投資信託は初心者向きだが注意が必要!おすすめの投資信託の選び方&ファンド3選

「投資初心者には投資信託がおすすめ」と言われることは多いです。確かに、投資信託は、少額で世界中のさまざまな銘柄に投資できる、初心者向き商品です。

一方、日本国内で6,000本を超えるファンドの中から自分に適したファンドを選ぶのが大変な商品でもあります。投資信託は初心者向きですが、選び方を間違えると儲かるものも儲からないということです。

 

当記事では、初心者が投資信託で失敗しないために数ある投資信託を賢く選ぶ方法と、初心者向きのおすすめファンドを3つ紹介します。

これから投資信託を始めようと思っている方はぜひ、参考にしてください。

目次

初心者に投資信託がおすすめの理由

世の中には数多くの投資手法がある中、投資初心者には投資信託がよくおすすめされます。その理由は何でしょうか?

それは、投資信託の持つ利便性にあります。

 

投資信託は、月々100円から始めることができます。また、国内外のさまざまな資産(銘柄)に気軽に投資でき運用に手間がかかりません。加えて、NISAやiDeCoなどの制度を活用すれば節税もできてしまうので、初心者でも「節税しながら少額で世界中に投資」ができる商品なのです。

では、おすすめの理由について、より詳しく解説していきましょう。

理由1:100円から始められる

投資信託は、ネット証券であれば100円から、対面型証券会社や郵便局(ゆうちょ銀行)、町の銀行であれば1万円ほどから投資を始めることが可能です。

※ファンドによって最低投資額は異なります。

【参考】▼SBI証券ファンド販売ページ▼

画像引用元:SBI証券

上記はSBI証券の「ひふみプラス」販売画面ですが、「買付可能額」が100円、「買付単位」が1円になっていることがわかるでしょう。この場合、100円以上、1円単位で買付けができるということです。

他の証券会社の投資信託ファンド販売ページでも、「最少買付単位」や「申込単位」という箇所を見てみると、100円で購入できるファンドは結構あることに気付くと思います。

 

これが、株式投資の場合はセット売りが基本なので、最低投資額は数十万円から数百万円が必要です。たとえばトヨタ自動車(7203)は70万円以上、ユニクロのファーストリテイリング(9983)については600万円の投資額(※)が必要なので、買おうと思っても気軽に買えるものではありません。

しかし、投資信託ならまとまった資金がなくても、上記のトヨタやユニクロを含む世界中の銘柄に、少額で投資できます。初期投資額が小さく済むことは、初心者にとって非常にうれしいポイントでしょう。

※最低投資額は、いずれも2019年9月26日時点の株価に基づき算出しています

理由2:さまざまな資産(銘柄)に投資できる

投資信託は、いわゆる「多種多様な資産のパッケージ商品」です。投資家は、国内外の株や債券、不動産など、さまざまな資産(銘柄)が入ったファンドを手軽に購入することができます。

つまり、100円~1万円で世界中の資産(銘柄)に幅広く投資できるのが、投資信託なのです。

 

パッケージの中に入る資産(銘柄)は、運用会社が立てたファンドの運用方針に基づいて選定され、日々運用されています。先述したトヨタ自動車(7203)やユニクロのファーストリテイリング(9983)など、大型の日本株式だけに投資するファンドもあれば、マイクロソフト(MSFT)などの外国企業に投資するファンドもあります。

「株式投資したいけど、どの企業の銘柄が良いかわからない」「不動産投資に興味があるけど、ハードルが高い」「海外資産も持っておきたいけど、なんだか難しそう」などの不安がある方でも、プロがファンドに入る資産を選んで運用してくれるので、安心して投資を始めることができるのです。この手軽さ、パッケージ商品ならではの利便性こそが、初心者におすすめのポイントなのです。

理由3:NISAやiDeCoの対象になっているため節税できる

投資信託でも他の投資でも銀行預金でも、投資や運用で利益を得ると一定の税金がかかります。しかし、投資信託の多くのファンドは、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)といった節税制度の対象です。

つまり、節税しながら投資できるのです。

  • NISA(少額投資非課税制度):非課税期間や取扱商品に応じて「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3つがあり、いずれも口座内の投資による利益が非課税になる。初心者におすすめは、非課税期間が最も長く、金融庁が対象ファンドを厳選している「つみたてNISA」。iDeCoと違い、いつでも資金を引き出せることが特徴。
  • iDeCo(個人型確定拠出年金):個人で用意する私的年金制度で、原則60歳まで引き出しできない口座内の投資で得た利益が非課税になる他、投資に掛けた金額が全額所得控除の対象になるため、節税効果が高い。

通常、投資信託で購入したファンドから収益分配金が出たり、ファンドの価値が上昇して売却したときに売却益が出たりした場合、その利益に対して20.315パーセントの税金がかかります(※分配金の受け取りで総合課税を選択した場合、税率は異なります)。せっかく利益が出ても、20%以上税金で差し引かれてしまうとモチベーションが低下しますよね。

 

しかし、NISAやiDeCoなどの口座を開設しその口座内で指定のファンドに投資すれば、そのファンドで出た利益は非課税になるため、初心者でも複雑なテクニックなしで合法な節税ができるのです。

投資にかかる税金は投資期間が長くなればなるほど、さらには投資額が大きくなればなるほど利益を蝕んでいくものです。非課税でできる投資というだけで得られる利益は大きくなるので、初心者におすすめなのです。

理由4:投資(購入)したあとの運用に手間がかからない

投資信託は、投資するファンドを決めて投資(購入)してしまえば、後の運用にほとんど手間がかからないことが大きな特徴です。投資信託のファンドには国内外のさまざまな資産(銘柄)が含まれていますが、この「ファンドに含まれている資産」を決めることも売買して運用することも、運用会社の役割です。

つまり、日々の運用に際し、投資家が何かする必要はありません

 

投資家がファンド購入後にすることと言えば、たまに運用益のチェックをする、リバランスと呼ばれる資産配分の調整をすることくらいでしょう。ただ、投資信託は短期間で利益が出る投資ではないので、そのようなチェックは半年から1年に1、2度で問題ありません。

短期間の売買で利益を出す投資ではないため、毎日相場を見て分析をする、などといった手間も不要です。投資信託は仕事や育児・家事など日々忙しい方でも投資しやすく、相場の変動で一喜一憂することがありません。いつもと同じ日常生活を送りながら投資ができるので、初心者でも負担なく続けやすいのです

投資信託を始める前に知っておきたい注意点

投資信託は初心者向きで魅力的なポイントがたくさんありますが、もちろん注意点もあります。投資信託を始めるときは魅力的な面ばかり見ず、注意点もしっかり理解したうえで始めるようにしてくださいね。

注意点1:国内の投資信託は約6,000本あるので、選ぶのが大変

多くの初心者が投資信託を始めるとき、まずつまずくのが投資信託のファンドの多さです。そう、投資信託はとにかく数が多く、選ぶのが大変なので注意が必要です。

2019年9月現在、国内で設定されている投資信託は6,000本を超えています。これだけ数が多いと、何をどうやって選べば良いかわからなくなりますよね。

 

ここで、わからないからと言って近所の地方銀行でおすすめを聞いたり、ランキング掲載の投資信託を安直に選んだりすることは避けましょう。投資信託の選び方については後述しますが、大切なのは自分に適したファンドを自分の眼で見極めて選ぶことです

運用は運用会社任せで構いませんが、ファンド選びは他人任せにせず、自分でしっかりと選ぶようにしてください

注意点2:投資信託の購入や保有には手数料がかかる

投資信託は、運用会社というプロに資産運用を任せる商品です。当然、運用を任せる対価として、ファンド購入時、保有中、解約(売却)時には一定の手数料がかかるので注意が必要です。

株式投資は購入時に売買手数料がかかりますが、株式をただ保有するだけでは手数料はかかりません。しかし、投資信託はファンドをただ保有しているだけで手数料が永続的にかかり続けるという特徴があります。

 

この手数料は、ファンドによって年0.5パーセントであったり年2パーセントであったり、さまざまです。手数料が高いから悪いファンド、安いから良いファンドというわけではありませんが、安易にファンドを選ぶと知らず知らずのうちにかなりの手数料を支払うことになります。そのため、投資の際は手数料に気をつけて購入するようにしてください

あわせて読みたい!

注意点3:プロの運用といっても利益の保証はなく元本割れリスクがある

投資信託はプロに運用を託す商品です。しかし、残念ながらプロが運用するからといって絶対に利益が保証されているわけではなく、元本割れする可能性があります。

「プロが運用するから」「初心者向きだから」という理由で過信しないように気をつけ、ファンド選びは慎重に、リスクを抑える分散投資を心がけてくださいね。

初心者でも失敗しない!投資信託の賢い選び方

投資信託は便利で初心者向きですが、選び方がとても重要だという話をしてきました。では、初心者でも賢く、リスクを抑えた運用をするためにはどのような選び方をすれば良いのでしょうか?

ここでは、初心者でも投資信託で賢くファンドを選ぶ基本的な方法を8つご紹介します。

選び方1:インデックス運用を選ぶ

投資信託の運用手法には「インデックス運用」と「アクティブ運用」がありますが、初心者におすすめなのはインデックス運用です。なぜ初心者にインデックス運用がおすすめなのかと言うと、インデックス運用は対象となる市場がTOPIXなどはっきりしているため、値動きがわかりやすいからです。

対して、アクティブ運用はファンドごとに独自の理念やテーマがあり、ファンドによって運用の値動きが大きく違います。そのため、アクティブ型運用のファンドを初心者が選ぶのは、ハードルが高いのです。アクティブ型は手数料が高く、安易に選ぶと手数料が利益以上にかかることもあります。

運用手法
インデックス運用TOPIXや日経225など、ベンチマークとする市場(指数)の平均値に連動した値動きを目指す、低リスクの運用方法。

※インデックス運用のファンドは、交付目論見書の商品分類で「インデックス型」と記載されている

アクティブ運用ファンドごとに独自の運用方針があり、その方針に基づいた銘柄を運用することで、市場の平均値以上の利益を目指す、積極的な運用方法。

 

あわせて読みたい!

初心者は、まずは投資に慣れ苦手意識をなくして継続していくことが大切です。最初はインデックス運用から始め、慣れてきたころにアクティブ型を始めるなど、少しずつ投資の耐性を付けていくようにしましょう。

選び方2:低コストの投資信託を選ぶ

投資信託の購入や保有には手数料がかかります。特に、保有時の手数料はファンドのパフォーマンスにかかわらず絶対に、しかも永続的にかかってきます。

投資の利益を最大化する基本は、手数料や税金など絶対差し引かれる費用を少しでも抑えることです。低コストの投資信託を選ぶ方法を2つご紹介しましょう。

方法1:購入時手数料が無料(ノーロード投信)

投資信託でファンドを購入するときは、まず購入時手数料無料のファンド(ノーロードファンド)を選ぶようにしましょう。

購入時手数料とは、運用会社ではなく、ファンドの販売をする証券会社や銀行などの販売会社に支払う手数料であり、「申込価額×数%」かかります。つまり、ファンドの運用に一切関係ない費用です。

 

もし、購入時手数料が2パーセントのファンドに100万円投資すれば、購入時手数料だけで2万円支払わなければなりません。これからいざ投資を始めようとするときに、マイナスでスタートするのは厳しいと思いませんか?

長期投資に適したファンドだけが厳選されている「つみたてNISA」でも、取扱いファンドはすべてノーロードファンドです。証券会社のホームページでもノーロードファンドの特集が組まれていることが多いので、チェックしてみてください。

方法2:信託報酬は年0.5%以下を目安にする

購入時手数料と合わせて重要なのが、ファンドの保有にかかってくる信託報酬です。初心者がインデックス運用のファンドを選ぶときは、年率0.5パーセント(税抜)以下を目安にファンドを選んでください。

なぜ信託報酬を抑えたほうが良いかと言うと、運用成果に関わらず日々必ず差し引かれるからです。

信託報酬の計算式は「保有資産×数%」なので、信託報酬1パーセントのファンドで100万円投資すれば、年間の信託報酬は1万円です。この1万円が、毎年かかってきたら、長期保有時にはかなりのコスト負担になりますよね。

 

特に、インデックス運用のファンドであれば、同じ日経225の値動きに連動するファンドの場合、運用成果に大きな差は出ません。だからこそ、同じベンチマークのファンドなら、できる限り安い信託報酬のファンドを選ぶほうがお得なのです。

信託報酬は、ファンドの販売画面やパンフレットに記載されています。また、投資信託協会の「投信総合検索ライブラリー」でも検索可能なので、必ずチェックしておきましょう。

投信総合検索ライブラリー(投資信託協会ホームページ)▼

「ファンドを探す」→「運用管理費用」を選択し、「0.5%以下」のファンドを選択してみましょう。

 

あわせて読みたい!

選び方3:バランス型の投資信託を選ぶ

投資信託にはさまざまな資産に投資できるファンドがありますが、初心者におすすめなのは1本持つだけで世界中に分散投資できる「バランス型」ファンドです。

投資の基本は、国内外の株式・債券など値動きが異なる資産を組み合わせ、資産の振れ幅(リスク)を抑える分散投資です。ここで言う「資産」とは、

  • 日本株式
  • 外国株式(先進国)
  • 外国株式(新興国)
  • 日本債券

など、さまざまな国の投資対象資産のことです。これらの資産を複数組み合わせれば、資産価値が上下する可能性を抑えて、安定的に利益を求めることができます。

 

初心者の方は、複数のファンドを選び、「どのような配分で分散投資すれば良いのか」ということで悩みがちです。

国内外の資産に投資するグローバルバランス型のファンドなら、一つのファンド内に始めから複数の資産が入っています。資産配分に悩むことがなく1本持つだけで世界中に分散投資できるため、初心者におすすめですよ。

あわせて読みたい!

選び方4:分配金を極力出さない投資信託を選ぶ

これから投資を始める方は、分配金を極力出さない投資信託(ファンド)を選びましょう。投資信託では、ファンドの運用収益によって出る収益分配金(普通分配金)があり、株式投資や保険の配当金のようなイメージを持たれる方が多いです。

しかし、株式投資などの配当金とは仕組みが異なり、投資信託の分配金は単なる利益の分配ではありません。

 

投資信託の場合、分配金を受け取るとその都度純資産総額が減り、基準価額(投資信託の価値を示す)が下がります。簡単に言えば、投資効率が下がってしまうのです。

分配金ありのファンドが悪いというわけではありません。ただ、これから投資を始めるというときはまず、目先の利益よりは将来の資産価値を大きくすることを目指し、投資効率を上げることに注力すべきではないでしょうか。

 

もうすぐ年金生活で、資金を少しずつ取り崩していきたいなどの希望があれば分配金ありのファンドも良いのですが、これから中長期で資産を育てていきたいと思っているのなら、投資効率を優先しましょう。

そのためにも、分配金は「極力出さない」という方針のファンドを選ぶ、もし分配金が出ても再投資して、投資効率を高めるようにしてください。

あわせて読みたい!

選び方5:運用期間が無期限の投資信託を選ぶ

投資信託では、あらかじめ運用期間が決まっている有期限のファンドがありますが、できる限り有期限ではなく無期限のファンドを選びましょう。なぜかと言うと、有期限のファンドは、償還日(運用終了日)がくれば自動的にファンドが解約になり、資産価値が確定されてしまうからです。

償還日時点でマイナスになっている場合、その時点で勝手にファンドが売却されてしまうため、後々資産が回復してプラスになるのを待つ、ということができません。

 

インデックス運用のファンドは、市場の成長がファンドの成長であり、将来的な利益になります。市場が下落してファンドの価値が下がっていても、いずれ市場が回復していけば価値が上昇していく可能性があるのが、インデックス運用です。

市場が回復傾向にあるときに勝手に資産価値が確定してしまうのは、投資家にとってデメリット以外の何者でもありません。ファンドを選ぶときは、交付目論見書でファンドの信託期間が「無期限」になっているファンドを選び、自分で好きなときに売却できるようにしましょう。

選び方6:純資産総額が順調に増えている投資信託を選ぶ

投資信託の純資産総額とは、ファンドの規模の大きさを示す指標です。ファンド全体の資産のうち、投資家に帰属する資産を指します。

健全なファンド運用のためには、ある程度の純資産総額=資金が必要です。そのため、純資産総額は最低でも20億円以上あるファンドが望ましいでしょう。

 

ただ、一番大切なのは純資産総額の大きさよりも、純資産総額が順調に増えているかどうかです。順調に運用を続けているファンドにはどんどん資金が集まり、純資産総額は増えていくものです。

しかし、ファンドを解約したり売却したりする投資家が多いと、純資産額は減っていき、資金流出が止まらなくなります。資金流出が止まらなくなれば、いずれは早期償還(繰上償還)でファンドの運用が強制的に終わる可能性もあります。

 

せっかく投資を始めたのに、早期償還になる事態は避けたいですよね。そのためにも、現時点の純資産がいくらあるか確認しながら、「右肩上がりで増えているか」という点もあわせて、ファンドの成長性を見て選ぶようにしましょう。

選び方7:運用実績は中長期の視点で選ぶ

投資信託のファンド選びで初心者がやりがちなのが、1ヶ月から1年間などのリターンランキングを見てファドを選ぶことです。しかし、重要なのは中長期の視点でファンドを選ぶことです。

特に、初心者におすすめしているインデックス型のファンドは、市場の成長に投資して中長期で利益を見込む運用方法です。1ヶ月から1年など短期間の運用実績を見ても、意味がありません。

 

過去1ヶ月から1年など、短期間で非常に良いパフォーマンスが出ているファンドというのは、それだけリスクを取った運用をしているということです。つまり、そのようなファンドは次の1ヶ月から1年で逆に大きく資産がマイナスになるかもしれません。

ハイリターンな運用はそれだけハイリスクなので、資産が下振れする可能性も高いのです。

 

ファンドを選ぶときは、短期間の運用実績だけ見るのではなく、長期で安定したパフォーマンスを挙げられているかどうかを見ましょう。

ただ、バランス型ファンドの多くは、「同じ運用会社内の別のマザーファンドに分散投資をする」というファミリーファンド方式を採用しています。そのため、バランス型ファンド単体だけでなく、ファンドの母体となっているマザーファンドの運用実績や純資産総額などを見る必要があります。

たとえ運用して間もない新規ファンドでも、マザーファンドの実績が安定していれば、安心できますよ。

選び方8:NISA口座内で買える投資信託を選ぶ

投資で利益を最大化する簡単な方法は節税と手数料の削減(低コスト化)です。そのため、投資信託をするなら、節税対策ができるNISA口座やiDeCoなどの口座内で買える(投資できる)ファンドを選びましょう。

投資初心者の場合は特に、金融庁が長期投資に適したファンドを厳選している「つみたてNISA」がおすすめですよ。「つみたてNISA」の対象ファンドには、今までご紹介してきた投資信託選びのポイントを満たすファンドが数多く登録されていますよ。
▼つみたてNISA対象商品▼

初心者におすすめのバランス型投資信託3選

初心者向け投資信託の選び方で、重要なポイントは次の8つです。

  1. インデックス運用
  2. 低コスト(購入時手数料は無料(ノーロード投信)&信託報酬は年0.5%以下)
  3. バランス型投資信託
  4. 分配金は極力出さない
  5. 償還日は無期限に設定されている
  6. 純資産総額は最低でも20億円以上、右肩上がりで増えている
  7. 運用実績は中長期の視点で選ぶ(※設定日が浅いファンドは、運用会社自体の運用実績やマザーファンド運用実績を見る)
  8. つみたてNISAの対象ファンド

ここでは、上記8つを満たすおすすめのバランス型投資信託を3つ、ご紹介します。

※各ファンドの情報は、2019年9月28日時点の情報に基づきます

おすすめ1:eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、国内外の株式、債券、REIT資産にバランスよく分散投資ができるインデックス型バランスファンドです。各資産の構成比が12.5パーセントずつという見事に均等な資産構成で、わかりやすい分散投資のお手本のようなファンドです。

同じ運用会社で人気が高い「eMAXISシリーズ」の低コスト版として登場したファンドなので、設定日はまだ浅いものの母体に実績があるためこれからの運用にも期待できます

【ファンドのポイント】

  1. インデックス運用
  2. 購入時手数料:無料(ノーロード)/信託報酬:年率0.1540%(消費税10%込)
  3. バランス型(ファミリーファンド方式)
  4. 原則として分配金を抑制する方針
  5. 信託期間:無期限
  6. 純資産総額:約334億円 右肩上がりで増えている
  7. 前進の「eMAXIS シリーズ」で約10年の運用歴と実績がある
  8. つみたてNISAの対象

おすすめ2:eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)

eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は、日本を含む国内外の株式に投資できるインデックス型のバランスファンドです。債券やREITなどの資産は入っておらず、株式市場がおもな投資対象になっていることが特徴です。

投資対象国は先進国23ヶ国、新興国24ヶ国なので、世界中の株式市場の値動きに連動した投資ができます。株式メインで投資したい方、債券市場より高いパフォーマンスを目指したい方におすすめです。

【ファンドのポイント】

  1. インデックス運用
  2. 購入時手数料:無料(ノーロード)/信託報酬:年率0.132%(消費税10%込)
  3. バランス型(ファミリーファンド方式)
  4. 原則として分配金を抑制する方針
  5. 信託期間:無期限
  6. 純資産総額:約70億円 右肩上がりで増えている
  7. 前進の「eMAXIS シリーズ」で約10年の運用歴と実績がある
  8. つみたてNISAの対象

おすすめ3:楽天・全世界株式インデックスファンド

楽天・全世界株式インデックスファンドは、日本を含む国内外の株式に投資できるインデックス型のバランスファンドです。世界中の株式市場に投資できるという点は先ほどの「eMAXIS Slim(オール・カントリー)」と同じですが、ベンチマークとしている指標は異なり、当ファンドは「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」を実質的な投資対象としています。

当該ETFは投資家の間でも評価が高く、日本円で純資産総額1兆円を超える超巨大有名ETFです。投資対象国が広く、世界中のさまざまな銘柄に投資しながら世界中の市場の発展を利益として享受することができます。

海外ETFの購入に抵抗がある方でも、気軽に投資できるのでおすすめです。

【ファンドのポイント】

  1. インデックス運用
  2. 購入時手数料:無料(ノーロード)/信託報酬(実質的な運用管理費用):年率0.222%(消費税10%込)
  3. バランス型(ファミリーファンド方式)
  4. 原則として分配金を抑制する方針
  5. 信託期間:無期限
  6. 純資産総額:約266億円 右肩上がりで増えている
  7. 投資対象のバンガードETFは総資産1兆円を超え、実績はお墨付き
  8. つみたてNISAの対象

投資信託はネット証券で購入しよう

初心者が投資信託を選ぶポイントや初心者向けおすすめファンドについてご紹介してきましたが、実際投資するとなると「どこで購入すれば良いの?」と思うかもしれません。投資信託を始めるなら、手数料が低くファンドの取扱い本数が多いネット証券がおすすめですよ。

おすすめネット証券会社を3つ、ご紹介しましょう。

SBI証券、楽天証券、マネックス証券がおすすめ

投資信託を始めるのにおすすめのネット証券会社は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社です。

SBI証券口座開設数・投資信託のファンド取扱い数が最も多く、ネット証券業界のトップを独走。投資信託以外の商品ラインナップも豊富なので、投資信託以外にさまざまな投資も楽しめる。
楽天証券楽天スーパーポイントで投資信託が購入でき、投資信託の保有残高に応じてポイントがたまる仕組みがある。楽天会員向けの制度が魅力的。
マネックス証券サイトの使いやすさ、デザイン性は3社の中で随一。他の証券会社の口座と連携し、保有している投資信託のポートフォリオを可視化できる無料ツール「MONEX VISION β」が非常におすすめ。

口座開設から投資信託購入の流れ

ネット証券であれば、口座開設から投資信託購入まで、ほとんどをオンラインですませることができます。おおよその流れは次のとおりです。

口座開設の手続きは自宅のパソコンやスマホから手軽にできるので、店舗に出向く必要はありません。忙しい方でも簡単に開設できますよ。

口座開設から購入までの流れ
①口座開設の申し込みネット証券各社のホームページ上で口座開設の申し込み手続き。免許証などの本人確認書類もパソコンやスマホ上でアップロード可能。

※証券総合取引口座とNISA口座両方の申し込みをしておく。

②必要書類の受け取り・書類の返送本人限定郵便などで口座開設案内が届く。案内のある必要書類を用意して返送。
③口座開設完了郵便で口座開設完了のお知らせが届く。
④口座に入金開設した口座にログインし、投資資金を入金する。

※証券総合取引口座とNISA口座のページは分かれているため、NISA口座に入金すること

⑤対象ファンドを購入開設したNISA口座にログインし、NISA口座内で対象のファンドを購入する。

まとめ

投資信託は初心者にもおすすめの手軽な投資法です。しかし、運用を任せるファンド選びを適当にしてしまうと、儲かるものも儲かりません。

ファンド選びで重要なポイントを改めてまとめました。

  1. インデックス運用であること
  2. 低コストであること
  3. バランス型(ファミリーファンド方式)であること
  4. 分配金は極力出さないこと
  5. 信託期間は無期限であること
  6. 純資産総額は最低でも20億円以上、右肩上がりで増えていること
  7. 中長期で見た運用実績が安定していること(バランス型ファンドは運用会社やファンドの母体の実績を要チェックすること)
  8. つみたてNISAの対象であること

上記のポイントやご紹介したおすすめファンド、おすすめ証券会社を参考に、自分で最適なファンドを選べるようにしてくださいね。