グリーンランド問題で株価急落も?トランプ発言で警戒すべき投資ルール

この記事では、ダボス会議での発言や追加関税示唆が日経平均や為替に与える影響、リスクオフ局面で売られやすい銘柄と金などの逃避先、そして分散投資や損切りラインを含む具体的な5ルールを具体的な行動指針として整理し詳しく解説します。

目次

今、日本株で警戒すべきことと、冷静に対処するための心構え

最近のニュースを見て、大切な資産がどうなるのかとご不安に感じていらっしゃるかもしれません。

確かに、今の日本株市場は、わずかなきっかけで大きく揺れ動く可能性を秘めています。

しかし、ここで最も重要なのは、相場の未来を完璧に予測することではなく、どちらの方向に動いても冷静に対処できる「準備」をしておくことです。

過熱感のある市場と材料出尽くしの懸念

まず警戒すべきは、市場に漂う「過熱感」です。

特に、株価が大きく上昇した後には、「材料出尽くし」と呼ばれる、好材料が出たにもかかわらず株価が上がりにくくなる状態が起こりやすくなります。

これまで株価を押し上げてきた良いニュースがすでに行き渡り、利益を確定させたい投資家の「売り」が出やすくなっているのです。

多くの人が「まだまだ上がる」と期待している時ほど、わずかな悪材料で下落に転じやすいため、安易な飛びつき買いには注意が必要です。

上がり続けることを前提に投資をすると、高値で買ってしまう「高値づかみ」につながる危険があります。

予測不能なリスクへの備えの重要性

現在の市場には、事前に予測することが難しいリスクが存在します。

その一つが、米国大統領であるトランプ氏の発言です。

こうした要人の発言は、投資家心理を一瞬で冷やし、市場の流れを大きく変える力を持っています。

例えば、「追加関税」を示唆する発言は世界経済の先行き不安を呼び起こし、株価を押し下げる要因となります。

また、グリーンランドのような資源や安全保障に関わる地域の問題は、地政学リスクとして市場が過敏に反応しやすいテーマです。

このようなニュースが報じられると、短期的な売りが連鎖し、株価の変動が大きくなる傾向があります。

未来を正確に読むことは誰にもできないからこそ、何が起きても対応できる事前の備えが大切になります。

市場の揺れを「押し目買い」の好機と捉える視点

市場が下落すると、不安な気持ちが先行しがちですが、見方を変えれば絶好の機会にもなり得ます。

「押し目買い」とは、株価が一時的に下落したタイミングで、将来性のある優良な株式を安く買う投資手法のことです。

ただし、これは単に「下がったから買う」という単純なものではありません。

あらかじめ投資のルールを定め、買うべき銘柄をリストアップしておくなど、準備ができている投資家だけが成功できる手法です。

準備を万全にしておけば、株価の下落を過度に恐れる必要はなく、むしろ冷静に好機として捉えることができます。

全力投資ではなく、ルールに基づいた慎重な姿勢

このような不透明な状況で最も避けたいのが、感情に任せた「全力投資」です。

「今がチャンスだ」という高揚感や、「乗り遅れたくない」という焦りから一度に大きな資金を投じると、想定と逆に動いた時に冷静な判断ができなくなります。

大切なのは、あらかじめ自分の中で決めたルールを淡々と守る、慎重な姿勢です。

例えば、「投資に回す上限額」や「損失が一定の割合に達したら売却する損切りライン」といったルールが、ご自身の資産を守る防波堤となります。

このような客観的な基準を持つことで、市場の雰囲気に流されることなく、長期的な視点で資産形成に取り組むことができます。

感情に左右されず、決めたルールに従うことが、最終的に大きな失敗を防ぐことにつながるのです。

トランプ発言が日経平均の火種となり得る3つの理由

トランプ氏の発言がなぜこれほどまでに市場を警戒させるのか、それは「予測不能性」にあります。

たった一言が、世界経済の前提を覆しかねないからです。

特に、投資家心理を一気に冷え込ませる3つの火種が潜んでおり、これらが連鎖することで株価が大きく揺れる可能性があります。

これらのリスクはそれぞれ独立しているわけではなく、互いに影響し合って不安を増幅させることがあります。

ひとつの発言が、経済、政治、金融の各方面に波及する可能性を常に考えておくことが大切です。

追加関税の示唆がもたらす世界景気への不安

ここでいう追加関税とは、国同士が輸入品にかける通常の関税に、さらに上乗せする特別な税金のことです。

これが発動されると、輸入品の価格が上がり、貿易の流れが滞るため、世界経済のブレーキになりかねません。

過去にも、トランプ氏が大統領だった2018年からの米中貿易摩擦では、関税の応酬が激化しました。

その結果、企業の設備投資が見送られたり、サプライチェーンが混乱したりして、世界中の株価が不安定になりました。

例えば、追加関税の発表があった直後の取引日に日経平均株価が何度も上下落するといった事態が起きています。

このような発言ひとつで、企業の将来の利益に対する期待がしぼみ、投資家が先行きを不安視して株を売る動きに直結するのです。

資源と安全保障に関わるグリーンランド問題の地政学リスク

地政学リスクとは、ある地域の政治的・軍事的な緊張が、遠く離れた国の経済にも悪影響を及ぼす危険性を指します。

そして、グリーンランドは豊富な資源と安全保障上の重要性から、このリスクの火種になりやすい場所なのです。

2019年にトランプ氏がグリーンランドの買収に関心を示したことは、記憶に新しいかもしれません。

この発言の背景には、グリーンランドに電気自動車や半導体の製造に不可欠なレアアース(希土類)が大量に眠っているという事実があります。

また、北極海の氷が解けることで生まれる「北極航路」の要衝でもあり、軍事的な価値も高まっています。

このような発言は、資源を巡る国家間の対立を連想させ、投資家に「万が一」の事態を意識させます。

結果として、株式などのリスク資産を売って、金(ゴールド)のような安全資産へ資金を移す「リスクオフ」の動きを一気に加速させる引き金となるのです。

1ドル160円接近による為替介入への警戒感

トランプ氏の発言は、直接的でなくとも為替市場を大きく動かし、日本独自の為替介入リスクを高めることがあります。

為替介入とは、急激な円安や円高を抑えるために、政府・日本銀行が市場で大量の円を売買し、為替レートを動かそうとすることです。

2022年には、急激な円安を食い止めるため、政府・日銀が約24年ぶりに円買いドル売りの市場介入に踏み切りました。

現在のように1ドル160円に迫る円安水準では、市場は再び介入が行われるのではないかと強く警戒しています。

トランプ氏の発言がきっかけで世界経済の先行き不透明感が高まると、投資家がドルを買う動きが強まり円安が加速し、介入の引き金を引くことにつながりかねません。

もし介入が実施されれば、短期間で急激な円高が進み、自動車や電機といった輸出企業の株価が下落する大きな要因になります。

株価下落局面で想定される資金の移動先

市場全体が不安な雰囲気に包まれると、投資家の資金は正直に反応します。

大切なのは、すべての株式が一様に売られるわけではないという事実を知っておくことです。

どのような種類の株が売られやすく、逆にどこに資金が向かいやすいのかをあらかじめ理解しておくと、冷静に行動できます。

このように、お金の流れには一定の傾向があります。

この流れを把握することが、ご自身の資産を守り、次の投資機会を冷静に見極めるための第一歩となります。

下落時に売られやすいハイテク・グロース株

グロース株とは、将来の大きな成長への期待を織り込んで株価が形成されている銘柄を指します。

市場全体の空気が悪化すると、この「期待」という部分が真っ先に剥がれ落ちやすくなります。

例えば、株価収益率(PER)が100倍を超えるような銘柄は、業績のわずかな陰りや市場の不安感だけでも、利益確定の売りに押されて大きく値下がりすることがあります。

これらの企業が本質的に悪いわけではありません。

ただ、市場がリスクを避けようとする局面では、これまで期待を集めていた分、売られやすい性質を持っていると理解しておくことが大切です。

円高が逆風となる輸出関連企業

輸出関連企業にとって、円高は業績の重しとなります。

理由は、海外で稼いだドルなどの外貨を円に換算する際に、手元に残る円の金額が減ってしまうからです。

特に、1ドル160円のような水準が意識され、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まると注意が必要です。

仮に介入が実施されれば、1日で数円規模の急速な円高が進むこともあり、輸出企業の株価には大きな打撃となります。

特に海外での売上高の比率が高い企業ほど、為替レートの変動が株価に与える影響は大きくなるため、日々のニュースに気を配る必要があります。

資金の逃避先となるディフェンシブ銘柄

ディフェンシブ銘柄とは、景気の良し悪しに関わらず、業績が安定している生活必需品などを扱う企業の株式のことです。

たとえ景気が後退しても、私たちは食品の購入をやめたり、通信サービスを解約したりはしません。

そのため、市場が不安定な時には、投資家が安心して資金を置いておける「避難場所」として選ばれやすいのです。

こうした銘柄群には配当利回りが3%を超えるものも多く、株価の下落を配当収入で補う効果も期待できます。

市場全体が下落する局面でも、これらの銘柄は比較的値動きが穏やかであったり、反対に買われたりする傾向があります。

ご自身の資産構成に組み入れておくと、精神的な安定剤にもなります。

安全資産として注目される金(ゴールド)関連

金(ゴールド)が「安全資産」と呼ばれるのには理由があります。

それは、金そのものに価値があり、特定の国や企業の信用力に左右されない「無国籍通貨」とも言える性質を持つからです。

株価が下落するような金融不安が高まる局面では、投資家は紙幣や株式といった金融資産の価値が下がることを恐れ、価値がゼロにならない実物資産である金に資金を移します。

実際に2008年のリーマンショック後にも、金価格は大きく上昇した歴史があります。

株式とは異なる値動きをする傾向があるため、資産の一部を金で保有しておくことは、ポートフォリオ全体のリスクを和らげる有効な手段の一つです。

大切な資産を守り抜くための投資ルール5選

先の見えない相場で大切な資産を守るためには、予測を当てることよりも「どんな状況になっても冷静に対処できる準備」が欠かせません。

そのために最も重要なのが、感情に左右されずに行動するための自分だけのルールを決めておくことです。

これからご紹介する5つのルールは、市場の荒波から資産を守るための羅針盤となります。

これらのルールをあらかじめ決めておけば、いざという時に慌てず、冷静な判断を下す助けとなります。

ルール1 株式投資に回す上限金額の設定

まず最初にやるべきことは、「最悪の場合、すべて失っても生活に影響が出ない金額」を投資の上限として明確に設定することです。

この線引きが、精神的な安定を保つための生命線になります。

例えば、金融資産が3,500万円ある場合、「株式投資に使うのは、そのうちの20%にあたる700万円まで」というように、自分の中で絶対的な上限を設けます。

この範囲内で運用している限り、日々の株価の変動に一喜一憂することなく、心穏やかに過ごせる時間が増えます。

この精神的な余裕こそが、長期的な資産形成を成功させるための土台となるのです。

ルール2 一度に買わない時間分散の徹底

時間分散とは、投資資金を一度に投じるのではなく、複数回に分けてタイミングをずらしながら購入していく手法です。

この方法は、偶然最も高い価格で買ってしまう「高値掴み」のリスクを効果的に下げてくれます。

「今が買い時かもしれない」と感じても、一度に全額を投じるのは避けましょう。

例えば100万円の投資を考えているなら、まず30万円分を買い付け、その後の市場の動向を見ながら、残りの70万円を2回から3回に分けて購入するのです。

この一手間をかけることで購入単価が平均化され、短期的な値動きに振り回されることなく、落ち着いて投資を続けることができます。

ルール3 購入と同時に決める損切りライン

損切りラインとは、「購入時の価格から何%値下がりしたら、機械的に売却するか」という撤退の基準をあらかじめ決めておくことです。

これは、含み損が拡大し、塩漬け株になってしまうのを防ぐための極めて重要なルールです。

株式を購入するのと同時に、「株価が購入時から10%下落したら、いかなる理由があっても売却する」と決めてしまいます。

「もう少し待てば回復するかもしれない」という淡い期待が、取り返しのつかない損失につながることは少なくありません。

ネット証券の「逆指値注文」といった機能を活用すれば、このルールを自動で実行することも可能です。

ルール4 ダボス会議など重要イベント前のポジション調整

ポジション調整とは、保有している株式の量を調整することを指します。

特に、相場に大きな影響を与えかねない重要イベントの前には、リスクを抑えるために保有株を一部売却したり、新規の買い付けを手控えたりする行動が求められます。

今回のダボス会議でのトランプ氏の発言や、日本銀行の金融政策決定会合のように、結果が判明するまで株価の方向性が読みにくいイベントが控えている局面では、無理に動く必要はありません。

「休むも相場」という格言の通り、あえて何もしないという選択が、結果的に資産を守ることにつながります。

ルール5 コア・サテライト戦略によるリスク管理

コア・サテライト戦略とは、ご自身の資産を安定運用を目指す「コア(核)」の部分と、より高い収益を狙う「サテライト(衛星)」の部分に分けて管理する考え方です。

守りと攻めのバランスを取ることで、ポートフォリオ全体のリスクをコントロールしやすくなります。

具体的には、資産の8割から9割を、日経平均株価や米国のS&P500といった株価指数に連動する投資信託(コア)で堅実に運用します。

そして残りの1割から2割の資金(サテライト)を使って、自分が応援したい個別企業の株式や、将来性を見込むテーマ型の投資信託に挑戦するのです。

この戦略を取り入れることで、たとえサテライト部分で一時的な損失が出たとしても、コア部分が資産全体をしっかりと支えてくれるため、安心して投資を継続できます。

不透明な相場を好機に変えるための準備

投資家がやるべきことは、未来を完璧に予言することではありません。

市場がどちらの方向に動いても冷静に対処できる「準備」をしておくことが、なによりも重要です。

事前に備えておけば、漠然とした不安は「計画通りの行動」という安心感に変わります。

下落局面ですら、慌てて資産を売却するのではなく、良いものを安く購入する好機として捉えられるようになります。

下落シナリオの事前想定

下落シナリオの想定とは、「もし、このような状況になったら、自分はこのように行動する」という計画をあらかじめ具体的に決めておくことを指します。

例えば、ダボス会議でのトランプ氏の発言が引き金となり、日経平均株価が1日で3%下落するといった事態を想像してみるのです。

こうした「もしも」の計画があれば、いざその場面に直面しても、感情的な判断を避け、落ち着いて行動できます。

あらかじめ複数のシナリオと対応策を紙に書き出しておくだけでも、心の余裕は大きく変わります。

パニック売りといった、後で悔やむことになる行動を防ぐためのお守りになると言えるでしょう。

感情に流されないための自分ルールの確立

投資における最大の敵は、外部の市場環境ではなく、自分自身の心の中にあります。

特に、恐怖や欲望といった感情に駆られて衝動的な売買をしてしまうことが、資産を減らす大きな原因です。

周りが儲かっていると聞けば焦って高値で買ってしまい、少し株価が下がると怖くなって底値で売ってしまう、といった失敗は感情の揺れが引き起こします。

この感情の波に飲まれないためには、自分だけのルールを作り、それを厳格に守ることが大切です。

例えば、「株価が1日に5%以上変動しても、その日は取引しない」「ニュース速報を見てすぐに動かず、最低1時間は冷静に考える時間を持つ」といった、誰にでも実践できるルールが有効です。

自分自身で決めたルールは、荒波の市場を進むための羅針盤です。

このルールを守り抜く強い意志が、長期的に見て大切な資産を守り、育てることにつながります。

押し目買いで狙うべき銘柄のリストアップ

押し目買いとは、優良な企業の株価が市場全体の雰囲気などによって一時的に下落したタイミングを狙って購入する投資手法です。

しかし、ただ単に「下がったから買う」という行動は危険を伴います。

大切なのは、平穏な時期から「もし安くなったら、この会社の株を買いたい」と思える銘柄のリストを準備しておくことです。

そのリストを作る際は、漠然とした期待ではなく、自分なりの基準を持つことが重要です。

例えば、「自己資本比率が50%以上で財務が健全である」「過去10年間、安定して配当を出している」など、数字に基づいた基準を設けると、判断に迷いがなくなります。

事前に購入したい銘柄のリストがあれば、実際に株価が下落した際に、慌てて中身のよくわからない銘柄に手を出す失敗を防げます。

冷静に、計画通りに優良な資産を買い増していくことで、下落相場を資産形成の好機に変えることができます。

まとめ

この記事は、トランプ発言やグリーンランド問題、ダボス会議、追加関税や為替介入といった材料が日経平均に与える影響を整理し、特に押し目+ルールで慎重に行動することを最重要として解説ました。

まずは投資に回す上限を決め、損切りラインを設定したうえで押し目買い候補の銘柄リストを作り、ダボス会議や為替動向の前はポジションを軽くする行動を取りましょう。