2014年1月より税優遇制度である少額投資非課税制度(NISA)に加え、2018年1月より投資信託の積み立てに特化した「つみたてNISA」が始まり、政府も個人マネーを投資に振り向けるべくさまざまな制度を策定しています。そのため、近年資産運用の重要性を感じ、本格的に投資を始めていきたいと考えている方は多いものです。
そこで、本記事では投資信託について解説するとともに、おすすめしたい銘柄の選び方を紹介します。
投資信託の種類
一口に「投資信託」と言っても、さまざまな種類の商品が存在します。投資と言うと「株式」が一番に思い浮かぶ方は多いかと思いますが、世の中には「株式」以外にも「債券」や「不動産」などの幅広い資産に投資することができます。
それぞれの資産に対する特徴をしっかりと把握し、これらをバランスよく組み込んで運用することが重要です。
ここでは、投資信託を7種類に分けて、それぞれの投資信託の種類を詳しく解説してきます。
国内株式型の投資信託
国内株式を対象とした投資信託は、私たちが投資と聞いてイメージしている「株式」で構成された投資信託です。国内で発行された株式を対象として投資を行います。
株式は企業が資金調達のために発行する証券のことで、投資家に株式を購入してもらいその資金で事業拡大を行います。事業拡大に伴い、収益を増やし配当を多く支払い、株価を上昇させることで投資家に還元する仕組みです。
海外株式型の投資信託
海外株式を対象とした投資信託は、海外で発行された株式に投資する投資信託です。海外で発行される株式は、一般的に海外の証券取引所を通じて購入することになり、現地通貨建てとなります。
しかし、投資信託を通じて購入することで、指定した金融機関より円建てで投資することが可能になります。
国内債券型の投資信託
国内債券は、国内で発行された公社債に投資する投資信託です。債券は、発行元の企業や団体が資金調達が必要性になった際に発行するものです。
投資家からお金を借り、借りたことを対外的に証明するための借用証書に該当するものです。債券を購入する場合、一般的に公募期間と償還期限が決められていますが、投資信託を通じて購入することで、購入したいタイミングもしくは売却したいタイミングで自由に取引することが可能です。
外国債券型の投資信託
外国債券は、国外で発行された公社債に投資する投資信託です。こちらも、国外の企業や団体が資金調達を必要とする場合に発行するものです。
投資信託を通じて購入することで、ご自身の都合の良いタイミングで取引ができます。
国内不動産(J-REIT)型の投資信託
国内不動産(J-REIT)は、実物の不動産に投資する投資信託です。複数の投資家から資金を集めて、その資金を元に実物の不動産を購入します。
不動産から得た賃貸収入を投資家に分配金として還元します。実物の不動産と比べて必要となる資金が少なく、少額でも投資することができることが特徴です。
外国不動産(REIT)型の投資信託
外国不動産(REIT)は、国外の不動産に投資する投資信託です。J-REITと同様に、購入した不動産から得た賃貸収入を投資家に分配金として還元します。
コモディティ型の投資信託
コモディティは、金やプラチナ、原油、大豆、とうもろこしといった商品に投資する投資信託です。価格は需給バランスで決まることから、常に価格が上下することが特徴です。
そのため長期保有には不向きであり、株式相場が下落傾向にある場合など中期的にリスクヘッジ目的の取引に向いています。
投資信託の選び方
現在、投資信託には6,000種類以上の本数があります。このように数ある投資信託の中から、投資すべき投資信託を選ぶにはどういったポイントを押さえておくべきなのでしょうか?
ここでは、投資信託の選び方を5つに分けて紹介していきます。
- リスク許容度に応じてバランスを考える
- 販売手数料や信託報酬などコストを確認する
- 過去の運用成績を確認する
- 純資産総額を確認する
- 分配金が再投資可能な銘柄を選ぶ
ポイント1:リスク許容度に応じてバランスを考える
まず、投資信託を運用している運用会社が発行した目論見書を確認し、株式もしくは債券といった、投資対象の資産を確認します。そして、ご自身のリスク許容度に応じて、資産の組み入れ比率を考えます。
例えば、リスク許容度を高く取れるのであれば、株式の割合を高くし債券の割合を低くします。逆に、リスク許容度を低くしたいという場合は、株式の割合を低く、債券の割合を高くします。
ポイント2:販売手数料や信託報酬などコストを確認する
投資信託を購入する場合、金融機関が定めた販売に必要な費用を徴収するための「販売手数料」のほか、投資信託の運用会社が定めた運用代行料に該当する「信託報酬」を支払う必要があります。こういった手数料は利回りに影響するため、目論見書をしっかりと確認する必要があります。
近年、ネット証券などの普及により、インターネットで低コストに取引ができるようになりました。そのため、販売手数料が無料となる「ノーロードファンド」も登場しています。
そういった販売手数料が無料のものを選んだり、信託報酬が1%以下ものを目安に探したりすると良いでしょう。
ポイント3:過去の運用成績を確認する
過去最低3年間の運用成績を確認し、確実にリターンを出せているのかどうかを確認することも重要です。長期的な運用成績を確認することで、相場が良いときだけではなく悪いときもどれだけリスクに耐えられるかを確認できるからです。
ポイント4:純資産総額を確認する
投資信託が保有する純資産総額の推移が右肩上がりに増えているかも重要な確認項目です。純資産総額が増えているということは、運用で確実に利益を出し資産を増やしていることや、多くの投資家から資金が集まってきているということです。
つまり、パフォーマンスが良好であると判断できるのです。
ポイント5:分配金が再投資可能な銘柄を選ぶ
投資信託では、運用によって得られた利益や配当金を分配金として投資家に還元するものがあります。分配金は投資する資金「元本」を増やすためにも、再投資を行う投資信託を選ぶことが重要です。
分配金を再投資することで、元本に加え再投資したぶん、さらに運用収益が増えることになり「複利効果」が期待できるからです。
2021年度版おすすめの投資信託10選
投資信託の選び方のポイントを紹介してきましたが、日本には投資信託が約6,000本もあるため、全部は比較できないですよね。どの商品を選んだら良いのか早く知りたい方のために、おすすめの投資信託を10本紹介していきます。
これから紹介する10本の中から、ご自身でいくつかを選んで投資を始めていきましょう。なお、以下に紹介する信託報酬と純資産総額は、2020年6月時点の情報です。
おすすめ1:ニッセイ日経225インデックスファンド
画像引用元:ニッセイ日経225インデックスファンド
ニッセイ日経225インデックスファンドは、国内株式で運用する投資信託です。日経平均株価に連動することを目指す商品で、日経平均株価を構成する銘柄に投資をします。
日経平均株価を構成する株式は225種類の日本を代表する企業なので、当ファンドは日本経済を代表する銘柄に幅広く投資したい人におすすめです。
信託報酬は0.275パーセントと安く、純資産総額は1,488億円と申し分ない規模です。過去の成績を見ても、平均的なリスクで安定したリターンを上げています。
格付け会社からも投資家からも評価が高い投資信託です。
日本に投資するなら、ニッセイ日経225インデックスファンドを中心に投資するのがおすすめです。
というのも、マイナス金利の影響で国内債券は利益がほとんど出ない状態になっています。国内株式への投資をメインにするとパフォーマンスが良くなるので、ニッセイ日経225インデックスファンドを中心にすると良いでしょう。
おすすめ2:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
画像引用元:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
同じく日本株式に投資する投資信託では、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)もおすすめです。
こちらは「TOPIX」という日本の株式指数の一つに連動することを目指す商品です。TOPIXを構成する銘柄は約2000種もあり、225種の日経平均株価よりも多くの銘柄に分散投資することができます。
日経平均株価よりも銘柄数が多いので、分散効果が効いてさらに安定したパフォーマンスを上げられると期待できます。リターン重視なら日経平均株価、安定重視ならTOPIXといったところでしょう。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の信託報酬は0.154パーセント、純資産総額は186億円です。運用開始からあまり時間が経っていないので純資産総額は小さめですが、右肩上がりで資産を伸ばしています。
おすすめ3:ニッセイ外国株式インデックスファンド
画像引用元:ニッセイ外国株式インデックスファンド
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、日本を除く世界の株式に投資する投資信託です。投資先を世界に分散することで、各国の政治・経済リスクといった個別のリスクが薄まるので、低リスクな運用ができます。
また、アメリカや新興国のように経済成長率の高い国の恩恵を受けることもできます。
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、信託報酬が0.1023パーセントと安く、純資産総額は1,674億円と規模も大きいです。安定した運用が期待できる投資信託です。
ちなみに、日本を含めた全世界に分散投資したいなら、ニッセイ外国株式インデックスファンドとニッセイ日経225インデックスファンドを組み合わせることで解決します。
おすすめ4:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
画像引用元:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、アメリカやヨーロッパといった先進国の株式に投資する投資信託です。日本の株式は含みません。
このファンドの特徴は、経済状態が安定した先進国に幅広く投資しているため、パフォーマンスが安定していることです。格付け会社も、リスクが低くリターンが標準より高いファンドと評価しています。
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの信託報酬は0.1023パーセント、純資産総額は1004億円です。純資産総額は右肩上がりで伸びています。
なお投資先の割合は、北米が65.34パーセント、欧州が26.49パーセント、アジア・オセアニアが7.91パーセントとなっています。先進国への分散といっても、ややアメリカに偏っていることは把握しておいてください。
おすすめ5:SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
画像引用元:SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは、アメリカの株式に投資する投資信託です。アメリカの代表的な株価指数であるS&P500に連動する成果を目指す商品です。
なぜアメリカに特化した商品があるのかというと、先進国の中で最も経済成長が期待でき、株式投資のリターンが高いと考えられるからです。
アメリカは先進国ですが、人口が増加して経済が拡大する新興国の長所も持ち合わせています。また、アップルやグーグルに代表されるようなスタートアップ企業が育ちやすい風土があり、経済成長に期待が持てるのです。
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは、日本に住んでいる人でも手軽にアメリカに投資できるということで、人気が急上昇している投資信託です。純資産総額は390億円ですが、右肩上がりで資産を成長させています。
信託報酬が0.0938パーセントと非常に安いのも、魅力の一つです。
おすすめ6:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
画像引用元:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、新興国の株式に投資する投資信託です。投資先の国と地域は、中国、韓国、台湾、インド、ブラジル、南アフリカ、ロシアなどです。
新興国は、人口増加などを理由に高い経済成長率を誇ることが魅力です。経済成長に乗って株式も大きなリターンを稼げると期待できます。
ただし、法整備や規制が追い付いておらず、突然成長にストップがかかることもあり得ます。ビジネスへの規制が強くなることで以前のような成長率が維持できず、株価が下がってしまう可能性もあるのです。
新興国への投資はリターンが高い反面、リスクも大きいのです。リスクを取ってでもリターンを狙いにいきたいなら、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスがおすすめです。
信託報酬が0.2079パーセントと低く、純資産総額も概ね右肩上がりです。
おすすめ7:たわらノーロード 先進国債券
画像引用元:たわらノーロード 先進国債券
債券への投資を考えているなら、たわらノーロード 先進国債券がおすすめです。このファンドは、日本を除く世界の債券に投資するファンドです。
リスクが低く、安定したリターンを稼いでいるのが魅力です。
投資先の構成は北米が47.51パーセント、欧州が45.91パーセント、中南米が0.72パーセント、アジア・オセアニアが4.76パーセントです。ほとんどがアメリカやヨーロッパの債券で、先進国らしい安定したパフォーマンスを期待することができるでしょう。
たわらノーロード 先進国債券の信託報酬は0.187パーセントと安く、投資しやすいです。純資産総額は142億円とあまり大きくはないですが、右肩上がりで資産額が伸びており、成長中の投資信託です。
おすすめ8:ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)
画像引用元:ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)
ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)は、国内の不動産(J-REIT)に投資するファンドです。東証REIT指数という、J-REITを代表する指数に連動することを目指す商品です。
これまで紹介した商品と異なるのが、「毎月分配型」という点です。ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)に投資すると、利息のような形で毎月分配金をもらうことができます。
運用成果によって分配金は増えることも減ることもありますが、毎月決まった収入が欲しい方には人気があるタイプです。
なお、利益などを分配金として投資家に支払うため、自動で再投資はされません。利益を再投資する投資信託を買いたい人は、分配型でないファンドを選びましょう。
また、ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)の信託報酬は0.792パーセントとやや高いです。国内不動産の投資信託は種類が少ないので、信託報酬の値下げ競争も働きにくいのです。
どうしても不動産への投資にこだわりたいならダイワJ-REITオープン(毎月分配型)をおすすめしますが、そうでなければ国内株式や海外株式の投資信託をおすすめします。
おすすめ9:eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
画像引用元:eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
これまで解説してきた投資信託のうち、「どれが良いのか分からず困ってしまう」という方にはeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)がおすすめです。この投資信託は、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT、先進国REITの8つの資産に均等に投資するファンドだからです。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)に投資するだけで、8つの資産に分散投資でき、手軽に安定したパフォーマンスが狙えるので、注目が集まっています。
純資産総額は533億円とまだあまり大きくはありませんが、右肩上がりで資産を急成長させています。信託報酬も0.154パーセントと安い水準です。どの投資信託にしたら良いのか分からなくなってしまった、という方におすすめの投資信託です。
おすすめ10:ひふみプラス
画像引用元:ひふみプラス
少し変わり種の投資信託として、ひふみプラスをご紹介します。ひふみプラスは主に国内株式に投資するファンドですが、「アクティブファンド」という種類の投資信託です。
これまで紹介してきたのは、株価指数などに連動するパフォーマンスを目指す「インデックスファンド」でした。これに対して、アクティブファンドはインデックスファンドよりも高いパフォーマンスを目指すためにファンドマネジャーらが独自に銘柄を選んで投資する投資信託です。
インデックスファンドよりも運用会社にとって手間がかかるため、ひふみプラスの信託報酬は1.078パーセントとやや高めです。しかし、純資産総額は5194億円と大規模で、多くの投資家に信頼されている投資信託です。
2020年のコロナショックの前も、株式の暴落を早い段階で予期して対策を取っていたため、下落幅が比較的小さくすぐに成績が回復しました。業界でも一目置かれる運用手腕なので、インデックスファンドよりも高いパフォーマンスを目指したいなら、ひふみプラスがおすすめです。
投資信託以外のおすすめ投資会社
これまで紹介した投資信託に毎月コツコツと積み立てて投資し、相場変動に左右されることなく着実に資産形成するのが良い方法だと言えます。ただ、投資信託の積み立てを続けていくよりも、もう少し踏み込んだ投資を行いたいとお考えの方は、投資会社を利用することも選択肢の一つとしておすすめです。
ここでは、国内で活動する独立系の投資会社「Japan Act」を紹介します。
Japan Actは、投資対象である上場企業の財務状況を徹底的に分析し、理論価値を算出した上で市場株価と比較して割安であると判断される会社に投資を行います。会社が発行する株式を取得し、保有率を高めることで株主としての影響力を増していきます。
また、株主提案権を行使し、企業に対して経営上の提案を行うことで、ガバナンス強化や経営改革を図り企業価値の向上を促します。
このアクションにより経営者が株主にも配慮した経営を行うことから、結果として現在株価が理論上の価値に近づきます。つまり、投資先企業と積極的な対話を行うことで、経営効率の向上を促して高いリターンを狙うのです。
Japan Actのような投資会社は、まだ日本では多くありません。一度資料請求して、詳しい内容を確認してみることをおすすめします。
投資信託に投資するならNISA・つみたてNISA・iDeCoを利用しよう
投資信託へ投資する際は、「NISA」「つみたてNISA」「確定拠出年金(iDeCo)」のいずれかを利用することをおすすめします。いずれも節税対策に役立つものだからです。
それぞれについて詳しく解説していきましょう。
少額投資非課税制度「NISA」
少額投資非課税制度「NISA」は、イギリスの個人貯蓄口座「ISA(Individual Savings Account)」をモデルとして、日本版ISAとして2014年1月にスタートした税優遇制度です。
一般的に、投資で得た運用益や配当金もしくは分配金は、所得税として20.315パーセント課税されます。しかし、NISAを利用することにより、年間120万円までの運用益や配当金もしくは分配金が最長5年間非課税となります。
年間120万円投資すれば、5年間で600万円もの投資額が非課税になります。NISAを利用するには、証券会社のNISA口座の申し込みが必要になります。
口座開設後は、投資信託の積み立て用の口座としても活用できます。
NISAは毎月の積立金額が多い方におすすめです。一方で、積立金額が3万3,000円以下であれば、この後解説する「つみたてNISA」を活用すると良いでしょう。
つみたてNISA
つみたてNISAは、投資信託もしくはETF(上場投資信託)の積み立てに特化したNISAです。年間40万円までの投資額に対して、最長20年間にわたり運用益と分配金が非課税となります。
つみたてNISAにおける最大の非課税額は年間40万円であるため、ひと月あたり3万3,000円(≒40万円÷12ヶ月)以下の金額で積み立てを検討している場合は有効に活用できます。40万円マックス20年間投資すれば、800万円もの投資額に対して非課税となります。
つみたてNISAは税優遇だけではなく、「販売手数料が無料」「信託報酬が一定水準以下」といったように、金融庁があらかじめ指定した条件を満たした投資商品のみが対象として活用できる制度です。そのため、初心者の方でも安心して投資が始められます。
ただし、NISAとつみたてNISAは併用ができないことには注意してください。利用前に月々どれくらい投資するのか考えた上で選ぶことが重要です。
個人型確定拠出年金「iDeCo」
個人型確定拠出年金「iDeCo」は、老後の資金を運用することを目的とした資産形成制度です。加入者があらかじめ指定した金融商品に対して、月額5,000円以上1,000円単位で定めた月々の拠出金額より積み立てて資産形成を行います。
iDeCoのメリットは、年末に確定申告を行う場合所得控除の対象となることに加え、運用益が非課税となることです。また、老後に受け取る場合も「公的年金等控除」と「退職所得控除」の対象となります。
ただし、iDeCoで運用する場合、自然災害など特殊な事情がない限り60歳になるまで引き出すことができないため、若い間は多額の金額を拠出することはあまりおすすめできません。
「iDeCo」と「NISA」もしくは「つみたてNISA」は併用が可能なので、iDeCoは老後向けに資産運用資金の一部を少額で運用するにとどめると良いでしょう。
まとめ
投資信託を選ぶ際のポイント、おすすめの銘柄、そして利用したい制度について解説しました。
投資信託を選ぶ際は、販売手数料や運用コスト、過去の実績、純資産総額をしっかりと確認した上で、リスク許容度に応じて組み入れる資産「ポートフォリオ」を考えることが重要です。また、投資信託を積み立てる場合は、税優遇制度である「NISA」もしくは「つみたてNISA」を利用することをおすすめします。
積立金額が毎月3万円ほどであれば「つみたてNISA」を活用すると良いでしょう。
iDeCoは老後向けの資産運用制度であるため、NISAと併用する形で少額を積み立てるにとどめると良いです。