO) | 3.44% |
(実績配当利回りは2018年4月27日時点)
(5)参考にしたい米国株投資家ブログ
URL:バフェット太郎の秘密のポートフォリオ(米国株配当再投資戦略)
毎日、海外株式の個別情報や米国市場ニュースをわかりやすく解説してくれています。
「バカでも稼げる「米国株」高配当投資」という本も出ています。
ブログを見ると本を読んでみたくなります。
URL:たぱぞうの米国株投資
高配当の個別銘柄情報だけでなく、あらゆる投資手法に精通されているたぱぞうさんの情報はとても役立ちます。
ニュースをどう読み解くか、とても参考になります。
5、IPO投資!3,000万円を使って当選確率を上げる
短期間に高確率で利益をあげることのできる投資として、IPO株投資が人気を集めています。
IPO株投資とは、会社が新たに株式市場に上場する際に売り出される株(IPO株)を上場前に手に入れ、上場後にその株を市場で売って利益を出すものです。
IPO株を手に入れるには、会社が行うIPO株の募集(公募)に応募して当選する必要があり、当選すれば会社が決定した公募価格でIPO株を購入することができます。
(1)メリット
① IPOに当選できれば高確率で利益を出せる
IPO株は人気があり、上場日には公募価格よりも高値で取引が始まることが多く、中には何倍もの値がつく銘柄もあります。
②2017年IPO銘柄:94/内初値が公募価格を上回った銘柄:84(89%)
そのため公募価格で手に入れた株を、初値(上場後最初につく価格)で売るだけで利益が得られる”おいしい”投資と言えます。
(2)デメリット
①当選するのが難しい
IPO銘柄は応募すれば手に入れられるものではなく、抽選で当選する必要があります。
IPO銘柄はそもそも当選すること自体が難しいというのが難点です。
②IPO株でも必ず儲かる訳ではない
高い確率で初値が公募価格を上回るIPO株ですが、当然ながらすべてのIPO株がそうとは限りません。
以下のようなIPO株は、初値が公募価格を割り込む可能性が高いため、注意が必要です。
【初値が公募価格を割り込みやすいIPO銘柄の特徴】
- 赤字決算が連続している
- 売出し株数が多い
- 公募価格が仮条件の上限を下回っている
- 売出人がファンドである
また、その銘柄自体には問題がなくても、上場のタイミングで相場が冷え切っているような場合には、初値が伸びない、あるいは公募割れが起こりやすくなります。
(3)資金力を活かしてIPO当選確率を上げる
IPO株投資では、まず当選しなければ始まりません。
そこで3,000万円という資金力は大きな武器となります。
IPO株の抽選は、1人1口という完全平等抽選という形式が多いのですが、SBI証券では買付余力(預入金額)の裏付けのある申込株数に応じて抽選権を得ることができます。
公募価格が1,000円であれば、1口は1,000円×100株=10万円、買付余力が3,000万円あれば300口の抽選権が得られます。
億単位の資金を運用している投資家も多くいるため、これだけで当選できるとはいえませんが、普通に応募するのに比べれば当選確率を格段に上げることができます。
(4)参考にしたいIPO株投資家のブログ
Jackの株・FXと不動産のお話し
Twitter:@jackjack2010
6、「億り人」成功投資家のブログ・Twitter3選
最後に、資産1億円「億り人」を目指す上での目標とされる、「億り人」成功投資家のブログをご紹介します。
(1)cis@株 先物 FX 仮想通貨 ドラクエ
Twitter:@cissan_9984
2000年に約100万円の元手で株式投資を始め、2018年4月時点で230億円という資産を築いた脅威の個人投資家のTwitterアカウントです。
(2)かぶ1000投資日記
URL:https://plaza.rakuten.co.jp/kabu1000/
Twitter:@kabu1000
割安株投資により安定的に資産を築いている投資家・かぶ1000さんのブログです。
保有銘柄まで公開されており、長期割安株投資、高配当・優待株投資を行う上で、とても参考になります。
(3)DUKE。のサーフィンインベストメント
URL:http://investorduke.blog.fc2.com/
Twitter:@investorduke
サラリーマン投資家から「億り人」となった投資家DUKE。さんのブログです。
メインとする投資法は「新高値ブレイク投資」です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
投資家にとって資産を1億円にするというのは大きな壁だと言われています。
しかし軍資金3,000万円を10年間、年率10%台の運用を続けていれば達成できるもので、決して無理な話ではありません。
それでも多くの投資家が資産1億円を達成できないのは、必要以上のリスクをとってしまったり、適切なリスク管理や資金管理ができず、1度の失敗で資金を失い、投資を続けられないことが原因のひとつでしょう。
1億円を達成するには、必ずしも大きなリスクを取とらなくても良いということを知った上で、着実に「億り人」に向け歩んでいただければ幸いです。