割安株の定義とは?アクティビストが選ぶ割安銘柄!

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もの言う株主とも言われるアクティビストの多くは、自らの積極的な働きかけによって投資企業の株価を引き上げて利益を獲得していきます。投資対象としては、株価上昇余地も大きい割安株といわれる銘柄が多くなっています。

では彼らが投資先として選ぶ割安株はどういった銘柄なのでしょうか。

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1、割安株とは

割安株とはバリュー株ともいわれ、その企業の業績や将来性などからして、本来の価値よりも株価が割安な状態に放置されている株を言います。

割安株には明確な定義といったものはありませんが、一般的にはPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった株価指標が、市場や同業他社の平均に比べて低い銘柄のことを言います。

ただし、企業本来の価値は収益性や保有資産だけでなく、独自の技術やブランド、指標など数値では測れない部分もあります。

また指標からすぐに割安と判断できるような銘柄は、なんらかの問題を抱えている可能性もあり、指標的に割安であっても必ずしも投資対象として適切とは言えません。

そのため投資対象として適切かは、複数の指標や財務諸表など定量的な面、数値では測れない定量的な面の双方から総合的な判断が必要となります。

2、アクティビストの投資先

日本でもアクティビストは積極的に投資活動を行っています。

投資会社M&Sと資産運用会社オアシスが投資しているのは、以下のような銘柄です。

(1)投資会社M&S

銘柄 2015年6月末株価 2018年6月末株価 過去3年騰落率
(1788)三東工業社 1,850. 2,800. 51.35%

 

銘柄 2015年6月末株価 2018年6月末株価 過去3年騰落率
(1992)神田通信機 2,050. 2,550. 24.39%

 

銘柄 2015年6月末株価 2018年6月末株価 過去3年騰落率
(6022)赤阪鐵工所 1,680. 2,124. 26.43%

 

銘柄 2015年6月末株価 2018年6月末株価 過去3年騰落率
(6822)大井電気 425. 346. -18.59%

 

銘柄 2015年6月末株価 2018年6月末株価 過去3年騰落率
(6930)日本アンテナ 651. 882. 35.48%

 

銘柄 2015年6月末株価 2018年6月末株価 過去3年騰落率
(8045)横浜丸魚 590. 884. 49.83%

チャート:SBI証券

M&Sは、2016年には年間利回り45.26%、2017年にも27.06%と高いリターンをあげている注目のアクティビストであり、投資銘柄の株価も大きく上昇しています。

(2)資産運用会社オアシス

銘柄 2015年6月末株価 2018年6月末株価 過去3年騰落率
(9449)GMOインターネット 1,642. 2,639. 60.72%

 

銘柄 2015年6月末株価 2018年6月末株価 過去3年騰落率
(2168)パソナグループ 1,126. 1,802. 60.04%

 

銘柄 2015年6月末株価 2018年6月末株価 過去3年騰落率
(6816)アルパイン 2,360. 2,286. -3.14%

 

3、株主利益の最大化を目的としたアクティビストの活動

投資会社M&S

M&Sは、投資家から資金を募り、物言う株主として、企業価値の向上を目的としたアクティビスト投資を行っている投資会社です。

顧客や投資先をはじめとするすべてのステークホルダーとの深い関係性、十分なコミュニケーションとディスカッションに基づいた、「信頼ある投資」

顧客の期待に添い、期待を超えられるよう、投資成果のみならず、投資対象となる企業の価値向上を目指した「責任ある投資」

関わる方々や企業の将来を見据え皆が幸せになるための、「未来ある投資」

このような投資スタイルのもと、M&Sは経営者や従業員との対話を行いながら、提言やサポートを行うことによって、企業の魅力やポテンシャルを最大限引き出し、企業との長期的な共存と成長を目指しています。

上記のM&Sの投資先は、企業価値に比べ過大な現金や有価証券を保有する企業が中心となっています。

その上で彼らは、その過大といえる資産を有効に活用し、企業価値・株主価値を向上させるため、増配や自社株買いを求める株主提案など投資先企業に対して働きかけを行っています。

(1)大井電気株式会社に対する要望(2018年3月16日)

株式912,000株(発行済株式総数の約6.20% *2018年3月16日時点)を保有する大井電気(6822)に対して、M&Sは今年3月、財務体質の改善に向け企業価値及び株主価値の向上を目的として、増配、有利子負債の返済による財務体質の改善を求めよう要望を行いました大井電気株式会社要望書)。

この背景には、大井電気が少なくとも過去10年間、時価総額を超える現預金を保有する状態を続けており、有効な投資先も見出せていない一方、5.5億円の銀行借入により支払利息が発生している状況がありました。

それに対してM&Sは余剰の現預金による借入返済と配当による株主への還元を求めたものです。

(2)株式会社赤阪鐵工所に対する要望(2018年3月16日)

株式136,800株(発行済株式総数の約8.88% *2018年3月16日時点)を保有する株式会社赤阪鐵工所(6022)に対して、M&Sは買収防衛策導入の撤回と増配、自社株買いを要求しました(株式会社赤阪鐵工所要望書)。

M&Sの主張は、赤阪鐵工所がある一 定の大株主を排除することを目的として買収防衛策(ポイズンピル)導入の発表です。

マネーゲームを防止する策としては一見有効に思える買収防衛策も、既存の経営陣の保身のために利用される可能性も否定できないというものです。

その後6月に開催された株主総会では、増配を求める株主提案や、買収防衛策の導入に関する会社提案に反対票を投じるなど、積極的な権利行使を行っています(赤阪鐵工所への議決権行使方針)。

株主総会では会社提案はすべて可決、株主提案は否決される結果となりましたが、一般株主からも一定の賛同が得られおり、会社や経営陣に対する一定のプレッシャーを与えることになったのではないかとみられます(株式会社赤阪鐵工所第 120 期定時株主総会の結果)。

(3)神田通信機株式会社とのプロキシーファイト(2018年3月28日)

株式61,300株(発行済株式総数の約7.01% *2018年3月28日時点)を保有する神田通信機株式会社(1992)に対して、M&Sは買収防衛策導入の撤回と増配を求めました。

M&Sはこの要求を実現するため、一般株主に対して、買収防衛策導入の会社提案へ反対し、増配を求める株主提案へ賛成するよう賛同を求め、議決権代理行使の委任状争奪戦(プロキシーファイト)を行っています。

6月に開催された株主総会では会社提案は可決、株主提案は否決という結果となりましたが、過大に保有する投資有価証券の縮減の方針・考え方について、会社側から方針を示す旨の回答が得られるなどの成果にもつながっています(神田通信機株式会社第81期株主総会の結果)。

まとめ

アクティビストが投資対象とする銘柄は、本来の企業価値に比べ市場評価の低い割安株への投資が中心です。

そのため株価は低い水準にあり値下がりリスクも小さい上、株価上昇時には大きな値幅が期待できます。

またアクティビストによる投資対象企業への積極的な働きかけによって、その銘柄は、一般的な割安株に比べ早期に利益が実現される傾向があります。

現状では企業にとって耳の痛いアクティビストからの提案が受け入れられるケースはまだ限られていますが、株主重視の経営を求める動きは強くなっており、アクティビストにとっては追い風と言えます。

今後ますます期待が高まるアクティビストや、アクティビストが投資対象としている銘柄への投資を検討してみてはいかがでしょうか。

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証券会社、生損保代理店での勤務を経てファイナンシャルプランナーとして独立。

(保有資格)1級FP技能士・証券外務員一種
(試験合格)宅建士・行政書士

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