サラリーマンの皆さんは、年に2回のボーナスが楽しみの一つだと思います。夏はお盆休みの前に、そして冬はお正月休みの前に支給されることが一般的であるため、どんなふうに使おうか考える方は多いでしょう。
All About(外部リンク)によると「2019年度ボーナスの使い道」の第1位は「貯金」だそうです。しかし、昨今の「貯蓄から投資へ」の気運が高まる中で、ボーナスを貯蓄に回してしまうのはいささかナンセンスとも言えます。投資すればお金を放置していても増やせるかもしれないのに、貯金ではほとんど増えないことがわかり切っているからです。
本記事では、ボーナスをもっと増やしたい方向けに、おすすめのボーナスの使い道や投資による資産運用の方法を解説します。
ボーナスの使い道に悩んでいる方は是非参考にしてください。
おすすめのボーナスの使い道7選
せっかくのボーナスなので、有効に使いましょう。例えば、次の7つの使い道がおすすめです。
- 必要な買い物をする
- 旅行する
- ローン返済
- 貯金する
- ふるさと納税する
- 定期預金に預ける
- 資産運用する
おすすめ1:必要な買い物をする
一生懸命に働いた成果としてもらえるものがボーナスなので、一部分は自分が欲しいものを買うのに使うと良いでしょう。普段から節約を頑張っている人は特に、今後も仕事や節約を頑張れるように、たまには自分へのご褒美を買うことも良いでしょう。
おすすめ2:旅行する
まとまったお金がかかる旅行も、ボーナスの使い道としてぴったりです。旅行でリフレッシュできれば、その後の仕事にも精を出すため、ボーナスの一部を使って英気を養う旅行に出てみてはいかがでしょうか?
おすすめ3:ローン返済
住宅ローンなどの返済方法には、「毎月返済」だけでなくボーナスが出る月だけ多く返済する「ボーナス返済」があります。ボーナス返済を上手に活用して毎月返済の負担を減らしたり、返済期間を短縮したりしましょう。
おすすめ4:貯金する
ボーナスの使い道で最も人気があるのが「貯金」です。いつ何が起こるか分からない不景気な世の中で、多くの人がお金に対する不安を抱えているため、貯金が人気となっているのです。
今すぐに欲しいもの、やりたいことがない場合は、貯金しておいても良いでしょう。
おすすめ5:ふるさと納税する
ふるさと納税とは地方自治体に寄付できる仕組みで、手続きをすると所得税や住民税の還付や控除を受けることができます。
控除には上限がありますが、上限額内でのふるさと納税なら、自己負担はたったの2,000円です。ふるさと納税した自治体からは食品や旅先での割引券などの返礼品をもらうこともできます。
わかりやすく言うと、ふるさと納税とは所得税や住民税という必ず支払わなければならない税金をふるさと納税に回すことで、返礼品がもらえるという仕組みです。上限があるのでボーナス全額を費やすものではありませんが、一部の使い道としておすすめです。
おすすめ6:定期預金に預ける
貯金と同様に、定期預金にボーナスを預けることもおすすめです。普通預金よりは金利が高いので、まとまった金額を預ければ利息を受け取ることができます。
おすすめ7:資産運用する
ボーナスを貯金したり預金したりするなら、資産運用もおすすめの使い道として候補に挙がります。定期預金だと利回りは0.01パーセントほどですが、株式投資なら利回り3パーセントも夢ではありません。
例えば、100万円を預金・投資に使った場合、預金なら1年後に100万1,000円にしかなりませんが、株式投資なら103万円になることが期待できるのです。仕事で昇給しなくても、年に3万円ものお金が入ってくるなんて、お得だと思いませんか?
ボーナスは貯金ではなく運用しよう
ボーナスは貯金ではなく、投資をして増やしていくのがおすすめです。その理由として最も大きいのが、「老後2,000万円問題」です。
2019年に金融庁が公表したレポートによると、退職後の老後に余裕のある生活を送るためには、平均して毎月5万円ほどお金が足りないことがわかりました。年金以外に毎月5万円を用意しておかなければならず、現役時代に2,000万円の資産を作っておく必要があるということが判明したのです。
これが通称「老後2,000万円問題」であり、ゆとりある老後生活のためにはボーナスを積極的に貯めていきたいところです。しかし、2,000万円と大きな金額を収入からやりくりすることは大変なので、資産運用してお金を増やし、できるだけ楽に2,000万円を作りましょう。
おすすめの資産運用方法
老後2,000万円問題も踏まえ、ボーナスの使い道の一つとして投資をしていきましょう。おすすめの資産運用方法は、次の3つです。
- 定期預金
- 投資信託
- 投資ファンド
おすすめ1:定期預金
定期預金も実は資産運用の一種で、元本が保証されていることが特徴です。利回りが低いので後述する投資信託や投資ファンドで運用した方が利益は大きくなりやすいのですが、元本割れが嫌な人は定期預金で運用しましょう。
定期預金の金利は、高くても0.02パーセント程度です。これだと、100万円を預けても1年後に100万200円にしか増えません。投資による利益としては少ないのですが、それでも構わないと考える方は、ボーナスを定期預金に預けてみてはいかがでしょうか?
おすすめ2:投資信託
投資信託は、プロに資産運用を任せる商品です。株式や債券などざっくりした投資先は投資家が決めるのですが、個別の銘柄は運用会社に在籍するプロのトレーダーが判断してくれます。
投資信託はプロの手腕に任せられるため、投資の初心者でも運用に失敗しにくいことが特徴です。また、積立設定が簡単なので、毎月決まった金額を積み立てることもできます。
もちろん、ボーナス月だけたくさん投資する設定もできます。
利回りは1パーセントから3パーセント程度です。100万円を投資すれば、1年後には101万円から103万円に増えることが期待できます。
100円という少額から始められるので、ボーナスだけでなく日常的な貯金の代わりにも活用できます。
次の項目では、不動の人気を誇るおすすめの投資信託を3つ紹介しています。
おすすめ3:投資ファンド
投資ファンドも投資信託に似ており、運用のプロに資産運用を任せられる商品です。投資信託よりも運用の自由度が高いため高利回りを追求できる点が特徴です。
投資ファンドなら利回り20パーセントも夢ではなく、100万円を1年で120万円に増やすことも期待できます。
最低投資額が1,000万円ほどであることが多いので、1回のボーナスだけでは届かないかもしれません。これまでの貯金と合わせたり、他の運用方法でお金を増やしてから申し込んだり、資金が貯まってから投資ファンドに投資するのが良いでしょう。
最後の項目では、おすすめの投資ファンドを2つ紹介しています。
手軽な投資先は投資信託?おすすめランキング3選
先ほどお伝えしたように、資産運用に向いている金融商品はズバリ投資信託です。
「リスクが低い」「積立投資がしやすい」ことがその理由として挙げられます。
編集部が「初心者にもおすすめの投資信託」という観点で選んだ3本の投資信託を、ランキング形式で紹介していきましょう。
おすすめ1:ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド
基準価額:(2019/11/19) : 26,635円
日経平均株価に連動して価格が決まる投資信託です。
個別株に投資するよりも、日本を代表する225社全てに投資することになるためリスクの低さがウリです。
リーマンショック・東日本大震災の頃には価格を下げましたが、アベノミクスが始まってからは堅調に基準価額を伸ばしています。
おすすめ2:レオス-ひふみプラス
基準価額(2019/11/19):40,041円
レオス・キャピタルワークスが運用するアクティブファンドです。
アクティブファンドでは特定のベンチマーク(日経平均株価等の経済指標)とは関係なく、ファンドマネージャが銘柄の管理を行います。
インデックスファンドよりもリスクが高い分期待リターンが高いのが特徴で、攻めの資産運用を狙う方におすすめです。
基準価額も設定来4倍にまで膨れ上がっており、投資信託の中でも優秀な成績を維持していると言えます。
おすすめ3:ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
基準価額(2019/11/19):16,821円
MSCIコクサイインデックスという指標に連動するインデックスファンドです。MSCIコクサイインデックスとは、日本を除く主要先進国の株式を表す経済指標です。
海外の先進国に分散投資するためリスクが低く、購入・換金時に手数料がかからないことから初心者向けのインデックスファンドと言えます。
高利回りアクティビストとゆっくり増やすおすすめ私募ファンド2選
近年では投資信託による資産運用に加え、「アクティビスト」や「私募ファンド」と呼ばれる機関についても理解が欠かせません。
投資の世界におけるアクティビストとは、いわゆる「物言う株主」と呼ばれるものです。
ある一定の株式を保有し、積極的に企業の経営陣に提言を行い企業価値の向上を目指します。
私募ファンドとは、証券会社を通じて購入する公募型の投資信託とは異なり、資金を募る対象者が限定されているものを指します。
いずれも資産運用をする上で検討したい金融商品ですので、併せてチェックしておきましょう。
おすすめ1:Japan Act
>日本における代表的なアクティビストにはJapan Actがあります。
Japan Actでは投資先企業に対し、社会や株主の立場から戦略的関与を行うことで企業価値の向上を目指します。
Japan Actのように時として物言う株主が社会において重要な役割を果たすことも多いです。リターンもマーケット指数を大幅に超える約26%となっているため、いま大注目のアクティビストと言えます。
おすすめ2:鎌倉投信
投資信託「結い2101」を販売しています。
国内外の上場・未上場株式を投資対象としており、分散投資による低リスク運用を狙っています。
5年のトータルリターンは6.53%と決して高くはありませんが、堅実にゆっくり資産を増やしていきたいならば検討の価値があるでしょう。
まとめ
ボーナスのおすすめの使い道と、資産運用の方法について解説しました。ボーナスは手元に多くのお金が入りついつい使ってしまったり貯金にまわしたりしがち。
老後の生活資金を作るためにも、投資に挑戦して資産を増やすことをおすすめします。
貯金よりもきっと有意義にお金を貯めることができるはずです。