資産運用とは?資産運用をすべき理由とおすすめ投資商品

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資産運用と聞いて、何を思い浮かべますか?「お金持ちがするもので、自分には関係ない」「コツコツ貯めたお金を失ってしまうリスクがある」……これらのイメージはあながち間違いではありません。ですが、肝心なところが抜け落ちています。

それは、

「これからは富裕層だけではなく、ほとんどの人にとって資産運用が必要である」

「リスクはコントロールできる」

という点です。

冒頭のようなイメージを持っている人にとっては、資産運用は自分には縁がないものかもしれません。しかし、今では誰もが考えておくべきことなのです。その理由を解説し、運用方法を紹介します。自分にあった方法を見つけてください。

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1、資産運用とは?資産形成や投資などとの違いは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは資産運用とは何か、よく混同されがちな資産形成、投資、投機との違いについて説明します。

(1)資産運用とは

資産運用とは、「手元のお金や不動産などの資産を管理し、価値を失わせずにむしろ向上させようとする」ことをいいます。典型的な例としては、貯めた預金で株式や国債を買うことが挙げられます。ボーナスの使いみちを考えていなかったのでとりあえず預金するというのも広い意味では資産運用です。

基本的に銀行に預けていれば価値は減りませんし、それどころか利息分が増えるからです。利息が50円入金されたら、50円分価値が向上したといえます。学資保険や個人年金などの貯蓄性の高い保険も立派な資産運用です。

親から相続した不動産を管理するというのも資産運用のひとつといえます。ただ、そのようなパターンはレアケース。多くの人にとって、自分で働いて貯めたお金を金融商品や投資用不動産と交換する、というのが資産運用の基本的なあり方です

(2)資産形成とは

資産運用が「今ある資産を管理する」ことを指すのに対して、資産形成は、「将来に向かって資産を増やしていく」ことを指します。例えば、給料受取口座から毎月1万円を引き落として投資信託を買う、という行為です。副業による収入アップや節約によって支出を減らすことなどを含めた、より広い概念といえます。資産運用は、資産形成を行う中での1つの要素です。

(3)投資とは

投資とは、「将来、価値が向上することを期待して、手元の資産を他の性質を持ったものと交換する」ことをいいます。代表的な資産運用の手段です。個人のお金にまつわることとして考えると、資産運用よりも狭い概念といえます。

例えば預金は資産運用の手段の1つですが、投資として行う人はあまりいないでしょう。現状維持もある意味では資産運用なのです。銀行預金のような元本確保型の商品に対して、元本割れするリスクがある運用方法を投資ということもあります。

(4)投機とは

投機はより狭い意味で使われます。投資とおおむね似ていますが、より価値の変動が激しいもの、短期的な取引を指すことが多いようです。「投機とはチャンスを買うことで、投資とは対象の価値そのものを買うこと」と説明されることもあります。長期的な視点で考えるべき資産運用にとっては弊害となることがなきにしもあらずです。

2、資産運用をすべき理由とは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

資産運用はお金持ちだけのものではありません。生きていくのにお金を必要とする人、つまり世の中のすべての人にあてはまります。特にお金と物資の両面について豊かな日本はなおさらです。

(1)いつインフレが起きてもおかしくない日本

2017年9月現在、日本政府と日本銀行は、インフレターゲット政策をとっています。ゆるやかな物価上昇が国の経済成長にとって好ましいことは経済学のセオリーであり、国民にとってメリットが発生することになります。お金(円)の価値が下がれば800兆円を超える国債も実質的に目減りするため、政府にとっても助かります。

日本国のようにお金をたくさん借りている人にとって、インフレは歓迎されるものです。しかし、反対に貸している人や誰にも渡さずにタンス預金をしている人にとっては、物価の上昇分だけ実質的な手持ち資金の価値は減っていきます。毎年2%のインフレが続くと、額面が変わらなければ36年でお金の価値は半分になってしまいます。100万円の札束が50万円分になるのです。

実際にインフレが起こるのか、いつ起こるのかはわかりません。目標はどんどん後ろ倒しになっています。ただ、資産の価値を向上させる運用をせずにそのまま持っていることは、せっかく貯めたお金を減らしてしまうかもしれないのです

(2)終身雇用の崩壊、年金支給はいつになるのかすらわからない

今は現役バリバリで働いている人も、やがては退職して悠々自適な生活を送るでしょう。あるいは、送りたいという願望にとどまるかもしれません。仕事を辞めたとき、生活費はどこから捻出しますか?年金を頼りにしている人は多いでしょう。一生涯もらえる公的年金は、減る一方の貯金よりも心強い味方です

しかし公的年金を受け取れる年齢は段階的に上げられています。1944年の厚生年金法施行時は55歳だった厚生年金の受給年齢は1954年改正で60歳に、1985年改正で65歳になりました。今後はさらに上げられる可能性もないとはいえません。平均寿命の伸びと少子高齢化によって、戦前に作られた制度が時代に合わなくなってきたのです。収入も資産もなければ働くしかありません。

体の衰えを感じ、隠居したくなったときに、運用によってその後の生活に十分な資産があれば、迷わずに仕事を減らすことができます。仮に資産運用によって1000万円を毎年3%ずつ増やすことができれば、24年で倍の2000万円を手にすることができます。老後に心も体もリッチな生活を送れるかどうかは、資産運用にかかっているといえます

3、資産運用をするメリット

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長期的にみると、資産運用は是非ともしておきたいものです。上記のまとめに加えて、実感しやすいメリットについても触れます。

(1)自分以外のものを働かせることができる。

前項をまとめると、数十年後という長期スパンで考えたときの資産運用によるメリットは次の2点です。

①インフレによる保有資産(預金など)の目減りを抑えられる

②老後資金を作ることができる

ところで、収入を増やすことによっても老後資金を蓄えることができますし、100億円の資産が50億円に減ったところで生活には支障ないでしょう(とんでもない額を失ったことになりますが)。

自分が働いて収入や貯金を増やすことに比べたときの、資産運用が持つ最大のメリットは、お金や不動産などの資産を働かせて、その収入を自分が得られることにあります

年間の分配金利回り(預金利息のようなもの)5%の投資信託を100万円分持っていれば、1日も働かずに5万円を手にすることができます。

あえて極端な書きかたをしますが、自分が誰かの下で働いて得られる賃金は、たかが知れています。汗水たらしてもらう給料は尊いものですが、将来的な生活資金について安心できるどうかは別問題です。自分が働きながら、お金にも働いてもらうのが賢い人生計画といえるでしょう

(2)経済知識が身につく

資産運用をしていると、経済の動きに敏感になります。為替の変動や技術革新のニュースなどは仕事に役立つこともありますし、運用する商品によっては相続や法律など実生活の問題解決につながることを勉強する機会となることも。職場や友人から頼りになる人だと思われて、チャンスが広がることもあります。

(3)プライスレスな臨時収入が得られることも

株式投資における優待券のように、資産運用にはおまけがつくこともあります。カタログギフトやレストランの割引券、化粧品など、資産といえるほどではなくても、もらうと嬉しいものです。優待で手に入れた映画の鑑賞券を使って、気になる異性をデートに誘うということも……

4、資産運用をするデメリット

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メリットについて理解していただいたところで、デメリットについても知っておきましょう。これも非常に大事なことです。

(1)元本を毀損することがある

あてが外れて、価値を高めようと投資したのにむしろ低くしてしまうことがあります。具体的には、例えば100万円になると思って50万円で買った株が25万円になってしまうというようなことです。

利益が得られるのか、損失が発生するのか、そのときになってみないとわからない。この不確実性をリスクといいます。

価値の向上を目指す以上、リスクをゼロにすることはほぼ不可能です。しかし、上手に付き合うことはできます。事前に運用方法をよく理解しておくことで、発生し得る最大限のリスクを可視化する。そして許容できる範囲内で資産運用を行えばよいのです

(2)損すると虚しくなることもある

お金を増やすために資産運用を始め、思惑が外れて損をすることになった。そうすると、限られた時間を使って資産を減らしてしまったことになります。時間とお金をムダにしてしまった……と落ち込む人もいるでしょう。いえ、敗走するのはまだ早いです。あきらめなければ負けはありません。勉強代と考えて、気持ちを切り替えましょう

ただお金が欲しいという気持ちだけで資産運用をしていると疲れてしまいます。世界の経済を肌で感じることを楽しんでください。

5、資産運用を始める前に知っておきたい!大原則とは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、実際に資産運用を始めるにあたっては、いくつか頭に入れておきたい法則があります。

(1)よく勉強し、デメリットとリスクを見極める

運用先の商品についてよく知ること。これが大原則です。預けた資産、購入した商品の代金を誰がどのように使い、どうやって収益を生み出すのか。それがわからないということは、リスクを理解していないということです。こういった姿勢で次々に投資や投機をすれば、たちまちのうちに資産は失われていくでしょう。

手数料のような必要経費についてもよく理解することです。リスクとの違いは、必ず発生することがわかっている点。さまざまな状況をシミュレーションし、受け入れられるリスクの中で運用することをおすすめします。一見難しそうですが、真剣に投資商品と向き合っていると自然と身につくものです。

(2)初心者は分散投資を心がける

資産運用、特に投資初心者は、1つの金融商品に全ての資産を注ぎ込むようなことはしないで、分散することをおすすめします。特徴の異なる商品を持つことで、リスクを最小限に抑えることができます。

例えば、利回りの高い不動産投資で運用しようと考え、全財産の1000万円をはたいて新築マンションの1室を買った場合。すぐに入居者がつけばいいですが、内見すら来なかったら……給料から管理費などの赤字を補填することになります。

そうこうしているうちに、結婚などでまとまったお金が必要になったとしたら。売却して現金化するのに長くて数ヶ月かかります。これが500万円の中古マンションと100万円の上場株式を3銘柄、200万円を銀行に預けたらどうなるでしょうか。赤字は銀行預金を取り崩すことになりますが、入居者がつくまで持ちこたえることができるかもしれません。大金が必要になっても、株式を売れば土日祝日を除いて3日後には現金が手に入ります。

また、値動きの異なる金融商品を組み合わせることで、リスク対する利益(リターン)が高くなりやすいということがわかっています。ノーベル経済学賞を受賞したポートフォリオ理論です。

著名な投資家の中には、気に入った商品に集中して投資する人も多くいますが、リスクを熟知しているからなせる技です。初心者はおとなしく原則に従って分散投資しましょう。

(3)フリーランチにありつけることはない

フリーランチ(ただめし)はどこにもないということです。魅力的なリターンがあるところには、必ずリスクがあります。元本確保で高利回りをうたう商品もありますが、たぶん詐欺です。勧誘する業者は金融商品取引業登録をしているか、利益をあげる仕組みに無理がないかなど、よく注意してください。

6、初心者はこれ!おすすめ資産運用商品6選

 

 

 

 

 

 

 

 

具体的に、資産運用として利用できる商品の一部を紹介します。リスクおよびリターンが低いものから、順にみていきましょう。

(1)預金・・・総合ポイント15ポイント

いきなり、前述したインフレの話と矛盾するようですが、逆をいえばデフレはまだ下がると思う人にとっては、預金も立派な資産運用です。預金保険制度によって銀行預金は元金1000万円とその利息までが確保されるのも心強いところです

元本毀損リスクの低さ:★★★★

リターンの高さ:★

換金しやすさ:★★★★★

コストの低さ:★★★★

運用の楽しさ:★

(2)債券(物価連動債)・・・総合ポイント15ポイント

社債や国債、地方債などの債券は、購入から一定期間経過後に元本と利息が手に入るもの。定期預金に近いイメージです。発行する会社や国の信用(ちゃんと返済できるか)によって利率は変わります。外国債は為替が変動するリスクもあります。2015年に個人が買えるようになった物価連動債は、インフレリスクに強い商品です

元本毀損リスクの低さ:★★★★★(日本国債の場合)

リターンの高さ:★★

換金しやすさ:★★★

コストの低さ:★★★

運用の楽しさ:★★

(3)投資信託(ファンド)・・・総合ポイント19ポイント

資産運用のプロにお金を預け、株や債券を売買してもらうもの。利益は分配金という形で支払われます。債券型と株式型があり、それぞれ運用方針が設定されています。

元本毀損リスクの低さ:★★★★

リターンの高さ:★★★★

換金しやすさ:★★★

コストの低さ:★★★★

運用の楽しさ:★★★★

※なお、ファンドについて詳しくは「投資ファンドのメリットと投資する際の注意点」をご参照下さい。

(4)FX・・・総合ポイント17ポイント

資金の何倍ものお金を取引できるCFD(差金決済取引)の為替版。外国通貨で引き出せる実用的なサービスもあります。日本での人気は高く、業者間競争が熾烈なので手数料が低くサービスが充実しているのも嬉しいところです

元本毀損リスクの低さ:★

リターンの高さ:★★★★

換金しやすさ:★★★

コストの低さ:★★★★

運用の楽しさ:★★★

(5)株式投資・・・総合ポイント17ポイント

価格の変動が非常に激しく、2~3ヶ月で倍になることもあれば、上場廃止=無価値となることも……銘柄数は3500を超え、配当や優待などいろいろなリターンがあるのも面白いところです

元本毀損リスクの低さ:★

リターンの高さ:★★★★

換金しやすさ:★★★★

コストの低さ:★★★

運用の楽しさ:★★★★★

(6)不動産投資・・・総合ポイント12ポイント

いわゆる大家業。いろいろな手法がありますが、オーソドックスなのは金融機関から融資を受けてアパートや1棟マンション、区分マンションなどの住宅を買い、入居者と契約して賃料を受け取ります。物件選定やクレーム対応など手間はかかりますが、退職後に少ない年金を家賃収入で補う目的で取り組む方が増えています
元本毀損リスクの低さ:★★
リターンの高さ:★★
換金しやすさ:★★
コストの低さ:★
運用の楽しさ:★★★★★

まとめ

不透明な経済状況に、十分に受け取れるか不安な年金制度。自分の生活を守り、豊かな未来をつくるためには、資産運用についてしっかり考え、行動する必要があります。将来の生活に必要なお金をつくることができるだけではなく、経済知識が身につく、優待などのおまけが手に入るというのも資産運用のメリットです。投資したお金は減ってしまう可能性もありますが、そのリスクは分散投資をすることや運用商品の選び方で抑えることができます。今回の内容が資産運用をお考えの方のご参考になれば幸いです。

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長く投資をやっている方にとっては当たり前

太田 清比古(おおた きよひこ)
個人トレーダー・ファイナンシャルプランナー

学生時代から投資に目覚め、個別株・FX・投信・仮想通貨等手広く経験。
証券系のシステムエンジニアとして勤務する傍ら、独学でFPを取得。
余暇を利用しての投資の研究と実践を欠かさない。

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