
あなたは今、ヘッジファンドに投資したいという思いで調べており、インターネット上には情報が少なくて困っているのではないでしょうか? 一定の資金が無いと申し込みできないヘッジファンドは投資家が少ないため、情報収集も大変ですよね。
この記事では、ヘッジファンドの選び方やランキングを解説していきます。他の投資法と比べたメリット・デメリットも紹介するので、読み終わる頃にはヘッジファンドの基本をマスターしているでしょう。
目次
ヘッジファンドの選び方
ヘッジファンドを選ぶとき、次の3つのポイントを押さえると良いでしょう。それぞれについて詳しく解説していきます。
- 投資戦略
- 運用歴
- 過去のリターン
選び方1:投資戦略
ヘッジファンドが行う投資戦略を調べ、理解してから投資を行いましょう。「なぜこの投資法で収益が出るのか」「なぜ損をしにくいと言えるのか」を自分なりに考え、納得できるヘッジファンドに資金を預けることがおすすめです。
多くのヘッジファンドは、株式の売買を基本に据えています。「安く買って高く売る」戦略なので、投資にあまり詳しくない人もイメージが湧きやすく、納得感がありますよね。
株式の売買で利益が出ないときは、他の投資で利益を出せるように工夫しているのがヘッジファンドの特徴です。難しい商品への投資もあるのですが、できればイメージが湧くヘッジファンドを選びましょう。
専門用語を多用してごまかす業者も中にはあるため、説明を丁寧にしてくれる会社のファンドをおすすめします。
選び方2:運用歴
新しいヘッジファンドでも優秀なケースもあるので一概には言えませんが、運用歴もヘッジファンド選びで参考になる点です。なぜなら、運用年数が長いほど、これまで良い成績を上げ続けてきたことを示すからです。
更に、長い運用によって出された結果は平均値がより安定したデータになるため、安心して大きな金額を預けることができるでしょう。
選び方3:過去のリターン
ヘッジファンドが過去にどのようなリターンを上げてきたのかということも参考になります。安定した収益を出してきたファンドの場合、ファンドマネージャーの手腕が信頼できるだけでなく、他の投資家も資金を預け続けると考えられるので破綻リスクが少ないです。
ただし、過去のリターンと同じリターンを今後も稼ぎ続けられるとは限りません。成果の数値は参考程度に留めましょう。
なお、過去のリターンを開示していないヘッジファンドも多く存在します。申し込みをする前に資料を請求し、過去のリターンを確認しましょう。
国内・海外ヘッジファンドの違い
ヘッジファンドを運用する投資会社は、日本国内にも海外にも存在します。この後に紹介するランキングは、国内と海外を分けて作成してあります。
それは、国内と海外のヘッジファンドに次の3つのような違いがあるからです。詳しく見ていきましょう。
- 最低投資額
- 仲介手数料
- 投資先の多様さ
違い1:最低投資額
日本国内と海外のヘッジファンドで大きく異なる点が、最低投資額です。
国内のヘッジファンドは1,000万円以上から投資できることが多いです。一方で、海外の著名なヘッジファンドは1億円以上の投資額が必要なことが多いです。
ヘッジファンドの本場であるアメリカでは、世界トップクラスの投資成績を残しているヘッジファンドはほとんどが富裕層向けです。そのため、1億円以上といった大きな資金を持っていることが前提となります。
日本のヘッジファンドは1億円もの資金を求められることは少ないので、投資を始めるハードルは低いと言えます。
違い2:仲介手数料
海外よりも、日本のヘッジファンドの方が、仲介手数料が安く済む場合が多いです。日本のヘッジファンドなら、投資会社に直接申し込んで契約することができるからです。
一方、海外のヘッジファンドに投資するときはプライベートバンクを通すことが多いです。投資家とヘッジファンドの間に入るプライベートバンクにも手数料を支払うため、コストが割高になってしまうのです。
手数料で比較すると、日本のヘッジファンドの方が、コストが安く投資しやすいと言えます。
違い3:投資先の多様さの違い
投資先は、日本より海外ヘッジファンドの方が多様なケースが多いです。特に、ヘッジファンドがしのぎを削るアメリカではファンドの運用額も大きいため、さまざまな商品に投資を行っています。
運用額が多くなるほど市場への影響が大きくなるため、あらゆる商品に投資しないと1社の売買で市場が大きく動いてしまうのです。多様な商品に投資するほどリスクが分散するので、低リスクでの運用ができます。
一方、投資家にとっては「ヘッジファンドがどんな運用をしているのかわかりにくい」という原因にもなります。運用手法について、できるだけ納得できるヘッジファンドを選んだ方が良いでしょう。
【日本国内】おすすめヘッジファンドのランキング
まずは、日本国内のヘッジファンドのランキングを紹介していきます。ヘッジファンドの選び方の項目で解説した3つの観点(投資戦略、運用歴、過去のリターン)を総合して選出しております。
第1位:アズカル・アセットマネジメント
アズカル・アセットマネジメントは損失が限定的なのに、平均利回り約12パーセントと高い利益を見込める投資を行っています。2005年に設立された投資会社のため、10年以上の運用歴を誇ります。
アズカル・アセットマネジメントは、主に次の3つに投資して収益をあげています。運用手法の透明性が高いので、ランキング1位に選びました。
- アメリカ債券
- インド
- ベンチャー企業
1つ目のアメリカ債券への投資は、投資対象が理論価格より割安なときに投資します。この戦略でアズカル・アセットマネジメントは、リーマンショックが起きた2008年でもプラス22パーセント、2009年にはプラス60パーセントという高いリターンを生み出しました。
2つ目のインドへの投資は、今後10年で大きく成長するポテンシャルを評価しての投資です。インドでは若い世代の人口が増加していることに加え、IT産業が急成長しており経済発展に期待が持てます。
3つ目のベンチャー企業への投資は、急激な成長による企業価値向上を狙った投資です。主に米国の高精度GPS、自動運転、IOT、AIなど先端デジタル技術を担うベンチャー企業に投資し、市場平均を大きく上回る収益を上げています。
アズカル・アセットマネジメントはリスク管理も十分に行っています。アメリカとインドに投資先を分散させることでリスクを抑え、またアメリカ債券は理論価格より割安になったタイミングでの投資をしています。
大きな損失を被るリスクは限定的だと考えられるでしょう。
第2位:ストラテジック・キャピタル
ストラテジック・キャピタルは、主にアクティビスト投資で利益を出しています。高いときは約20パーセントの利益を出すこともできる投資手腕を持っており、利回りの高さで2位にランクインしました。
設立は2012年で、7年目を迎えたヘッジファンドの投資会社です。
2019年現在、ストラテジック・キャピタルが保有している銘柄は、次の6つです。
- 浅沼組
- 世紀東急工業
- 有沢製作所
- 京阪神ビルディング
- 蝶理
- 極東貿易
これらの企業に対し、企業価値を向上させるため、次のような提案を行っています。
- 過大な政策保有株式の売却
- 配当性向の向上
- 資本コスト削減の意識
ほか多数
原則として日本で上場している会社に投資しており、企業価値を向上させるために株主の目線で提言を行うストラテジック・キャピタル。アクティビスト投資はリターンも高いので、大きな収益を求める人におすすめです。
第3位:プルーガ・キャピタル
プルーガ・キャピタルはAIを活用したヘッジファンドとして個性的で有名です。ゴールドマン・サックス出身で、東京大学大学院准教授の経験もある古庄秀樹氏が、2011年に設立した会社です。
プルーガ・キャピタルでは、AIを活用して大量のブログやツイッターの言語データを解析し、株価の上下を予想して投資しています。AIはビッグデータから市場心理を学んでいくので、時間の経過とともに予測精度が上がっていきます。
従来の運用ではファンドマネジャーが指揮を執る方法が一般的でしたが、プルーガ・キャピタルは人間の限界を超える運用に挑戦しています。
実際にアメリカでは既にAIの解析に基づく運用をするヘッジファンドが増えており、高いリターンを出しています。日本ではAIを活用したヘッジファンドが少ない中、プルーガ・キャピタルは先駆者としてAIを使った投資を行っているため、将来性も踏まえて3位にランクインしました。
第4位:暁翔キャピタル
暁翔キャピタルは十数億円の投資規模で中小のヘッジファンドとして始まりましたが、今では海外の年金資産など巨額の資金を得て、数百億円規模の存在感のある投資会社になりました。
暁翔キャピタルが運用するのは、主に日本の中小企業の株式に投資するバリュー投資のヘッジファンドです。
暁翔キャピタルの投資方法は、大きく長期・短期の視点で次の2つに分けられます。
- 対象企業へのインタビューを通して企業への理解を深め、将来の企業価値を長期的な視点で分析する
- 株式市場での需給やファンダメンタルズなど短期的な視点での分析も行い、企業に助言する
暁翔キャピタルは投資対象が膨大で、顧客の資産は基本的に200銘柄程度に分散投資されます。低リスクなのに高利回りの運用が期待できるため、4位にランクインしました。
第5位:ベイビュー・アセット・マネジメント
ベイビュー・アセット・マネジメントは、日本最大級の独立系運用会社です。独立系のためお得意様の意見に流されることなどがなく、自社の運用に集中しているヘッジファンドです。
また、日本の「マルチ・ブティック型運用会社」パイオニアでもあります。マルチ・ブティック型とは複数の専門性を持った運用機関のことで、ベイビュー・アセット・マネジメントは独自のネットワークを活かし、日本では通常投資できないような商品にも投資しています。
1998年に前身となる会社が設立し、これまで運用を行なってきました。資産は基本的に右肩上がりで増えており、今後も成長が期待できるヘッジファンドです。他のヘッジファンドでは難しい投資先に投資して収益を上げられるため、5位にランクインしました。
【海外】おすすめヘッジファンドのランキング
次に、海外のヘッジファンドのランキングを紹介していきます。運用額や運用実績に基づいたランキングです。
第1位:ブリッジ・ウォーター・アソシエイツ
ブリッジ・ウォーター・アソシエイツは世界最大のヘッジファンドで、その運用額は1,500億ドルに上ります。当社を率いる創業者のレイ・ダリオ氏は「ヘッジファンドの帝王」という異名を持ち、その投資哲学は「最小リスクで最大の利回りを目指す」というシンプルなものです。
ブリッジ・ウォーター・アソシエイツが投資するのは、世界中の有望な株式や債券などです。アクティブ運用で市場平均を上回るパフォーマンスを目指します。
2018年には、ヘッジファンド業界の平均リターンを4パーセントも上回りました。ヘッジファンド業界は平均リターンが市場平均よりも高いため、さらに4パーセントも上回ることは驚異的な運用成果と言えます。
運用額は世界最大でありリターンも業界トップクラスのため、海外ヘッジファンドランキングで1位にランクインしました。ブリッジ・ウォーター・アソシエイツは、安定して高利回りを稼げる数少ないヘッジファンドです。
第2位:AQRキャピタル・マネジメント
AQRキャピタル・マネジメントは、600億ドルを上回る運用資産を持つ投資会社です。株式や債券などよく知られた資産への投資だけでなく、商品や先物、オプションやスワップを組み合わせたヘッジファンドを運用しています。
金融工学、経済学、行動ファイナンス、データ解析技術などに基づく数量的な分析が特徴のヘッジファンドで、投資家にもこれらの分析に基づく提案を行っています。2018年には日本の拠点も設立され、日本での存在感が増していくと考えられることもあり、2位にランクインしました。
第3位:ルネッサンス・テクノロジーズ
ルネッサンス・テクノロジーズの運用方法は、ブリッジ・ウォーター・アソシエイツに似ています。世界中に分散投資を行いオプションやスワップなども活用して、市場が値上がり・値下がりのどちらの状態でも、利益を上げられる仕組みになっています。
2018年の世界における運用利益ランキングでブリッジ・ウォーター・アソシエイツに次ぐ2位にランクインしました。このとき、両社を合わせた運用利益が上位20社の利益の半分を占め、ルネッサンス・テクノロジーズが3位以下の投資会社に圧倒的な差をつけたことが知られています。
運用成果が市場の変動に左右されないため、突然の暴落に巻き込まれなかったことが功を奏したことで、ルネッサンス・テクノロジーズのヘッジファンド業界での存在感は大きくなりました。実績が十分で今後期待できるヘッジファンドのため、海外ヘッジファンドランキングでは3位にランクインしました。
第4位:JPモルガン・アセット・マネジメント
JPモルガン・アセット・マネジメントも多様な金融商品に投資を行っているヘッジファンドです。最近では「インカム」に注目した投資が人気を集めており、投資家から募集する運用資産額を伸ばしています。
インカムとは、配当金や分配金などの収益のことです。
JPモルガン・アセット・マネジメントの投資先の平均利回りは4.4パーセントと高めです。世界的な低金利下で、国債の平均利回りが1.6パーセントの中、高水準の利回りを実現しています。
ただし、上位にランクインしたブリッジ・ウォーター・アソシエイツなどと比較すると、利回りがやや物足りないです。幅広い資産に分散投資しているため安全性は高いと考えられるため、4位にランクインしました。
第5位:エリオット・マネジメント・コーポレーション
エリオット・マネジメント・コーポレーションは、「ハゲタカ・ファンド」と呼ばれることが多いヘッジファンドを運用しています。破綻した国の不良債権に資産を集中させる「不良債権投資」に強いファンドです。
その手法では、まず破綻国家の不良債権を額面の5パーセントから10パーセントという破格の値段で購入します。その後、裁判所で額面と金利、さらにペナルティを含めた支払いを求める訴訟を起こすというものです。
勝訴したら債務国の外貨資産やタンカー、航空機などを差し押さえられるので、投資額の10倍を上回るリターンを稼げる仕組みです。
エリオット・マネジメント・コーポレーションは、実際に米国株式のベンチマークS&P500を上回る成績を出しています。投資手法に共感できるかどうかは個人差があるものの、運用成績は非常に優秀なので、5位にランクインしています。
ヘッジファンドと他の投資の比較
ヘッジファンド以外にもさまざまな投資法がありますが、あえてヘッジファンドに投資する理由は何でしょうか?次の3つの投資法と比べ、ヘッジファンドに投資するべき理由を解説していきましょう。
- 投資信託
- 株式投資
- 不動産投資
投資信託との比較
ヘッジファンドとよく似た商品といえば、投資信託があります。
投資信託も資産運用のプロに投資を任せる商品であり、初心者でも簡単に始められることが共通しています。そのため、ヘッジファンドと投資信託のどちらに投資するべきかについて議論されます。
2つの商品で迷った場合は、次の2点をよく考えて投資すると良いでしょう。
- 収益目標の違い
- 最低投資額の違い
収益目標の違い
ヘッジファンドは「絶対収益」を、投資信託は「相対収益」を目標にしているという違いがあります。
両者を比べると、絶対収益のヘッジファンドの方が利回りは高くなり、年率10パーセントを狙うことができます。一方で、相対収益の投資信託は平均1パーセントから3パーセントほどの利回りで、マイナスになる可能性があります。
利回りは投資信託よりもヘッジファンドの方が高くなるので、投資をするならヘッジファンドがおすすめです。
最低投資額の違い
ただし、実際には「最低投資額の違い」を考慮して投資をする必要があります。ヘッジファンドは最低でも1,000万円ほどの資金が必要だからです。
日本人の平均年収は400万円ほどであり、1,000万円という金額を投資に回すことは、多くの人にとって非現実的でしょう。お金に余裕がある人はヘッジファンドに投資するべきですが、万人向けとは言えません。
そこで選択肢に上がるのが投資信託です。
投資信託は100円以上・100円単位で投資することができるため、誰でも投資することができます。投資を始めるにあたり、金額面でのハードルがヘッジファンドと異なり非常に低いのです。
これらをまとめると、次のようになります。高利回りであるヘッジファンドは投資資金が多い人向けです。
- 1,000万円以上の投資ができるならヘッジファンド
- 少額から始めたいなら投資信託
株式投資との違い
投資といえば株式投資を思い浮かべる人が多く、初心者の多くが株式投資から資産運用を始めています。ですが、実は株式投資は難易度が高いので上級者向きです。
資産運用の知識や経験が少ない初心者には、運用のプロに投資を任せられるヘッジファンドか投資信託の方が向いています。株式投資で特に難しいのは、次の2点です。
- 銘柄分析
- 売買のタイミング
銘柄分析
株式の売買で大きな利益を上げるためには、株式を「安く買って高く売る」ことが近道です。つまり、近い将来に株価が上がる企業を探さなければなりません。
ですが、一般の投資家がそのような成長企業を発掘することは至難の業です。なぜなら、銘柄分析で企業の財務状況や事業が成功する可能性などを評価しなければなりませんが、専門家でも難しい分析だからです。
個人投資家だと企業の詳しい情報を入手できないケースもあり、「ある企業の株価が今後上がるかどうか」を判断するのは非常に難しいのです。特に、初心者だとインターネットの情報を鵜呑みにして銘柄分析をした気分になってしまうことが多く、思ったように株価が上がらない銘柄をつかむ失敗例が多くなっています。
一方で、個人だと難しい銘柄分析も、ヘッジファンドならプロがすべて行ってくれます。初心者で銘柄を選ぶ知識や経験がない人でも、ヘッジファンドに任せればプロがしっかり利益を上げてくれるので、ぜひ活用しましょう。
売買のタイミング
売買のタイミングも重要な観点です。株式投資において最も難しいのが、実は「安く買って高く売る」ことだからです。
一度買った株式が値上がりしている場合、どのタイミングで売るのが適切かを初心者が判断することはとても難しいです。少しだけ値上がりした段階で売ってしまうと薄利でもったいないですし、「このまま値上がりし続けるだろう」と思って傍観していると、急に値下がりし始めて買値を下回ってしまうことがあるからです。
その点、ヘッジファンドは値上がり益で儲けるプロなので、しっかり安く買って高く売って儲けを出してくれます。金融工学の知見やAIによる分析を活用する投資会社もあり、個人投資家には使えない情報にアクセスできることも、ヘッジファンドが値上がり益で儲けを出せる理由の一つです。
株式の売買で儲けるのは個人投資家には難しいので、ヘッジファンドに投資してプロに運用してもらう方が良いでしょう。
以上のように、株式の売買とは基本的に個人投資家には難しいものです。株式から投資を始める初心者の方も多いのですが、なかなか上手く行かない人がほとんどです。
運用のプロに銘柄分析や売買を任せられるヘッジファンドを活用し、難易度を下げた投資をすることをおすすめします。
不動産投資との違い
不動産投資は、近年人気の投資手法です。不動産投資はマンションやアパートを買い、他人に貸し出して入居者から家賃をもらって収益とする投資法です。
不動産投資とヘッジファンドを比べるポイントは次の2点です。
- 投資に必要な金額
- 利回り
投資に必要な金額
ヘッジファンドは、最低でも1,000万円以上の資金が必要なのに対し、不動産投資は1億円ほどの資金が必要となります。新築タワーマンションを保有する場合などはもっと多くの金額が必要となります。
1億円ものお金をポンと支払える超富裕層はほとんどおらず、多くの不動産投資家は融資を受けて物件を購入しており、1億円を現金で支払っているわけではありません。
わざわざ融資を組んでまで投資をするくらいなら、不動産投資よりも少額で始められる投資を検討した方が良いでしょう。ヘッジファンドは1,000万円ほどの資金から始められる投資なので、富裕層にとっては不動産投資よりも気軽に始められるはずです。
利回り
ヘッジファンドの利回りは10パーセント以上、不動産投資の利回りは5パーセントから7パーセントほどです。利回りを比較しても、ヘッジファンドの方が優れていることがわかります。
ヘッジファンドも不動産投資も富裕層向けの投資なので、多額の資金が必要です。しかし、どちらかに投資をするなら、利回りが高く必要資金が少ないヘッジファンドの方がおすすめです。
ヘッジファンドに投資するメリット
ヘッジファンドの他にも、投資商品はさまざまな種類があります。ですが、ヘッジファンドへの投資は限られた人にしかできない特権です。
メリットを3つ紹介していきますので、ぜひヘッジファンドへの投資を検討してみてください。
- 運用のプロに任せられる
- 「絶対収益」だから高利回り
- 分散投資してくれるから低リスク
メリット1:運用のプロに任せられる
ヘッジファンドの良いところは、運用のプロに投資を任せられることです。個人投資家の投資歴や運用の腕の良し悪しに関係なく、初心者でもヘッジファンドに任せればプロ並みの利益を得ることができます。
投資信託も運用のプロに投資を任せる商品で似ていますが、投資先の幅広さで比べるとヘッジファンドに軍配が上がります。
投資信託は株式や債券など一般の投資家でも投資できる商品が中心ですが、ヘッジファンドはそれらに加え、オプションやスワップなど専門的な商品も駆使します。一般の投資家には難しすぎる商品への投資もしてくれるので、運用のプロに任せるメリットが非常に大きいのです。
ヘッジファンドの良さは、投資に自信がない人もプロに任せて収益を上げられることです。特に投資の初心者や、忙しくて投資に時間を割けない人に嬉しいメリットです。
メリット2:「絶対収益」だから高利回り
ヘッジファンドが世界中の富裕層に愛されている理由は、高利回りだからです。利回り10パーセント超えはほとんど当たり前で、20パーセント以上を叩き出すこともあるハイレベルな世界です。
一般的な投資法だと、どんなにリスクを取ってもせいぜい利回りは10パーセントです。先ほども触れたように、ヘッジファンドはオプションなどの専門的な商品にも投資をして利益を上げているので、より高い利回りを追求できるのです。
ヘッジファンドの収益目標は「絶対収益」であり、市場が右肩上がりのときも右肩下がりのときもプラスの成績を出すのにこだわっています。右肩下がりの相場でもつられて損をしないよう、「ヘッジ」するからヘッジファンドなのです。
メリット3:分散投資してくれるから低リスク
ヘッジファンドはさまざまな投資商品に投資するので、分散投資が基本の設計となっています。個人投資家は1社のヘッジファンドにお金を預けるだけで良く、投資会社の方で分散投資をしてくれるのです。
分散投資のメリットは、リスクを低く抑えることができる点です。複数の銘柄に資産を分けて投資することで、どれか一つの銘柄で失敗しても、全体的な損失を軽く抑えることができます。
そのため、分散投資は資産運用の基本とされています。
反対に、一つの銘柄に資産を集中させる「集中投資」はリスクが非常に高くなります。その銘柄が破綻したら、最悪の場合、全財産を失うこととなってしまいます。
いくら運用のプロでも、投資に失敗してしまうことはあり得ます。失敗しても軽傷で済ませるためにも分散投資は重要で、分散投資が基本となるヘッジファンドはリスクを抑えた投資法と言えます。
ヘッジファンドに投資するデメリット
ヘッジファンドでは先ほど解説したようなメリットがある一方、デメリットもあります。ヘッジファンドに投資をする前に、次の3つのデメリットを理解しておきましょう。
- 1,000万円以上の投資が必要
- 運用手法が難しく初心者にはわかりにくい
- 手数料が高い
デメリット1:1,000万円以上の投資が必要
ヘッジファンドの最低投資額は、1,000万円以上と高額であるケースが多いです。投資に使えるお金が少ない人は、投資をすることすらできません。
まとまったお金を使えるからこそ、ヘッジファンドはさまざまな商品に分散投資することができます。扱う商品が多岐に渡るので、多額の資金が必要なのです。
デメリット2:運用手法が難しく初心者にはわかりにくい
ヘッジファンドが投資する先は、株式や債券だけでなく先物やオプションといった専門的な金融商品も含まれます。一般の投資家にとってあまり馴染みのない商品にも多額の投資をしているのですが、金融工学の知識がないと商品について理解できず、初心者にはわかりにくい点がデメリットです。
ヘッジファンドには多額の資金を預けるため、「自分が理解できない商品に投資されるのは怖い」と感じる人もいるでしょう。
どうしても自分で理解できることにこだわる人は別ですが、ヘッジファンドを運用するのは投資のプロなので、基本的には信じて預けて問題ありません。
デメリット3:手数料が高い
ヘッジファンドには、次の2種類の手数料があります。
- 管理手数料
- 成果報酬
管理手数料
管理手数料とは、ヘッジファンドを維持するために投資家から徴収する費用です。管理手数料率は運用資金の1パーセントから2パーセントが目安で、あまり大きな費用ではありません。
成果報酬
成果報酬とは、ヘッジファンドが利益を上げたときにファンドマネジャーが得る報酬のことです。
成果報酬は、運用収益の20パーセントから50パーセントほどの場合が多いです。管理手数料と比べて、成果報酬は高額な設定であり、投資家の利益が減ってしまうデメリットがあります。
ですが、利益を出すことにインセンティブを与えるのが成果報酬です。成果報酬が高いほど、投資家が受け取る利益は減りますが、ファンドマネジャーが真剣に運用すれば利益をより上げることが期待できるため、結果的に投資家が貰える利益も増えていくと考えられます。
ヘッジファンドに投資する・購入する方法
日本に住んでいる人がヘッジファンドに投資するには、次の3つの方法があります。詳しく解説していきましょう。
- 国内のヘッジファンド型投資信託
- 海外のプライベートバンク
- ヘッジファンドと直接契約
方法1:国内のヘッジファンド型投資信託
証券会社で買える投資信託には、ヘッジファンドに連動して利益を生む商品があります。手軽に購入することができるので、初心者にとっても始めやすいでしょう。
ただし、純粋なヘッジファンドではない上、投資家と投資会社の間に証券会社が入るので手数料がかさんでしまいます。
方法2:海外のプライベートバンク
海外のヘッジファンドに投資を行う場合、ヘッジファンドに通じているプライベートバンクを介して投資をする方法が一般的です。一般向けの商品と異なり海外のヘッジファンドの募集情報は公に出ないため、プライベートバンクから情報をもらいます。
ただし、この場合も投資家と投資会社の間にプライベートバンクが入るので、手数料が高くなります。コストを抑えるためにも、次に紹介するヘッジファンドとの直接契約がおすすめです。
方法3:ヘッジファンドと直接契約
国内のヘッジファンドであれば、ホームページから資料請求や申込を行い、直接契約することができます。投資家と投資会社の間に第三者が入らないので、手数料などのコストは最も安くなります。
また、投資家の投資資金や年収の審査のため、投資会社と面談を設定することがあります。投資家も資産運用についての疑問を直接聞くことができるので、ヘッジファンドについてよく分かった上で投資できるメリットもあります。
まとめ
ヘッジファンドのランキングと、投資するメリット・デメリットについて紹介してきました。ポイントをまとめておきましょう。
- ヘッジファンドは投資戦略や運用歴や過去のリターンで選ぶ
- 日本国内と海外でヘッジファンドの特徴が異なり、日本国内の方が手軽に始められる
- 他の投資法と比較しても、手間がかからず利回りが高いヘッジファンドは優れている
- ヘッジファンドのメリットは、プロに任せられる、絶対収益、分散投資の3つ
- デメリットは、1,000万円以上の資金が必要、運用手法が難しい、手数料が高い点の3つ
- 申し込み方法は3種類で、国内のヘッジファンドと直接契約する方法がおすすめ
ランキングとこれらのポイントを参考にして、ヘッジファンドに投資をしてみてはいかがでしょうか?ヘッジファンドは世界で最も利回りの高い投資なので、きっと満足のいく収益が得られることでしょう。
3年間の金融機関への勤務を通じて投資を学ぶ。1ヶ月で20万円を副業デイトレードで稼いだものの、放っておける長期投資にシフト。20代だが600万円以上を株式、投資信託、ETFで運用し、高配当銘柄で毎月万単位の不労所得を獲得している。iDeCo、NISAも最大限活用中。