【2025年開催決定】大阪万博で注目される万博関連銘柄と再注目のカジノ関連銘柄20選

  • 2018年12月27日
  • 2021年10月15日

11月23日フランスのパリで行われた博覧会国際事務局(BIE)の総会において、大阪が2025年の国際博覧会(万博)の開催地に決定しました。

大阪で開催されるのは1970年以来55年ぶり。1964年から約半世紀を経て2020年に開催される東京オリンピックに続き、大規模イベントの日本開催決定は、各方面において大きな期待を集めています。

株式市場においても、東京オリンピックに続き日本経済を活性化させる起爆剤として期待が高まっています。

そのような中で、注目したいのが万博に関連した銘柄です。

さらに万博開催予定地である大阪湾の人工島の夢洲(ゆめしま)は、統合型リゾート施設(IR)の誘致を進めている場所でもあり、カジノ関連銘柄にも改めて注目が集まっています。

この記事では、大阪万博で注目される万博関連銘柄とカジノ関連銘柄についてご紹介していきます。

1、万博(万国博覧会・国際博覧会)とは

出所:2025日本万国博覧会誘致委員会 公式サイト

わたしたちが「万博」といっているものは、正式には国際博覧会(World Expo)であり、国際条約である国際博覧会条約に基づいて、国際博覧会として博覧会国際事務局(BIE)に登録または認定されたものです。

(1)万博をきっかけに世界へ広まった新技術や商品

世界各国から人々の生活を便利で豊かにした新技術や商品などが一同に集結し、展示され、それらのアイデアが共有されることで新たなイノベーションが生まれる場ともなっています。

万博をきっかけに世界へと広まった新技術や商品の例

エレベーター(1853年ニューヨーク万博)

電話(1876年フィラデルフィア万博)

ファミリーレストラン、ワイヤレステレフォン、電気自動車(1970年大阪万博)

ICチップ入り入場券、AED、ドライミスト(2005年愛知万博)

(2)国際博覧会条約

国際博覧会について、国際博覧会条約では次のように定義されています。

 

  1. 博覧会とは、名称のいかんを問わず、公衆の教育を主たる目的とする催しであって、文明の必要とするものに応ずるために人類が利用することのできる手段又は人類の活動の一若しくは二以上の部門において達成された進歩若しくはそれらの部門における将来の展望を示すものをいう。
  2. 博覧会は、二以上の国が参加するものを、国際博覧会とする。

(国際博覧会条約第一章第一条 出所:外務省「国際博覧会条約」抜粋

 

国際博覧会としての最初の万博は1851年にロンドンのハイドパークで開催された「第1回ロンドン万国博覧会」になります。

日本として初めての出展は、1867年(慶応3年)の第2回パリ万博です。

当時の徳川幕府と薩摩藩、鍋島藩(佐賀藩)が参加しています。

そして日本での初開催となったのが、1970年の日本万国博覧会(通称・大阪万博)。

戦争からの復興、高度経済成長を成し遂げ経済大国となった日本を、世界にアピールする役割を持つ国家プロジェクトでもあり、総入場者数は約6,421万人を記録し、日本人の3人に2人が訪れたともいわれる歴史的な一大イベントとなりました。

2、そして2025年 大阪・関西万博開催へ

その大阪万博から半世紀。2025年再び大阪で万博が開催されます。

出所:2025日本万国博覧会誘致委員会 公式サイト

(1)大阪・関西万博がめざすもの

テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。

「人」(human lives)にフォーカスし、個々人がポテンシャルを発揮できる生き方と、それを支える社会の在り方を議論し、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)が達成される社会や、日本の国家戦略Society5.0(*)の実現を目指しています。

また万博を「未来の実験場」として、世界中の人々がアイデアを交換しあうことで未来社会を「共創」し、新たなアイデアを創造・発信していくことをコンセプトに掲げています。

*Society5.0 : 狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く、5番目の新しい社会(超スマート社会)。ICTを最大限に活用し、サイバー空間とフィジカル空間(現実世界)とを融合させた取組により、人々に豊かさをもたらす社会。

(2)2025 大阪・関西万博開催概要

開催期間                                          :2025年5月3日(土)〜11月3日(月)  185日間

開催場所                                          :大阪・夢洲(ゆめしま)

想定来場者数                                  :約2800万人

出所:2025日本万国博覧会誘致委員会 公式サイト

(3)経済波及効果は約2兆円と推定

日本経済及び大阪・関西の地域経済の活性化やビジネス機会の拡大による中小企業の経営強化により、約2兆円の経済波及効果が見込まれています。

会場となる夢洲は1980年代に新都心として開発が計画されたものの、バブル崩壊により頓挫し、2008年の夏季五輪誘致にも失敗しました。

約200ヘクタールもの未開発地を抱える、いわばお荷物となっていたものです。

統合型リゾート施設(IR)の誘致により活路を模索していた中での万博開催決定で、大チャンスが到来した形となります。

交通インフラや宿泊施設の整備など、IRとの相乗効果も期待されます。

大阪・関西圏は近年外国人観光客が急増しており、2017年に関西圏を訪れた外国人は1207万人(三菱UFJリサーチ&コンサルティングの推計)。

これは全国の外国人観光客の4割を占め、インバウンド消費額は1兆円超で、万博開催は、関西の訪日外国人をさらに年間3割(約350万人)押し上げる効果が期待されています。

インフラ整備やインバウンドの増加など、東京オリンピック後の日本経済を牽引するものとして、今後ますます目が離せません。

3、注目されるIR(統合型リゾート)銘柄!インバウンド・カジノ・万博関連銘柄20選

万博開催によって、会場となる夢洲に土地を保有する企業、会場やインフラの整備を行う企業、ホテル、警備会社などが恩恵を受けると予想されます

また、IR・カジノ関連銘柄やインバウンド関連銘柄にも再注目と言えます。

(1)山九(9065)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
山久(9065)5400円新日鉄住金系の物流会社。夢洲に土地を保有することで注目される。

(2)上組(9364)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
上組
(9364)2,513円港湾総合輸送でトップクラスの実績を持つ物流会社。夢洲に土地を保有することで注目される。

(3)櫻島埠頭(9353)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
櫻島埠頭
(9353)
3,385円大阪唯一の商業埠頭会社。夢洲に土地を保有することで注目される。

(4)杉村倉庫(9307)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
杉村倉庫
(9307)
1,292円関西倉庫業の老舗。夢洲に土地を保有することで注目される。

(5)三精テクノロジー(6357)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
三精テクノロジー
(6357)
2,098円舞台装置・遊戯機械大手。大阪が地盤であり、前回大阪万博のほか、つくば博、愛・地球博における実績を持つことで注目される。

(6)京阪HD(9045)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
京阪HD
(9045)
4,650円京阪、滋賀を地盤とする私鉄。運輸、不動産、流通、レジャー・サービスを展開。京阪中之島線を延伸させ、大阪市営地下鉄中央線への接続が検討されており、夢洲と京都を結ぶアクセス鉄道として期待されている。

(7)ユニゾHD(3258)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
ユニゾHD
(3258)
2,362円東京地盤の不動産会社。ビジネスホテル事業を積極的に拡大。万博開催によるインバウンド需要増加の恩恵が期待される。

(8)共立メンテナンス(9616)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
共立メンテナンス
(9616)5,480円独立系寮運営会社、ビジネスホテルを全国展開。万博開催によるインバウンド需要増加の恩恵が期待される。

(9)藤田観光(9722)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
藤田観光
(9722)
3,115円高級宴会場名門、ビジネスホテルを全国展開。万博開催によるインバウンド需要増加の恩恵が期待される。

(10)ALSOK(2331)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
ALSOK
(2331)
5,280円国内2位の警備会社。ラグビーW杯、東京オリンピック、G20など大きなイベントが続き、業績も最高益を更新中。

(11)セコム(9735)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
セコム
(9735)
9,371円国内トップの警備会社。ラグビーW杯、東京オリンピック、G20など大きなイベントが続くため注目。

(12)東洋テック(9686)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
東洋テック
(9686)
1,255円機械警備・ビル管理を主体とする中堅警備会社。関西地盤であり、万博開催による恩恵が期待される。

(13)アール・エス・シー(4664)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
アール・エス・シー
(4664)
1,287円警備から清掃・設備管理までを一貫して手掛ける中堅警備会社。今年1月にはセコム(9735)と提携し、注目度が高まっている。

(14)シップヘルスケアHD(3360)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
シップヘルスケアHD
(3360)
4,475円医療機器・設備を一括販売する医療介護大手。子会社に大阪地盤の警備会社・日本パナユーズを持ち、警備関連銘柄としての一面を持つため注目。

(15)五洋建設(1893)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
五洋建設
(1893)
712円海洋土木に強みを持つ総合建設会社。関西が地盤であり、夢洲への交通インフラ整備などに関連して注目される。

(16)乃村工藝社(9716)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
乃村工藝社
(9716)
2,854円展示施設・商業施設・博物館などのディスプレー企画・設計・施工・運営管理の最大手。万博、カジノいずれからも恩恵が期待できる銘柄。

(17)コナミHD(9766)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
コナミHD
(9766)
5,110円ゲーム大手、スポーツ施設業界トップ。カジノ機やパチスロ機を手がけ、カジノ関連銘柄として注目。

(18)ユニバーサルE(6425)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
ユニバーサルE
(6425)
3,795円パチスロ大手。フィリピンのカジノ・リゾート「オカダマニラ」を開発・運営しており、日本におけるIR開発のパイオニアとして注目。

(19)日本金銭機械(6418)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
日本金銭機械
(6418)
1,113円紙幣識識別機や硬貨計数機などの貨幣処理機大手。カジノ向けシェア高く、カジノ関連として注目。

(20)オーイズミ(6428)

銘柄
(コード)株価
(2018/12/21終値)銘柄情報
オーイズミ
(6428)
499円パチスロ用のメダル貸機、補給回収システム、パチスロ機などを手掛けるメーカー。カジノ関連として注目。

(チャート:SBI証券)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

東京オリンピックに続く国際的なイベントとなる大阪万博は、オリンピック後の日本経済を牽引する役割が期待されています。

関連銘柄の一部では株価が急騰するなど、すでに株式市場では思惑による買いが入り始めています。

2025年の開催までにはまだ6年以上あり、今からじっくり仕込んでいけるテーマと言えますが、期待や思惑で株価が急騰した銘柄は、急落にも注意が必要です。

万博関連銘柄への投資を検討する際には、期待だけでなく、企業の業績や財務状態などをしっかり確認し冷静な判断を心がけましょう。

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