投資信託を利回りの相場で選ぶ方法と独立系投資信託と投資会社3選

資産運用をしたいと思うものの、銀行に100万円預けてもATMの手数料1回分にもならないし、かといって株やFXはちょっと怖い。そんな時にはリスクを抑えながらそれなりの利回り(リターン)も期待できる「投資信託」がおすすめです。

それなりの利回りといっても、具体的な数字がわからないと投資信託を買うメリットが実感できません。そこで、まずは実際の投資信託の利回り相場はどのくらいなのかを確認し、その上で投資信託を選ぶポイントについてみていきましょう。

 1、投資信託の利回りの相場は?

投資信託の利回りとは、投資した資金が一定期間(通常は1年間)にどれだけ増えたのか、その割合のことです。

どのくらいの利回りが得られるかは、相場環境や投資対象、運用方法などによって、投資信託ごとに異なります。一例として指数(日本株なら日経平均株価など)に連動するように運用を行う投資信託(インデックスファンド)の利回りは以下のようになっています。

6ヶ月1年3年
【国内債券】
ダイワ日本国債ファンド
-0.49%-0.70%+0.29%
【国内株式】
ニッセイ日経225インデックスファンド
-7.06%-8.44%+7.61%
【海外債券】
ニッセイ外国債券インデックスファンド
-0.70%-1.90%-1.80%
【海外株式】
ニッセイ外国株式インデックスファンド
-6.83%-6.39%+8.14%
【国内REIT】
野村インデックスファンド・J-REIT
+6.77%+10.31%+5.05%
【海外REIT】
ニッセイグローバルリートインデックスファンド
+1.70%+6.93%+3.64%
【バランス型】
eMAXISバランス(8資産均等型)
-1.73%-3.14%+4.55%

*トータルリターン・2019年1月31日時点

投資信託の利回りは投資対象となる資産によって異なり、相場環境によっても左右されるため、6ヶ月・1年など比較的短い期間では利回りが大きくプラスとなる場合もあれば、マイナスとなる場合もあります。

ただ3年間の期待利回りは総じてプラスとなっており、運用期間が長くなれば資産分散、時間分散のリスク軽減効果がより現れてくるといえます

2、高い利回りの投資信託の選び方

投資信託のおよその利回り相場がわかりましたが、同じ投資対象の投資信託であっても、利回りは投資信託ごとに差があります。いざ自分の資金で投資信託を購入するということになれば、少しでも利回りが高いものを選びたいところです。

投資信託の利回りを比較する上でポイントとなるのは、運用実績です。この運用実績の目安となるのが投資信託の価格(基準価額)の変動額と分配金の合計額です。

分配金は運用により得られた利益がもとに支払うことが基本ですが、実際には利益が出ていないのに元本を切り崩して配当を行なっている投資信託もあります。分配金が支払われるとその分だけ基準価額も下がりますので、そのような投資信託は基準価額が下がっていきます。

そのため投資信託の運用実績をみる上では、分配金が多いというだけでなく、基準価額の変動を含めて比較する必要があります

利回りの高い投資信託をランキングとして公表している証券会社もあるので、投資信託を探す際に参考にするといいでしょう。

>>投資信託利回りランキング

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投資信託の利回りは、過去の一定期間における利回りの高さを基準としているためランキングは変動します。そのため、ランキング1位の投資信託が絶対的に優れているというわけではありません。

ランキングを参考に複数の投資信託を比較して、将来的な見通しなどをもとに最終的な判断をするようにしましょう。

3、安定した利回りの投資信託を選ぶポイント4つ

(1)自分が得たい利回り(リターン)に応じた資産クラスを選ぶ

リターン(利回り)が大きくなれば、リスクも大きくなります。このリスクの大きさを左右するのが、どの資産に投資するかというポイントです。投資対象(資産クラス)によるリスクとリターンには一般的に以下のような関係があるとされます。

資産クラス

上記のリスク・リターンの関係性や投資信託の利回り相場などを参考に、どのくらいの利回りを得たいのかを基準に資産クラスを選択し、適切なリスクをとることが大切です。資産クラスごとの利回りランキングもあるため活用しましょう。

>>資産クラス別・投資信託利回りランキング

(2)信託報酬が低い投資信託を選ぶ

投資信託は資金を運用のプロであるファンドマネージャーに運用してもらうため、その費用として「信託報酬」が発生します。

どのくらいの運用成績が得られるかは相場環境によって左右されるので、投資する側ではコントロールできませんが、この信託報酬は投資信託ごとにあらかじめ決まっているため、投資信託を選ぶ段階で投資する側が選ぶことができます

この信託報酬は投資信託を保有している間ずっとかかるコストであり、その分利益が減ることから利回りにとって確実なマイナスです。そのため安定した利回りを得るためには、信託報酬の低い投資信託を選ぶことも大切です。

信託報酬としては年率1%程度を目安とするといいでしょう。

(3)販売手数料の安い投資信託を選ぶ

投資信託を購入する際には、証券会社に支払う販売手数料が発生します。商品によっては3%以上の手数料が発生し、100万円投資してもいきなり3万円以上のマイナスからのスタートとなってしまうことになります。

インデックスファンドなどでは、ネット証券を中心に販売手数料のかからないノーロードファンドも多く販売されています

(4)分配金が多ければいいとは限らない

投資信託には、運用益を毎月投資家に配当する「毎月分配型」から配当を行わないものまであります。

毎月分配金を受け取れると利益が出ているのが実感しやすく、分配金の多い毎月分配型投資信託は人気があります。

ただし、分配金のもととなっているのは運用の元手となる信託財産です。それを切り崩して払い出してしまうのは運用にとって好ましくありません。

また分配金の多さを売りにしている投資信託では、実際には利益が出ていないのに信託財産の切り崩しで補填して分配をしているものもあります。切り崩し部分は元本の払い戻しにあたるので、信託報酬や手数料を払っていることを考えると明らかにマイナスです。

また運用益からの分配金にはその都度税金がかかるため、分配の頻度が高くなるほど税金面では損です。

これらを踏まえて安定した利回りを得ることを目指すのであれば、毎月分配型より年1回分配・無分配型の投資信託が適しているといえます。

4、独立系投資信託と投資会社の利回り

大切な資産の運用を託すのだから、委託先の選択も大切です。そこで投資信託を含めて候補に入れておきたい資産運用及び投資のプロをご紹介します。

(1)Japan Act

公式HP:https://www.japanact.com/

Japan Actは、日本国内の株式を主な投資対象としたバリュー/アクティビスト投資を行っている会社です。

徹底した投資対象の分析から理論価値を算出し、何らかの要因によって市場で過小評価されている企業への投資を行っています。

短期的な利益を追及せず、中長期的な投資スタンスで経営陣との対話を通じ、企業との関係構築を図る。

企業の手掛ける事業の優位性や将来性、保有資産を徹底的に分析し、企業本来の価値と現在の企業価値(市場における時価総額)との間に乖離のある銘柄を投資対象とし、企業への要求や株主提案を行うなど、アクティビストとして積極的に活動しています。

(2)レオス・キャピタルワークス株式会社

レオス・キャピタルワークス株式会社 公式HP:https://www.rheos.jp/

レオス・キャピタルワークス株式会社は、「ひふみ投信」を主力商品とする投資会社です。

株価や収益など企業の外面的な要素だけでなく、経営者やビジョンなど内面的な要素まで加味した上で投資判断を行うことで、相場環境に左右されにくい長期的な資産形成を目指し、守りながらふやす運用を実践しています。

「ひふみ投信」はレオス・キャピタルワークスからの直接購入のほか、銀行・証券会社を通して購入できる「ひふみプラス」があります。販売手数料は無料、信託報酬はアクティブファンドの中では割安な1.0584%(年率・税込)と低コストです

(3)さわかみ投信株式会社

さわかみ投資信託さわかみ投信株式会社 公式HP:https://www.sawakami.co.jp/

さわかみ投信株式会社が取り扱う投資信託は「さわかみファンド」のみです。

さわかみファンドは、「本格的長期投資」「長期・バイ・アンド・ホールド」型バリュー投資を運用方針とします。これからの将来に必要な製品やサービスを生み出していくであろう信頼できる企業であって、株価が割安であると判断した企業に長期投資を行います。

信託財産の長期的な成長を目的としているため、1999年の設定以来一度も配当はありませんが、リーマン・ショックも乗り切り信託財産を着実に成長させています。購入時手数料は無料、信託報酬は1.08%(年率・税込)と割安です。

5、投資信託の高利回りと裏腹な信託報酬

投資信託は運用をプロであるファンドマネージャーに任せることで、個人で運用するよりも安定的で高い利回りを期待できます。その対価としてかかるのが「信託報酬」です。

この信託報酬はより高い利回りを目指して、デリバティブ取引や積極的な売買を行うアクティブファンドでは割高になる傾向があり、逆に指数(インデックス)に近い利回りを目指すインデックス(パッシブ)ファンドでは割安な傾向があります。

また市場に上場し株式と同じように取引ができるETF(上場投資信託)の信託干報酬はかなり割安です。

信託報酬は運用成果に関わらず、毎日発生するコストであるため運用にとっては確実なマイナス要因です。投資信託を活用する上ではこのコストを意識した上で、それに見合う利回りが得られるかを考えるようにしましょう。

まとめ

いかがですか?

今回は投資信託の利回りの相場と高い利回りで運用する方法についてご紹介いたしました。

投資するにあたって、目標を定めることで、必要な利回りや投資対象を選択することができます。

高い利回りで運用するには、それなりの知識が必要です。この記事を参考に、高い利回りでの運用にチャレンジしてみてください。

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