遺産は平均どのくらい?分け方や使い道。税金などの注意点まとめ

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遺産は平均どのくらい?分け方や使い道。税金などの注意点まとめ

どんなに医学が発展しても、死を免れる人はいません。つまり、遺産相続の当事者になる可能性は誰にでもあるのです。

ところで、平均的な遺産額はいくらかご存知ですか? また、ほとんどの人は相続税を支払わなくても良いという話は聞いたことがありますか?

この記事では、遺産や相続について知っておきたいことをまとめています。気になるけれども他人には聞きづらいみんなの遺産や相続の実態、相続の手続きについても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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遺産の平均は2,000万円超

遺産の平均は2,000万円超

三菱UFJ信託銀行が遺産相続を経験したことがある方(664名)を対象に調査をおこなったところ、実際に相続した財産の平均額は2,114万円でした。

男性の平均額は女性よりも2倍以上多く、金銭価値が高い不動産などを男性が相続するケースが多いと考えられます。

平均相続額
男性 女性 全体
平均相続額 2,885万円 1,301万円 2,114万円

相続の平均額は2,000万円ほどですが、500~1,000万円を相続した方がもっとも多く、次いで1,000~2,000万円を相続した方が多いです。

性別で見ると、男性は1,000~2,000万円、女性は500~1,000万円を相続した方が多いです。

相続した金額の割合
男性 女性 全体
100万円未満 9.10% 9.00% 9.00%
100万円以上200万円未満 11.40% 10.80% 11.10%
200万円以上300万円未満 7.90% 8% 8%
300万円以上500万円未満 6.50% 10.80% 8.60%
500万円以上1,000万円未満 15.20% 22.90% 19.00%
1,000万円以上2,000万円未満 18.50% 15.50% 17.00%
2,000万円以上3,000万円未満 8.50% 9.30% 8.90%
3,000万円以上5,000万円未満 8.80% 6.80% 7.80%
5,000万円以上1億円未満 7.90% 5.00% 6.50%
1億円以上 6.20% 1.90% 4.10%

参考:三菱UFJ信託銀行株式会社「【相続法が約40年ぶりに改定、遺言と相続に関する実態調査】自分の子どもに財産を完全に秘密にしている人がなんと53%も!相続経験者の平均相続金額は2,114万円と判明」

相続の内容を相続人に伝えていない人が多い

もしあなたが親や親類から相続を受ける場合、どのようなものをいくらくらい受け取るのかご存知ですか?

日本財団が実施した調査では、60歳以上で子どもを持つ親世代の2割程度しか子どもに相続の話をしていないという結果が出ています。

相続について親子の話し合いはおこなっているか?
親世代 子世代
すでに話し合いを終えた 11.80% 6.40%
現在、話し合っている 7.10% 4.70%
話し合いたいがまだ話し合っていない 27.80% 28.50%
話し合っていないが話し合いの必要性も感じない 53.30% 60.40%

※親世代:60歳以上で子どもあり 子世代:20歳以上59歳以下で親あり

また、話し合いの必要性を感じていない方が半分以上いることからも、一度も話し合いの機会を持たないまま遺産相続がおこなわれることが多いと予想されます。

相続について話し合わない理由としては、親世代でもっとも多いのは「話し合うほどの財産がないから」で、子世代でもっとも多いのは「まだ元気そうだから」でした。

確かに、元気な親に対して「相続はどうするの?」と聞くのは難しいかもしれません。しかし、いつ健康上の問題を抱えて話し合いが難しくなるかは分からないため、元気なうちに話し合っておくようにしたいものです。

親世代:相続についての話し合いをしない理由
親世代
話し合うほどの財産がないから 51.80%
まだ死ぬとは思っていないから 26.10%
相続内容の整理ができていないから 15.20%
生きている間の関係に影響を与えそうだから 3.70%
縁起が悪いから 2.40%

※親世代:60歳以上で子どもあり

子世代:相続についての話し合いをしない理由
子世代
まだ元気そうだから 33.00%
話し合うほどの財産がないから 32.70%
何を話し合うべきなのか分からないから 23.30%
縁起が悪いから 14.70%
生きている間の関係に影響を与えそうだから 10.60%

※子世代:20歳以上59歳以下で親あり

参考:日本財団「遺贈に関する意識調査」

1割以上の人は不平等な相続を目論んでいる

配偶者と子どもが相続人になる場合、法律では配偶者が財産の半分を相続し、残りの半分を子どもたちで平等に等分すると決められています。

しかし、かならずしも平等に遺産が分けられるわけではありません。相続人の間で差をつけたいと考えている親世代もいるのです。

三菱UFJ信託銀行の調査では1割以上の親世代が、遺言などで不平等な相続をおこなおうと考えていると答えています。

相続額に差をつけようと思っているか?
思っている 11.90%
思っていない 64.90%
分からない 23.20%

自分が死んだ後に家族が揉めないことを願うなら、できるだけ平等に財産を分けるほうが良いように思えます。しかし、波乱が起こる可能性があるにもかかわらず不平等に財産を分けるのは、財産を遺す側の確固とした意志があるからと考えられます。

相続額に差をつけようと考えている親世代に、その理由について聞いたところ、もっとも多いのが「普段からこまめにコミュニケーションを取ってくれるから」でした。また、「普段から顔を出してくれるから」と答えた方も少なくありません。

やはり親とはいえど、一人の人間です。自分を気遣ってくれる子どもをかわいく思い、多めに財産を遺そうとするのも仕方のないことと言えるでしょう。

財産を多めに遺す理由
普段から電話やLINE、メールなどでコミュニケーションを取ってくれるから 27.30%
普段から実家に顔を出してくれるから 25.50%
家事などの身の回りの世話をしてくれるから 23.60%
第一子であるから 20%
子ども自身の人生や生活が充実しているから 18.20%

※上位5つの理由のみ紹介。複数回答

参考:三菱UFJ信託銀行株式会社「【相続法が約40年ぶりに改定、遺言と相続に関する実態調査】自分の子どもに財産を完全に秘密にしている人がなんと53%も!相続経験者の平均相続金額は2,114万円と判明」

遺産では居住用不動産よりも金融資産を受け取ることが多い

遺産では居住用不動産よりも金融資産を受け取ることが多い

第一生命が実施した調査によると、居住用不動産よりも金融資産を受け取った人が多いと報告されています。

居住用不動産を遺産として受け取った割合
男性 女性
男親から受け取った 16.30% 5.00%
女親から受け取った 7.00% 5.20%

※親が死亡した方が対象

金融資産を遺産として受け取った割合
男性 女性
男親から受け取った 17.00% 19.00%
女親から受け取った 13.50% 21.20%

※親が死亡した方が対象

参考:第一生命「中高年者の遺産相続に関する調査」

金融資産としての遺産は平均600~800万円

相続する財産の平均は2,000万円超であることは先述しましたが、これには不動産や現金、有価証券などすべての資産が含まれています。次は金融資産だけに注目してみましょう。

第一生命の調査で「親から遺産相続として金融資産を受け取った」と答えている方を対象にいくら受け取ったのかを聞いたところ、男親から受け取った金額の平均は778万円、女親から受け取った金額の平均は631万円でした。なお、もっとも多い金額帯は200万円未満でした。

遺産として受け取った金融資産の金額
男親から相続 女親から相続
200万円未満 34.20% 42.90%
200万円以上500万円未満 23.90% 16.70%
500万円以上1,000万円未満 16.20% 21.40%
1,000万円以上2,000万円未満 17.90% 14.30%
2,000万円以上3,000万円未満 2.60% 2.40%
3,000万円以上 5.10% 2.40%

参考:第一生命「中高年者の遺産相続に関する調査」

相続税を払っているのは約12人に1人のみ

相続税を払っているのは約12人に1人のみ

相続と聞くと、「税金が大変そう」というイメージを持つ方も多いでしょう。特に不動産などの現金化が容易ではない遺産を相続した場合は、「税金を納めるためにせっかくの遺産を売却しなくてはいけないのか?」と不安になるかもしれません。

しかし、ご安心ください。相続税は控除分が大きいため、実際に遺産相続したケースのうち相続税を支払っているケースは8%ほどしかないのです。

平成29年分の相続税発生件数
死亡者数 相続税支払い件数 相続税発生割合
1,340,397人 111,728件 8.30%

参考:国税庁「平成29年分の相続税の申告状況について」

もちろん、相続税を納税しない場合も相続手続きは必要です。相続が発生してから10ヶ月以内には税務署に申告するようにしましょう。

相続税納税者が受け取る遺産の4割超は不動産

相続税が発生する場合、4割超が不動産を遺産として受け取っています。先述しましたように相続全体で見ると金融資産を受け取ることが多いですが、相続額が大きくなる場合は価値の高い不動産を遺産として受け取っているようです。

相続税の対象となった相続財産の割合
平成20年 平成29年
土地 49.60% 36.50%
現金・預貯金 21.50% 31.70%
有価証券 13.30% 15.20%
家屋 5.40% 5.40%
その他 10.20% 11.20%

参考:国税庁「平成29年分の相続税の申告状況について」

いざというときのために知っておきたい!相続税の計算方法

いざというときのために知っておきたい!相続税の計算方法

相続開始後、10ヶ月以内に相続税の申告と納税をおこなわなくてはいけません。相続税が発生しているにもかかわらず申告しないでいると、無申告加算税や延滞税を支払うことになります。

相続税の申告・納税が遅れたときに加算される税金
無申告加算税 納付すべき税金が50万円までは15%、50万円を超える部分に関しては20%
延滞税 納期限の翌日から2ヶ月を経過する日までは年2.6%、2ヶ月を経過した日からは年8.9%(※)

※平成30年1月1日~令和2年12月31日の期間に適用される割合です。それ以前に発生した延滞税に関しては、異なる割合が適用されます

参考:国税庁「確定申告を忘れたとき」

相続した遺産が多い場合は無申告加算税や延滞税の額も大きくなりますので、かならず早めに相続人が集まって相続手続きをおこなうようにしましょう。

以下の手順に従って、手続きを進めていきましょう。

<相続の手続き>

  1. 相続人や贈与を受けた人を把握する
  2. 遺産相続したものから基礎控除分を差し引く
  3. 相続税の課税対象額を計算する
  4. 相続人ごとの相続税額を計算する

参考:国税庁「相続税の計算」

1.相続人や贈与を受けた人を把握する

まずは誰が相続するのか、相続人を把握しましょう。なお、相続人には法定相続人とその他の相続人の2種類があります。

  • 法定相続人・・・法律によって遺産を相続することが認められている人
  • その他の相続人・・・遺言や生前贈与などによって遺産を相続する人

相続人や贈与を受けた人を把握する

図※ただし、祖父母が相続人となるのは、父母のうちのいずれかが死亡し、その死亡した父母の父母(被相続人の祖父母)が代わりに受け取る場合のみ。

また、甥姪が相続人になるのは、兄弟姉妹のうちの誰かが死亡し、その死亡した兄弟姉妹の子(被相続人の甥姪)が代わりに受け取る場合。

通常は配偶者と子が相続人かつ法定相続人であることが多いですが、子が亡くなっているときは子の子(被相続人の孫)が法定相続人になります。

被相続人に子がいない場合は、配偶者と被相続人の親が法定相続人になります。親が死亡している場合は被相続人の祖父母が、配偶者とともに法定相続人になります。

被相続人に子がなく、親や祖父母もいない場合は、配偶者と被相続人の兄弟姉妹が法定相続人になります。被相続人の兄弟姉妹が亡くなっている場合は、その子(被相続人にとっての甥姪)が法定相続人になります。

参考:SMBC日興証券「法定相続人」

2.遺産相続したものから基礎控除分を差し引く

相続には基礎控除分が定められており、遺産の金額が基礎控除分以下のときは相続税の支払いは不要です。

なお、基礎控除分は相続人の数ではなく法定相続人の数で決まります。以下の計算式で相続税の基礎控除分を計算してみてください。

相続税の基礎控除分の求め方
3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)

たとえば、法定相続が2名の場合、3,000万円+(600万円×2名)で基礎控除は4,800万となります。

この時点で課税相続分が0円になる人が9割以上です。税金を支払う必要はありませんが、相続した不動産などは速やかに名義を変更しておきましょう。

3.相続税の課税対象額を計算する

遺産から基礎控除分を差し引いた金額に対して、相続税が発生します。

たとえば配偶者と2人の子どもが遺された場合の基礎控除額は4,800万円のため、遺産が1億円あれば5,200万円に対して相続税が課税されます。

4.相続人ごとの相続税額を計算する

相続税は、法定相続人が法定相続分で遺産を相続したと仮定して計算します。法定相続人が配偶者と2人の子のときは、配偶者が遺産の1/2を相続し、子はそれぞれ1/4を相続するとします。

先程の例なら、配偶者は2,600万円、子は1,300万円の課税相続分を相続すると計算します。以下の表より、配偶者の相続税は340万円(2,600万円×15%-50万円)、子の相続税はそれぞれ145万円(1,300万円×15%-50万円)のため、相続税の合計額は630万円と求められます。

相続税の税率
相続税の課税対象額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
1,000万円超3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超1億円以下 30% 700万円
1億円超2億円以下 40% 1,700万円
2億円超3億円以下 45% 2,700万円
3億円超6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

出典:国税庁「相続税の税率」

実際の相続税の支払いは、相続する配分によっておこないます。たとえば配偶者が50%、第一子が40%、第二子が10%の配分で相続したとしましょう。相続税630万円も相続割合によって支払うことになるため、配偶者は315万円、第一子は252万円、第二子は63万円の支払い義務が生じます。

ただし、配偶者は法定相続分以内の遺産を相続するとき、もしくは1億6,000万円以下の遺産を相続するときは相続税を支払わなくても良いため、この場合は相続税の支払い義務はありません。一方、第一子と第二子はそれぞれ252万円、63万円を相続税として相続開始後10ヶ月以内に支払う必要があります。

遺産は平等に分けなくても良い?

遺産は平等に分けなくても良い?

遺産はかならずしも平等に分ける必要はありません。上手に遺産を分割することで、相続税を0円にすることができます。

たとえば先程の例なら、配偶者と子2人に財産を分けることで結局315万円(第一子:252万円、第二子:63万円)の相続税が発生しましたが、遺産をすべて配偶者が相続したとすると相続税は1円もかからないことになります。

とはいえ、子の立場に立てば、「相続税を支払ってでも遺産を受け取るほうが良い」と考えるのも当然です。以下の優先順位で遺産の分け方を決めましょう。

<遺産相続の優先順位>

  1. 法的に有効な遺言書に則って遺産を分割する
  2. 遺言書に記載されている相続人すべてが遺言書破棄に納得したときは、遺言書を破棄して、相続人全員で遺産の分割協議をおこなう
  3. 法定相続人であるにもかかわらず遺言書に相続人として記載されていない人は、遺留分(※)の請求をおこなうことができる

※法律で定められた法定相続人が主張できる遺産の取得分のこと。

なお、法定相続人以外の人が遺言書で相続人として指定されている場合は、遺言書が破棄されてしまうと遺産相続することができません。

法定相続分と遺留分
法定相続人 法定相続分 遺留分
配偶者と子 配偶者:1/2 配偶者:1/4
子:1/2を子の人数で等分割 子:1/4を子の人数で割った分
配偶者と親(親がいない場合は祖父母) 配偶者:2/3 配偶者:2/6
親:1/3 親:1/6
配偶者と兄弟姉妹 配偶者:3/4 配偶者:1/2
兄弟姉妹:1/4 兄弟姉妹:なし
配偶者のみ 配偶者:1 配偶者:1/2
子のみ 子:1を子の人数で等分割 子:1/2を子の人数で割った分

満足のゆく遺産の使い道にはどんなものがある?

満足のゆく遺産の使い道にはどんなものがある?

遺産相続が終わったら、遺産の有効な活用方法についても考えていきましょう。

遺産の使い道は基本的には相続人の自由です。しかし、故人の好意を無にしないためにも有意義に使いましょう。

高額ローンを利用しているときはローン返済に充当する

もし遺産を受け取ったときに高額ローンを利用しているなら、ローン返済に充当することをおすすめします。

1億円を普通預金に1年預けても、税引き後の利息はわずか800円ほどです。しかし、遺産でローンを繰り上げ返済するならば、将来支払うはずの利息も軽減できるため、遺産が額面以上の価値を発揮します。

住宅や車などを購入する

住宅や車など、ローンを組んで買おうと思っていたものがあるのなら、遺産を使って一括で支払うのはいかがでしょうか。利息がなくなる分、遺産をお得に活用できます。

遺産の金額以上のものを購入する場合でも、遺産を頭金として使用することで、負債と利息を軽減することが可能です。

将来に備えて貯金する

将来、何かあったときのために現金のまま残しておくのもおすすめです。

有価証券や不動産の形では、現金としてすぐに取り出すことができません。老後資金が不安かつ老後が目前に迫っている方も、ある程度は現金を手元に残しておきたいものです。

運用して増やす

ローンを抱えていない場合は、投資することをおすすめします。

もちろん、失敗して減らしてしまうリスクはあるものの、うまく運用できれば遺産を増やすことができます。生活に余裕があるときは、資産運用も検討してみましょう。

遺産を受け取る際の注意点

遺産を受け取る際の注意点

遺産として遺されたものを受け取れば相続が終了するのではありません。遺産を受け取るときには、かならず次の4点に注意をしてください。

  • 贈与分も相続財産として計算する
  • 不動産は実勢価格を調べて相続する
  • 遺言書がないか確認する
  • 相続税の納付期限は意外と短い

贈与分も相続財産として計算する

被相続人が亡くなったときに相続する財産だけが相続財産ではありません。相続が発生する3年以内に贈与されたものも、相続財産として計算します。

たとえば死後1億円の遺産があることが分かっても、死亡前の3年間に孫に2,000万円の生前贈与をおこなっていたのなら遺産総額は1億2,000万円になります。

法定相続分に従って遺産分割をおこなうときは、贈与を受けた孫はすでに2,000万円をもらっているものとして相続手続きを進めていきます。

不動産は実勢価格を調べて相続する

不動産は購入価格ではなく実勢価格に基づいて計算します。実勢価格は国土交通省の土地総合上場システムで調べることができますが、不安な場合は税務署で相談してみましょう。

なお、居住用不動産を相続するときは、相続税を支払わなくてもよいケースが多いです。たとえば被相続人の配偶者が存命で、相続前から対象の不動産に住んでいた場合は配偶者居住権を主張すれば相続しなくてもそのまま住み続けることが可能なこともあります。

また、相続人が配偶者でなくても、330㎡以下の居住用不動産なら評価額の8割を差し引いた金額だけが課税対象となり、相続税額を大幅に抑えることもできます。

小規模宅地における相続税軽減措置
相続対象の宅地の利用区分 限度面積 減額割合
被相続人等の居住用宅地 330㎡ 80%
被相続人等の貸付以外の事業用宅地 400㎡ 80%
被相続人等の貸付事業用の宅地 200㎡ 50%

参考: 国税庁「相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」

遺言がないか確認する

遺産相続の手続きは、提出する書類も多く煩雑です。

もし時間が経過してから遺言書が見つかったりすると、煩雑な相続手続きをやり直しする必要が生じるかもしれません。手間を少しでも減らすためにも、まずは遺言書の有無を確認しておきましょう。

遺言書に遺留分を超えるような極端な相続が記載されている場合は、家庭裁判所を通じて異議を唱えることもできます。故人の遺志をできるだけ尊重しつつも、あまりにも不当な内容のときは遺言書の破棄も検討してみましょう。

納税の期限は意外と短い

相続税の納付は、被相続人の死亡を知ってから10ヶ月間です。葬儀などでばたばたしていると、意外と時間がなくなるものです。早めに相続人が集まり、相続を進めるようにしましょう。

なお、どうしても10ヶ月以内に相続税の申告や納付ができないときは、税務署に「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出することで最長3年間待ってもらうことができます。

ただし、待ってもらえたとしても、納付期限に遅れた分に関しては延滞税などが発生する恐れがありますのでご注意ください。

まとめ:できれば親と遺産について話しておこう

まとめ:できれば親と遺産について話しておこう

縁起が悪いからと話を聞きたくない子ども。子どもが当てにしないようにと話したくない親。

相手を思いやる気持ちも大切ですが、話し合わないまま時間が過ぎてしまうと、いざ相続が発生したときにスムーズに相続手続きをすることは困難になります。

遺産の一部に気付かずに放置することで財産が無駄になることもあるので、できれば健康なうちに相続について話し合っておくようにしましょう。

最後にこの記事の要点をおまとめします。

  • 遺産の平均額は2,000万円超。金融資産として受け取る金額の平均は600~800万円。
  • 実際に相続税を支払うケースは8%ほどであるが、相続の手続きは被相続人の死亡を知ってから10ヶ月以内におこなわなくてはいけない。
  • 相続税の申告や納税が遅れると無申告加算税や延滞税を支払うことになるので、スムーズに相続手続きをできるように元気なうちに話し合っておきたい。
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