今話題のファンドからあまり知られていないファンドまで9種類のファンドを紹介!

ドラマ『ハゲタカ』がリメイクされ放送されていることで、ハゲタカ・ファンドが今世間でも話題となっています。

ドラマに描かれたような、債権や株式を安く買い叩き貪欲に利益を追求するハゲタカ・ファンドのほか、ファンドにはさまざまな種類があり、その手法も多岐に渡ります。

ここでは、9種類のファンドの特徴とその仕組みについて見ていくことにしましょう。

1、投資信託

投資信託は一般の投資家から資金を募り、運用のプロであるファンドマネージャーがその資金で株式や債権、デリバティブ、不動産などさまざまな金融商品に分散投資を行うもので、得られた利益は投資家へ還元される仕組みとなっています。

投資信託に組み入れる商品や配当などは、法律によって厳格に規定されており、運用は一定の制約のもとで行われます。

不動産投資信託(REIT)は、特に不動産を投資対象とし賃貸収入や売買によって利益をあげる投資信託を不動産投資信託と呼びます。

2、ヘッジファンド

ヘッジファンドは、現物だけでなく空売りやデリバティブなどさまざまな手法を駆使して、相場環境に左右されずに絶対的な収益を追求するものです。

基本的には機関投資家や少数(49名以下)の投資家に限定して資金を募る私募ファンドであり、法律の規制を受けず柔軟な運用が可能となっています。

最低投資額が1億円以上といったファンドも珍しくなく、一般的には富裕層向けの投資先とされますが、最近では数百万〜1,000万円程度から投資できるヘッジファンドも登場しています。

(1)アセットマネジメントOne/AR国内バリュー株式ファンド

アセットマネジメントOne/AR国内バリュー株式ファンド

日本株の中小型株のなかで、株価指数の割安のものに投資していくバリュー投資をします。

市場環境の分析により間違いのないトレンド方向を見極め精度の高い運用をおこなっています。

(2)スパークス 日本株ロング&ショート

スパークス 日本株ロング&ショート

ロング・ショート戦略による日本株ファンドです。

将来の株価があがる成長性の高い会社を買建てして、実際の企業価値より割高な株を売建てすることのよりヘッジをかけた運用ができます。

3、アクティビストファンド

アクティビストファンドとは、自己資金や投資家から募った資金をもとに上場企業へ投資し、株主としての権利を積極的に行使して、株主利益の最大化を図るためにもさまざまな提案や要求を行うものです。

いわゆる「もの言う株主」であり、ハゲタカ・ファンドなどもアクティビストファンドに含まれます。

ハゲタカ・ファンドは、投資先企業の株を安く買い叩いて経営権を握り、企業を再生や解体したうえで株や資産を高値で売って利益をあげるといった手法を用います。

この、死肉をあさるハゲタカのような手法には、批判的な見方も少なくありません。

かつてはアクティビストファンドといえば、ハゲタカ・ファンドに代表されるような敵対的なファンドが多くを占めていました。

 

しかし現在では、ときに厳しい要求を行いながらも、経営陣との対話を通して友好的に株主利益を追求するアクティビストファンドも増えてきています。

 

【アクティビスト 投資会社「Japan Act」】

 


 公式サイト:Japan Act

Japan Actは、日本国内の株式を主な投資対象としたバリュー/アクティビスト投資を行っている会社です。

徹底した投資対象の分析から理論価値を算出し、何らかの要因によって市場で過小評価されている企業への投資を行っています。

 

4、ベンチャーキャピタルファンド

ベンチャーキャピタルファンドとは、非上場のベンチャー企業に投資を行い、資金提供を行うことによって事業の成長・発展をサポートするものです。

投資先企業が成功するかは未知数の部分もありますが、大きく成長し、IPO(新規株式公開)やM&Aが行われれば、ファンドには巨額の利益がもたらされます。

ソフトバンクグループの孫社長が主導し注目を集めている、10兆円規模のビジョンファンドなどもベンチャーキャピタルファンドの一つです。

5、バイアウトファンド

バイアウトファンドとは、成熟企業もしくはその事業部門を買収して経営権を握り、企業価値を向上させた上で株式を売却して利益を得るものです。

【インテグラル株式会社】

インテグラル株式会社

非上場・上場企業へのエクイティ投資を行っています。

対象企業の全体を取得するMBO、LBOからマイノリティ投資まで経営陣とともに企業価値向上、ファイナンスの面でもトータルにサポートしています。

6、企業再生ファンド

企業再生ファンドは、経営が破綻・不振状態の企業の株式を安値で買い取り、再生して企業価値を高めたうえで、高値で売却することで利益をあげるファンドです。

企業再生ファンドは、多角化経営の失敗などにより経営が破綻・不振状態にある企業であっても、本業では利益をあげている、優れた技術などを持っているなど、再生可能性のある企業に投資を行い、資金援助や不採算事業の整理などによって再生を支援します。

日本における企業再生ファンドとしては、官民が共同出資して設立された、企業再生支援機構があります。

企業再生支援機構とは、有用な経営資源を有しながら、過大な債務を抱える企業の経営再建を支援するために設立された官民ファンドです。

参照:デジタル大辞泉

7、商品ファンド

商品ファンドとは、一般の投資家から資金を募り、貴金属・農産物・原油等の商品先物、通貨・金利・債券等の金融先物などに分散投資し、その収益を投資家還元する仕組みの金融商品です。

日本では匿名組合型、信託型、リミテッド・パートナーシップ型の3つのタイプの商品ファンドが販売されています。

(1)現物ファンド

商品ファンドの中でも、競走馬、映画製作、アイドル、ラーメンといった「現物」を対象に投資を行うファンドを「現物ファンド」と言います。

(2)コンテンツファンド

商品ファンドの中でも、ゲームソフトや音楽、アイドルやその関連グッズ、イベント、といった『コンテンツ』を投資対象に投資を行うファンドを「コンテンツファンド」と言います。

投資対象の売り上げなどから得られた利益が、出資者に還元される仕組みとなっています。

現物ファンドやコンテンツファンドは、自分の「推し」を応援することが利益につながる非常にユニークな商品だと言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

それぞれに特徴を持ったさまざまなファンドがあり、わたしたちはそれらを通して個人で投資できないような多種多様な対象へ投資することができます。

投資先にファンドという選択肢を加えて、投資の可能性をさらに広げていただければ幸いです。

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