上場投資信託(ETF)メリット・デメリット!知っておきたい9つのこと

「資産運用に興味がある。上場投資信託(ETF)についても詳しく知りたい」

あなたは今そうお考えではないですか?

仕事や子育ても一段落してきて、次に考えるのは自分の老後や子供の将来のための貯蓄です。

しかし、自分の今の収入だけでは貯蓄できる額も限られてしまいます。

今の日本の金利は0.01%まで落ち込んでいます。

ただ銀行に預けているだけではお金は増えてくれません。

そんな時代だからこそ賢く資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。

投資について全く知らなくても問題ありません。投資には無数の方法があり、簡単なものから深い知識が必要なものまで様々です。

株、投資信託、FX、外貨預金、不動産など上級者向けの金融商品もあれば初心者向けの金融商品もあります。

なかでも上場型投資信託と呼ばれる金融商品は、最も初心者の方向けの資産運用です。

『貯蓄から投資』へ上場型投資信託(ETF)に挑戦してみましょう。

この記事があなたの資産運用のご参考になれば幸いです。

1、上場投資信託(ETF)とは?


上場投資信託とは、株式市場に上場している投資信託です。

英語ではExchange Traded Fundといい、通常は、ETFと呼ばれます。

企業は株式市場に上場することにより、市場で株式を売買することができます。

そして、「投資信託」とは、資産運用のプロによって運用される金融商品です。

投資信託では、私たちの代わりに様々な会社の株を買います。

それらの株の「詰め合わせ」を切り分け、投資信託として一般投資家向けに販売しているのです。

これにより一般投資家でも間接的に、多くの会社の株に投資をすることができます。

上場投資信託は株式と投資信託の2つの性質を持つ金融商品です。

株式と同じように市場で売買できるとても便利な投資信託になります。

ここからは、上場投資信託(ETF)のメリット・デメリットを探っていきます。

2、上場投資信託の特徴は?


上場投資信託は株式と投資信託両方の特徴を併せ持ちます。

上場しているので、一般投資家も株式のように市場で売買することができます。株式の売買は売り手と買い手によって直接行われるので、他の金融商品よりも流動性が高いのがポイントです。

つまり、市場が開いている時間(平日朝9時〜11時30分、12時30分〜15時)はいつでも取引をすることができます。

また、運用の中身は投資信託なので比較的低リスクで運用することができます。プロによる銘柄選定+分散投資により、初心者でも安定した資産運用が実現できます。

3、上場投資信託と普通の投資信託の違いは?


最も大きな違いは、上場投資信託は上場しているので、株式と同じように取引をすることができます。

通常、投資信託は一日に一回など買い付けるタイミングが決まっており、受け渡し日も3~5営業日後と設定されています。

解約も同様に手続きに時間がかかります。

一方、上場投資信託は市場が開いている時間ならばいつでも取引ができるので、流動性が高いです。

極端に言ってしまうとデイトレードやスイングトレードも可能です。

また、取得価格も異なります。

上場投資信託は市場価格、つまり需要と供給で価格が決まります。

ここも株式と一緒ですね。誰かが大量に上場投資信託を買うと価格は上がっていきます。

投資信託は1日1回算出される基準価格で取得できます。その日に定められた基準価格で売買することになります。

4、上場投資信託とインデックスファンドの違いは?


インデックスファンドとは投資信託の一種で、何かの経済指標と価格が連動する投資信託です。

例えば、日経平均に連動するインデックスファンドならば日経平均が上昇すれば同じように価格が上がり、下降すると価格も下がります。

言うなれば経済において最も基本的な要素である「景気」と連動するので、低リスクで運用できる金融商品です。

実は日本で買うことができる上場投資信託はすべてインデックスファンドと同様、何らかの経済指標に連動するように作られています。

従って、リスクはほぼ変わりませんが最低取得価格は違います。

例えば、日経平均に連動する「日経225連動型上場投資信託」というETFがあります。こちらは1株から買えるので大体日経平均の値である2万前後で買い付けることができます。

一方、インデックスファンドは証券会社にもよりますが、100円から買い付けることも可能です。

5、他の金融商品と比較した上場投資信託のメリット


株式や投資信託と比較した際の上場投資信託のメリットは以下です。

(1)上場投資信託は安定した運用が可能

上場投資信託は経済指標に連動させるために複数の銘柄に投資しています。

もし、1つの銘柄の株価が大きく下がったとしても、平均をとると全体で大きく下がることはありません。

上場投資信託は下落リスクが少ないので資産運用に向いています。

(2)上場投資信託は手数料が安い

上場投資信託は証券会社にもよりますが、一般的に投資信託よりも手数料が安く設定されています。

これは投資信託とは異なり、証券会社を通して市場で売買できるためです。

投資をする際、手数料は確実なマイナスリターンなので徹底的に低くすることが大切です。

(3)上場投資信託は少資金から始められる

例えばソフトバンクだと株価は9754円(11月29日)なので、ソフトバンクの株式を買うためには最低でも97万円が必要になります。

銘柄にもよりますが、株式の購入には高額な資金が必要になります。

しかし、上場投資信託は1株から購入可能なものもあるので初心者の方がお試しで資産運用するにはちょうど良い商品です。

今人気の上場投資信託に「iシェアーズTOPIX ETF」がありますが、こちらは1600円前後で買うことができます。

6、他の金融商品と比較した上場投資信託のデメリット


上場投資信託にはデメリットも存在します。

(1) 上場投資信託はあくまでリスク資産

上場投資信託はリスクが低いからといって全財産を運用してしまうのは危険です。

上場投資信託は経済指標と連動しているので、指標が下がると価格も下落します。

例えばリーマンショックのような金融危機が起こると、多くの指標は下落します。

保有している上場投資信託が購入額よりも下回る場合もあるので、安全資産として考えてはいけません。

あくまでも安全資産は銀行に預けましょう。

(2)爆発的な値上がりは期待できない

経済指標は複数の会社の株価の平均によって決まります。

例えばどこかの会社が大きく値上がりしても経済指標で見ると少ししか値上がりしません。

上場投資信託は短期間で爆発的に資産を増やしたい方には向いてないでしょう。

(3)投資自体の面白さは少ない

上場投資信託で資産運用をする場合、ある程度決まった金融商品を淡々と積み立てていくことになります。

株式とは違い、自分で市場を調べることはしないので投資している感覚はあまりありません。

人によっては退屈に感じてしまうでしょう。

株式やFXのように資産が一気に増えるような感動も少ないかもしれません。

7、上場投資信託がおすすめな人は?


上場投資信託は特に資産運用初心者の方におすすめです。

ここで言う初心者とは、資産運用経験がない方だけではなく、運用資金が少ない方も含みます。

 

資産運用に必要な投資資金は買い付ける金融商品によって大きく変わります。

例えば株式の場合はかなりの資金力が必要です。

先ほども述べましたが有名なソフトバンクの株を買うためには最低でも97万円かかってしまいます。さらに、

株式投資ではリスクを減らすために分散投資が基本です。

複数の銘柄に投資するためには資金力が必要なので株式は初心者向けではありません。

上場投資信託は1万円ほどの低資金から始めることができ、投資経験のない方でもお試しで資産運用できる最適な商品です。

さらに、買い付けも簡単なので継続的な積み立て投資にも向いています。

また、上場投資信託はインデックスファンドと同様に経済指標に連動して価格が決まります。

従って、あらゆる金融商品の中でもリスクが低く、初心者でも比較的安心して資産運用をすることができます。

8、上場投資信託の銘柄の種類は?


上場投資信託には多くの種類があります。

いずれも何かの経済指標に連動して値動きが決まります。

具体的には以下のような経済指標があります。

(1)TOPIX

TOPIXは東証一部上場全銘柄を対象にした株価指数です。日本の代表的な企業は東証一部に上場しているので、それらの株価指数はまさに日本の景気を表していると言えます。

レバレッジとは、通常の二倍の値動きをするタイプの上場投資信託です。

こちらは株式と比べて値動きが少ない上場投資信託にリスクをもたせて大きなリターンを狙います。

(2)ダウ工業平均株価

アメリカ版日経平均株価のようなもので、AppleやMicrosoftなどアメリカを代表する企業の平均株価となります。

ダウ工業平均は現在も右肩上がりで、世界最強の指標と言ってもいいでしょう。

アメリカの株に簡単に分散投資ができてしまうのも上場投資信託の強みです。

DIA SPDR ダウ工業株平均ETF

ここで紹介した指標だけではなく、金や石油などの価格に連動する上場投資信託も存在します。

9、上場投資信託の銘柄の選び方は?

上場投資信託の銘柄には基準となる選び方があります。

(1)手数料が安いものを選ぶ

なるべく手数料が安いものを運用するようにしましょう。

手数料とは、大きく売買手数料と信託報酬に分けることができます。

売買手数料は証券会社によって異なりますが、実店舗型の証券会社(野村證券や大和証券)よりもネット証券(楽天証券やSBI証券)が安いのでおすすめです。

信託報酬は運用中に発生する費用です。

上場投資信託自体この信託報酬はかなり低く設定されていますが、銘柄によって変わってくるのでなるべく低いものにしましょう。

(2)出来高が多いものを選ぶ

出来高とは、売買の合計数量のことです。

人気度のようなものだと考えると良いでしょう。

出来高が大きいと上場投資信託の流動性が高いと判断でき、売る時に買い手がすぐに見つかります。

逆に出来高が低いと希望の価格でなかなか買い手が現れないかもしれません。

必要な時にすぐにお金を用意するためには出来高が大きいものを選ぶとよいでしょう。

まとめ

今回は、上場投資信託についてまとめてみました。ローリスクで低資金から始めることができます。

これから資産運用を始める方におすすめの金融商品です

安全な資金を確保しておくという意味で銀行に預金するのも大切ですが、まずは上場投資信託(ETF)から資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。