タンス預金から卒業!すぐにできる賢い資産運用先4選

貯蓄好きの国民性を持つ日本人は、保有資産に占める現金の割合が高く、自宅に現金として保有されている、いわゆる「タンス預金」が多く存在しています。

タンス預金は利益を生まず、お金の循環を停滞させる要因ともなっていることから、政府としても貯蓄から投資へという流れを推し進めています。

この記事では、眠っているタンス預金をうまく活用し、賢く運用していく方法についてみていきましょう。

1、タンス預金のメリット・デメリット

景気回復による株式などの資産価値上昇や、貯蓄から投資へという流れもあり、株式や投資信託などのリスク資産は増加傾向にあります。

しかし2018年6月末時点での日本における個人が保有する現金・預金残高は約971兆円。これは日本の個人金融資産1848兆円の約52.5%にあたり、依然金融資産の半分以上は現金あるいは預金として保有されている現状があります(日銀資金循環統計)。

第一生命経済研究所の2017年の調査では、このうち約43兆円が「タンス預金」として保有されていると推定されています。

(家計の金融資産の推移 出所:日銀資金循環統計

(家計金融資産残高構成比・2018年6月末時点 出所:日銀資金循環統計

(1)タンス預金のメリット

タンス預金のメリットとしては、必要なときにすぐ現金が用意でき、換金の手間や時間、手数料がかからない、銀行の破綻などの影響を受けない、手元にお金がある安心感などがあげられます。

  • 必要なときにすぐ現金が用意できる
  • 換金の手間や時間、手数料がかからない
  • 銀行の破綻などの影響を受けない
  • 手元にお金がある安心感

(2)タンス預金デメリット

一方デメリットとしては、盗難や災害、物価の上昇による価値の目減り、所有者の死亡時に誤って処分してしまうなどのリスクのほか、運用により利益を得られるチャンスを逃がしていること(機会損失)などが挙げられます。

  • 盗難や災害のリスク
  • 物価の上昇による価値の目減り
  • 所有者の死亡時に誤って処分してしまうリスク
  • 運用機会損失

バブル以降長い間物価低迷の続いている日本では、タンス預金によって価値が目減りする心配はありませんでした。

しかし直近では物価が上昇に向かう兆しも見え、物価の上昇による価値の目減りや運用機会損失によるデメリットは大きくなってきています。

何度もATMを利用して手数料を払うことを考えれば、確かにタンス預金にもメリットはあります。

しかし、それは必要最小限とどめ、資産を使用目的に応じた適切な方法で運用していくことが今後ますます重要になってきています。

2、銀行預金のメリット・デメリット

銀行預金は、盗難や災害、また誤って処分してしまうといった物理的なリスクを回避し、金利によって物価の上昇による価値の目減りを防ぐという点で、タンス預金よりも優れていると言えます。

かつて定期預金金利は5%を超えていた時期もあり、銀行預金は有効な資産運用方法でした。

しかしゼロ金利状態が続く現在、メガバンクの1年定期(預入金額300万円未満)の金利はわずか0.01%です。

100万円を1年間預けて得られる利息は100円。そこからさらに税金が引かれ、手元にはATM手数料1回分にも満たない80円弱しか残りません。

今や銀行預金は、資産を「運用」するというより、「保管」することが主な役割となっています。

ただ同じ定期預金でも、楽天銀行であれば100万円預けた場合の利息は年1,300円(税引後約1,036円)で、メガバンクとの差は13倍になります。

一部ネット銀行の普通預金金利はメガバンクの定期預金金利を上回っており、より有利な条件を求めるなら、銀行選びも大切なポイントです。

 

主な銀行の預入金利
銀行名定期預金金利

(年率・税引前)

普通預金金利
(年率・税引前)
みずほ銀行0.010%0.001%
三菱UFJ銀行
三井住友銀行
ゆうちょ銀行
イオン銀行0.020%0.001%〜0.120%
住信SBIネット銀行0.020%0.001%〜0.100%
ソニー銀行0.050%0.001%
GMOあおぞらネット銀行0.050%0.001%〜0.150%
じぶん銀行0.050%〜0.150%0.001%
オリックス銀行0.040%〜0.100%0.010%
楽天銀行0.130%0.020%〜0.100%

(2018年11月26日時点*定期預金金利は預入金額300万円未満・預入期間1年)

銀行預金は元本保証で安全性が非常に高く、すぐに現金化できる高い流動性を持った金融商品であり、生活資金や近いうちに必要となる資金を、安全に運用する方法として適した商品と言えます。

しかし、お金を増やす運用という点では魅力的とはいえず、 運用の目的に応じて別の商品で運用することも必要となってきます。

(1)銀行預金のメリット

  • 安全性が高い
    (盗難・災害等の物理的なリスク)
    (金融商品として、1金融機関あたり元本1000万円+その利息が保証される)
  • 流動性が高い(すぐに現金化できる)
  • 物価の上昇による価値の目減りを防げる(金利が物価に連動)

(2)銀行預金のデメリット

  • 金利が低い

3、銀行預金以外の賢い資産運用先

タンス預金としてお金を眠らせていることで、運用により利益を得られるチャンスを逃がしてしまうのはもったいないですが、かといって必要以上のリスクをとった運用を行って資産を失ってしまっては本末転倒です。

すぐに運用を始めようと思うのであれば、投資信託や投資会社を利用して、運用をプロに任せるというのもひとつの方法です。

ここでは投資先としておすすめできる投資信託、投資会社をいくつかピックアップしましたので、投資先選びの参考にしていただければ幸いです。

(1)セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

世界の株式・債券へバランスよく分散投資できる投資信託

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、世界30か国以上の株式と10か国以上の債券に国際分散投資に原則50%ずつ投資するバランス型アクティブ・ファンド。

運用資産の半分が債券で運用されるため、リスクを抑えながら安定したリターンが期待できます。

世界最大級の運用会社であり、ローコスト・ハイクオリティ運用で定評のあるバンガードのインデックスファンドを投資対象とすることで、国際分散投資を低コストで実現しています。独立系投信会社であるセゾン投信が運営。

(2)セゾン資産形成の達人ファンド

日本を含む世界から厳選された株式へ分散投資できる投資信託

セゾン資産形成の達人ファンド』は30か国以上の国の厳選された企業の株式へ国際分散投資を行うアクティブ・ファンドです。

それぞれの地域に強みを持ち、安全性や長期的な収益力を基準に選別投資を行うファンドを投資対象としています。

短期的な市場の動向ではなく、各ファンドが投資対象とする株式市場の規模などを考慮し、長期的な視点で資産配分が決定される。原則ほぼ100%が株式に投資されるためリスクも高くなるが、本質的価値よりも割安な価格で購入するバリュー投資によって、リスクを抑えながらより高いリターンが期待できる、独立系投信会社であるセゾン投信が運営。

(3)結い2101

社会の持続的発展に貢献しながら、ゆっくりと安定した資産運用を行う投資信託

結い2101』は、主に国内株を投資対象とし、顧客・消費者、社員とその家族、取引先、地域、自然・環境、 匠の技術、株主等を大切にし、持続的で豊かな社会を醸成できる企業であり、かつ市場価値が割安であると考えられる銘柄を選別して、長期的なスタンスで分散投資が行われています。

独立系投信運用会社である、鎌倉投信が運営。

(4)投資会社Japan Act

プロによる集中投資により高いリターンを目指す投資会社

Japan Actは日本株をメインにバリュー(割安)株投資を行い、市場平均を大きく上回るリターンを狙う独立系の投資会社です。

アクティビスト(もの言う株主)としても積極的に活動しており、投資先の企業に対し、社会的な観点や株主としての立場から、さまざまな要望や提案などの戦略的な関与を行うことで、企業価値の向上を目指します。

 

Japan Act

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

日本人は自らが長時間働くことを良しとする風潮がありながら、お金は働かせず眠らせたままです。

利益を生まないタンス預金があるなら今すぐに卒業し、運用することでお金にしっかりと働いてもらい、賢く効率的に資産を増やしていきましょう。

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