数千万、数億という資産を築いた後には、「どう守っていくか」という課題に悩む方も多いのではないでしょうか?
ただの銀行預金ではインフレリスクの懸念があるため、保全性があって利回りが少しでも高い投資先が知りたいですよね。
そんな投資先の一つとして、プライベートバンクがあります。
顧客ごとに最適なポートフォリオを組んで、リスクを抑えながら期待できる利回りは日系プライベートバンクでは5%から10%と高利回りです。
日本の普通預金・定期預金の金利が0.001%から0.02%ですから、どれほど高利回りなのかは明らかです。
しかし、プライベートバンクは有名ではないため、情報を0から知る方もいるかと思います。
そこで、もっと利回りやサービス内容を知りたい方向けに、この記事では日系プライベートバンクの利回りについて海外プライベートバンクと比較して紹介します。
さらにプライベートバンクによって受けられる4つのサービスもお伝えします。
プライベートバンクの利回りは高い?
プライベートバンクの期待利回りは高く、特に日系プライベートバンクは期待利回りで5%から10%ほどであるので、比較的高い数字と見て良いでしょう。
プライベートバンクがこれほど高い利回りとなっている理由は、プライベートバンカーと呼ばれる方が顧客のニーズに合った資産運用を行うことが挙げられます。
また、最低預入金額も数千万円から数億円単位であるため、ポートフォリオの幅が広がるため利回りの高い戦略も取りやすいです。
とはいえ、あくまでも顧客の意思や考えによって資産を動かすため、
「資産を守りながら安定して利益を出したい方」や、
「積極的な運用をして資産を増やしたい方」など、
目的によってプライベートバンクの利回りは変わってくるでしょう。
日系の期待利回りは5%〜10%が相場
日本のプライベートバンクは銀行と証券会社があり、いずれの利回りも5%から10%前後が相場です。
あくまでも期待利回りであり、目標利回りとして設定している数値と思っておくと良いでしょう。また手数料は、それぞれ異なるため実際の利回りは異なります。
スイス系の平均利回りは3%〜8%
プライベートバンク始まりの地でもあるスイスでは、3%から8%ほどが期待利回りです。日系のプライベートバンクと比較して、利回りの幅は2%ほど低くなっています。
一般的な金融商品より高い利回りが魅力
スイス系・日系プライベートバンクの利回りは3%から10%ほどとお伝えしましたが、他の金融商品は0.001%から5%が平均的です。
金融商品 | 利回り |
---|---|
普通預金・定期預金 | 0.001%〜0.02% |
投資信託 | 3%〜5% |
国債 | 0.062%(2021年) |
株式(日経平均配当利回り) | 2%前後 |
プライベートバンクに預けられる額の資産を持っている場合、上記の商品よりはプライベートバンクのほうが利回りのメリットは大きくなりやすいでしょう
日本と海外でプライベートバンクの特徴を比較
プライベートバンクを日系銀行(証券)とスイス系で比較したとき、結局利回り以外ではどんな違いがあるのでしょうか?
ここでは、細かな違いは割愛してわかりやすい部分を比較してみましょう。
日本系プライベートバンクの特徴
日系プライベートバンクの特徴は次のとおりです。
- 日本語でのサポートを受けられる
- 日本の法務や税務の相談をできる
日本語でのサポートを受けられる
当然、日系プライベートバンクでは日本語でのサポートを受けられます。海外のプライベートバンクでは、その国の言語でのサポートしか受けられないため、日本人には日系が利用しやすいです。
日本の法務や税務の相談をできる
法務や・税務は国ごとに異なり、優秀な専門家のアドバイスを受けることで資産を守る力に違いが出ます。
特に大きな資産となると、相続税などの問題や不動産の購入維持といった問題は避けられません。
海外プライベートバンクの特徴
次に、海外プライベートバンクの特徴についても見ていきましょう。
- 地政学的リスクを回避できる
- 豊富な実績に基づくサービスが受けられる
地政学的リスクを回避できる
海外のプライベートバンクに資産を預け入れることによって、日本という国で発生し得るリスクを回避できます。特に、日本では全世界で発生する地震の20%が発生(M6以上)しています。
とはいえ、プライベートバンクの運用商品によってリスクは異なるため、一概に「海外なら安心」とは言えないことには注意してください。
豊富な実績
海外の有名なプライベートバンクでは、世界の富裕層との信頼関係を長く築いている実績があります。
数百年にわたって蓄積しているノウハウやコネクションを生かした質の高いサービスを受けられるでしょう。プライベートバンクでは、資産の運用以外にどんなサービスがあるかは後ほど紹介していきます。
プライベートバンクで受けられるサービスには何がある?
プライベートバンクで得られるメリットは運用益だけではありません。高額な資産を預け入れることで、付随するきめ細やかなサービスを受けられることも特徴です。
そんなプライベートバンクが提供する以下のサービスについて紹介します。
- ステータス系サービス
- 旅行・出張のサービス
- 事業成長のサポート
- 人生のあらゆる相談・サポート
ステータス系のサービス
プライベートバンクの顧客になるには、単に潤沢な資金があるだけではいけません。厳しい審査をクリアした方のみがプライベートバンクと取引を行えます。
そのため、「プライベートバンクと取引がある」という事実だけで、十分なステータス性があるといえるでしょう。
さらに、プライベートバンクの顧客限定の、会員限定ラウンジやバー等への案内を受けられます。今まで入ることができなかった場所へも入れるようになるでしょう。
また、プライベートバンクへの加入審査では身辺調査等も行われ、犯罪履歴やグレー(怪しい)な事業を行っている方は省かれます。
よって、「単にお金を持っている」というだけではなく「本当に相応しい人」のみが案内される最高ステータスといえそうです。
旅行・出張のサポート
自身に合った旅行を組んでもらったり、自身の事業をスムーズに行うための出張サポートを受けたりすることもできます。プライベートバンクは各旅行代理店等と連携をしているため、こういったサポートが可能なのです。
旅行や出張を行う際に、プライベートバンクは緻密にスケジューリングしたり、それらに付随する移動手段の確保や宿泊先の段取り等をすべて行ってくれたりします。
これによって、純粋に「旅行だけを楽しめる」「事業に集中できる」といった環境を提供してくれるのではないでしょうか。
事業成長のサポート
顧客の事業をサポートして顧客の資産が増えれば、自分たちの利益にも直結するのがプライベートバンクです。
そのため、顧客の事業成長をサポートしたり事業継承に関連するコンサルティングを行ったりするプライベートバンクもあります。
銀行系のプライベートバンクなら、できるだけ有利な条件での事業融資を提案してくれることもあります。
人生のあらゆるサポート
プライベートバンクでは、事業に関することのみならず、プライベートに関するあらゆる相談やコンサルティングも行います。
たとえば、子供の教育支援や最先端医療や高級老人ホームなどの紹介や情報提供があります。さらに、要望があれば、顧客の話し相手をしてくれることもあります。
プライベートバンカーは、単に顧客の資産を預かって増やすだけが目的ではありません。「顧客の人生に寄り添ってサポートを行うこと」もサービス内容としています。
そのため、資産を増やすことにつながるのであれば人生の中で起こり得ることはある程度相談が可能と思っておいて良いでしょう。
特に、プライベートバンクを利用する富裕層は経営者が多いため、なかなか家族や身内に弱音を吐いたり相談したりできる方がいません。そういった方でも、専属のプライベートバンカーに相談すれば、話を聞いてくれることもあるでしょう。
「プライベートバンカーと顧客の付き合い」というよりも、「人と人の付き合い」を大切にされている方もたくさんいます。
プライベートバンクによって行われるサービスは、単に運用益や利回りだけでは計れないものです。
まとめ
今回は、プライベートバンクの利回りについて解説しました。
プライベートバンクは200年以上前にスイスで始まり、1980年代後半に日本でも広く知れ渡るようになった資産運用方法の一つです。
そのため、スイス・日本のプライベートバンクの利回りをよく比較されます。
スイスのプライベートバンクの平均的な利回りは3%から8%ほどであるのに対し、日本は5%から10%と高利回りとなっています。
資産を増やすことにつながる、きめ細やかなサポートサービスも提供しています。
もし皆さんが、このような、プライベートバンクと取引を持つことによって得られるサービスよりも、高利回りに注目している場合、「ヘッジファンド」という選択肢もあります。
ヘッジファンドとは、機関投資家や富裕層から私募による資金を集めるファンドです。
いかなる状況下であっても「絶対収益」を目標に高い収益を狙うことが特徴であり、高い利回りを期待している方にはおすすめです。
プライベートバンクと同じようなサービスは受けられませんが、利回りはプライベートバンクよりもヘッジファンドの方が高くなることが期待できます。
「高利回りに期待しながら最高のサービスを受けたい」という方は、プライベートバンクを「できるだけ高利回りを目指したい」という方は、ヘッジファンドを検討してみてください。
ヘッジファンドについては、こちらの記事にもまとめています。
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